今村夏子のレビュー一覧

  • とんこつQ&A

    Posted by ブクログ

    読後、面白いという意味でざらりとした不気味さが残る感覚でした。
    イヤミスに近いような、最後うわぁ…こわぁ…となる話もあれば、え、それでいいの!?とツッコミたくなるようなどこかおかしな話があったり。
    あえてすっきりと終わらない絶妙なさじ加減がすごいです笑
    でもどこか、こうゆう部分あるかも。と既視感のあるようなところもあってすごい人間観察した気分になりました笑

    0
    2026年07月08日
  • こちらあみ子

    Posted by ブクログ

    表題作と中編1つと短編1つ

    ・こちらあみ子
    映画を先に視聴済み
    原作と大体同じ

    無垢なあみ子は周囲を壊していく

    時代背景としては昭和か平成初期くらいなのだろうか?
    令和の今、もしくは田舎ではなく都会なら違った育ち方もあったのかもしれない

    安易に知的障害だとか発達障害だとか断定してはいけないのだろうけど
    「普通の子」とは違っているので、継母としてはあれこれあった上でのあの態度なのだろうなぁ

    返事の帰ってこないトランシーバーの片割れがあみ子の状況を象徴している

    寝込んでいる母を励まそうと、「弟の墓」の札をのり君に書いてもらうところ
    とても残酷なのだけど、その残酷さをあみ子は理解できない

    0
    2026年07月08日
  • むらさきのスカートの女

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    視点人物のおかしさにだんだんとのめり込んでいき、気づけば何が現実のことなのかが分からなくなってしまう。不可思議な小説だった。

    黄色いカーディガンの女は、なぜそこまでしてむらさきのスカートの女に執着するのだろう?自分の社会的地位や外面をも顧みず、1人の人物を追いかけ続ける目的は、友達になりたいからだという。このこだわりは何らかの特性としか言いようがないと思う。

    むらさきのスカートの女を追いかける黄色いカーディガンの女は、孤独だ。家族や友達は居なさそうであるし、職場でも孤立している。若くもなく、全くの希望が見えない。

    0
    2026年07月04日
  • むらさきのスカートの女

    Posted by ブクログ

    一気読み。どういうこと?なぜ?と思いながら読み進めていると、いつの間にか最後のページに辿り着いていた。ミステリー小説のようにも感じたし、ファンタジーにも感じた。

    「むらさきのスカートの女」「黄色いカーディガンの女」が登場し、語り手は「黄色いカーディガンの女」。読み終わった後に感じたことは、次の語り手は「〇〇の女(例えば赤いTシャツの女、とか)」とすることで、円環させることができるのではないだろうか?ということ。
    読み終わった後も「どういうことだったんだろうか。」と考えていたが、納得のいく答えが見つからず考えることを諦めてしまった。。。どういった解釈ができるのか、色々な人の感想を読んで知識を深

    0
    2026年06月21日
  • むらさきのスカートの女

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    不安な語り手によって展開される物語が癖になる。
    存在感のない主人公が最後、存在を認められるというのがいいなと思った。
    今村夏子作品は、大体気持ち悪いけど、どこかに抜け感があるというか、救いがある。
    気持ち悪さと気持ちよさが同居しているのが魅力だと思う。
    本作もその魅力が遺憾無く発揮されていると感じた。

    あと、すぐ読み終われるというのも今村夏子作品の魅力。
    平易な言葉で書かれているというのもあるけれど、読者を乗せるストーリー作りが上手いというのもあるのだろうなと思う。
    物語を作るのが抜群に上手い作家。
    もっと作品を読みたい。

    0
    2026年06月19日
  • とんこつQ&A

    Posted by ブクログ

    読み進める時、なるほどそっちに進むのね、となる。はいはい、これは面白いわ。今村夏子さん、流石です。おぉー、ここまでいくのね。んぁ?
    って感じ。一本道のように続いていくストーリーの中に、明確な分かれ道はない。決められた道を歩かされるようだけど、綺麗に舗装されていて、進みやすい。にも関わらず、進んだ先には全く見覚えのないし、見ようともしなかった景色が広がっている。どこで歩く道が変わったのかもわからないけど、今ここにいることが全てだった。
    確かに、所々ヒビのようなものが刻まれているが、歩道に関して言えば特段珍しい事ではない。でも、多分、おそらく、確信はないけど、どこかでわたしは躓いて、ここにいる。進

    0
    2026年06月11日
  • むらさきのスカートの女

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    初めて読んだ純文学。大好きな先輩のおすすめで買った本。読んでまず思ったのは、自分なら手に取らないであろう本だなということと考察のしがいがあること。いかにうまくさぼるかだったり、子供が自分たちで作った遊びをする場面だったり登場人物に人間らしさが溢れた作品だなと思った。主人公を除いて。読み進める中で主人公の歪さがとても気にかかった。自分が仲良くしたい人物とはいえ、あそこまで他人に尽くせる?(あれを尽くしてるというのは言葉が違う気がするのだが、、)主人公が1番変人だなと思った。でも作中前半ではむしろむらさきのスカートの女の方が周りから変な人物として扱われている点が対照的で面白かった。

    0
    2026年06月10日
  • こちらあみ子

    Posted by ブクログ

    短編?話が変わって、これ誰だろって思ってたけど別に誰でもなかった。自己解釈系は少し苦手だけど、日常として見れば面白かった

    0
    2026年06月10日
  • とんこつQ&A

    Posted by ブクログ

    今村節炸裂な短編集。個人的にはとんこつQ&Aがツボでした。

    どの作品も絶妙に掴みどころがない。日常を描いているのにどこか不気味。

    身に覚えのある小さな好奇心やいやらしさを極限まで増幅させ、それを物語の主軸にしているような気がする。主義主張を際立たせるための装飾品として使われるものが本体として語られているような。だから、知ってるのに知らないものを延々と読まされてる気分になり、なんともいえない不気味さを感じる。そしてこれが中毒になっちゃうんですよね。

    0
    2026年06月07日
  • とんこつQ&A

    Posted by ブクログ

    むらさきのスカートの女…の人か、って未読なんだけど。

    短編4集、途中まではわりとスムーズなお話なのに、だんだんと得体の知れない気持ち悪さがでてくる感じ。それぞれの作品名も、ははーん?となりいい。

    0
    2026年05月30日
  • 父と私の桜尾通り商店街

    Posted by ブクログ

    今村ワールドが炸裂している短編集ばっかりで良かった。
    最後に収録されている今村夏子へのインタビューで作中の主人公たちについて「一生懸命さが痛々しいというか、見ていられないです。でもそこが魅力だとも思います」と答えていて、その通りだなと思った。
    優秀な作家はやっぱり自分の作品を客観視出来る目を持っており、しっかりと自分の武器を分かっているのだ。

    表題作の「父と私の桜尾通り商店街」は主人公の偏り具合が群抜いて気持ち悪くて良い。
    個人的に好きな作品は「ひょうたんの精」。
    今村作品らしい気持ち悪さ、不気味さもありつつ神話的なところが好き。

    0
    2026年05月30日
  • とんこつQ&A

    Posted by ブクログ

    とんこつQ&Aが一番好き〜!と思った。
    なんだろう。
    どの作品の登場人物もズレている。
    しかもそのズレているのを本人は自覚しているのに堂々としている(感じがする)
    それは環境の援助があるかもしれない。

    ただ、良夫婦 は本当に虐待を受けていなかったか?
    とか、嘘の道 は与田正はどこから嘘でどこから本当? とか
    謎が多いのもこの短編の良さと不気味さが残ってるんじゃないかと思う。

    考える余白があるしそこが面白い!と思った1冊でした。
    あっという間に読んでしまった〜!

    0
    2026年05月22日
  • とんこつQ&A

    Posted by ブクログ

    ⚫︎とんこつQ&A
    とんこつという名前の中華料理店で働き出したが
    接客で肝心の、お客さんとの会話が一切できない。
    喉の奥がキュウっと閉まり、
    発声どころか呼吸をするのも難しくなる有り様だ。
    きっかけは電話だった。けたたましく鳴るベル、
    大将もぼっちゃんも出られず、
    「お願い今川さん!」「何て言えばいいんですか!」
    「書いてあるから!」
    わたしは、電話の受話器に書かれた文字を叫んだ。

    「ハイ、とんこつです!」

    この一件のおかげで、書かれている文字なら読めると
    気づいた。『いらっしゃい』から『エコです』まで、
    メモがポケットで溢れかえったので
    とんこつQ&Aという冊子にまとめた

    0
    2026年05月21日
  • とんこつQ&A

    Posted by ブクログ

    今村夏子作品は本当に沼みたいだと思う。
    足を踏み入れたら最後、気づいたらズプズプと肩まで浸かってもう出られなくなってしまっている。
    自分はもうすっかり頭の先まで今村夏子沼にハマってしまった。

    今村夏子作品では、社会の上層にいない人たち、どちらかと言うと低層にいるような人たちとか、人間的に強いか弱いかでいえば弱い人たちを主人公にすることが多いのかなという気がする。
    人間誰しも弱い部分はある。
    その自分の中にある弱い部分が強くない登場人物たちに呼応するからこんなにも今村夏子作品に惹きつけられるのかも知れない。

    表題作の『とんこつQ&A』は、狂気的な着地になるラストが怖いような面白いよう

    0
    2026年05月14日
  • こちらあみ子

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    この本を読んでずっと心がヒリヒリしていた。
    あみ子は今の時代であればわかりやすく病名のつくような発達系の障害を抱えていると思う。
    私はこの本に出会うまで、こういうハンデを持つ子どもは両親や周りからのサポートを受けて当たり前と思っていた。
    でもその理解がなく、大人達からのサポートを受けれない「変な子」とレッテルを貼られる事でまるで犯罪者のような扱いになってしまう怖さがあった。
    あみ子に翻弄されている周りの人々と、それに傷つくあみ子が見ていられなかった。
    最後は色々な想像ができる終わり方で、私はあみ子が居心地の良い場所に行けたと解釈している。
    まだまだ私の知らない事が多いことと、知っていることで見

    0
    2026年05月11日
  • こちらあみ子

    Posted by ブクログ

    すごく好き。
    あみ子視点だけど、あみ子の周囲の人の気持ちのほうが透けて見えやすくて、浮き出てくる違和感がいい。
    でもどちらかというとピクニックのほうが好き。
    感情が削られて表情が見えない不穏な感じ、いいなあ。分厚いメガネをかけて見てる現実っぽい。

    0
    2026年05月09日
  • あひる

    Posted by ブクログ

    初、今村夏子作品。
    平易な文章で書かれているため読みやすく、物語の中にスッと入っていけるが、何処か居心地の悪さを感じさせる不安感が漂う。
    本当にこの物語の中に入ってよかったのか。
    直接的に人間の暗部を描いているわけじゃないのに、自分の暗いところとか隠している部分みたいなところを突かれている感じがした。
    クセになりそう。

    0
    2026年05月07日
  • 星の子

    Posted by ブクログ

    ヤバい宗教の会員の両親に育てたれている子供が主人公ですが、自分の子供の頃と重なる部分もあり、気持ちは少しだけわかりました。
    うちの両親はクリスチャンなのですが、宗教の中でもポピュラーなので、そこまで苦労はしませんでしたし、アメリカではむしろマジョリティなので、アメリカにいた頃の方が楽でしたが、日本ではやはり親の言うことと世間の反応のギャップにズレを感じていました。
    そんな感情を如実に表しているのが著書であり、創◯学会やオ◯ム真理教の会員2世の方々なんかも共感できる部分が多いのかなと思いました。
    ただ、昔から変わらず日本人の宗教に対する偏見は、世界に比べてかなり多いとう印象もずっと持っています。

    0
    2026年05月06日
  • とんこつQ&A

    Posted by ブクログ

    帯にある「面白不気味」って一体なんなんだ?っと思いながら読む。不気味さの中に意味のわからなさ、異次元みたいな単語が頭をよぎる。さすがへんてこ小説。

    0
    2026年05月06日
  • 星の子

    Posted by ブクログ

    なぜだか夢中で読み進め、このあとどうなるんだろうと思ってページを捲ったらお話が終わってしまった。

    安易な救いも、涙を誘うような展開もないまま閉じた世界が閉じて行った。

    星を眺めるあのラストをどう解釈したらいいんだろう。幸せな家族の、そこには確かに愛情があるという描写、とも取れなくはないけれど、私は不気味さや不穏さを感じるな、と思った。

    砦の外にいる人間に危害を加えるわけではなくても、周りから見た時の宗教や信仰は奇怪で意味不明で恐ろしいものだったりする。信じるものが違う時、距離を置く以外の方法で解決しうる人間関係ってあるのかな。この本を読んでいて、私は主人公におじおばのところに逃げて欲しい

    0
    2026年05月04日