今村夏子のレビュー一覧

  • とんこつQ&A

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    今川さん… この方が活躍できるまで見守る父と子
    使えない人とレッテルを貼って切り捨てる世の中で
    彼、彼女はどうしてそうなのかと考えさせられ 当たり前なんてないんだとユーモアを交え知らしめる 町中華に駆け込みたくなる作品

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    2026年09月20日
  • むらさきのスカートの女

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    「紫のスカートの女」という対象を追いかける主観描写の小説。
    理由のない執着を見せつけられる本作は、
    詳細な心理描写からか、
    終盤まで劇的なことこそなかれど、
    手に汗握るといった読書体験を楽しめた。
    結局主人公の属性は何一つわからないが、
    異様なまでの執着を持つことは楽しい、
    という非道徳的な愉悦を体験できた気がする。
    俗物的な言い方だが「最低最悪の推し活」。

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    2026年09月13日
  • あひる

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    ネタバレ

    一人称視点で描かれる不気味さが際立っていてすごく面白い。途中庭に遊びにくる男の子が主人公を見つけ、声を上げるところが好き。

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    2026年09月13日
  • とんこつQ&A

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    ネタバレ

    面白くてサクサク読めた。
    それぞれ4編とも、どこかずっと嫌〜な、不穏な空気が漂っている。

    「良夫婦」
    お節介って程でもないけど自分の見たいものしか見えず、夫の意見を跳ね除け突っ走ってしまう主人公。ヘルパーの職権乱用というか、トイレ使わせてもらうために利用者の家に許可なく侵入しているの腹が立つ。

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    2026年09月12日
  • むらさきのスカートの女

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    序盤からの精度の高いストーキングにびっくりしたけど、続きが気になって一気に読んでしまった。日常的にいないものとして扱われているからこんなにも自分と近しいものに執着するのかなと思った。

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    2026年09月09日
  • むらさきのスカートの女

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    ネタバレ

    言ってみれば何も起こらない、ただある街での小さな出来事のお話なのに。
    読者である私は、気づけば「むらさきのスカートの女」を観察する「黄色いカーディガンの女」を観察する女になっていました。
    はじめは「むらさきのスカートの女」がどこか異質で、鈍臭く、近寄りがたい存在として感じていた私ですが、次第にそんな彼女を執拗に観察し、もはやストーカーのように追い続ける「黄色いカーディガンの女」に対し気味の悪さを感じてしまい、、、
    一体何が起こったんだろうと思わせる、はっきりとは示されない結末にサイコ的な怖さを感じます。
    そして本を閉じて、表紙を見てまた静かな怖さを感じました。

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    2026年09月09日
  • あひる

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    ネタバレ

    〇あひる
    あひるが交換されているのに主人公だけ気づく、謎の宗教に祈る親、暴力的な兄、自分の興味のままに行動する子供たち、破られる約束
    子供の興味は移り、大人の興味もまた移る

    〇おばあちゃんの家
    穏やかで優しくニコニコとしていてやさしいおばあちゃんが、認知症を気に暴力的に、どんどん元気になっていく
    閉じ込めようとする親、前はおばあちゃんが大好きだったけど大人になるにつれて離れていく主人公
    血の繋がらないおばあちゃんっていうのも怖い要素だった

    〇森の兄妹
    母親の愛に飢えたモリオが森の中で出会ったおばあちゃんに惹かれて家族になろうとする
    モリオは母親から漫画を買ってもらってからはおばあちゃんの家にいくことはなくなった
    少年がいちばん欲しかったのは母親からの愛
    おばあちゃんはその代わり

    3作に共通する要素
    要らなくなったらポイ、用済み、
    なんだか怖い

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    2026年09月08日
  • とんこつQ&A

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    不思議な感覚で読めてしまう内容でした
    ホラーでは全くないのですが4編とも主人公が少し気持ち悪い感じで独特の世界観なんですが自分にも当てはまってしまうような人柄
    とにかく不思議な感じで終わってしまう所が他の本になく面白いです

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    2026年09月07日
  • とんこつQ&A

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    面白くてどんどん読み進められた。
    セリフを準備しとかないと言葉が出てこないって言うのは割と仕事ではあるあるな光景だけど、それを突き詰めるとここまで気持ち悪い人間になるのかと。
    そんな突き詰めた設定でも、世の中に存在してそうな絶妙なラインの人間を描いてるのでめっちゃ怖いし面白かった。

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    2026年09月06日
  • とんこつQ&A

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    文章が読みやすくて情景も浮かびやすい。短編集のそれぞれの登場人物をみんなどっか変な人だなっておもうんだけど、その違和感が次第にゾワってくる感じが好き。

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    2026年09月04日
  • むらさきのスカートの女

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    権藤の常軌を逸したストーキングも、悪いことをしているという意識のない語り口からあまり怖さを感じなかった。しかし少しずつ少しずつ体を蝕むように「むらさきのスカートの女」に魅入られ、自分自身の生活が崩れていく様子が、最後の方では身震いするほどの恐怖を感じた。

    帯にもあるように「なぜ執着し続けるのか」明確に語られることはなかった。でも、たぶん「むらさきのスカートの女」になりたかったんだと思う。なんで成りたかったのか。どんな形であれ人に注目されたかったのかもしれない。人に相手にされたかったのかもしれない。

    誰にも相手にされない自分。誰にも印象に残らない自分。「むらさきのスカートのおんな」が羨ましかったのだと思う。

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    2026年08月30日
  • むらさきのスカートの女

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    ネタバレ

    最初あまりにも「わたし」がむらさきのスカートの女について詳しすぎるため、もしかして二人は同一人物で自分自身を俯瞰して見ているのかとも思ったが、読み進めて行くとそうではないことがわかる。
    序盤は周囲から浮いた存在であったむらさきのスカートの女は次第に「普通の人」として受け入れられていく。
    それと対照的に「わたし」、「黄色のカーディガンの女」は作中ずっと存在感がなく、むらさきのスカートの女のような存在感ある人に憧れてるのではないかと思った。そしてその憧れがエスカレートすればするほど、自分自身の異常な行動(無断欠席遅刻、家賃滞納、盗難などなど)に気づかない。むらさきスカートの女のことなら手に取るようにわかるのに、自分自身のことはなにもわかってない、客観視できてない。
    最後には子供にポンっとタッチされて自分がかつてのむらさきのスカートの女と同じ立ち位置に、つまり目立った存在になるわけである。しかし、それは悪い意味での目立ちである。
    今までは目立ってなかったからこそ、無銭飲食や、バザーでの備品の無断売買もむらさきのスカートの女に擦り付けることができていた。しかし、自分を客観視できていないまま、目立ってしまった今、この先起こることが良い結末になるとは思えない。
    結局なにを伝えたかったのかを考えると、やはり何かに憧れると、自分自身を見失うということ。そこまでして憧れた人のようになることで本当に自分にとって良い方に向くのか、、、
    盲目にならず落ち着いて生きたいな
    みたいなことを思った小説だった。

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    2026年08月29日
  • とんこつQ&A

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    決してホラーではないけど読み終わったら少しゾワッとする物語が4つ収録されている短編集

    1番好きなのはやっぱりとんこつQ&Aだったかな。
    何事もメモを読まなきゃダメなの?という不気味な話かと思ったけど、また同じような新しい人が来たのが不気味だった。そして終わり方もちょっと怖い。

    良夫婦はあまりゾワッとしなかった(理解力の問題かも)

    どの話もサクサク読めてむしろ読み足りないくらいだった

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    2026年08月29日
  • とんこつQ&A

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    今村夏子を読むのは3冊目。日常から妙にずれた、笑いながら読みきれない仄かな恐怖を伴う舞台を描くのがうますぎる。

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    2026年08月25日
  • あひる

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    やさしい言葉で描かれた、子どもたちを中心とした懐かしくてほんのり人肌感のある世界。
    そこへあひるやおばあちゃんを通して、現実のちょっとしたクールさがさらっと溶け込んでくる。
    短いのにとても印象に残る作品だった。

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    2026年08月25日
  • とんこつQ&A

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    面白かった〜好きなやつだった。
    渡邉銀次と朝井リョウのラジオで、リョウが良夫婦っていう短編を紹介してたから読んでみた。
    コンビニ人間的な不気味さ、こわさがある。

    異常なのは誰?と犯人探しをするように読んでしまう。

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    2026年08月23日
  • とんこつQ&A

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    日常のズレや珍妙なやりとりを気楽に笑って読めるのに、ふと「自分も同じかも」と考えさせられる。軽妙なユーモアの裏に、人の孤独や社会の適応といったテーマが潜んでいて、クスッと笑えて後からじわじわ効く作品だと感じました。

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    2026年08月20日
  • とんこつQ&A

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    親切だけどおせっかいな人間らしい部分が丁寧に書かれていて、没入感があった。

    とんこつQ&A以外も面白かったけど、初速が良すぎて他の短編が霞んで見えた。

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    2026年08月20日
  • こちらあみ子

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    変わり者で、周りから迫害されているあみ子。

    しかしあみ子は終始、自分が嫌われていたりいじめられたりしている自覚がない。
    中学で女学生たちにトイレで蹴られても、それは「蹴られた」という事実のみで片付けられ、あみ子の心は動かない。
    自分の兄が中学校で「田中先輩」として恐れられ、それによりあみ子への虐めが一時期止むが、それでもあみ子の心は動かない。故におごらないし、なんなら「田中先輩」と言われているのが自分の兄なのかどうかすらも確信が持てない。
    あみ子の中で「兄」は不良になる前の家族であり、「田中先輩」とは不良になった後のよく知らない人であるからして、あみ子の中ではイコールで結ばれることがない。

    きっとそれは、あみ子には事実しか見えていないからだ。
    それは素晴らしい才能でありながらも、この集団主義に重きを置く日本では生きずらい。
    噂を好み、集団からはじかれないように誰かをわざと集団の外に追い出す。そんな文化のコミュニティの中であみ子が生きていきやすいはずはないのだ。

    そして一番の問題はあみ子の何に問題があるかを誰も教えてはくれないことだ。
    「こちらあみ子、応答せよ」
    この呼びかけに対して応える者は、家族の中にも学校の中にもどこにもいない。

    唯一、小学生からの同級生の坊主頭の男子だけは最後に「お前は気持ち悪いところがある」ことを教えてくれるが
    それも具体的にどこが悪いかは教えてはくれなかった。

    その中で、最後に一番にあみ子に向かい合ったのはのり君だったと思う。
    遠巻きからあみ子を迫害する他者とは違い、のり君は「殺す」と自分の想いをストーレートに暴力と一緒に伝える。
    誰からも応答されてこなかったあみ子にとって、これが一番救われた瞬間だったんじゃないだろうか。

    のり君に折られた歯をそのままにしているあみ子は、のり君の真っすぐな想いを口内に孕みながら今日も生きている。

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    2026年08月20日
  • とんこつQ&A

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    今村さんは日常に紛れる不穏を描く天才だ〜。
    全部何でもないように見せかけてどこか狂ってる。
    狂ってるんだけど本当に狂っているのは誰なのか分からなくなる。
    狂人に見えない狂人が一番怖いのかも、と思うけれど、どこからの誰かから見たら私も狂人に見える一部分があるのかもしれないと思ったりした。
    4篇とも面白かった〜。
    最後はずっと不穏な感じに見えて結構優しい話だったかも?
    前3篇が強烈すぎて感覚イカれてるかもしれない。

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    2026年08月15日