今村夏子のレビュー一覧
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ネタバレさすがは芥川賞受賞作品。
ありきたりな展開でなく、社会風刺や人間の心の奥に眠る黒い部分を掘り起こして描いた、余白の多いお話だった。
ここからは私の解釈を。
「黄色いカーディガンの女」は、「むらさきのスカートの女」と同じく社会不適合者である。
「黄色いカーディガンの女」はかなり曲者で、自分が「むらさきのスカートの女」より上に立つことで、自分の存在意義や生きがいを見つけようとしていた。
それゆえに、狂気的な方法ではあるが、彼女を自分の職場(ホテル清掃)へ誘導するなど、献身的にサポートしてきたつもりだった。
しかし、「むらさきのスカートの女」が、そこで社会的地位を確立し始めたことで、彼 -
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全体を通して、どの物語の登場人物も全員すごく真面目だと思った。真面目というか、真面目すぎる。
真面目って嘘がなくて何事にも全力で自分の中の正義感を持つような、なんとなく良いようなものに感じる。だけどこの中の人たちは真面目がいきすぎる、真面目と自分がいきすぎるあまりに何かのバランスが取れなくなり、ひとつの小さな社会(世界)に依存していく。なにかが狂いつつあることを自覚しながらも、前向きに、静かに、自らのめり込んでゆく。狂ってしまえばどうってことないから、痛みも感じなくなる、むしろ痛みすら喜びに感じる。
それが怖いように感じるけどもどこかその世界に自分もいきたくなるような独特の輝きがある。何にも -
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ネタバレあひる、おばあちゃんの家、森の兄妹の三遍。
あひるで、お誕生日会の夜にやってきたのは、ただの
図々しい子どもだろうと思っていたら、翌朝主人公が
あひるに感謝していたので驚いた!そんな純粋な思考は生まれなかった笑 両親と子どもたちの振る舞いに
もやもやしながら読んでいた。そして兄夫婦の赤ちゃんが産まれたことで、あっけなく壊されるあひる小屋。
安心や幸せな気持ちを得る為に、何かに依存するのは
普通のことなんだけど、こうして物語として淡々と
語られると、結構怖いことをしているんだなあと思う。
おばあちゃんの家では、おばあちゃんの足腰が弱いはず
なのに、そうとは思えないエピソードが出てくる。
すぐ -
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「なんで?」と思いながら読み始め、「なんで?」と思いながら読み終わりました
「黄色いカーディガンの女」が「むらさきのスカートの女」を観察するながれなんですが、一言で言うとストーカーなんですが。
おそらく社会不適合者でも「むらさきのスカートの女」として世間から認知されているむらさきのスカートの女と、全く世間から認知もされず職場でも空気のような存在になってる黄色いカーディガンの女
どっちもどっちなんですが、どんどん社会に馴染み始め一個人として認められていくむらさきのスカートの女と、そればかりに執着しどんどん社会からはなれていく黄色いカーディガンの女の行く末が目を離せませんでした。
最初に申し上 -
Posted by ブクログ
ネタバレ今村夏子さんってこんな作風の人だったっけ…?短編集の中にたくさんの技術が詰め込まれてて、1文1文の完成度、全体の完成度、が高かったように感じた。仕事ができる、みたいな感覚で、作家としての仕事がものすごくできる、というような。ストーリーもしっかりとユニークで面白くて、不気味な世界に惹き込まれて楽しく読んだ。
表題のとんこつQ&Aと最後の冷たい大根の煮物、が特に好きだった。前者はとにかく変な世界で独特なワードも盛りだくさんで、サイコスリラーのようなぞくぞくを感じた。後者は良い話だったと思う。ずるくても下心があっても、親切にしたい気持ちも存在してて、人の多面性を見れたと思った。