今村夏子のレビュー一覧
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表題作と中編1つと短編1つ
・こちらあみ子
映画を先に視聴済み
原作と大体同じ
無垢なあみ子は周囲を壊していく
時代背景としては昭和か平成初期くらいなのだろうか?
令和の今、もしくは田舎ではなく都会なら違った育ち方もあったのかもしれない
安易に知的障害だとか発達障害だとか断定してはいけないのだろうけど
「普通の子」とは違っているので、継母としてはあれこれあった上でのあの態度なのだろうなぁ
返事の帰ってこないトランシーバーの片割れがあみ子の状況を象徴している
寝込んでいる母を励まそうと、「弟の墓」の札をのり君に書いてもらうところ
とても残酷なのだけど、その残酷さをあみ子は理解できない -
Posted by ブクログ
一気読み。どういうこと?なぜ?と思いながら読み進めていると、いつの間にか最後のページに辿り着いていた。ミステリー小説のようにも感じたし、ファンタジーにも感じた。
「むらさきのスカートの女」「黄色いカーディガンの女」が登場し、語り手は「黄色いカーディガンの女」。読み終わった後に感じたことは、次の語り手は「〇〇の女(例えば赤いTシャツの女、とか)」とすることで、円環させることができるのではないだろうか?ということ。
読み終わった後も「どういうことだったんだろうか。」と考えていたが、納得のいく答えが見つからず考えることを諦めてしまった。。。どういった解釈ができるのか、色々な人の感想を読んで知識を深 -
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読み進める時、なるほどそっちに進むのね、となる。はいはい、これは面白いわ。今村夏子さん、流石です。おぉー、ここまでいくのね。んぁ?
って感じ。一本道のように続いていくストーリーの中に、明確な分かれ道はない。決められた道を歩かされるようだけど、綺麗に舗装されていて、進みやすい。にも関わらず、進んだ先には全く見覚えのないし、見ようともしなかった景色が広がっている。どこで歩く道が変わったのかもわからないけど、今ここにいることが全てだった。
確かに、所々ヒビのようなものが刻まれているが、歩道に関して言えば特段珍しい事ではない。でも、多分、おそらく、確信はないけど、どこかでわたしは躓いて、ここにいる。進 -
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ネタバレ初めて読んだ純文学。大好きな先輩のおすすめで買った本。読んでまず思ったのは、自分なら手に取らないであろう本だなということと考察のしがいがあること。いかにうまくさぼるかだったり、子供が自分たちで作った遊びをする場面だったり登場人物に人間らしさが溢れた作品だなと思った。主人公を除いて。読み進める中で主人公の歪さがとても気にかかった。自分が仲良くしたい人物とはいえ、あそこまで他人に尽くせる?(あれを尽くしてるというのは言葉が違う気がするのだが、、)主人公が1番変人だなと思った。でも作中前半ではむしろむらさきのスカートの女の方が周りから変な人物として扱われている点が対照的で面白かった。
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⚫︎とんこつQ&A
とんこつという名前の中華料理店で働き出したが
接客で肝心の、お客さんとの会話が一切できない。
喉の奥がキュウっと閉まり、
発声どころか呼吸をするのも難しくなる有り様だ。
きっかけは電話だった。けたたましく鳴るベル、
大将もぼっちゃんも出られず、
「お願い今川さん!」「何て言えばいいんですか!」
「書いてあるから!」
わたしは、電話の受話器に書かれた文字を叫んだ。
「ハイ、とんこつです!」
この一件のおかげで、書かれている文字なら読めると
気づいた。『いらっしゃい』から『エコです』まで、
メモがポケットで溢れかえったので
とんこつQ&Aという冊子にまとめた -
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今村夏子作品は本当に沼みたいだと思う。
足を踏み入れたら最後、気づいたらズプズプと肩まで浸かってもう出られなくなってしまっている。
自分はもうすっかり頭の先まで今村夏子沼にハマってしまった。
今村夏子作品では、社会の上層にいない人たち、どちらかと言うと低層にいるような人たちとか、人間的に強いか弱いかでいえば弱い人たちを主人公にすることが多いのかなという気がする。
人間誰しも弱い部分はある。
その自分の中にある弱い部分が強くない登場人物たちに呼応するからこんなにも今村夏子作品に惹きつけられるのかも知れない。
表題作の『とんこつQ&A』は、狂気的な着地になるラストが怖いような面白いよう -
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ネタバレこの本を読んでずっと心がヒリヒリしていた。
あみ子は今の時代であればわかりやすく病名のつくような発達系の障害を抱えていると思う。
私はこの本に出会うまで、こういうハンデを持つ子どもは両親や周りからのサポートを受けて当たり前と思っていた。
でもその理解がなく、大人達からのサポートを受けれない「変な子」とレッテルを貼られる事でまるで犯罪者のような扱いになってしまう怖さがあった。
あみ子に翻弄されている周りの人々と、それに傷つくあみ子が見ていられなかった。
最後は色々な想像ができる終わり方で、私はあみ子が居心地の良い場所に行けたと解釈している。
まだまだ私の知らない事が多いことと、知っていることで見 -
Posted by ブクログ
ヤバい宗教の会員の両親に育てたれている子供が主人公ですが、自分の子供の頃と重なる部分もあり、気持ちは少しだけわかりました。
うちの両親はクリスチャンなのですが、宗教の中でもポピュラーなので、そこまで苦労はしませんでしたし、アメリカではむしろマジョリティなので、アメリカにいた頃の方が楽でしたが、日本ではやはり親の言うことと世間の反応のギャップにズレを感じていました。
そんな感情を如実に表しているのが著書であり、創◯学会やオ◯ム真理教の会員2世の方々なんかも共感できる部分が多いのかなと思いました。
ただ、昔から変わらず日本人の宗教に対する偏見は、世界に比べてかなり多いとう印象もずっと持っています。 -
Posted by ブクログ
なぜだか夢中で読み進め、このあとどうなるんだろうと思ってページを捲ったらお話が終わってしまった。
安易な救いも、涙を誘うような展開もないまま閉じた世界が閉じて行った。
星を眺めるあのラストをどう解釈したらいいんだろう。幸せな家族の、そこには確かに愛情があるという描写、とも取れなくはないけれど、私は不気味さや不穏さを感じるな、と思った。
砦の外にいる人間に危害を加えるわけではなくても、周りから見た時の宗教や信仰は奇怪で意味不明で恐ろしいものだったりする。信じるものが違う時、距離を置く以外の方法で解決しうる人間関係ってあるのかな。この本を読んでいて、私は主人公におじおばのところに逃げて欲しい