今村夏子のレビュー一覧

  • あひる

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    ネタバレ

    あひる、おばあちゃんの家、森の兄妹の三遍。

    あひるで、お誕生日会の夜にやってきたのは、ただの
    図々しい子どもだろうと思っていたら、翌朝主人公が
    あひるに感謝していたのので驚いた!そんな純粋な思考は生まれなかった笑 両親と子どもたちの振る舞いに
    もやもやしながら読んでいた。そして兄夫婦の赤ちゃんが産まれたことで、あっけなく壊されるあひる小屋。
    安心や幸せな気持ちを得る為に、何かに依存するのは
    普通のことなんだけど、こうして物語として淡々と
    語られると、結構怖いことをしているんだなあと思う。

    おばあちゃんの家では、おばあちゃんの足腰が弱いはず
    なのに、そうとは思えないエピソードが出てくる。

    0
    2026年03月15日
  • 星の子

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    不思議な小説でした。
    親が宗教にのめり込んでいる家庭の子供の視点で話が綴られていきます。
    おそらく外から見ると不幸な家庭環境なのでしょうが、主人公視点ではそれほど悲壮感は感じません。幼少期からの環境によってそのような考え方になるのかはわかりませんが、そうだとすると宗教二世の問題は根深いと思いました。
    最期はハッピーエンドと今後の困難の両方を感じさせる終わり方で、ちひろの今後が気になります。

    なべちゃんの存在が救いでした。

    0
    2026年03月08日
  • むらさきのスカートの女

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    シンプルに「むらさきのスカートの女」と友人になりたいだけなのに、気持ちをストレートに伝えることが出来ない、それどころか存在すら認識してもらえない主人公(語り手)。ストーカー並みの観察力と、巧妙に仕掛けて誘導してしまう行動力、そして常人では思いつかない実行力により、事件を積み重ねながら怒涛の展開を見せる。通勤電車の中で読みながら、ゾッとしつつも、ところどころ「クスッ」と1人で不気味に笑ってしまった。

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    2026年03月08日
  • こちらあみ子

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    これがデビュー作とかしんじられない。
    今村夏子は主人公にする人が他の作家と違うのが本当にすごいなって思う。この人の視点で書けるんだ、って。そこじゃない、そう言うことじゃない、何でそうなるのって主人公に言いたくなるのを堪えながら読んでいくところから始まる。そしてやっと、ああこの子はずっとこれが気になってたんだとか、こういうアイデンティティなんだってわかって、けど人と違うその価値観とか、発言に納得できなくて。

    私がクラスで見て見ぬふりしてたあの子は何考えてたんだろうっていつもなる。

    0
    2026年03月07日
  • とんこつQ&A

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    今村夏子って本当に、日常に潜む変なところを不気味に書くのがうまくて面白い。良夫婦はいい夫婦すぎるからいつ崩れるんだろうと思ってゾクゾクしてしまった。

    0
    2026年03月03日
  • むらさきのスカートの女

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    「なんで?」と思いながら読み始め、「なんで?」と思いながら読み終わりました
    「黄色いカーディガンの女」が「むらさきのスカートの女」を観察するながれなんですが、一言で言うとストーカーなんですが。

    おそらく社会不適合者でも「むらさきのスカートの女」として世間から認知されているむらさきのスカートの女と、全く世間から認知もされず職場でも空気のような存在になってる黄色いカーディガンの女
    どっちもどっちなんですが、どんどん社会に馴染み始め一個人として認められていくむらさきのスカートの女と、そればかりに執着しどんどん社会からはなれていく黄色いカーディガンの女の行く末が目を離せませんでした。

    最初に申し上

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    2026年02月23日
  • こちらあみ子

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    読んでいて動悸がするような、針で心臓を刺されているような、そんな感じがした。
    あみ子のような存在をどこかで見たことがあるからではないか。
    ほとんど誰からも受け入れられないあみ子。何が起こっているかもよく理解していないあみ子。
    不幸だとか不遇だとかはこちら側の価値観で、助けを求めているわけではない、でも傍観している自分にチクチクする。

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    2026年02月21日
  • とんこつQ&A

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    ネタバレ

    今村夏子さんってこんな作風の人だったっけ…?短編集の中にたくさんの技術が詰め込まれてて、1文1文の完成度、全体の完成度、が高かったように感じた。仕事ができる、みたいな感覚で、作家としての仕事がものすごくできる、というような。ストーリーもしっかりとユニークで面白くて、不気味な世界に惹き込まれて楽しく読んだ。
    表題のとんこつQ&Aと最後の冷たい大根の煮物、が特に好きだった。前者はとにかく変な世界で独特なワードも盛りだくさんで、サイコスリラーのようなぞくぞくを感じた。後者は良い話だったと思う。ずるくても下心があっても、親切にしたい気持ちも存在してて、人の多面性を見れたと思った。

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    2026年02月16日
  • とんこつQ&A

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    ネタバレ

    短編集でそこまで厚くないため読みやすく、今村さんの作品らしさを感じられる。
    最後の「冷たい大根の煮物」は少し温かな終わりだが、基本的に全編読後はソワソワ感が残る(もしくはモヤモヤ。)
    あくまで描かれるベースは日常で、でも、その中に現実にあるかもしれない異質な様子を描くのが今村さん上手い。

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    2026年02月14日
  • あひる

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    あひるのお話、おばあさんのお話、兄妹のお話。
    いいお話だなと油断させておいて、突如として不穏な空気が立ち込めて…。
    今村夏子作品は、本当に一筋縄ではいきません。
    この作品を完全に理解できた読者はどれだけいるのだろう。
    未読の方は、ぜひ挑戦してもらいたい。

    なお、文庫本にも関わらず文字のサイズが大きめで、とても読みやすかったのだが、もしかするとこれも、今村夏子による意図的なものか…。

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    2026年02月13日
  • 星の子

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    ネタバレ

    新興宗教を信仰する家族とそれを取り巻く人間関係を淡々と書いていて、受け取り方を読者に委ねているような作風で好みだった。
    最後の親子で星を見るシーンで泣いてしまった
    巻末の対談でもチラッと出てきたけど、主人公が子供なので語彙も少なく会話が多いというある種の制約とこの本のテーマが上手く噛み合っていると思う
    「こちらあみ子」も映画が話題になっていたし、読んでみたいと思った

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    2026年02月12日
  • 父と私の桜尾通り商店街

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    ひょうたんについて書くつもりなかった、とか書いていったらこうなっちゃった、みたいなこと解説で言ってて今村夏子のこともっと好きになった

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    2026年02月10日
  • こちらあみ子

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    一から十まで言ってほしいときなんていくらでもあるよ。
    誰がいつどうしたらよかったの。
    正解が見つからなくても、考えることをやめたくない。

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    2026年01月30日
  • こちらあみ子

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    ネタバレ

    冒頭の6ページで、その世界に運ばれてもう出られない感じがした
    坊主頭の彼の広島弁がとても好きだった
    応答のある世界でよかった

    あにきか、それともはげか
    父親か、それともメガネか
    「あんたはあれじゃね。さてはあみ子をよく知っとるひとじゃね」

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    2026年01月28日
  • とんこつQ&A

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    表紙なんかかわいいお腹すく
    タイトル愉快
    読んでも愉快
    だけどじわじわ不穏だし
    なにかがおかしい
    嫌いじゃないねこういうの

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    2026年01月28日
  • 父と私の桜尾通り商店街

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    3.7

    どこにでもいそうなちょっと不器用な人たちを独特な雰囲気で文章にしている。
    些細なことで幸せになれそうな、なれないような…その加減が心地よい。

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    2026年01月27日
  • むらさきのスカートの女

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    主人公があまりにも紫のスカートの女のことを知りすぎていて、会話を聞けすぎていて、そして誰にも気づかれていなすぎる。
    だから黄色いカーディガンの女は紫のスカートの女の影みたいなものなのかなと思った。
    仕事も転々として、誰からも気づかれない、消えても何も言われない、仲良くしてたのにすぐにどうでも良くなられる。
    影はずっと本体を待ち続けて、いつしか本体になりゆくのだと思う。


    不倫の所長の見た目が深くは語られていないのに情けないハゲのおじさんだと言う感じなのがなんとなくわかる。気持ち悪い。

    ねこの手書店で購入

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    2026年01月20日
  • とんこつQ&A

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    四つの短編から構成された本書、表題作の「とんこつQ&A」と「嘘の道」を特に興味深く読んだ。
    あれ?何かがおかしいぞ、と違和感を覚えながら読み進め、辿り着いた先で見る景色。
    さすがに「とんこつQ&A」に登場するような人物に出会う可能性は低いだろうと思うが、「嘘の道」に登場する兄弟のような人物であれば、身の回りにいたとしても不思議ではない。
    もしかすると、自身が同様の体験した、という人もいるかもしれない。
    フィクションのようでいてノンフィクションであってもおかしくない、そんな素敵な読書体験をさせてくれる作品。

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    2026年01月19日
  • こちらあみ子

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    ネタバレ

    ​『こちらあみ子』『ピクニック』、そして『チズさん』。この短編集を読み終えた今、私は非常に不思議な感覚に包まれている。怖い話を読んでいるような、あるいはSFを読んでいるような、現実から離れた異世界に触れたような感覚。しかし、どの話も限りなく現実に近い、今村夏子ならではの剥き出しの語りだった。
    ​中でも最も強く心を揺さぶられたのが、『ピクニック』だ。
    序盤、そのタイトルから、私は主人公の七瀬とタレントの春元気との間に生じる明るい交流の物語だと思っていた。しかし、その期待は残酷に裏切られる。二人の関係は七瀬の痛々しい妄想に過ぎず、ドブ川で携帯を探し続ける狂気的な行動も、存在しない接点を繋ぎ止めるた

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    2026年01月19日
  • とんこつQ&A

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    ネタバレ

    いやー全体的に人間の醜く薄情なところが凝縮された短編集だったなぁ……。

    特に表題作でもある『とんこつQ&A』はタイトルはキャッチーでかわいいのに、内容は私からするとひどくおぞましいものだった。読んでいる間は顔が引きつってたのが自分でもわかる。
    亡くなったお母さん(妻)が恋しいのはわかるけど、コピー人間を作ろうとするのって怖くね?しかも父子揃って悪気があるわけじゃないんだよね……余計に怖くね?段々と主人公も疑問に思わなくなってくるし、最早ホラーじゃん。

    『噓の道』『良夫婦』の2作品については、
    人間の記憶のいい加減さや責任感のなさに焦点を当てたものなのかなと思う。
    『噓の道』では噓をついたこ

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    2026年01月17日