一夜―隠蔽捜査10―(新潮文庫)

小説 9位

  • 最新刊

一夜―隠蔽捜査10―(新潮文庫)

小説・文芸
825円 (税込)

4pt

※本作品は、2024年発売の単行本版「一夜―隠蔽捜査10―」を文庫化した作品となります。重複購入にご注意ください。

人気作家の北上輝記が小田原の自宅付近で誘拐された。混迷が深まる中、北上の友人である梅林賢が捜査への協力を申し出る。竜崎はミステリ作家としての彼の知見を尊重し、謎の解明のために助言を求めることにした。一方、息子の邦彦が東大を中退して映像の世界に飛び込みたいと訴えて――。原理原則を貫く信念の警察官僚が加えた人間力。神奈川県警刑事部長・竜崎伸也の新たな成長を描く。(解説・松井ゆかり)

詳しい情報を見る

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

隠蔽捜査 の一覧

1巻へ 最新刊へ
1~14件目 / 14件
  • 隠蔽捜査(新潮文庫)
    825円 (税込)
    竜崎伸也、四十六歳、東大卒。警察庁長官官房総務課長。連続殺人事件のマスコミ対策に追われる竜崎は、衝撃の真相に気づいた。そんな折、竜崎は息子の犯罪行為を知る――。保身に走る上層部、上からの命令に苦慮する現場指揮官、混乱する捜査本部。孤立無援の男は、組織の威信を守ることができるのか? 吉川英治文学新人賞受賞の新・警察小説。
  • 果断―隠蔽捜査2―(新潮文庫)
    825円 (税込)
    長男の不祥事により所轄へ左遷された竜崎伸也警視長は、着任早々、立てこもり事件に直面する。容疑者は拳銃を所持。事態の打開策をめぐり、現場に派遣されたSITとSATが対立する。異例ながら、彼は自ら指揮を執った。そして、この事案は解決したはずだったが――。警視庁第二方面大森署署長・竜崎の新たな闘いが始まる。山本周五郎賞・日本推理作家協会賞に輝く、本格警察小説。
  • 疑心―隠蔽捜査3―(新潮文庫)
    825円 (税込)
    アメリカ大統領の訪日が決定。大森署署長・竜崎伸也警視長は、羽田空港を含む第二方面警備本部本部長に抜擢された。やがて日本人がテロを企図しているという情報が入り、その双肩にさらなる重責がのしかかる。米シークレットサービスとの摩擦。そして、臨時に補佐を務める美しい女性キャリア・畠山美奈子へ抱いてしまった狂おしい恋心。竜崎は、この難局をいかにして乗り切るのか?
  • 初陣―隠蔽捜査3.5―(新潮文庫)
    781円 (税込)
    警視庁刑事部長を務めるキャリア、伊丹俊太郎。彼が壁にぶつかったとき頼りにするのは、幼なじみで同期の竜崎伸也だ。原理原則を貫く男が愛想なく告げる一言が、いつも伊丹を救ってくれる。ある日、誤認逮捕が起きたという報に接した伊丹は、困難な状況を打開するため、大森署署長の竜崎に意見を求める(「冤罪」)。『隠蔽捜査』シリーズをさらに深く味わえる、スピン・オフ短篇集。 この作品は『初陣ー隠蔽捜査3・5ー』文庫版を底本とした電子版となります。重複購入とならないようご確認下さい。
  • 転迷―隠蔽捜査4―(新潮文庫)
    825円 (税込)
    大森署署長・竜崎伸也の身辺は、にわかに慌しくなった。外務省職員の他殺体が近隣署管内で見つかり、担当区域では悪質なひき逃げ事件が発生したのだ。さらには海外で娘の恋人の安否が気遣われる航空事故が起き、覚醒剤捜査をめぐって、厚労省の麻薬取締官が怒鳴り込んでくる。次々と襲いかかる難題と試練――闘う警察官僚(キャリア)竜崎は持ち前の頭脳と決断力を武器に、敢然と立ち向かう。 この作品は『転迷―隠蔽捜査4―』文庫版を底本とした電子版となります。重複購入とならないようご確認下さい。
  • 宰領―隠蔽捜査5―(新潮文庫)
    825円 (税込)
    衆議院議員が行方不明になっている。伊丹刑事部長にそう告げられた。牛丸真造は与党の実力者である。やがて、大森署管内で運転手の他殺体が発見され、牛丸を誘拐したと警察に入電が。発信地が神奈川県内という理由で、警視庁・神奈川県警の合同捜査が決定。指揮を命じられたのは一介の署長に過ぎぬ竜崎伸也だった。反目する二組織、難航する筋読み。解決の成否は竜崎に委ねられた! この作品は『宰領―隠蔽捜査5―』文庫版を底本とした電子版となります。重複購入とならないようご確認下さい。
  • 自覚―隠蔽捜査5.5―(新潮文庫)
    737円 (税込)
    畠山警視は実技を伴うスカイマーシャルの訓練中、壁に直面する。彼女は共に難事件を乗り越えた竜崎に助言を求めた(「訓練」)。関本刑事課長は部下戸高の発砲をめぐり苦悩した。そこで竜崎の発した一言とは(表題作)。貝沼副署長、久米地域課長、伊丹刑事部長。彼らが危機の際に頼りにするのは、信念の警察官僚(キャリア)、大森署署長竜崎伸也だった――。七人の警察官の視点で描く最強スピン・オフ短篇集。 ※本作品は 2017年10月19日まで販売しておりました単行本版『自覚―隠蔽捜査5.5―』の文庫電子版となります。 本編内容は同じとなりますので予めご了承下さい。既に同作品をご購入されているお客様におかれましてはご注意下さい。
  • 去就―隠蔽捜査6―(新潮文庫)
    825円 (税込)
    大森署管内で女性が姿を消した。その後、交際相手とみられる男が殺害される。容疑者はストーカーで猟銃所持の可能性が高く、対象女性を連れて逃走しているという。指揮を執る署長・竜崎伸也は的確な指示を出し、謎を解明してゆく。だが、ノンキャリアの弓削(ゆげ)方面本部長が何かと横槍を入れてくる。やがて竜崎のある命令が警視庁内で問われる事態に。捜査と組織を描き切る、警察小説の最高峰。(解説・川上弘美) ※本作品は 2019年5月16日まで販売しておりました単行本版『去就―隠蔽捜査6―』の文庫電子版となります。 本編内容は同じとなりますので予めご了承下さい。既に同作品をご購入されているお客様におかれましてはご注意下さい。
  • 棲月―隠蔽捜査7―(新潮文庫)
    825円 (税込)
    鉄道のシステムがダウン。都市銀行も同様の状況に陥る。社会インフラを揺るがす事態に事件の影を感じた竜崎は、独断で署員を動かした。続いて、非行少年の暴行殺害事件が発生する。二件の解決のために指揮を執る中、同期の伊丹刑事部長から自身の異動の噂があると聞いた彼の心は揺れ動く。見え隠れする謎めいた“敵”。組織内部の軋轢。警視庁第二方面大森署署長、竜崎伸也、最後の事件。(解説・増田俊也) ※本作品は、2018年発売の単行本版「棲月―隠蔽捜査7」を文庫化した作品となります。重複購入にご注意ください。
  • 清明―隠蔽捜査8―(新潮文庫)
    825円 (税込)
    ※本作品は、2020年発売の単行本版「清明―隠蔽捜査8―」を文庫化した作品となります。重複購入にご注意ください。 大森署署長として功績を挙げた竜崎伸也は、神奈川県警に刑事部長として招かれた。着任後まもなく、東京都との境で他殺体が発見され、警視庁との合同捜査に。被害者が中国人で、公安が関心を寄せたため、事案は複雑な様相を呈してゆく。指揮を執りつつ、解決の鍵を求めて横浜中華街に赴く竜崎。彼は大規模県警本部で新たな重責を担うことができるのか――。隠蔽捜査シリーズ第二章、ここに開幕。(解説・吉田大助)
  • 探花―隠蔽捜査9―(新潮文庫)
    825円 (税込)
    ※本作品は、2022年発売の単行本版「探花―隠蔽捜査9―」を文庫化した作品となります。重複購入にご注意ください。 横須賀基地付近で殺人事件が発生。竜崎は米海軍犯罪捜査局からリチャード・キジマ特別捜査官の参加を認め、異例の日米合同捜査が始まった。その一方、同期キャリアで腹の内を見せぬ男、八島圭介が警務部長として県警本部に着任。八島には前任地福岡での黒い噂がつきまとっていた。合同捜査が生む軋轢、殺人事件の波紋。神奈川県警刑事部長・竜崎伸也は、頭脳と決断力で難局を打開してゆく。(解説・宇田川拓也)
  • 審議官―隠蔽捜査9.5―(新潮文庫)
    781円 (税込)
    ※本作品は、2023年発売の単行本版「審議官―隠蔽捜査9.5―」を文庫化した作品となります。重複購入にご注意ください。 板橋捜査一課長のキャリア観を変えたのは、共に誘拐捜査にあたった大森署時代の竜崎だった。そんな竜崎も警察庁の長瀬審議官の前では一介の中間管理職にすぎない。竜崎の家族である、冴子、美紀、邦彦。署長転出直後の部下たち。神奈川県警のトップ、佐藤本部長。さまざまな人々の目から見た竜崎伸也の素顔、そしてその凄みとは。『隠蔽捜査』シリーズへの愛が深まる、絶品スピン・オフ短篇集。(解説・若林踏)
  • 一夜―隠蔽捜査10―(新潮文庫)
    825円 (税込)
    ※本作品は、2024年発売の単行本版「一夜―隠蔽捜査10―」を文庫化した作品となります。重複購入にご注意ください。 人気作家の北上輝記が小田原の自宅付近で誘拐された。混迷が深まる中、北上の友人である梅林賢が捜査への協力を申し出る。竜崎はミステリ作家としての彼の知見を尊重し、謎の解明のために助言を求めることにした。一方、息子の邦彦が東大を中退して映像の世界に飛び込みたいと訴えて――。原理原則を貫く信念の警察官僚が加えた人間力。神奈川県警刑事部長・竜崎伸也の新たな成長を描く。(解説・松井ゆかり)
  • 分水―隠蔽捜査11―
    1,980円 (税込)
    累計370万部突破の大ヒットシリーズ最新作! 鎌倉署管内にて、不審火が発生。燃えたのは女性スキャンダルで週刊誌に追われている大物政治家宅だった。竜崎のライバル・八島と所轄による権力者への忖度が通常捜査を妨げる中、殺人事件へと発展し……。社会派ユーチューバーが絡む難事件に、竜崎が挑む!

※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません

一夜―隠蔽捜査10―(新潮文庫) のユーザーレビュー

同じキャリア警察官の主人公「竜崎」と、幼馴染「伊丹」の物語。
とにかく「竜崎」のキャラ設定が秀逸!万事の『原理原則』に忠実で、しがらみの多い警察機構の中、ただひたすら『正論』『理屈』を武器に超合理的に全てを進めていく姿が痛快になってくると、あなたは立派な「竜崎」ファンです。堅物過ぎてヤな奴なのは否めませんが、対照キャラの「伊丹」が、それだけじゃないことを読者に説明してくれます。
的確な判断と部下への指示。こんな上司なら一生ついていきたいっす(かなり堅苦しいけど)。
ドラマ出演者が形容したのは「警察版 半沢直樹」。主人公のキャラは全く違えど、組織内の権力争いとスッキリする読後感は確かに似ているかも。1巻ごとの完結ですが、続巻も読みたくなること必至!そして続巻も期待以上です。(書店員・ラーダニーバ)

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    今野敏の隠蔽捜査シリーズ第10弾
    神奈川県警刑事部長のキャリア官僚:竜崎伸也が、小田原で発生した有名小説家誘拐事件を、協力を名乗り出たミステリ作家と牽制しあいながら、真実を導き出す過程を描いています。
    いつもの感じ+東京都内で発生した殺人事件+竜崎の長男の進路問題と、今回も盛りだくさんの課題を竜崎らしく解決!
    またもや一気読みでした(^_^;)

    0
    2026年10月04日

    Posted by ブクログ

    今野敏『一夜 隠蔽捜査10』新潮文庫。

    文庫化を楽しみにしていた。

    勤勉実直、四角四面で、全く融通の効かないキャリア警察官の竜崎伸也が相変わらず面白い。今の世の中にこれだけ実直で信念を貫く男は居ないだろう。実直な人間が真っ直ぐな行動を取れば取るほど、傍目には面白く見えるのだ。

    自分の父親がまさにそういう人だった。曲がったことが大嫌いで、上席に媚びを売ることもなく、ひたすら勤勉実直に働いていた。父親はかなり出世したのだが、上席のウケが良くなくて役員にはなれなかった。それでも最後まで幸せな人生を送ることが出来たのは、その真面目な性格への神様のご褒美だろう。

    さて本作。途中で事件の真相が見えてしまった。竜崎が早くそれを解明してくれれば良いのにと思ったのたのだが、竜崎も組織の人間だけにしっかりと正当な手続きを踏んだ上で真相に辿り着くのだ。それもまた実直な人間らしくて面白い。


    最近も文学賞を受賞し、純文学作家として人気を誇る北上輝記が小田原の自宅付近で何者かにワンボックスカーに引き摺り込まれ、誘拐される。さっそく、小田原署に神奈川県警刑事部長の竜崎伸也が駆け付け、捜査本部が設置される。

    誘拐された作家のファンである竜崎の上司の本部長は何かあってはいけないとSISの出動を要請する。しかし、犯人からは金銭の要求が無く、幾ら有能なSISでも動きようがなかった。竜崎は北上輝記の友人で作家の梅林賢の知見を利用し、謎の解明に努める。

    一方、警視庁の伊丹刑事部長の元では、63歳の警備員アルバイトでライターの増沢秀二郎という男性が殺害される事件が起きていた。

    北上輝記の誘拐事件が進展しない中、犯人から「誘拐を公表しなければ、作家を殺害する」という電話が入り、竜崎はやむ無く作家の誘拐事件をマスコミに公表する。

    本体価格750円
    ★★★★★

    0
    2026年09月01日

    Posted by ブクログ

    いつもながら、このシリーズは読むために費やした時間を後悔させない。この分量のほとんどを会話文で構成する特異な作風だが、それが疾走感を生んでいる。
    竜崎と伊丹の関係性が、いつのころからか変わってきているのが興味深いところ。

    0
    2026年09月26日

    Posted by ブクログ

    【あらすじ】
     人気作家の北上が誘拐された。
     しかし。犯人からの要求はなく、竜崎たちは事件を公にせず、捜査を始める。
     その矢先、北上と同業者である梅林が署を訪ねて来て、捜査への協力を申し出る。
     やがて、誘拐事件のことが何者かによってSNSにて発信され、実行犯と見られる男の身元も判明するが、誘拐の動機が一向に見えず、竜崎たちは頭を悩ませる ———。
    【感想】
     今回は竜崎の地位を脅かそうとする者の登場がなく、いつもより気楽な感覚で読めましたし、事件のからくりも割と早い段階で察することが出来ました。
     そういう部分では少し物足りなさを感じたのですが、竜崎をはじめとする登場人物たちの人間性がこれまで以上に描かれていて、興味深く読み進めました。
     作家の世界を描いている部分には今野先生の実体験や普段感じられていることが織り込まれているのではないでしょうか?その部分も興味深く、いつもとは違った空気感の〈隠蔽捜査〉を堪能出来ました。

    0
    2026年09月01日

    Posted by ブクログ

    隠蔽捜査シリーズは、スピード感ありで一気に読んでしまう。ちょっと竜崎部長のキレが少なくなってきたのか、人間らしくなってきたのか。。ちょっと寂しいような。

    0
    2026年10月04日

    Posted by ブクログ

    シリーズ13作目になるが、伊丹と竜崎のキャラクターにさらに磨きがかかりより個性的にしている。解説にもあるが、竜崎の妻も個性的でおもしろい。

    0
    2026年09月17日

    Posted by ブクログ

    『隠蔽捜査』シリーズ第13弾。

    人気作家・北上輝記が小田原の自宅近辺で誘拐された。犯人からの要求もなく、時間だけがすぎていく…そんな中、北上の友人、ミステリ作家・梅林賢が捜査への協力を申し出てくる。神奈川県警刑事部長・竜崎は、梅林の知見を尊重し、助言を聞くことに…
    一方、家庭では邦彦が留学先のポーランドから帰国し、東大を中退したいと…

    人気作家・北上輝記を誘拐しながら、犯人からの要求がない…
    何が実態のない事件のような…
    たがらなのか、ふわふわとした感じで話が進んでいく。緊迫感が伝わってこない…
    竜崎にも何か緊迫感を感じない…
    いつもの『隠蔽捜査』っぽくない…
    なんとなく、途中から見えてくる結末。

    竜崎は小説を読まない。
    だから、北上輝記も梅林賢も知らない。
    驚きといえば驚きだが、納得でもある。
    なんとなく竜崎が小説を読まなかった理由がわかるような気がする。小説を読んでも知識の積み上げにはならないからか…
    原理原則にこだわる竜崎からすれば、小説を読むなら、ノンフィクションを、ということか。

    竜崎は作家・梅林賢までも手なづけてしまったようだ。

    『隠蔽捜査』シリーズは、まだまだ続くようだ。



    0
    2026年09月12日

    Posted by ブクログ

    安定の面白さだったけど、内容は途中で予想がついてあまり盛り上がりも無いまま…

    竜崎伸也らしさを発揮する場面もやや控えめ。
    自作の文庫化に期待。

    0
    2026年09月05日

    Posted by ブクログ

    初刊から愛読しているこのシリーズの魅力は、何と言っても、竜崎の「原理原則」を貫いて生きる姿にある。特に初期の作品は何度も読み返しており、実生活で判断に迷ったときには、必ずこの言葉に立ち返るほど、私にとって大切な教訓となっている。

    通算13作目となる本作も、抜群のテンポの良さで一気に読み終えた。ストーリーの結末はある程度見えていたものの、今回新鮮に感じたのは、竜崎の発言や行動に、これまでにない柔軟さや人間味が垣間見えたことだ。

    彼の「原理原則」は、決して形骸化したルールではない。時代や状況の変化に応じて、しなやかに進化していると感じた。ブレない芯を持ちつつ、柔軟さを身につけた竜崎が、これからどのようなドラマを見せてくれるのか。今から次作が楽しみでならない。

    0
    2026年08月29日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     『隠蔽捜査』シリーズ長編第10作。竜崎が神奈川県警刑事部長に着任してから3作目だが、日米地位協定が絡んだ前作とは違う意味で、厄介そうな案件か?

     小田原市在住の人気作家・北上輝記が、自宅付近で誘拐された。実在の作家なら村上春樹のようなポジションだろうか? 捜査陣は色めき立つが、読書などまったく嗜まない竜崎は、北上輝記を知らないようである…。

     現場が混迷する中、北上輝記の同業者である梅林賢が小田原署を訪ねてきて、捜査協力を申し出る。彼は北上輝記の家族を通じて誘拐を把握していた。確固たる信念と柔軟性を兼ね備えた竜崎だけに、追い返さずに話を聞くことにする。

     現実に誘拐事件となると、警察は報道機関と協定を結ぶ。本作でも、協定を結ぶはずだったが…犯人からの前代未聞の要求により、協定は中止された。一応、どんな要求かは伏せておくが、鋭い読者なら真相に感づくかもしれない。

     同時に、警視庁管内では殺人事件が発生していた。竜崎の異動後も、毎回警視庁の伊丹刑事部長が登場するのがお約束だが、警視庁の案件が誘拐事件と何らかの関連があるのだろうと容易に予想される。「何らか」の内容は予想外だったが…。

     正直、事件そのものより、梅林賢が語る作家論の方が興味深い。北上輝記は純文学領域の作家で、梅林賢は娯楽領域の作家だそうだが、彼曰く、娯楽小説の地位向上のために戦ってきたし、領域が異なる北上輝記と交流はないという。

     今野敏さんご自身、娯楽領域の作家であり、最前線で戦ってきた。梅林賢の言葉は、作家・今野敏の自負でもある。少々ご都合主義だろうと、面白い作品を。今野敏さんのライフワークたるこのシリーズには、サービス精神が溢れている。

     警察官と作家が、それぞれの力量を認め合って化学反応を起こし、不可解な誘拐事件の裏を炙り出した。梅林賢ファンだという伊丹のミーハーぶりに苦笑するが、この結末、神奈川県警佐藤本部長の心中やいかに…。

    0
    2026年09月18日

一夜―隠蔽捜査10―(新潮文庫) の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

新潮文庫 の最新刊

無料で読める 小説

小説 ランキング

今野敏 のこれもおすすめ

隠蔽捜査 に関連する特集・キャンペーン

同じジャンルの本を探す