葉真中顕の作品一覧

「葉真中顕」の「警官の道」「絶叫」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

プロフィール

  • 作者名:葉真中顕(ハマナカアキ)
  • 性別:男性
  • 生年月日:1976年
  • 出身地:日本 / 東京都
  • 職業:作家

2013年『ロスト・ケア』で第16回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞し、推理作家としてデビュー。

作品一覧

  • 灼熱
    4.4
    1巻2,860円 (税込)
    沖縄生まれの勇と、日系二世のトキオ。一九三四年、日本から最も遠いブラジルで出会った二人は、かけがえのない友となるが……。第二次世界大戦後、異郷の地で日本移民を二分し、多数の死者を出した「勝ち負け抗争」。共に助け合ってきた人々を駆り立てた熱の正体とは。分断が加速する現代に問う、圧倒的巨篇。
  • 鼓動
    4.2
    1巻1,870円 (税込)
    ホームレスの老女が殺され燃やされた。犯人草鹿秀郎はもう18年も引きこもった生活を送っていた。彼は父親も刺し殺したと自供する。長年引きこもった果てに残酷な方法で二人を殺した男の人生にいったい何があったのか。事件を追う刑事、奥貫綾乃は、殺された老女に自分の未来を重ねる。私もこんなふうに死ぬのかもしれない――。刑事と犯人、二つの孤独な魂が交錯する。困難な時代に生の意味を問う、感動の社会派ミステリー。
  • ロング・アフタヌーン
    4.1
    1巻1,815円 (税込)
    新央出版の編集者・葛城梨帆の元に突然、原稿が届く。それは以前新人賞で落選した志村多恵からのもので、学生時代の友人が時を経て再会するところから物語は始まっていた。立場の違う二人の会話はすれ違い、次第に殺意が募っていく。「いっそのこと、最後にこの女を殺してやろうか」――。そんな登場人物の苦境に思いを馳せるうち、梨帆自身も忘れられない出来事と原稿内容がリンクし始める……。 私たちのシスターフッドがここにある、著者渾身のミステリー。
  • シークレット~綾辻行人ミステリ対談集in京都~
    4.2
    本格ミステリの巨匠にして、新人発掘にも多くの実績を持つ綾辻行人が、それぞれのデビュー時からかかわりを持ってきた10人の後輩作家たちと夜な夜な語る、ミステリの魅力と創作の秘密。着想の手段、執筆時のこだわり、影響を受けた本、これまでに書いてきた作品への想い。作家たちが語る創作の魅力に触れれば、きっと、小説がさらに面白くなる。ミステリ専門誌「ジャーロ」に不定期連載された噂の「京都対談」、待望の単行本化!
  • 作家 超サバイバル術!
    3.9
    1巻1,650円 (税込)
    作家への登竜門“新人賞”は数あれど、デビュー後作家として本を出し続けるのは至難の業。今をときめく人気作家3人が、作家生存戦略をあますところなく綴ります。「作家と新人賞」「作家とおカネ」「作家とSNS」……刺激的な10のテーマから文芸界のリアルが垣間見える、業界騒然のエッセイ。島田荘司氏、大沢在昌氏、綾辻行人氏大注目! 作家デビューしたての人、作家を目指す人、文芸界に興味のある人必読!
  • アイアムアヒーロー THE NOVEL
    4.0
    1巻1,276円 (税込)
    アイアムアヒーロー映画化記念豪華小説集。 大人気コミックス『アイアムアヒーロー』の映画化を記念して、朝井リョウ、中山七里、藤野可織、下村敦史、葉真中顕、佐藤友哉・島本理生という豪華執筆陣によるアンソロジー小説集を刊行。ZQNが日本文学界に感染拡大。迫り来る恐怖にあなたは耐えられますか・・・? (内容) ZQN前の世界、比呂美の幸せだったころの物語(朝井リョウ) ZQN細胞を研究している機関で起こった衝撃(中山七里) 陸上部に所属する女子中学生たちに迫り来る恐怖(藤野可織) ZQNに効くワクチンがあるという噂。鈴木英雄が行動を起こす(下村敦史) 将棋の最高峰「名人戦」。戦いを制するのはいったい・・・・?(葉真中顕) 男性目線と女性目線が見事に交錯。息をもつかせぬ合作小説。(佐藤友哉・島本理生) 日本の小説界を代表する作家達が描く「アイアムアヒーロー」の世界。 【ご注意】お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。
  • ブラック・ドッグ
    3.8
    1巻1,078円 (税込)
    目的のためには殺人も辞さない過激な動物愛護団体、『DOG』。遺棄動物の譲渡会が行われる会場に集まった隆平、栞、結愛と拓人たちは、『DOG』によって会場に閉じ込められ、謎の黒い獣に襲われる。獣から逃げるため、逃走を開始する人間たち。「ヒト」と「ケモノ」を隔てるのは何か。
  • Blue(ブルー)
    4.2
    1巻990円 (税込)
    平成一五年に発生した一家殺人事件。最有力容疑者である次女は薬物の過剰摂取のため浴室で死亡。事件は迷宮入りした。時は流れ、平成三一年四月、桜ヶ丘署の奥貫綾乃は「多摩ニュータウン男女二人殺害事件」の捜査に加わることに。二つの事件にはつながりが……!? 平成という時代を描きながら、さまざまな社会問題にも斬り込んだ、社会派ミステリーの傑作!
  • 絶叫
    4.3
    1巻990円 (税込)
    マンションで孤独死体となって発見された女性の名は、鈴木陽子。刑事の綾乃は彼女の足跡を追うほどにその壮絶な半生を知る。平凡な人生を送るはずが、無縁社会、ブラック企業、そしてより深い闇の世界へ……。辿り着いた先に待ち受ける予測不能の真実とは!? ミステリー、社会派サスペンス、エンタテインメント。小説の魅力を存分に注ぎ込み、さらなる高みに到達した衝撃作!
  • 凍てつく太陽
    3.9
    1巻972円 (税込)
    「昭和二十年、終戦間際の北海道・室蘭。逼迫した戦況を一変させるという陸軍の軍事機密をめぐり、軍需工場の関係者が次々と毒殺される。アイヌ出身の特高刑事・日崎八尋は「拷問王」の異名を持つ先輩刑事の三影らとともに捜査に加わるが、事件の背後で暗躍する者たちに翻弄されていく――。真の「国賊」は誰なのか? かつてない「戦中」警察小説!
  • 警官の道
    4.0
    1巻902円 (税込)
    「力が必要だ」――母と自分を虐待し別れたろくでなしの父親に復讐するため、暴力団員を目指す聖。中華料理店でアルバイトをしながら、神戸の金坂組のバッジをもらうチャンスを狙う聖は、組に出入りするサングラスをかけた迫力十分の男に弟子入りを懇願する。だが、男は素姓はそのうちわかると言い残し闇の奥へ消えた……(「聖」)。 組織に生き、事件と隣り合わせの警官たちの生きざま。 「孤狼の血」シリーズの柚月裕子、『スワン』『爆弾』で注目の呉勝浩、「刑事犬養隼人」シリーズの中山七里など、ミステリー界を背負う注目作家たちによる、豪華警察小説アンソロジー!
  • そして、海の泡になる
    3.8
    1巻799円 (税込)
    バブル絶頂期の1990年、個人として史上最高額4300億円の負債を抱え自己破産した朝比奈ハル。平成が終わる年、彼女はひっそりと獄死した。彼女のことを小説に書こうと決めた“私”は関係者に聞き取りを始める──。解説・芦沢央。
  • ライバル おれたちの真剣勝負
    -
    1巻792円 (税込)
    おれリュウ。小学生名人――将棋の日本一を目指してる。 ある”ダセエ理由”から、五年生で転校することになった。 そこで出会ったのは、いつも同級生にからかわれている、 マサブーこと、さえないマサユキ。けれど…… 「こいつ、いったい何者なんだ――!?」  ボードゲームで、意外な才能を見せられたおれは、 マサユキに将棋を教え始めるが、実力差はすぐに縮まって……!?  こいつが強くなるのを、ずっと見ていたい。でも、負けたくない。 名人戦の県予選、おれとマサユキは対決することに ――お互いの夢をかけた、一対一の真剣勝負! 大人気作家・葉真中 顕のデビュー作が、つばさ文庫に登場!【小学中級から ★★】
  • 絶叫(1)
    -
    1~2巻759円 (税込)
    壮絶な遺体となって発見された一人の女性の白骨死体。刑事課強行犯係の奥貫綾乃は不可解な死を迎えた女が辿った転落人生を徐々に知っていくことになる…!?声なき声の意味を知る究極のサスペンスストーリー!
  • W県警の悲劇
    4.0
    1巻759円 (税込)
    旧態依然としたW県警で女性初の警視に登りつめた松永菜穂子。彼女が抱える秘密とは…。ネタバレ厳禁!前代未聞の警察小説! =================ドラマ化され話題を呼んだ前代未聞の警察小説、待望の文庫化!================= 【あらすじ】 W県警の熊倉警部が遺体となって発見された。彼に極秘任務を与えていた監察官の松永菜穂子は動揺を隠せない。県警初の女性警視昇任はあくまで通過点。より上を目指し、この腐った組織を改革する。その矢先の出来事だったのだ。「極秘」部分が明るみに出ては県警を揺るがす一大事だ。事故として処理し事件を隠蔽できないものか。そんな菜穂子の前に警部の娘が現われ、父の思い出を語り始めた……。えっ!? えっっ!? えっっっ!? 各話に仕掛けられた仰天の仕掛けに、卒倒すること間違いなし! 前代未聞の警察小説、登場!
  • 政治的に正しい警察小説
    3.4
    1巻715円 (税込)
    社会派ミステリー作家が放つ問題作。 “ポリティカル・コレクトネス”をコンセプトにした警察小説の依頼を受けた、新人作家・ハマナコがたどり着く境地とは……!? 表題作「政治的に正しい警察小説」ほか、偶然通りかかったカレーショップで、生き別れた母の思い出の味に再会した大学生の僕とその“隠し味”をめぐる「カレーの女神様」、25歳の若さで亡くなった“史上最強の棋士”紅藤清司郎の没後20年にあたり、彼の軌跡を取材したライターがたどりつく真相を描く「神を殺した男」など。驚愕と感嘆にあふれた全6編を収録。『ロスト・ケア』『絶叫』など社会派ミステリーの新鋭が放つ、ブラックユーモアミステリー集が文庫オリジナルで登場。
  • ロスト・ケア
    4.3
    1巻715円 (税込)
    戦後犯罪史に残る凶悪犯に降された死刑判決。その報を知ったとき、正義を信じる検察官・大友の耳の奧に響く痛ましい叫び――悔い改めろ! 介護現場に溢れる悲鳴、社会システムがもたらす歪み、善悪の意味……。現代を生きる誰しもが逃れられないテーマに、圧倒的リアリティと緻密な構成力で迫る! 全選考委員絶賛のもと放たれた、日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。
  • 夜更けのおつまみ
    3.6
    1巻682円 (税込)
    31名の人気クリエイターが語る、とっておきの“夜更けのおつまみ”。 読んだら一杯やりたくなること間違いなし!おいしい記憶がたっぷり詰まった珠玉のエッセイ・アンソロジー。巻末にはキリンビールとコラボし、noteで開催したコンテスト大賞受賞作も掲載!
  • コクーン
    3.4
    1巻660円 (税込)
    1995年3月20日、丸の内で起こった無差別乱射事件。カルト教団『シンラ智慧の会』による凶行の首謀者は、忌まわしき過去を背負う教祖、天堂光翅であった。彼や教団に関わった者たちの前に現れる一匹の煌めく蝶。金色の翅が導くのは地獄か、それとも……。平成を揺るがすテロ事件が生み落とした絶望とかすかな希望を、幻想的かつスリリングに物語る衝撃作!
  • 小説現代 緊急特集 この災厄に思うこと
    5.0
    1巻165円 (税込)
    未曾有、といわれる災厄がひたひたとやってきた。 新型コロナウイルスによる感染症。 気がついたら世界中を覆っていたこの疾病を広めないためには、 今のところ人と人を遠ざけるしか手立てがない。 このような災禍の前で、言葉は、物語はどんな力を持つのか。 私たちはどう向き合って、どう乗り越えていくのか。 緊急特集として、十四人の表現者たちに それぞれの想いを書き下ろしていただいた。
  • 鼓動

    Posted by ブクログ

    読書備忘録868号。
    ★★★★★。

    これが更年期を戦う奥貫綾乃シリーズかっ!
    前2作はストーリーばかり追っかけて、あまり意識になかった綾乃さんでしたが、今回一気にファンになってしまいました。
    ありがとうございます!ゆーき様!

    まずは奥貫綾乃さんのプロフ(自分用)。
    奥貫綾乃47歳。警視庁桜ヶ丘署巡査部長。
    もともと警視庁捜査一課所属。犯罪捜査の本丸エリート!
    29歳で結婚・退職。38歳で離婚。所轄刑事として復職。
    ネグレクトとまでは言わないが娘を愛せなかった過去の自分と常に葛藤。
    これだけで辛いプロフィール。

    プロローグ。
    高度経済成長に沸く日本。団塊の世代を親に持つある男性。
    疑いもな

    0
    2024年10月26日
  • 絶叫

    Posted by ブクログ

    すごく暗くて希望が見えないストーリー展開だが、そういう類が好きなので笑、次の展開が気になってしょうがなく、一気に読み進めた。
    陽子やその他の登場人物の身の上もなんだか本当にありそうなもので、現実離れしていない感じが感情移入できてまたよかった。
    運命とは、自由とは、自然現象とは、、私の今置かれている現状はさてなんなのだろう、と考えさせられた。そして最後のどんでん返しには驚かされた…!

    0
    2024年10月13日
  • 絶叫

    Posted by ブクログ

    長編だけどのめり込んで読み進められた。陽子が十分な愛を受けず心が枯れていく様子が痛々しく胸が潰れそうになった。また社会的に弱い立場の人の拠り所のない生活や蹂躙される様子がリアルで苦しかった。終盤の一行で混乱させられたが、意味がわかったとき陽子の静かに燃える生きる執念を感じた。

    0
    2024年10月12日
  • ロスト・ケア

    Posted by ブクログ

    自分も仕事柄、介護に縛られて苦しんでいる家族をたくさん見て来ました。
    介護の大変さは赤ちゃんを育ててた時の大変さに似てるなんて言う人もいるけど、介護はどんどんできないことが増えていくし、まず赤ちゃんみたいに可愛くはないし、未来がないから出口も見えない。でも見捨てることはできない。
    子育てみたいに友達同士で集まって愚痴ったり相談したりする時間も機会もない。ほんと地獄。
    人って死ぬのもなかなか大変なんですよね。
    誰か殺してくれたら。。って思ってしまう人は少なくないと思う。
    ロストケア。完全な悪だと言い切れない。
    すごい作品に出会ったな、という感想です。

    0
    2024年10月06日
  • 鼓動

    Posted by ブクログ

    人の承認や死について、考える小説。

    事件発生後と加害者の過去の話が交互に語られる小説です。
    交互に始まり、毎回気になるところで話が変わるまどろっこしさがいい塩梅になってサクサク読み進めることができました。

    人は追い込まれることで死を意識する。
    死は意識しても抗ったりもするし、死ぬための手段を考えたり。
    なんだか、人が死を意識する感覚を味わった気がします。

    日本の歴史の流れと引きこもりの辛さを学べました。
    本当にいい小説に出会えたことに感謝です。

    0
    2024年10月02日

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