佐藤正午の作品一覧
「佐藤正午」の「熟柿」「鳩の撃退法」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「佐藤正午」の「熟柿」「鳩の撃退法」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
長崎県立佐世保北高等学校卒。『永遠の1/2』で第7回すばる文学賞を受賞。『リボルバー』、『ジャンプ』が映画化された。その他作品に『王様の結婚』、『恋を数えて』、『アンダーリポート』などがある。
小説・文芸
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Posted by ブクログ
晴子伯母さんが熟柿を啜るシーンが頭に残っていて、それがそのまま市木かおりの轢き逃げからの服役、刑務所内での出産、出所直後の離婚、前科者としての生き辛さと、不穏な空気感をまとわせる読書だった。市木は産んだ直後から息子に会えず、写真も見られない、しかし母としてしっかと息子のことを思い、生き辛さを受け入れながらたくましく生活をする。熟柿(じゅくし)はもちろん熟れた柿という文字通りの意味もあるが、別の意味もある。それが最後で市木を救う言葉となる。途中の不穏さが長いだけに、最後に一気に晴れやかな気分になって、最後に爽快さを感じる作品でした。
Posted by ブクログ
とても好きな話だった。
17年ほどの長い期間を、主人公・かおりの視点で描いている。話の展開に無駄がなく、洗練されている。派手な展開はないが、主人公がどのような人物で、どのような感情を抱えているのかがよく伝わる、綿密な構成になっている。
主人公は罪を犯した人間であるにもかかわらず、読んでいるうちに応援したくなり、どうにか報われてほしいと願いながら読み進めた。これほど主人公に肩入れして読める話は、そうないと思う。
本の表紙に「熟柿」の意味が書かれているが、その言葉の通り、物語の序盤は、熟れすぎた柿が今にも落ちてしまいそうなように、かおりの人生もどこか危うく、重たく辛いものとして進んでいく。試
Posted by ブクログ
妊娠中に轢き逃げ事件を起こしてしまった女性の半生を書いた作品。
逮捕、離婚、職場トラブルによる度重なる転職など波瀾万丈な人生を歩みながらも、出産以来会えていない息子の事を想う一心で逞しく生きていく主人公に胸を打たれた。
主人公は事あるごとに選択を誤ってしまい、もどかしさを感じる部分もあるが、どれも息子を想うあまり冷静さを欠いてしまったことの表れであるように感じた。
また、主人公の他にも過ちを犯してしまう登場人物が沢山いて、人間の弱さが色々な角度からリアルに描写されている。ただそれだけでなく人の強さや優しさも書かれていて、人間の弱さと強さを始めとした様々な感情をふんだんに味わうことができる