東京大学出版会の検索結果

  • 当事者研究の誕生
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    1巻5,940円 (税込)
    障害者運動、自助グループなどに淵源をもつ当事者研究。その系譜と方法を、著者自らの自閉スペクトラムの当事者研究を振り返りながら探ってゆく。周縁化された経験への応答として当事者研究の誕生をとらえることで、未来に受け継ぐべきものを展望する試み。 【主要目次】 序章 第I部 当事者活動における当事者研究の歴史的位置づけ 第1章 力を取り戻す――難病患者・障害者運動の系譜 第1節 障害者運動とエンパワメントの思想 第2節 向谷地生良を介した難病患者・障害者運動の影響 第3節 浦河における当事者活動のはじまり 第2章 無力を認める――依存症自助グループの系譜 第1節 AAの日本到来とアディクション治療の展開 第2節 川村敏明を介した依存症自助グループの影響 第3節 浦河における当事者活動の醸成 第4節 まとめ 第3章 当事者研究の誕生――2つの当事者活動の系譜の合流 第1節 「社会進出」のツールとしてのSST 第2節 浦河AAとアディクション治療 第3節 当事者研究のはじまり 第4節 依存症自助グループへの当事者研究の還流 第5節 まとめ 第II部 周縁者としての自閉スペクトラム者の当事者研究 第4章 障害者運動から見た自閉スペクトラム症概念批判 第1節 混沌:言語化できない「わからなさ」 第2節 障害の社会モデルに基づく従来の自閉スペクトラム概念批判 第3節 さらなる周縁化のツールとして用いられる自閉スペクトラム概念 第4節 まとめ 第5章 身体的自己感の当事者研究 第1節 意味のまとめあげ困難 第2節 行為のまとめあげ困難 第3節 意味・行為の階層の他者との差異から来る困難 第4節 まとめあげ困難がもたらす「夢侵入」 第5節 不安定な身体的自己感 第6節 周囲の配置転換と自己感の安定化 第7節 まとめ 第6章 自己身体を基点とした社会変革としての情報保障 第1節 記号のまとめあげにおけるすれ違い 第2節 身体的特徴に対応した情報提示のデザインの提案 第3節 意味づけ介助の発展:ソーシャル・マジョリティ研究 第4節 まとめ 第7章 置き去りにされた過去と歴史的自己感の当事者研究 第1節 身体的自己感の安定が生み出した「時間」 第2節 「現在の私」と「過去の私」の分離 第3節 「現在の私」と「過去の私」の共存 第4節 過去の変容 第5節 まとめ 第III部 当事者研究の方法論的検討 第8章 未来に向けて:当事者研究を仲間に伝える実践 第1節 浦河べてるの家とダルク女性ハウスの当事者研究に共通する心構え 第2節 社会モデルと2つの自己感に注目した当事者研究の方法論 第3節 ダルクにおける当事者研究ワークシートを用いた実践 第4節 まとめ 終章 付録 当事者研究ミーティングの基本情報
  • ロシア・シオニズムの想像力 増補版 ユダヤ人・帝国・パレスチナ
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    1巻6,050円 (税込)
    ●『ユダヤ人の歴史』『シオニズム』の著者デビュー作、待望の増補版!● パレスチナに行かなかった「シオニスト」たち 忘れられたユダヤ思想の文脈に光をあてる シオニズム運動の枢要を担ってきたロシア帝国出身のユダヤ人たち。しかし彼らのなかには、シオニストでありながらあえてロシアにとどまる「ロシア・シオニズム」思想の系譜が存在した。歴史的な文脈を丁寧にたどりながら、シオニズムの新たな側面に光をあてる。新たに補論を加えた待望の増補版。 【主要目次】 序 章 パレスチナに行かなかったシオニスト 第1章 ロシア帝国におけるシオニズムの生成:一九世紀終わりのロシア・ユダヤ人と初期のシオニズム 第2章 「ネーション」概念にはいかなる利点があったのか:集団内アイデンティティと集団間アイデンティティ 第3章 本質規定を忌避するナショナリズム:純粋な社会性の追求 第4章 シオニズムの「想像の文脈」:ロシア・シオニズムは何を持ってパレスチナに入ったのか 終 章 一九一七年:消えた帝国、散っていった夢 補 論 イスラエルの特殊性の普遍的起源
  • 民主主義の躓き 民衆・暴力・国民国家
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    1巻6,050円 (税込)
    民主主義は躓くことなくして前進しえない。民衆・暴力・国民国家がそれぞれ積極面と消極面をもつからである。古代ギリシアから「1968」まで、植民地主義から昨今の社会的保守主義までを展望しつつ、民主主義の挫折と成熟の過程を歴史的かつ思想的に捉える。 【主要目次】 はじめに 第1章 永続的な革命としての民主化 1.歴史になりえない民主主義/2.平等をめぐる闘いと民主的社会/3.戦後秩序と社会革命 第2章 民衆と民主主義 1.民衆不信と民主制/2.民主主義を掘り崩す――大衆かエリートか/3.代議制民主主義と選挙民 第3章 民主主義の暴力 1.民主制における暴力/2.都市住民の抗議と民主化/3.民主化と暴力/4.民主主義の帝国 第4章 国民国家と民主主義 1.民主主義における搾取と排除/2.独立による民主化と国民国家/3.民主主義とマジョリティ/マイノリティ/4.後発国のジレンマ 第5章 失われた確信と新たな試練 1.民主主義の危機/2.民主主義の後退とその背景 終 章 未完の民主主義 1.躓く民主主義と民主制/2.情報伝達と連帯/3.情報伝達における蛙飛びと民主主義/4.生き方としての民主主義 おわりに
  • 美学
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    古典入門、かつ美学概説の一冊 美学は18世紀半ばに作られた哲学的学問であり、「感性」「芸術」「美」という主題が収斂するところに成立した。美学の古典といえるカント『判断力批判』(1790年)を題材にし、そこでの重要なテーマをめぐって、古代ギリシアから21世紀までの美学史を概説する。美学を深く学ぶための決定版。 【主要目次】 序文 第I章 美の無関心性 A 美しいものの分析論――質に即して B カント『判断力批判』前史 C 実践的無関心と美的関与 第II章 趣味判断の普遍妥当性 A 美しいものの分析論――量に即して B 趣味の普遍性ならびに快の本性 C 二〇世紀の趣味論 第III章 目的なき合目的性 A 美しきものの分析論――関係に即して B 美と合目的性 C 目的なき合目的性のゆくえ 第IV章 趣味判断の範例性 A 美しいものの分析――様相に即して B 範型・実例・模範 C 範例性のゆくえ 第V章 感性の制約と構想力の拡張 A 崇高なものの分析論 B 言語の崇高さから自然の崇高さへ C 崇高論のその後 第VI章 構想力と共通感官 A 美的判断の演繹論 B 共通感覚論の系譜 C 二〇世紀の共通感覚論 第VII章 美しいものから道徳的なものへ A 美しいものへの関心 B 社交人・未開人・隠遁者 C 自然の暗号文字 第VIII章 「美しい技術」としての芸術 A 美術論(その一) B 芸術の誕生 C 範例的独創性 第IX章 「美的理念」と芸術ジャンル論 A 芸術論(その二) B ライプニッツ的感性論の系譜 C カント的芸術論のゆくえ 第X章 美しいものと超感性的なもの A 美的判断力の弁証法 B 認識・感情・欲求 C 美的なものと生 あとがき 用語解説 読書案内
  • 戦間期日本外交と国際機構 多国間外交の可能性と限界
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    1巻6,160円 (税込)
    第一次世界大戦の惨禍を踏まえて模索された国際秩序の構築に、日本はいかに関わったのか――戦間期の重要なトピックであり、日本外交の成功例や失敗例として位置付けられる三つの事例(国際司法制度、外国人待遇問題、国際人道法への対応)を詳細に分析。国際機構を舞台とした日本外交の実態を解き明かし、その可能性と限界を浮き彫りにする。 【主要目次】 序 章 多国間外交の時代としての戦間期と日本 第一節 本書の問題関心 第二節 本書の構成 第一章 外務省における組織改革と国際機構――「連盟派」の再検討 はじめに 第一節 外務省条約局と臨時平和条約事務局の設置と管掌業務・人員数の変遷 一 外務省条約局と臨時平和条約事務局の設置/二 条約局第三課の創設と臨時平和条約事務局の廃止(一九二四年)/三 外務省分課規程改正(一九三四年)と条約局人員数の変容 第二節 各国における外政機構の組織編成と国際機構 一 イギリスの場合/二 フランスの場合/三 イタリアの場合 小 括 第二章 国際裁判の制度化と日本外交――裁判付託範囲の維持から変容へ はじめに 第一節 伝統的態度の維持から変容へ 一 日本=スイス仲裁裁判条約締結交渉/二 ジュネーブ平和議定書(一九二四年)への対応 第二節 態度変容の反映――日米仲裁裁判調停条約締結交渉 一 交渉開始までの経緯/二 日本政府の対案と交渉の停滞 第三節 さらなる変容の兆候 一 日蘭仲裁裁判調停条約締結交渉と一般議定書(一九二八年)/二 常設国際司法裁判所規程改正(一九二九年)/三 一九二九年の選択条項受諾問題 第四節 満洲事変後の日本外交と国際裁判 一 常設国際司法裁判所残留問題/二 日蘭仲裁裁判調停条約の締結とその後 小 括 第三章 外国人待遇問題と日本外交――多国間枠組みの積極的活用 はじめに 第一節 人種平等提案の挫折から外国人衡平待遇の提案へ 一 国際連盟総会における人種平等提案再提案の挫折/二 第一回国際移民会議(一九二四年)/三 国際連盟経済財政仮委員会における外国人衡平待遇の提案 第二節 国内管轄事項をめぐる相克――ジュネーブ平和議定書(一九二四年)の日本修正 一 日本修正案提出に至る経緯/二 修正案をめぐる紛糾と日本政府代表 第三節 多国間枠組みにおける外国人衡平待遇提案の行方 一 ジュネーブ国際経済会議(一九二七年)/二 国際連盟外国人待遇問題会議(一九二九年) 小 括 第四章 国際人道法の形成と日本外交――捕虜条約(一九二九年)批准の挫折 はじめに 第一節 赤十字条約改正と捕虜条約起草の初期段階における日本政府の対応 一 日本政府による国際赤十字運動への関与の経緯/二 赤十字条約改正と捕虜条約起草の開始と日本政府の対応 第二節 赤十字条約改正と捕虜条約起草のための外交会議(一九二九年)における日本政府の対応 一 外交会議における方針の策定/二 外交会議における議論と条約調印 第三節 捕虜条約批准の挫折と国際赤十字運動への態度の変容 一 第一五回赤十字国際会議(一九三四年)と捕虜条約批准の挫折/二 第一六回赤十字国際会議(一九三八年)までの日本政府の対応 小 括 終 章 日本の多国間外交の可能性と限界
  • 日本陸海軍の近代史 秩序への順応と相剋1
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    1巻6,160円 (税込)
    日本が国際環境の大きな変動を受けて近代化をめざすなか、近代国家の一組織としての軍が、時代の価値観や思想、雰囲気や作法などを吸収し、自らを変化させていく過程を描く。軍という組織が、国家、国民、天皇の軍隊として変貌していく視点から日本の近代を考察する。 【主要目次】 序章 日本陸海軍の近代史(黒沢文貴:東京女子大学名誉教授) 第一部 政府・議会と軍――政軍関係の文脈 第1章 徴兵令と外征をめぐる政軍関係――正院・左院・陸軍省と旧藩兵(大島明子:東京女子大学非常勤講師) 第2章 文官総督と台湾軍――原敬内閣期の政軍関係(大江洋代:東京女子大学現代教養学部准教授) 第3章 政党内閣期の海軍の議会対策(太田 久元:立教大学立教学院史資料センター助教) 第二部 民衆・社会と軍――民軍関係の文脈 第4章 日本海軍の大正デモクラシー認識(小磯隆広:防衛大学校人文社会科学群准教授) 第5章 日本陸軍の宣伝と恤兵――満洲事変における陸軍恤兵部の活動(石原 豪:明治大学文学部兼任講師) 第6章 『小説日米未来戦記』押収事件とその影響(藤田 俊:北九州市立大学基盤教育センター准教授) 第三部 戦争と軍――戦争指導の文脈 第7章 日本海軍と総力戦(相澤 淳:元防衛大学校防衛学教育学群教授) 第8章 1930年代における海軍権力構造と軍事輔弼体制の変動――元帥府・元帥の視点から(飯島直樹:釧路公立大学経済学部講師) 第9章 軍事指導者としての天皇(黒沢文貴) 第四部 国際的文脈における軍 第10章 万国医学会と日本陸軍軍医(日向玲理:青山学院大学青山学院史研究所助教) 第11章 華北駐屯アメリカ軍の撤退と支那駐屯軍(櫻井良樹:麗澤大学国際学部教授) 第12章 日本軍の捕虜処遇と「文化差」――歴史と歴史コンテンツの相剋(小菅信子:山梨学院大学法学部教授)
  • 金融経済学
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    1巻6,160円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 現実経済が急速に複雑化するなかで進展著しい金融経済学。扱う領域もコーポレート・ファイナンス、アセット・プライシング、バンキング、デリバティブ、金融政策と非常に広範囲に及ぶ。本書は、この一冊だけでその領域が拡大し、高度化する金融経済学の全体を着実に学べるテキスト。練習問題も充実。
  • フリードリヒ・キットラーの理論 筆記、感覚、数
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    私たちはいまだフリードリヒ・キットラーを知らない 文化研究・メディア研究の巨人であるキットラーの理論を通時的・共時的に検証し、その連続性と変遷を体系的に描く初の試み。主要著作を五期に区分し、思想的背景とともに理論の全体像を明らかにする必携の書。 【主要目次】 序章 フリードリヒ・キットラーを引き継ぐために 第1節 問題の所在/第2節 先行研究/第3節 本書の読解方針/第4節 本書の構成 第1章 書き取りシステムの理論:一九七〇年代~一九八〇年代初頭 第1節 はじめに/第2節 キットラーの文学研究/第3節 キットラーの批評理論の背景/第4節 キットラーと戦後ドイツの文学研究/第5節 おわりに   第2章 技術的メディアの理論:一九八〇年代前半 第1節 はじめに/第2節 キットラーの文学研究とメディア論/第3節 キットラーの技術的メディア論の背景/第4節 キットラーとメディア論的文学研究/第5節 おわりに   第3章 メディアシステムの理論:一九八〇年代後半~一九九〇年代前半 第1節 はじめに/第2節 キットラーのメディア史/第3節 キットラーとシステム理論/第4節 キットラーと戦争/第5節 おわりに   第4章 コンピュータの理論:一九八〇年代末~一九九〇年代 第1節 はじめに/第2節 キットラーのコンピュータ論/第3節 キットラーのメディア実践/第4節 キットラーとデジタルメディア論/第5節 おわりに   第5章 ヨーロッパ文化史の理論:二〇〇〇年代 第1節 はじめに/第2節 キットラーのヨーロッパ文化史/第3節 キットラーとドイツ思想/第4節 キットラーと文化技術論/第5節 おわりに   終章 フリードリヒ・キットラーに抗うために 第1節 総括/第2節 展望   あとがき
  • 政治の美学 増補新装版 権力と表象
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    ナチズムの映像表象、権力の身体性、男性結社のエロス、建築と政体の関係を鋭く分析し、政治的暴力が美化され、エロティックなものにさえなる情動の論理を探究する表象文化論の極北を、その後の著者の研究を概観し、展望する論考を増補し、装いも新たに復刊する。 《書物復権2025》 【主要目次】 序 I 一九七〇年代のナチ・テロル・ロック――時代論 序 「ファシズムの美学」再考――スーザン・ソンタグ「魅惑するファシズム」 第1章 キッチュな黙示録――ハンス・ユルゲン・ジーバーベルク『ヒトラー、ドイツからの映画』 第2章 白い恐怖、赤い亡霊――クラウス・テーヴェライト『男たちの妄想』と一九七〇年代ドイツ 第3章 自殺するロックンロール――デヴィッド・ボウイにおけるロック・イデオロギー II 権力の身体――政体論 序 権力の三つの身体――聖体から革命の身体へ 第1章 ギリシア幻想の身体――ヨハン・ヨアヒム・ヴィンケルマンと古代の模倣 第2章 レヴィヤタン解剖――イメージ・表象・身体 第3章 子午線のデザイン――カール・シュミット『大地のノモス』 第4章 「英霊」の政治神学――橋川文三と「半存在」の原理 III 男たちの秘密――結社論 序 男性結社のエロス――三島由紀夫と結社論の諸問題 第1章 主権の秘密――オットー・ヘフラー『ゲルマン人の祭祀秘密結社』とその周辺 第2章 戦士の到来――社会学研究会とジョルジュ・デュメジル 第3章 亡命者たちの山――日本における男性結社論の系譜 IV 建築と政体――表象論 序 建築空間の政治学――ミース、アールト、ル・コルビュジエ 第1章 近代というナルシス――ル・コルビュジエの遡行的問い 第2章 小国民の建築――アルヴァ・アールトの「小さな人間」 第3章 ファシズムの表象――ジュゼッペ・テラーニの倒錯的合理主義 第4章 「どうしようもないもの」との葛藤――堀口捨己における日本・近代・建築 エピローグ 註 跋 補 章 「政治的感性術」の分裂生成に向けて 増補新装版 跋 附録/年表/書誌・フィルモグラフィ・ディスコグラフィ/図版一覧/人名索引/事項索引
  • 権利の名のもとに イスラエルにおける性的少数者の権利と動物の権利
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    1巻6,380円 (税込)
    ある権利を求める動きがナショナリズムや排他主義に結びつくのはどうしてなのか イスラエルで20世紀末から興隆した性的少数の権利と動物の権利という2つの権利に関わる政治がいかにしてイスラエルのナショナリズムや排外主義に結びついてきたのかを精緻に分析する。政治から紐解く、中東研究の新たなる視点。 ●第14回東京大学南原繁記念出版賞受賞作 【主要目次】 序章 第Ⅰ部 性の政治 第1章 「中東で最もゲイ•フレンドリーな街」――テル・アヴィヴの新自由主義 第2章 再配備されるゲイの権利とホモナショナリズム 第3章 シオニズムにおけるクィア性の系譜 第Ⅱ部 動物の政治 第4章 「ヴィーガン・フレンドリーなテル・アヴィヴ」の成立――ヴィーガンニズムの商業化と新自由主義 第5章 ヴィーガン・ナショナリズム――対テロ戦争時代のイスラエルの動物の権利運動 第6章 シオニズムにおける動物性と動物の形象 終章 あとがき 参考文献 巻末資料 索引 凡例
  • 室町戦国法史論
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    1巻6,380円 (税込)
    室町幕府や戦国大名の法、寺院領主の法、社会慣習など15世紀から17世紀初頭の時期の法や慣習を通して、法にあらわれた当時の権力と社会の関係を描き、当時の社会の転換の一端を明らかにする。 【主要目次】 はじめに   第一部 室町幕府法と社会 第一章 壁書・高札と室町幕府徳政令 第二章 室町幕府「分一徳政」の展開 第三章 撰銭令にみる室町幕府法の展開   第二部 検断と室町・戦国の社会 第一章 戦国時代における領主検断の理念 第二章 中世後期の集団間紛争の解決における「罪科の成敗」 第三部 検断と戦国法 第一章 三好氏「新加制式」の検断立法 第二章 「塵芥集」検断法の「成敗」 第三章 「塵芥集」法文の立法論理の一事例 第四章 中世から近世初期の盗品法の展開 おわりに
  • 戦後日本の貧困と社会保障 社会調査データの復元からみる家族
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    戦後日本の貧困の実態、その貧困から脱出する方法の模索、そして新たな社会問題の発見――。半世紀以上前に行なわれた複数の社会調査の個票をデジタル復元し、その統計分析と各種史資料とを検討することにより、戦後期日本社会の世帯・家族と福祉の実像を再構成する。 【主要目次】 まえがき(佐藤 香) 序章 戦後日本社会の世帯と福祉を復元二次分析から解読する(相澤真一) 第I部 戦後の貧困へのまなざし――1950年代・1960年代の貧困はいかなるものだったか 1章 社研所蔵社会調査の由来と特徴――復元二次分析の可能性(岩永理恵) 2章 「調査員」を中心に社会調査を描きなおす――神奈川調査シリーズにおける民生委員の役割に着目して(堀江和正) 3章 戦災母子世帯の戦後(渡邊 勉) 4章 「ボーダー・ライン層」調査の復元二次分析――データから見る1960年代前半の低所得層(相澤真一) 第II部 人びとはいかに厳しい状況からの脱却を図ったか――貸付・教育・住宅・生業 5章 高度経済成長期の福祉貸付――昭和30年代の世帯更生資金貸付(生業資金)の位置と効果(角崎洋平) 6章 高度経済成長初期段階の進学支援とその意味(白川優治) 7章 福祉貸付と医療保障――療養資金の機能と「ボーダーライン層」の健康(坂井晃介) 8章 既存持家の改善からみる住宅資金の歴史的意義――住宅事情および政策の棲み分け(佐藤和宏) 9章 福祉資金の利用にともなう恥の規定要因――民生委員による伴走支援に注目して(石島健太郎) 第III部 マージナルな人びとのライフコース 10章 耐久消費財の普及は妻の家事時間を減らしたのか(渡邉大輔・前田一歩) 11章 団地のなかの児童公園――高度経済成長期の外遊びをめぐる生活時間データの分析(前田一歩) 12章 1960年代における高齢者の生活の実相――「老人問題」の諸相(羅 佳) 13章 戦後日本型労働・雇用――保障体制の手前における高齢者の働き方と子からの自立生活意識(渡邉大輔) 付録(復元作業過程・調査票) あとがき(佐藤 香)
  • 組織マネジメントにおけるメタ学習 予測困難な変化に適応する熟達のメカニズム
    5.0
    今,求められるマネジャーは, 優れた戦略家でもカリスマ的司令塔でもない⁈ 無秩序な日常の中からこそ早発する適応的な学習の姿を, 認知科学が描き出す 大きな変化が常態化した現代の組織では、マネジャーはそれまでの得意技を捨て、新しいやり方にチャレンジする高次学習を何度もしなければならない。そこでは高次学習の熟達=メタ学習が求められる。心理学実験とフィールド調査、認知科学と経営学を組み合わせたユニークなアプローチで、無秩序な日常の中から創発するメタ学習のメカニズムに迫る。 【主要目次】 プロローグ 第1章 現代のマネジャーに求められる学習 1.1 背景としてのビジネス環境の変化/1.2 予測困難な変化が常態化する組織で求められる学習/1.3 本書の目的/1.4 熟達をめぐる経営学・認知科学の先行研究の課題/1.5 ミニチュアによるモデル化を用いた段階的アプローチ 第2章 メタ学習のミニチュアとしての洞察の熟達 2.1 なぜミニチュア課題として洞察を選ぶか/2.2 洞察とその熟達をめぐる論争/2.3 メタ学習の暫定的な概念モデル/2.4 図形パズルを用いた実験デザイン/2.5 概念モデルの構成要素のミニチュア課題の事象へのマッピング/2.6 洞察の熟達の生起とモデルの妥当性の検証(第一実験)/2.7 構成要素間の関係性の分析(第二実験)/2.8 ミニチュア課題でのメタ学習と概念モデルの修正/2.9 ミニチュアからフィールドへ 第3章 フィールドでのマネジャーのメタ学習 3.1 フィールド調査にあたって/3.2 調査の概要/3.3 マネジャーの日常/3.4 概念モデルの構成要素のフィールドの事象へのマッピング/3.5 組織パフォーマンス/3.6 標準プロセスからの逸脱/3.7 早期フェーズの修正判断/3.8 高次学習の仕方の変化/3.9 ゴールの漸次的創発/3.10 計画の分散/3.11 マイクロ・コーディネーション/3.12 予測困難な変化に適応するメタ学習 第4章 創発過程としてのメタ学習 4.1 本書の歩みを振り返る/4.2 メタ学習のメカニズム/4.3 本書の貢献/4.4 本書の課題と展望 あとがき 付録――第2章第二実験の事例分析と言語報告
  • 危険犯の研究 新装版
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    1巻6,380円 (税込)
    最高裁判事を務めるなど、法曹実務においても主導的役割を果たしてきた刑法学の泰斗の古典的名著を、新たに「復刊によせて」を収録し待望の復刊。古くて新しい問題である「危険」の概念を深く掘り下げ、往来危険罪や放火罪をはじめとする危険犯の理論的問題について解決の糸口を導き出す。 【主要目次】 第一章 問題の所在と本稿の目的 第一節 従来の判例・学説 第一款 序 第二款 具体的危険をめぐる問題状況 第三款 抽象的危険をめぐる問題状況 第二節 本稿の目的 第二章 刑法における危険の概念――予備的考察 第一節 法益侵容の危険 第一款 危険判断の構造 第二款 結果としての危険 第二節 危険判断の方法 第一款 危険判断の基準 第二款 危険判断の基礎 第三章 具体的危険犯の処罰根拠 第一節 従来の学説の検討 第一款 一般的危険説 第二款 具体的危険説――「事前判断」の立場 第三款 客観的危険説――「事後判断」の立揚 第二節 具体的危険とその判断 第一款 我が国の判例の若干の検討 第二款 「事後的」危険判断 第四章 抽象的危険犯の処罰根拠 第一節 従来の学説の検討 第一款 純粋不服従説と批判 第二款 抽象的危険説 第二節 抽象的危険犯の解釈の試み 第一款 抽象的危険の意義 第二款 危険の「推定」について 第三款 「準抽象的危険」の概念 終章 危険犯の類型 復刊によせて
  • 平和の追求 18世紀フランスのコスモポリタニズム
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    1巻6,380円 (税込)
    戦争の時代に生み出された コスモポリタニズム(世界市民主義)の秩序構想 戦争が絶えない18世紀のフランス、そしてヨーロッパ。平和を求め続けた人々の世界秩序構想とはいかなるものだったのか。啓蒙の時代に生み出されたコスモポリタニズム(世界市民主義)の多様な相貌を明らかにし、その意義を捉え直す。争いのない世界をめざす、思想的格闘の軌跡。 【主要目次】 序論 第一章 祖国への愛と人類への愛 第二章 世界市民の肖像――ル・ブランとフジュレ・ド・モンブロン 第三章 平和のための制度 第四章 商業平和論の展開 第五章 ジャン=ジャック・ルソーにおける戦争と平和 終章 カントの平和論――一八世紀フランスのコスモポリタニズムのプリズムを通して 結論
  • 日本外交の近代史 秩序への順応と相剋2
    -
    1巻6,490円 (税込)
    明治から大正、昭和という時間軸のなかで国際秩序への対応を迫られ、近代日本の外交は大きな変化を繰り返してきた。西洋の国際秩序の変動にもともない、いわば古典的帝国主義に順応した日本は、国際秩序の新しい原理や仕組みに適合できなかった。日本外交が国際社会に対峙した実態を多角的に論じる。 【主要目次】 序 章 日本外交の近代史(黒沢文貴:東京女子大学名誉教授) 第一部 東アジアと日本 第1章 金玉均暗殺事件をめぐる中朝日英関係――中華秩序の崩壊の始まり(森万佑子:東京女子大学現代教養学部准教授) 第2章 三浦梧楼朝鮮公使任命の再検討(大澤博明:熊本大学大学院人文社会科学研究部教授) 第3章 「模範国ドイツ」の崩壊と朝鮮統治(小林道彦:北九州市立大学名誉教授) 第4章 日露戦後における曾我祐準の対外政策論――台湾統治と中国進出問題を中心に(小林和幸:青山学院大学文学部教授) 第二部 第一次世界大戦と日本 第5章 大正期における徳富蘇峰の国際情勢認識(中野目徹:筑波大学人文社会系教授) 第6章 川村竹治と立憲政友会(西川誠:川村学園女子大学教授) 第7章 独探と『神戸新聞』(諸橋英一:慶應義塾大学非常勤講師) 第8章 日本海軍の遠洋練習航海の外交史的意味――第一次世界大戦期を中心として(奈良岡聰智:京都大学大学院法学研究科教授) 第9章 外務省情報部の設置と中国認識――その適否と限界性をめぐって(熊本史雄:駒澤大学文学部教授) 第三部 昭和期の戦争と日本 第10章 一九三〇年代の日本の原料問題への対応――「原料品問題調査委員会」を中心として(庄司潤一郎:防衛研究所研究顧問) 第11章 一九四〇年の国家総動員体制――近衛新体制運動と「世論」(森 靖夫:同志社大学法学部教授) 第12章 日米交渉にみる国際秩序形成の相剋――大東亜新秩序と太平洋全域の平和プログラム(佐藤元英:元中央大学政策文化総合研究所長) 第13章 A級戦犯の独白(日暮吉延:帝京大学法学部教授)
  • ヴァナキュラー・アートの民俗学
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    ヴァナキュラーを知らずして、現代の多様な文化現象を把握することはできない。普通の人びとのありきたりで、平凡な日常世界での創作活動=ヴァナキュラー・アートとは何かを民俗学的視点から浮かび上がらせる、未完のプロジェクトとしてのヴァナキュラー文化決定版論集。 【主要目次】 序章 ヴァナキュラー・アートと民俗学(菅 豊) Ⅰ ヴァナキュラーなアート理論 第1章 ヴァナキュラー・アートとは何か?:「小さきものの芸術」へのまなざし(菅 豊) 第2章 現代美術の民俗学的転回:ヴァナキュラー・アートと限界芸術(福住 廉) 第3章 「ヴァナキュラー」と「アート」の「あいだ」に:大正・昭和初期における余技・南画家たちの暮らしと実践(塚本麿充) 第4章 〈アート〉における「ヴァナキュラー」/「グローバル」:フェスティヴァルの考察から(小長谷英代) 第5章 占領期ヴァナキュラー写真を浮上させる:米国での調査をもとに(佐藤洋一) Ⅱ ヴァナキュラーなアート実践1 造形 第6章 超老芸術論:レジリエンスとしての表現(櫛野展正) 第7章 おかんアート:人生における創作活動や技能の蓄積を日常生活で可視化する(山下 香)  第8章 ペンギンがやってきた町:ヴァナキュラーなお土産文化(加藤幸治) 第9章 お地蔵さまにマフラーを:ヴァナキュラー・アートによる信仰実践(西村 明) Ⅲ ヴァナキュラーなアート実践2 表演 第10章 祭礼アートとしてのつくりもの:タピオカと紫芋フレークの現代民俗芸術論(塚原伸治) 第11章 島の地産地〈笑〉論:ヴァナキュラーに笑い合う余興笑芸人たち(川田牧人) 第12章 歌わずにはいられない人々:在日フィリピン人の歌コンテスト「ウタウィット」(米野みちよ) 第13章 ヴァナキュラーな踊りの価値と、その限界:大里七夕踊の休止をめぐって(俵木 悟)
  • 日本陸軍と大陸政策 新装版 1906–1918年
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    1巻6,820円 (税込)
    日露戦争後から第一次世界大戦末にかけて、陸軍が独立した政治勢力として登場する過程を解明する。大陸政策、満州経営政策をめぐる対立、陸軍内部の権力状況に光をあて、政党政治確立過程における藩閥と政党の対抗=提携関係の中に位置づけた名著、待望の復刊。全て新しく組み直し、「復刊によせて」を付す。 【主要目次】 はじめに 第一章 日露戦後における大陸政策と陸軍 序 説 明治四〇年帝国国防方針の成立 第一節 満州権益確立過程における陸軍 第二節 桂園時代における陸軍 第二章 明治末・大正初期における大陸政策と陸軍 第一節 満州権益確立後における大陸政策の模索 第二節 大正政変期における陸軍 第三章 大戦期における大陸政策と陸軍 第一節 積極的大陸政策の諸類型とその帰結 第二節 長州閥陸軍の変容過程 おわりに 地図 関係年表 資料および文献について あとがき 復刊によせて
  • 仕事からの切り替え困難に対する心理的支援 持続可能な働き方の実現のために
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    退勤後も仕事について考えてしまうのはなぜか。その苦痛の要因は何か。リモートワーク普及でより身近になった仕事と生活の切り替えの問題について、日本の組織人の実情に寄り添って検討し、開発した「自分ケア意識」を育むICTプログラムによる支援モデルを提案する。 【主要目次】 はじめに Ⅰ ワーク・ライフ・バランスと「切り替え」の問題 1 仕事と生活の「切り替え」に関する先行研究 2 本書の目的と構成 コラム1 「仕事」と「生活」の関係に関する重要なテーマ Ⅱ 「仕事切り替え困難」の体験と生起プロセス 3 生起プロセスに関する質的検討(研究1) 4 「仕事切り替え困難尺度」の開発(研究2) コラム2 バウンダリー・マネジメント――仕事と生活の境界管理 Ⅲ 「仕事切り替え困難」の生起に関わる要因 5 ポストコロナ社会における自己調整の重要性(研究3)――リモートワーカーを対象にした研究報告 6 「切り替え」におけるセルフモニタリングの限界(研究4)――シフト制勤務の女性社員を対象にした調査から 7 セルフモニタリングから「自分ケア意識」へ(研究5)――日本人の特徴に寄り添ったセルフケアに向けて コラム3 リモートワークでも仕事のスイッチを「オン」にするヒント Ⅳ 「切り替え」支援プログラムの開発と検証 8 「自分ケア意識」を促進する「切り替え」支援プログラムの開発 9 開発した「切り替え」支援プログラムの検証と改善(研究6)――3カ月間の試験的実践報告から コラム4 働き方の主体的なデザインに向けて Ⅴ 持続可能な働き方の主体的な実現のために 10 これからの「切り替え」支援に向けて あとがき Appendix 第3章(研究1):概念の一覧 第4章(研究2):「仕事切り替え困難尺度」 第5章(研究3):リモートワーク低頻度群・高頻度群の全体相関 第8章:セルフモニタリングシステムで使用したチェック項目
  • 人権の哲学
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    1巻6,820円 (税込)
    ★講評・宇野重規(東京大学教授) 「人権の哲学」とはあまりに大きなテーマと思われるかもしれない。言うまでもなく、人権に関して、その普遍性や歴史をめぐって数多くの議論が積み重ねられてきた。さらに、憲法学や法哲学、政治学や倫理学などの分野において、個別の思想家や理論家、あるいは学派についての研究も数多くなされてきた。 しかしながら、本書が注目するのは、人が人であるがゆえに持つ権利である人権についての哲学的な根拠である。特に近年の英米圏の政治哲学における、人権の正当化根拠をめぐる「政治的構想」と「自然本性的構想」の対立に焦点を定めている点に最大の特徴がある。選考にあたっては、膨大な先行研究を丹念に整理し、自らの立場を明確に示していることが高く評価された。(中略) 人権を根拠に「人道的干渉」が行われる現在、人権をめぐる議論がますますグローバルな文脈で展開されるようになっている。本書の理論的示唆はもちろん、実践的示唆もきわめて大きい。多くの方に読んでいただけることを期待したい。
  • 植民地統治下の台湾原住民 近代国家による統治と社会の可視化
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    1巻6,930円 (税込)
    近代国家は統治対象の土地や人間に関する各種情報をいかにして収集し、社会の状況を見えるようにするためにどのようなことを行うのか。日本統治時代の植民地当局による台湾原住民に対する可視化の展開について検証し、その現地社会への影響を明らかにする。 【主要目次】 はじめに 第1部 台湾原住民社会の可視化 第1章 近代国家による統治と可視化 第2章 「蕃地」の可視化と地図、公的書類 第3章 もう一つの可視化と原住民の生業構造の改変という施策 補論1 視覚的秩序と可視化 補論2 可視化が何をもたらすのか:「保留地」の土地測量・土地登記が引き起こした変化 第2部 身分登録と臣民統合 第4章 身分登録の二面性と身分の多元性 第5章 臣民統合と資源の流用 第6章 身分登録書類の記載項目としての「姓名」:原住民の人名が登記されること 補論3 戦後「山地」監視体制と国家にとっての安全 おわりに 付録 「可視化」「可視性」という日本語についてのノート
  • アートとしての裁縫教育 大正期から昭和初期,生活と芸術のための改革
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    1巻7,040円 (税込)
    裁縫を学ぶことの価値とはなにか、既製服が広まった現代では無用の長物なのか……。「良妻賢母」育成のための明治の裁縫教育は、新教育思想の影響と日本社会の変化により、大正~昭和期に大きな変化を遂げる。自由学園の実践にひとつの可能性を見出しつつ、オルタナティブな教育史の豊かな鉱脈を再発見する。 【主要目次】 序章 裁縫教育の「アート」化 一 問題の背景/二 裁縫教育の歴史像―先行研究の検討/三 アートとしての裁縫―課題と方法/四 本書の構成 第Ⅰ部 裁縫教育の四つの改革 第1章 明治後期から大正期の裁縫教育における教育的価値づけの変化―ドイツ新教育の受容との関連 一 はじめに/二 明治期の裁縫教育論/三 今村順子の裁縫教育論/四 「ドクトル・ライ」の筋肉運動主義/五 おわりに 第2章 一九三〇年代における成田順の洋裁教育論の再検討 一 はじめに/二 一九二〇年代における成田順の裁縫教育論/三 一九二〇年代末から一九三〇年代における成田順の裁縫教育論/四 おわりに 第3章 一九二〇年代から一九三〇年代における山本キクの「衣服科」構想―「服装文化」への着目 一 はじめに/二 山本キクの「衣服科」構想/三 黒川喜太郎と酒井のぶ子の裁縫教育論/四 おわりに 第4章 一九三〇年代における本間良助の創造主義裁縫教育論―創作主義図画教育論からの発展 一 はじめに/二 本間良助の創作主義図画教育/三 本間良助の創造主義裁縫教育/四 おわりに 第Ⅱ部 アートとしての裁縫教育の可能性―自由学園の裁縫教育実践 第5章 一九二〇年代から一九三〇年代における自由学園の美術工芸教育―同時代の芸術運動と関連したファブリック・アート 一 はじめに/二 美術工芸教育の思想的背景/三 学園の美術工芸教育の展開/四 運動としての学園の美術工芸教育 /五 おわりに 第6章 一九二〇年代から一九三〇年代における自由学園の裁縫教育実践―和裁と洋裁における生活合理化の実現 一 はじめに/二 羽仁もと子の衣生活に関する思想/三 自由学園の和裁教育/四 自由学園の洋裁教育/五 おわりに 第7章 一九三〇年代後半から一九四〇年代前半における自由学園の裁縫教育実践―生活合理化運動と戦時体制の親和性 一 はじめに/二 合理化から工場化・労働化へ/三 戦時体制下における「美」の追求 /四 新たな衣生活スタイルの提案という役割/五 おわりに 終章 アートとしての裁縫教育 一 四つの裁縫教育改革/二 アートとしての裁縫教育実践―自由学園の裁縫教育実践/三 本書の意義と示唆/四 今後の裁縫教育史研究における可能性
  • 現代バングラデシュ 経済成長と激動する社会
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    かつて「停滞のアジア」を象徴し「援助の実験場」とも呼ばれたバングラデシュは、1990年以降安定的な経済成長を実現し、もはや途上国を脱しようとしている。本書は、長期的な視点と最新のフィールド調査の知見を結集し、その躍進の背景と課題を検証し、南アジアの社会変動の最前線に立つバングラデシュの姿を鮮明にとらえる。2024年政変のゆくえを考えるうえでも必読の一冊。 【主要目次】 序 論 現代バングラデシュ――経済成長と激動する社会(杉江あい・外川昌彦) 第1部 経済発展と社会開発 第一章 低開発から脱した経済――南アジアにおける東アジア型産業発展(山形辰史) 第二章 経済発展と労働市場の変化――農村女子就業を中心に(藤田幸一) 第三章 社会開発の進展と取り残される人びと――貧困・教育・保健・災害をめぐる課題(日下部尚徳) 第2部 地域社会の変容と開発の争点 第四章 NGOの戦略変化と北のNGO――ショミティ・アプローチから小規模金融(MF)へ(大橋正明) 第五章 小規模金融(MF)からみた女性の社会関係――エンパワーメントをめぐる争点(石坂貴美) 第六章 社会経済変動のなかの女性への暴力――家父長制的な保護の揺らぎ(池田恵子) 第七章 川とともに生きる農村の変化――生態環境と地域社会をめぐる課題(杉江あい) 第3部 イスラーム化と変容する女性 第八章 農村社会の五〇年――女子教育の拡大と宗教意識の変化(外川昌彦) 第九章 イスラームとライフスタイル消費――巡礼とハラール市場からみた家族と女性(中谷哲弥) 第一〇章 パルダ実践のダイナミズム――都市化する社会と女性労働の拡大(ラミレズ(鈴木)亜望) 第4部 グローバル化と人の移動 第一一章 移住からみた社会――調査経験と文献サーベイから(高田峰夫) 第一二章 海外出稼ぎと農村経済――女性の海外出稼ぎの拡大への期待(須田敏彦) 第一三章 移民女性が抱える課題――日本での妊娠・出産・子育てからみる(工藤昭子) 第一四章 外交の変容――対印関係を中心として(村山真弓) あとがき(日下部尚徳)
  • 二十世紀中国美学 『ラオコオン』論争の半世紀
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    詩画比較論の新たなステージへ 東西思想往還のダイナミズムを捉えた詩情豊かな美学史 レッシング『ラオコオン』が引き起こした論争を基点に、近代中国は西洋の美学理論を受容しつつ、中国の伝統的な芸術理論を更新し、詩画比較論の新たな次元に至る――東西の思想往還のダイナミズムを捉え、思想家の思考のスタイルの細部までも描く、詩情豊かな美学史。 ▽▼ 主要目次は下記よりご覧いただけます ▼▽ 【第14回東京大学南原繁記念出版賞受賞作】 ★田中純先生(東京大学名誉教授) 東京大学南原繁記念出版賞授賞時講評より 『ラオコオン』論争との対峙を切り口とすることにより、一九二〇年代から六〇年代にかけての中国における独自な美学思想の生成過程を鮮やかに浮き彫りにしている〔………〕書籍化の暁には、東西の古典に対するあらたな視角を提供する二〇世紀中国美学史として、広範な読者の関心を必ずや惹起するであろう。 【主要目次】 序章 一九二〇年代から六〇年代の中国美学 第一部 二〇世紀中国美学の基本的枠組み――朱光潜と宗白華 第一章 朱光潜の『ラオコオン』論の変遷(上) 第二章 朱光潜の『ラオコオン』論の変遷(下) 第三章 宗白華による古典哲学に基づく近代中国美学 第四章 「気韻生動」論の近代化――中国美学を再構築するための枠組み 第二部 二〇世紀中国美学の刷新――銭鍾書の文学論 第五章 銭鍾書による学問的枠組みの刷新 第六章 銭鍾書の文学論 第七章 銭鍾書の『ラオコオン』論の形成背景――呉宓の受容 終章 二〇世紀中国美学 あとがき 初出一覧 参考文献 索引
  • 建築レコードの整理技法 日本近現代建築のアーカイブズをめざして
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    1巻7,480円 (税込)
    現代の建築生産の現場で生み出される大量かつ多様な記録群(建築レコード)を、将来の利用にむけて永続的に管理する技法にかんする、本邦初の研究書。米国で発展してきたアーカイブズ学に依拠した整理法の有効性を示すとともに、日本においても建築分野のアーカイブズを実現させる手立てを論じる。 【主要目次】 序 章 建築レコードとアーカイブズ 第1章 日本の建築史研究ではなにを「資料」とみなしてきたか 1 「はしがき」から主題へ 2 組織的な調査――1985–1996(フェーズ1) 3 組織的な整理と米国視察――1997–2007(フェーズ2) 4 全国調査と整理法の模索――2008–(フェーズ3) 5 「建築資料」の類型化 6 アーカイブズ整理の有効性 7 「建築資料論」の提案 第2章 日本における「近現代建築資料」の所在特性 1 建築資料が「多様であること」 2 調査の概要と成果 3 「調査成果一覧表」のデータ調整 4 「調査成果一覧表」の集計 5 統計的手法による分析 6 「近現代建築資料」の特性 7 特性の限定性 第3章 米国における「アーカイブズ」の拡張 1 米国の「アーカイブズ」 2 1970年代の変容 3 1980年代の現状把握 4 1990年代以降の展開 5 米国におけるアーカイブズの独自性と限定性 第4章 アプレイザル実践の評価 1 アプレイザル──記録の価値を評価すること 2 建築レコードを対象とした事例 3 判断基準の体系化 4 判断基準リストによる比較と分析 5 整理後を想像すること 第5章 編成モデルとしての「スタンダード・シリーズ」 1 「見落とし、未整理、アクセス不可」 2 スタンダード・シリーズとはなにか 3 米国におけるアーカイブズ目録への影響 4 機能分類としてのスタンダード・シリーズ 5 アーカイブズの唯一性と標準化 第6章 記述標準と目録 1 記述標準をどう使うか 2 三種類の記述標準 3 記述標準の応用――スミソニアン協会アメリカ美術アーカイブズの目録を例に 4 アーキビストの実践 5 なぜ標準が必要なのか 第7章 米国における整理技法の応用――カリフォルニア州立工芸大学での実践 1 アーキビストの事業計画書を読解する 2 アーカイブズ整理の計画 3 目録分析――ジュリア・モーガン・ペーパーズを対象に 4 整理(アプレイザル、編成、記述)の方針と成果 5 技法の役割を学ぶ 第8章 日本における整理技法の応用――京都大学研究資源アーカイブでの実践 1 実践から課題を導く 2 京都大学研究資源アーカイブの事業 3 整理の実施と明らかになった課題 4 課題への対応 5 記録の作成者や利用者との共同へ 第9章 著作権法からアーカイブズを考える 1 アーカイブズを利用するための権利制限 2 公文書館等と著作権法――2012年の法改正 3 図書館等と著作権法――2018年の法改正 4 建築生産と著作権法――設計等の業務委託にともなう権利制限 5 権利制限の相互関係 6 アーカイブズの実現をめざして 終 章 近代建築のアーカイブズをめざして
  • 日本の教育は「自立」をどう考えてきたか 心とからだの形成をめぐって
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    心とからだを統一して精神の自立をはかってきた子育てが、精神修養や国家の教育によって変容していった要因は何か。西田幾多郎と西田天香の自立過程論を検討して、非一神教の国の教育での自立の特徴を探り、澤柳政太郎、福澤諭吉、岡倉天心、久松真一、そして大田堯へ、彼らの自立過程の思想に学びながら、「意欲」を通して自立を促す教育の在り方を展望する。 【主要目次】 はじめに 序 章 近代日本の教育思想と「精神の自立」という問題 第Ⅰ部 心とからだの形成と学校教育――精神の自立と修養,実践,国家 第1章 学校教育批判と精神の自立の変容――蓮沼門三と修養団 1 修身科批判から修養の運動へ/2 修身科から修養による陶冶へ/3 修養の組織化による精神の自立の変容 第2章 新教育にみる心とからだ――澤柳政太郎の成城小学校と修養 1 教師と学習者の修養/2 新学校における自立/3 修養の科学化と心とからだの教育 第3章 日本精神と国家統制――国民学校における心とからだの乖離 1 人間性にもとづく修養の苦悩/2 日本精神宣揚のための「国民的修養」/3 心とからだの乖離による精神の破壊 第Ⅱ部 自立した精神とはなにに依って立つのか――「意欲」と〈投企〉の思想 第4章 西田幾多郎の「無欲」と精神の自立――自立の教育文化 1 挫折とともに生きる/2.無欲への〈投企〉/3 精神的自立にはたらく教育文化 第5章 宗教と修行と精神の自立――西田天香の「捨欲」と精神の自立 1 実業体験を通した人間形成/2 野心と挫折から修行へ/3 一燈園における自立の共有 第6章 非一神教の国における精神の自立――宗教、教養、教育文化 1 儀礼と〈投企〉による精神の自立/2 懺悔という再生による自立/3 「意欲」と教育文化・教養による精神の自立 第Ⅲ部 思想家たちと精神の自立――近代確立の希求と近代の向こうへの模索 第7章 近代的精神の知育と徳育――福澤諭吉の「独立自尊」 1 封建的意識への反抗/2 知育による「人民の間の気力」の形成/3 知育と徳育にもとづく「独立自尊」 第8章 東洋的精神の美育――岡倉天心の「空虚」 1 文明開化から東洋文化へ/2 美育による精神の自立/3 「空虚」による自立と調和 第9章 「無」としての主体の能動性――久松真一の「東洋的無」 1 心と身体の脱落という選択/2 「無」の創造的はたらきと「相互参究」/3 後近代の人間をめざして 第10章  共育という自己実現――大田堯の「教育はアート」 1 臣民意識から国民意識へ/2 子どもの表現活動にみる自立/3 アートとしての共育と自己実現 終 章 自立を促す教育への展望 あとがき
  • 詩神の呼び声 バラッドを読む漱石
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    1巻7,480円 (税込)
    夏目漱石は、どのようにイギリス、そして日本の伝承された歌や物語を活用し小説を書いたのか。伝承文学の語りと歌とが漱石に大きな示唆を与えたこと、それらが文学内容にも深く関与していることを明らかにする。 【主要目次】 総論 バラッドを書く   第Ⅰ部 歌と争闘 第一章 なぜ『オシアン』を翻訳したのか(一)――古代スコットランドから 第二章 なぜ『オシアン』を翻訳したのか(二)――バラッドの復興 第三章 古謡と語り――漱石の翻訳詩から小説へ 第四章 バラッドの『夢十夜』 第五章 ウォルター・スコットの明治 第六章 『三四郎』に重なる王権簒奪劇   第Ⅱ部 詩神の声 第七章 スティーヴンソン小説からの伝授 第八章 古代日本バラッドの作用 第九章 『リリカル・バラッズ』から漱石へ 第一〇章 小品の連続性と英詩の役割――『永日小品』   第Ⅲ部 伝承の生成 第一一章『草枕』に息づく伝承 第一二章 古譚と『草枕』 第一三章 古い宗教の生々しい声と『行人』 第一四章 漱石文学に生きる古譚の蛇 第一五章 『彼岸過迄』の彼岸と此岸
  • 友愛と秘密のヨーロッパ社会文化史 古代秘儀宗教からフリーメイソン団まで
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    ヨーロッパ史上に出現する多様な団体と結社。そこに通底する宗教的・秘儀的な原理=「友愛と秘密」に着目し、その儀礼と象徴にかかわる思想潮流や組織形態を比較考察する。近代市民社会形成のひとつの原動力となり、現代にまで続く団体・結社を、社会文化史から捉えなおす。 【主要目次】 緒 言(深沢克己) 序 章 友愛団・結社の編成原理と思想的系譜(深沢克己) 第I部 友愛団の宗教史的文脈 第1章 エレウシスの秘儀とオルフェウスの秘儀(桜井万里子) 第2章 秘儀・啓示・革新(千葉敏之) 第3章 中世ブルッヘの兄弟団と都市儀礼(河原 温) 第4章 彗星、世界の終末と薔薇十字思想の流行(ウラジミール・ウルバーネク) 第5章 ヨーゼフ寛容令と「狂信者」(篠原 琢) 第II部 友愛団・秘密結社の諸形態 第6章 マルタ十字から赤十字へ(西川杉子) 第7章 フリーメイソンの社交空間と秘教思想(深沢克己) 第8章 秘密結社と国家(勝田俊輔) 第9章 戦間期フランスの亡命イタリア人とフリーメイソン(北村暁夫) あとがき(桜井万里子)
  • 技術システムの継承と選択 国有鉄道における改軌論争と新幹線開発
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    1巻7,700円 (税込)
    我々の社会に各種の便益を提供している技術システムは、どのようなメカニズムで過去から未来へと進化していくのかを、新幹線をケーススタディとして検証する。戦前の弾丸列車構想や、戦後の国鉄の労使問題などから、社会や組織が技術システムに与える影響を解き明かす。 【主要目次】 序章:本書の課題と分析視角 第Ⅰ部:本書の目的・位置づけ 第1章:技術の進化に関わる先行研究の検討と本書のフレームワーク 第2章:国有鉄道と鉄道技術の概要 第Ⅱ部:広軌の実現をめぐる鉄道の進化 第3章:広軌改築をめぐる論争 第4章:弾丸列車計画 第5章:戦後の新幹線計画と広軌の実現 第Ⅲ部:速度をめぐる新幹線の進化 第6章:環境問題・労働組合問題による新幹線の速度向上の停滞 第7章:組織の支持率と新幹線への資源動員 補論:民営鉄道・公営鉄道の要素技術開発とその普及・採用 終章:技術システムにおける継承と選択の組織メカニズム
  • 比較思想と世界哲学
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    従来の西洋中心主義から脱却し、諸地域で展開する思想の差異から「比較思想」そのものを問い直すとともに、新たに注目されている「世界哲学」との対話を通じて、普遍的な価値を探求する。国内有数の研究者たち、海外の気鋭の哲学者たちによる17の論考を収録。 【主要目次】 はじめに(中島隆博) Ⅰ 比較思想と世界哲学 第1章 文化的差異を超えて(マルクス・ガブリエル)/第2章 意味の出現から意味の到来へ(下田正弘)/第3章 ギリシア哲学とインド哲学の対決(納富信留)/第4章 中国哲学を普遍化する(中島隆博) Ⅱ 日本哲学から見た比較思想と世界哲学 第5章 西洋哲学から世界哲学へ(ブレット・デービス)/第6章 哲学・思想の「日本性」?(板東洋介)/第7章 西田の根本経験と比較哲学の基盤(氣多雅子)/第8章 世界から自己を考える立場(板橋勇仁) Ⅲ 空海と世界哲学 第9章 空海と世界哲学(種村隆元)/第10章 空海の思想概観(大塚伸夫)/第11章 中世インドの言語哲学から空海を読む(川村悠人)/第12章 比較思想としての天長六本宗書(師 茂樹)/第13章 霊異と即身成仏(安藤礼二) Ⅳ 普遍的思想史の夢の続きへ――中村元と比較思想研究 第14章 普遍的論理学の夢(護山真也)/第15章 比較思想の意義とその展開(保坂俊司)/第16章 普遍思想史の構想(水野友晴)/第17章 ヴェーダーンタ哲学から普遍思想へ(加藤隆宏) 付録 1.文化とアイデンティティ(中野裕考)/2.哲学的方法を再考するために(ゲレオン・コプフ)/3.空海の思想構造――ことばと身体(阿部貴子) あとがき(中島隆博)
  • 習近平研究 支配体制と指導者の実像
    5.0
    1巻7,700円 (税込)
    習近平とは、どのような人物なのか? 彼が最高実力者となった軌跡を豊富な資料を渉猟し、中国共産党の支配、中国政治の本質に迫る画期的な論考。 【主要目次】 序章 「問題」としての習近平 一 本書の課題――「習近平時代の政治」の全体像の討究(最高指導者、支配体制、社会との関係) 二 時代状況と指導者に対する分析の視座 三 習近平研究の動向、主な先行業績の紹介と批判的検討 四 本書の特徴と独自性――分析、叙述、資料 五 本書の構成と各章の概要 Ⅰ 習近平体制とはなにか 第一章 習近平時代の支配と中国の自由、民主主義の「現在地」――歴史発展と国際評価 はじめに 一 政治の思惟と行動にみる歴史的連続性――革命党、被害者意識と欠落感、歴史の復仇 二 現代中国政治史における習近平体制の位置づけ 三 習近平時代における支配の正統性と「デジタル・レーニン主義」の支配 四 習近平時代の自由と民主主義 五 グローバルパワーとしての存在感と人権をめぐる国際対立 おわりに 第二章 「労働者」と訣別する「前衛」――創立百周年を迎えた支配政党の組織実態 はじめに 一 党員統計の特徴と分析の方法的限界、議論の前提 二 習近平時代の党勢発展 三 党員集団の組織構成の変化とその趨勢 おわりに 第三章 「お仲間」の政治学――ポスト社会主義、比較社会主義の習近平・中国とプーチン・ロシア はじめに 一 ロシア型権威主義とプーチン体制――ロシア・ウクライナ戦争前の研究動向 二 ロシアのウクライナ侵攻をめぐる中国の学習状況――ロシア・ウクライナ戦争開始後の研究動向 おわりに Ⅱ 習近平とはどのようなリーダーか――過去、現在、未来 第四章 〈支配体制の申し子〉の政治的来歴――最高指導者になるまでの歩み(1966~2012年) はじめに 一 資料と分析の視角、解釈の留意点 二 政治論のなかの持続的要素――支配と指導スタイルの要点 三 政治家としての成長と政治認識、政治行動の変遷――任地と職位に伴う変化と発展 おわりに 第五章 中国共産党「領袖」考――政治文書の用例にみる指導者称号と個人独裁の問題 はじめに 一 「領袖」復活の兆しと個人崇拝の懸念 二 政治文書における「領袖」の使用状況とその政治的意味 三 「新時代」の政治的退行と党主席制の復活 おわりに 第六章 「語録の世界」と「闘争」の人――習近平、毛沢東、文化大革命の政治連関 はじめに 一 分析の方法と視角、解釈の留意点 二 『毛沢東語録』と文化大革命期の政治社会 三 習近平のなかの毛沢東思想 四 時代精神としての「闘争」 おわりに 第七章 〈最高実力者〉の誕生――事件は会議室でも起こる(2015~2018年) はじめに 一 中国政治研究と経営学のリーダーシップ論 二 〈最高実力者〉への勝負と飛躍 おわりに 第八章 〈中華民族の父〉を目指す習近平、あるいは「第二のブレジネフ」か「第二のプーチン」か ――権力、理念、リーダーシップ はじめに 一 制度による集権、集権によるシステムの変革 二 「中華民族の偉大な復興」をめぐる習近平の政治的思惟 三 「家族と個人の時代」における父権主義的リーダーシップ 四 「習近平時代」の政治発展のゆくえ おわりに 第九章 台湾有事と「東アジア近代史の総決算」の可能性――台湾統一/併合をめぐる政治論 はじめに 一 習近平政権の台湾政策の特徴と論理 二 「中華民族の偉大な復興」に対する台湾の意義 三 台湾政策の「原風景」、認識の「古層」としての福建省時代 おわりに 終章 習近平時代の中国政治の将来、台湾問題をめぐる日本の政治戦略 一 習近平研究の暫定的な総括と補足 二 権力の伝統に回帰する中国政治 三 台湾海峡での紛争予防に向けた日本の政治戦略
  • 中華民国と日本の戦後賠償 1941-1949
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    1巻7,920円 (税込)
    第二次世界大戦の対日戦後賠償はどのように決定されてきたのか? 主に米国と中華民国の資料を用いて、戦中から戦後における日本の戦後賠償に関する政策決定と外交交渉の過程から対日賠償処理の実態とその問題点を明らかにする画期的な論考。 【主要目次】 序章 中華民国と日本の戦後賠償――再検討に向けて Ⅰ 日本の戦後賠償をめぐる戦中戦後の国際関係 第1章 戦時下における米華両政府の対日戦後賠償方針 第2章 日本の在華資産の処理問題と国際関係 第3章 賠償問題における極東委員会の役割と米華関係 第4章 日本の国内資産による賠償処理方針──戦中から戦後へ 第5章 中間賠償をめぐる米華間の折衝 第6章 日本の国内資産の引渡し Ⅱ 旧日本海軍艦艇の処理問題をめぐる国際関係 第7章 賠償艦艇と「中国大国化」にみる米華関係 第8章 賠償艦艇の処理と米余剰艦艇の供与 附章 「反米扶日運動」の展開と米華関係 終章 中華民国と賠償問題をめぐる国際関係 あとがき 参考文献 索引
  • BUTOH 11人の舞踏家に聞く
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    世界で高く評価される舞踏(BUTOH)。始まりは一九六〇年代、土方巽による新しい芸術表現であった暗黒舞踏があらゆる前衛芸術家を巻き込み、やがて超越境的な現代芸術となった。本書は土方を受け継ぐ中嶋夏をはじめとする11人の舞踏家と対談し、なぜこの芸術を志し、どう生きてきたかを展開するものである。 【主要目次】 総論 舞踏家を選んだ人生 1 身体とその奥にあるものをめぐって――舞踏家中嶋夏に聞く 2 北に向かう身体をめぐって――舞踏家ビショップ山田に聞く 3 包み込む闇の身体――舞踏家小林嵯峨に聞く 4 漆黒の闇から純白の拡がりへ――舞踏家雪雄子に聞く 5 繫がっていること、独りであること――舞踏家上杉満代に聞く 6 《復活》と向き合うこと――舞踏家笠井叡に聞く 7 自然とともに踊る――舞踏家森繁哉に聞く 8 金沢で踊り続ける――舞踏家山本萌・白榊ケイに聞く 9 土方巽最後の弟子――舞踏家正朔に聞く 10 京都で踊るということ――舞踏家今貂子に聞く 11 縒った肉体――舞踏家玉野黄市・玉野弘子に聞く おわりに――舞踏家の生と死
  • 中国共産党中央局の研究 集権と分権を架橋する広域統治機構
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    1巻7,920円 (税込)
    中国にとって、中央の方針を徹底し、地方の自立的な活動を活性化させることは非常に重要な一貫して重要なテーマであった。本書は、存在が広く知られながら、深く研究されることがなかった中国共産党中央局の内実と機能の実態を明らかにし、中国政府の支配体系の一端を明らかにする画期的な論考。 【主要目次】 序 章 毛沢東時代の中央地方関係と中央局――新たな理解へ 第一章 大行政区の廃止をめぐる政権内力学――広域統治機構の成立と継承 第二章 地方分権と中央集権の間――大躍進運動における経済協作区の変容を中心に 第三章 中央集権化と中央局統治のジレンマ――1960年代初期の中央局の経済管理機能を中心に 第四章 1960年代の政治統制からみた各中央局の統治方針 第五章 中央局体制の再強化から消滅へ――戦争準備計画を中心に 第六章 改革開放への道――秩序の再建と広域統治機構 終 章 広域統治機構の研究の意義と展望 参考文献 索引
  • ゴシック建築の考古学 トリフォリウムからみる建設技術史
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    1巻7,920円 (税込)
    「俯瞰」と「虫めがね」で明かす、新しいゴシック建築論 近年の研究潮流である建築考古学の方法論を基礎にして、ゴシック特有の建築要素である「トリフォリウム」と呼ばれる通路状の部分への詳細な立ち入り調査実施。 トリフォリウムにみられる、石積みの変化、金属材の使用法、彩色法、足場や仮枠、石材の規格化等を詳細観察することで、ゴシック建設技術の総体を高解像で明らかにしながら新しい「ゴシック建築像」を示す。 【主要目次】 序 章 物質としての大聖堂 1 俯瞰の作業と虫めがねの作業 2 トリフォリウムとは何か 3 方法と対象 4 本書の構成 第1章 様式発展を支える石組みの技 1 ゴシック以前の壁内通路 2 「石積み」から「石組み」へ 3 盛期ゴシックにおける立面と石材の大規模化 4 迫石のないアーチの採用 5 レイヨナン様式のトレーサリー 6 簡素化と柱頭の省略 7 フランボワイヤン様式の表面装飾 第2章 石材の規格化と加工過程 1 作業小屋と石積み職人の出現 2 規格化の手法 3 石材の寸法と重さ 4 加工と施工の痕跡 5 サインや落書き 第3章 材料の純化と複合化 1 充填積みの壁から単積みの壁へ 2 柱の純切石化による安定性の確保 3 構造の複合化――鉄と鉛 第4章 ゴシックの建設現場 1 宙に浮いた足場 2 トリフォリウムに残る足場固定の痕跡 3 部材の引き上げと運搬 4 工事の進行と中断 5 新旧の接合――サン=ドニ修道院教会堂を例に 6 階段状の建設――ノワイヨン大聖堂を例に 第5章 通路としての実用性 1 階段と水平通路のネットワーク 2 通路へのアクセスの可否 3 トリフォリウムの使用法 第6章 色彩と彫刻における可視性と不可視性 1 伽藍は白くなかった―色彩と擬似石積み 2 植物、顔、動物―個性的な建築彫刻 3 見えない部分の装飾を省くか施すか 終 章 書斎のゴシックから現場のゴシックへ 補 遺 「トリフォリウム」、由来不明の言葉 あとがき トリフォリウム関連地図 調査建物一覧 用語集 図版出典一覧 参考文献 索引
  • 「支那哲学」の誕生 東京大学と漢学の近代史
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    学問の中心であった漢学が江戸期から明治期に至っていかに変容したのか。西洋の学問が流入し、新しい教育制度のなかで、東京大学を中心とする近代日本のアカデミアによって学問史、思想史がいかに継承され展開していったのか、井上哲次郎・島田重礼・服部宇之吉といった教授陣を丹念に追って明らかにする。 【主要目次】 序章 東京大学と近代漢学 第1章 漢学から「支那哲学」へ――草創期の東京大学および前身校における漢学の位置と展開 第2章 漢学から「日本哲学」へ――井上哲次郎による世界発信の挑戦とその挫折 第3章 漢学から「実用支那学」へ――井上(楢原)陳政を中心とした明治期の漢学改革論 第4章 「孔子教」の前提――島田重礼と服部宇之吉 第5章 漢学から「孔子教」へ 終章 中心と周縁
  • 都市の戦後 増補新装版 雑踏のなかの都市計画と建築
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    1巻8,140円 (税込)
    灰燼に帰した日本の都市はどのように現在の姿へと至ったのか 終戦から60年代までを軸に、「戦災復興」「不燃化運動」「都市再開発」の3つの主題から、インフラ整備だけではない姿を浮かび上がらせ、戦後都市の実相に迫る、気鋭の研究者のデビュー作を、その後の戦後都市研究をサーベイする論考を所収し、装いも新たに復刊する。 【主要目次】 序章 都市の戦後、戦後の都市計画と建築 第一部 東京の戦災復興とその後 第一章 東京戦災復興計画と実現した空間 第二章 闇市の簇生と変容:都市建築としてのマーケット 第三章 石川栄耀の都市計画論と「戦後」 第二部 都市不燃化運動とその終焉 第四章 都市不燃化運動の生成と伝播 第五章 日本橋問屋街の都市不燃化運動 第六章 今泉善一と地方都市の防火建築帯 第三部 「都市再開発」の誕生 第七章 用語「再開発」の誕生と変容 第八章 新橋西口市街地改造事業に見る社会と空間:ニュー新橋ビルに刻まれた戦後 補章 民間ディベロッパーと再開発コンサルタントの誕生 結章 戦後日本の都市の位相 増補 戦後都市史研究その後
  • 統治理念と暴力 独立インドネシアの国家と社会
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    1巻8,140円 (税込)
    1998年から始まる民主化以降もなお残るインドネシアの非自由主義的な性質の解明に向け、スハルト体制が強固に作り上げた統治理念(「パンチャシラ」(=5つの国家原理))を明らかにし、一貫して窺える暴力の実態に迫る。未解明とされる過去の惨事の詳細な分析を通じて、現在のインドネシア政治との連続性を浮き彫りにする。 【主要目次】 第一章 無法の暴力が支える調和 一 問題設定 二 既存研究における位置づけ 三 本書の構成 第二章 パンチャシラ――変動する体制、変わらない国家原則 一 はじめに 二 パンチャシラの誕生――独立準備調査会 三 国軍とパンチャシラ 四 パンチャシラの変遷 五 反政党とパンチャシラ 六 スハルトのパンチャシラ 七 スカルノとスハルト――その違いと連続性 第三章 九・三〇事件 一 はじめに 二 スハルト体制が描く「大衆の自発的行動」 三 地方における虐殺 四 一体化する国家と民衆の暴力 第四章 タンジュンプリオク事件 一 はじめに 二 事件の経緯 三 スハルトのパンチャシラとイスラーム知識人 四 タンジュンプリオクにおけるイスラーム・シンボル 五 情報統制 六 対イスラーム作戦としてのタンジュンプリオク事件 七 統治手段としての「暴徒」 第五章 「謎の銃殺」事件 一 はじめに 二 ペトルス事件の経過 三 ペトルスに対する反応 四 ペトルスに見るスハルト体制の国家と社会 第六章 一九九八年五月暴動――体制崩壊と残された分断 一 はじめに 二 背景――激化する抗議運動 三 暴動の発生 四 陸軍における権力闘争 五 暴動と体制崩壊 終章 統治理念と暴力 一 調和を支える暴力 二 一九九八年五月暴動被害者のその後 三 スハルト体制の遺産
  • スポーツを読む 文明の視座 文化の視座
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    国や地域独自の「文化」を背景に発展・進化を遂げていったスポーツ、他国・他地域との接触により「文明」としてもたらされたスポーツ――この二つを念頭に、テニス、バレーボール、蹴鞠、ヨガなど各種競技の起源や展開、思想をグローバルな視点から論じる。 【主要目次】 まえがき(牛村 圭) 第一部 文明としてのスポーツの移入を顧みる 第1章 文明としての硬式庭球/文化としての軟式庭球――帝国日本庭球史(高嶋 航) 第2章 日本バレーボール界の草創期における「ジェンダリング」の展開――「女性スポーツ」誕生、普及、発展の基層を探る(川島 浩平) 第3章 橋戸信と日米野球交流――早稲田大学野球部初渡米(一九〇五年)後の日本野球界(佐々木 浩雄) 第二部 日本文化に映してスポーツの諸相を考える 第4章 蹴鞠の受容と変容――中国から日本への文化伝播と独自の発展に関する比較文化史的研究(フレデリック・クレインス/李心羽) 第5章 体育・スポーツ施設に見る日本文化と西洋文明――昭和戦前期の「札幌神社外苑」を事例として(藤田 大誠) 第三部 オリンピックという文明に対峙した諸相を読みなおす 第6章 もう一つの米欧回覧実記――野口源三郎『オリンピアへの旅』を読む(牛村 圭) 第7章 西条八十とパリ、パリオリンピック(徐載坤) コラム 極東選手権競技大会と日本(劉建輝) 第四部 文明・文化をこえてスポーツを展望する 第8章 ヨガはスポーツか?――心身一元論にむかう修養的身体技法(堀 まどか) 第9章 身体をケアするためのスポーツ、スポーツをするための身体のケア――フローレンス・ジョイナーという転換期(永井 久美子) 第10章 スポーツと国・地域のブランディング――日英の比較とメディア報道を中心に(佐伯 順子) あとがき(牛村 圭)
  • 復古の夢 幕末維新期国学思想史
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    1巻8,250円 (税込)
    維新変革の前後で、宣長学そして篤胤学の思想的特質が果たした役割を国学者たちの状況に即して明らかにする。日本古代を理想世界としながらも、歌文研究、霊魂論をそれぞれに重視する二つの国学の流れのなかで実現した王政復古は、彼らの理想に合致するものだったのか。秩序と変革をめぐる革命の精神史。 【主要目次】 序章 第一部 身分制社会における国学 第一章 学者と講釈師のあいだ――平田篤胤『霊能真柱』における安心論の射程 第二章 「御民」宣長――林崎文庫碑文一件再考―― 第三章 「諏訪」という思想――平田門人松沢義章の世界 第四章 参沢明とは誰か 第五章 本居内遠の文事 補論 「古学本教大意」の再検討 第二部 幕末国学の転回 第六章 予言の大軍――嘉永期の気吹舎 第七章 「幽界物語」の波紋 第八章 若き三輪田元綱 補論 その後の元綱――文久の上京まで  第九章 「みよさし」論の再検討 第三部 王政復古と国学者 第一〇章 新政府と復古神道 第一一章 神々は沈黙せず――平田派神霊事件考 第一二章 諸家執奏廃止と神祇官――三輪田元綱の立場から 第一三章 「国典」「国教」「国体」――祭・政・教をめぐる飯田年平の思想 終章
  • 忍者学大全
    5.0
    忍者のすべてが、ここにある 忍者・忍術がはじめて学際的に学問として取りあげられたのではないか――小和田哲男(歴史学者) 小説を書く前に読みたかった――和田 竜(作家) 軍略・暗号、また当時の最先端の科学までを操って歴史に見え隠れし、漫画・小説・映画などの題材としても使われる「忍者 Ninja」は、国内ばかりではなく、海外からも注目されている。各分野の第一人者たちが、その実像から虚像までを網羅した忍者研究の決定版。 【主要目次】 総説「忍者学とは何か」(山田雄司) 第I部 忍者の虚実 第1章 忍術書を読み解く 一・一 忍術書成立に対する兵法書の影響――『万川集海』と『軍法侍用集』を比較して(福島嵩仁) 一・二 忍術伝書解説――紀州徳川藩『合武伝法急勌嗅物見の巻』(中島篤巳) 一・三 兵学書と忍術書における座標型の換字式暗号(吉丸雄哉) 一・四 伝承された忍術の修行法について(川上仁一) 第2章 忍者文学から忍者映画まで 二・一 忍術雑記集――現代日本で忍術を評した人々(酒井裕太) 二・二 近世実録と忍者――孫子・軍学者・講釈師(高橋圭一) 二・三 忍者マンガの系譜――忍術マンガからNINJAマンガまで(橋本博) 二・四 東映忍者史(山口記弘) 二・五 芭蕉忍者説の周辺(岡本聡) 二・六 秘術の叙法と視覚情報――昭和三〇年代忍法小説の表現と挿絵(牧野悠) 二・七 忍者と暗殺――杉谷善住坊と音羽の城戸(クバーソフ・フョ―ドル) 第3章 現代忍者 三・一 近代日本の霊術運動と藤田西湖(一柳廣孝) 三・二 陸軍中野学校と藤田西湖(山本武利) 三・三 奇術と法術(河合勝) 三・四 「忍術」への想像力――伊藤銀月と藤田西湖(森正人) 三・五 「我ならざる我」を働かせる――伊賀忍者は石になる(甲野善紀) 三・六 実学としての忍者学――防災教育への忍術の活用とその検証(三橋源一) 第II部 忍者の科学と技術 第4章 医学・薬学・食 四・一 忍者の印と息長の効果の医学的検討(小森照久) 四・二 忍者食の設計デザイン(久松眞) 第5章 火術 五・一 忍者の火器・火術(荒木利芳) 五・二 忍者の情報伝達方法(加藤進) 第6章 武具 六・一 隠し武具の世界(近藤好和) 六・二 弓の種類と目的に応じた射法(松尾牧則) 第7章 築城と忍 七・一 伊賀・霊山山頂遺跡と歴史的重層性(伊藤裕偉) 七・二 伊賀国における中世末・近世初頭の石塔・石仏(竹田憲治) 七・三 小天狗清蔵について――その活動と天正伊賀の乱後の復興(瀧川和也) 第III部 忍者の実像を探る 第8章 合戦戦略と忍者 八・一 戦国島津氏の忍びについて――「いくさ忍び」の事例と特質(桐野作人) 八・二 戦国期関東の忍びと特殊武装集団(岩田明広) 八・三 島原・天草一揆と忍び(山田雄司) 第9章 伊賀者の成立と各地の忍び 九・一 天下泰平の構造(藤田達生) 九・二 徳川幕府伊賀者の成立と展開(高尾善希) 九・三 弘前藩の忍者が担った北日本の治安維持(清川繁人) 九・四 福井藩の忍之者を創設した軍学者──井原番右衛門頼文という個性(長野栄俊) 第10章 公儀隠密・御庭番と江戸期の忍び 一〇・一 将軍直属の隠密、御庭番の実像(深井雅海) 一〇・二 伊賀者の町――鮫河橋谷町(福重旨乃) 一〇・三 江戸時代の伊賀者――一揆探索の隠密御用(深谷克己) 一〇・四 甲賀の山伏と薬、そして忍術を考える(長峰透) 一〇・五 彦根藩伊賀歩行の職務とその供給源をめぐって(東谷智) 第11章 幕末維新期の忍び 一一・一 忍びたちの明治維新(井上直哉) 一一・二 幕末維新期の無足人の軍役と生活――伊勢国無足人を事例に(藤谷彰) 付録 忍術書『軍法間林清陽巻中』と『万川集海』(福島嵩仁)
  • 移民がむすぶ日本と南米の歴史 帝国・開発・官民協力
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    南米に渡った、日系移民の人々は、どのように生きてきたのか、そして、日系移民が日本と南米をどのように結びつけたのか。ブラジル、ペルー、パラグアイ、アルゼンチンに渡った移民たちの足跡をたどり、豊富な資料から気鋭の移民の研究者が多角的な視点から分析する移民研究の最前線。 【主要目次】 序章 南米日系移民の歴史を振り返る意義(ファクンド・ガラシーノ、高木佳奈) Ⅰ移民の送出と教育 第1章 日本の南米移民事業における「官民」協力(根川幸男:国際日本文化研究センター・特定研究員) 第2章 海外植民学校の教育内容と戦前期パラグアイへの入植(名村優子:早稲田大学日本語教育研究センター非常勤インスタラクター) 第3章 救済としての渡航(フェリッペ・モッタ:京都外国語大学外国語学部専任講師) Ⅱ移民とともに移動するモノ 第4章 交易仲介人としての日本人移民(竹中歩:一橋大学教授) コラム 1940年、初めて日本を見る(フェリッペ・モッタ) 第5章 日系移民とともに移動した「日本文化」(高木佳奈) コラム 日系移民とアルゼンチンの東洋美術コレクション(高木佳奈) Ⅲ移民と開発 第6章 日系移民とブラジル開発(ガラシーノ)  コラム アマゾン河流域への日本人入植と記憶地図の試み(根川幸男)           第7章 『北海道協会報』からみた在ブラジル北海道協会の活動(番匠健一:社会理論・動態研究所研究室) 終章 日系移民がむすんだ日本と南米(ガラシーノ・ファクンド、高木佳奈) 補遺 「文化事業移民」舟木章・茂子夫妻の軌跡(高木) あとがき(ガラシーノ・高木)
  • 自己が在るとはどういうことか 学びの可能性を考えるために
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    1巻8,800円 (税込)
    「自己」と「発達」の虚構性を問いかけた前著をうけ、ハイデガー、木村敏、丸山圭三郎、ソシュールらをテキストに、自己があることの時空間制を読者とともに読み解いていく。その過程で立ち現れる、ともに生きるよろこびとしての学び。教育のみならず、コミュニティ実践、また「自治」も、「到来する存在としての「自己」」として、その姿をまったく別様に現すこととなる。 【主要目次】 序 代謝による到来の自己へ——本書の主題 第Ⅰ部 「空間」から「関係」へ——社会の時空間の変容 第1章 近代社会の自己を問う——再帰的自己対象化の運動プロセスとしての自己 はじめに―問い返される「個人」/1 「平等」と「主体」化/2 資本増殖と一貫した自己/3 一貫した自己の論理/結び―〈いま〉の継起としての自己 第2章 重層的コミュニティ自治の試み——根源的危機の時代に はじめに―問われる住民自治の在り方 ⅰ 近代国民国家の動揺 1 資本制と「国民」形成―近代国民国家の枠組み/2 「国民」の危機―徹底した根源的危機の招来/3 「国民」の解体―近代社会の時空間の変容 ⅱ 「よきこと」と質感のある〈態〉へ 1 分配から分かち持つことへ/2 生の質感と「よきこと」そして「よき存在」/3 「よきこと」の社会的意味と質感ある〈態〉へ ⅲ 社会教育の再定義 1 「かかわり」「つながり」と社会教育/2 「担い手」(支え手)論を考える/3 「人」を中心とした社会教育へ おわりに―自治の土壌を耕す営みの当事者として   第3章 当事者性を生み出す組織——代謝する自己と到来し続ける組織 はじめに―レジリエンス・ポイントの存在/1 目的達成型組織からAAR連鎖運動の組織へ/2 プロセスそのものの目的化/3 AAR連鎖運動とアフォーダンス/4 連鎖運動からAAR代謝へ/5 二つの〈あいだ〉とAAR代謝としての自己/6 到来し続ける組織/結び―人が育つ組織 第Ⅱ部 〈あらかじめ〉なる〈いまだ〉―〈あいだ〉:自己の自己性をつくる時空間 ⅰ自己に課せられた時間 1 時間を生み出す自己内部の〈なにものか〉/2 自己と自己との〈あいだ〉としての時間/3 自己の時間性 ⅱ 被投性が生む空間性 4 現存在と世界内存在―時間性が生成する関係性と空間性/5 現存在と被投性という情態 ⅲ 空間性の方位が生む時間性 6 「死」との〈あいだ〉/7 「決意性」―「良心」を持とうと意志すること/8 「先駆的決意性」―時間性(〈あらかじめ〉と〈いまだ〉)が生む空間性としての自己 ⅳ 時間性が生み出す自己の自己性 9 自己との〈あいだ〉に生まれる自己/10 未在・既在・現在 ⅴ 到来する時間性としての自己 11 普遍が生み出す固有―既在が呼び出す未在の差異(〈あいだ〉)という既在/12 〈あいだ〉と〈ことば〉/13 時間性―事後的自己代謝の動態 結び―動的差異が生む自己の時間性 結 到来し続けることが常態である社会へ—「ひと」が育ち、育てる「まち」
  • 変奏される神話 象徴形式の理論から見た日本古代神話
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    古事記・日本書紀など日本古代神話を素材に、カッシーラーの「象徴形式としての神話」理論を再検討し、作品論的・社会史的アプローチによる精緻なテクスト分析をおこなう。ヨーロッパを代表する日本思想研究者による神話論、待望の邦訳。訳者解説を巻末に収録。 【主要目次】 I 象徴形式としての神話 第1章 方法論的考察 1 方法論的前提/2 象徴形式としての神話の特徴:カッシーラーの理論の再検討を手がかりに 第2章 象徴形式としての神話的な根拠の語り:日本の神話テクストの分析のための研究対象と方法 1 研究対象の規定/2 研究の方法:日本の神話論研究のための象徴形式の思想の定式化 Ⅱ 日本古代の神話と神話論 第1章 象徴の配置 第2章 社会構造と文化の布置 第3章『古事記』と『日本書紀』の神話譚:主題の枠組み 第4章 誰が……? 1 名前/2 演者 第5章 ……何をする? 1 なる/生じる/する/2 抑圧とその委譲/3 恋愛による征服と個人間のつながり/4 文化的な制度/5 見ることと讃めること/6 アクタント 第6章 どこで?:基底的な力と世界の諸領域 第7章 何を使って?:事物とクラスの概念 第8章 神話の秩序 1 同一性と差異,同種性と多様性/2 調整体系/3 連結 第9章 神話の力学 1 祝詞:神話論の形式および内容の力学/2 氏文:社会的な力学および間テクスト的な力学をめぐって 第10章 総括 1 象徴の布置の力学/2 神話および神話論の形成的契機/3 象徴形式としての神話? 注・参考文献 訳者解説(板東洋介)
  • 映画の理論 物理的現実の救済
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    映画研究/写真論における必読文献、本邦初訳 『映画の理論』はクラカウアーの主著であり、映画研究において揺るぎない地位を占めている「古典」かつ金字塔である。「物理的現実を記録し、開示する」映画媒体を一貫性と包括性をもって探究し、その核心へと漸近していく。 Siegfried Kracauer, Theory of Film: The Redemption of Physical Reality, Oxford University Press, 1960 の全訳。 【「序言」より】 映画を突き動かしているのは、束の間の物質的な生を、もっともはかない生を映し出したいという欲望だと考えられる。 映画にとって、街路の群衆、無意識におこなった仕草、その他さまざまな束の間の印象こそが欠かせない内容なのだ。リュミエールの映画作品の数々――歴史上最初の映画――が同時代人たちによって称賛されたのは、それらが 「風に吹かれてさざ波のように揺れる葉」を見せてくれるからだったのは意味深長である。それゆえ、映画作品は、われわれの眼のまえに広がっている世界に浸透すればするほど、この媒体に忠実となるように思われる。 《主要目次》 イントロダクション 第1章 写真 I 一般的特徴 第2章 基本概念 第3章 物理的存在の確立 第4章 内在的な親和性 II 諸領域と構成要素 第5章 歴史とファンタジー 第6章 俳優についての見解 第7章 台詞とサウンド 第8章 音楽 第9章 観客 III 構成 第10章 実験映画 第11章 記録映画 第12章 演劇的なストーリー 第13章 幕間:映画と小説 第14章 〈見出されたストーリー〉とエピソード 第15章 内容の問題 エピローグ 第16章 現代における映画 【訳者解説】偶然と事物の美学:ジークフリート・クラカウアー『映画の理論』について(竹峰義和)
  • 復興金融金庫史 戦後復興と安定の政策金融
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    1巻9,130円 (税込)
    戦後統制期の復興をめざすなかで、復興金融金庫は日本の金融政策の「失敗」の代表例とされている。その原因は何か。外部機関による審議の実態は不明であるが、日本銀行の役割や、復金融資の実施過程について、これまで明らかでなかった側面を実証的に解明する。 【主要目次】 序 章 第1章 東京地方融資懇談会期の復金融資実施過程 第2章 復興金融委員会幹事会期の復金融資実施過程 第3章 石炭鉱業向け復金融資実施過程 第4章 電力業向け復金融資実施過程 ――電力融資委員会の設置から廃止まで 第5章 昭和電工向け復金融資 ――会計検査院の指摘と復金の回答 終 章
  • 近代中国の国語形成史 政治改革のなかの切音字運動
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    1巻9,240円 (税込)
    近代中国の国語の原型を形づくった、清末から民国初期までの言語改革運動である「切音字運動」に着目し、その歴史的役割と意義を明らかにする。民衆啓蒙運動から立憲運動として公民の養成を指向する運動となり、近代的教育体制へとつながっていく過程を実証的に描く。 【主要目次】 序 章 切音字運動と近代中国の国語形成 第一章 切音字運動の始まり――盧戇章を中心に 第一節 盧戇章の経歴――「条約港」知識人として 第二節 盧戇章の構想 第三節 盧戇章から梁啓超へ 第四節 本章のまとめ  第二章 北方における切音字運動と立憲運動――王照を中心に 第一節 王照の経歴――国語統一派として 第二節 言語統一と官話字母 第三節 学制改革と官話字母 第四節 直隷モデルと官話字母 第五節 王照の実践――官話字母の普及 第三章 南方における切音字運動と立憲運動――労乃宣を中心に 第一節 労乃宣の経歴――方言重視派として 第二節 南方における簡字の普及 第三節 簡字と公民権 第四節 簡字の挫折――簡易識字学塾をめぐって 第五節 複数の国語構想 第四章 清末の切音字運動から民初の国語運動へ――呉稚暉を中心に 第一節 呉稚暉の経歴――国音統一派として 第二節 読音統一会における論争 第三節 二つの国語観 終 章 近代中国の国語形成史の再構築
  • 京都学派の越境 田邊哲学の系譜における〈教育と政治〉のゆくえ
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    西田幾多郎と並び、京都学派の双璧の一人に数え入れられる哲学者・田邊元。その哲学の影響力は、二人の弟子たち――「教育人間学」を先導した森昭、「市民主義」の立場を確立した久野収に及んでいた。「越境」というキーワードのもと、田邊哲学の系譜における〈教育と政治〉をめぐる思想史のドラマを新たに描き出す。 【主要目次】 序 章 「京都学派の越境」への問い 第一節 本書の背景と目的/第二節 「京都学派と教育学」研究の現状と本書の位置づけ/第三節 本書の方法/第四節 森の思想の方法的区分および久野の思想と活動の略歴/第五節 本書の構成 第Ⅰ部 哲学と教育――初期・前期森昭の教育思想 第一章 教師論と懺悔道の交錯――初期森における田邊哲学の相対化の萌芽 第一節 なぜ森の教師論と田邊の懺悔道を取り上げるのか/第二節 戦前における森の教師論――田邊哲学から教育哲学へ/第三節 戦後初期における森の教師論――懺悔道との重なり/第四節 二律背反から限界状況へ――田邊哲学の相対化の萌芽/第五節 反復的決断――森の教師論における「決断主義」の問題 第二章 経験主義批判と認識論の問題――京都学派教育学における「行為的自覚」の系譜 第一節 森の経験主義批判に対する田邊の「強い同感と賞讃」/第二節 行為的自覚としての認識――田邊の科学哲学認識論/第三節 操作主義的認識論における「自覚」の問題――森の経験主義批判/第四節 行為的自覚の系譜、あるいは経験主義批判の論脈/第五節 戦後教育学における経験主義批判の脱イデオロギー化の方へ/第六節 田邊哲学との関連性から見た経験主義批判の行方 第三章 他者の人格の手段化に抗する道徳教育――森によるカント解釈の特質と「種の論理」受容の問題 第一節 道徳教育における他者性の問題と森の道徳教育論/第二節 他者の人格の手段化に抗して/第三節 未発の契機としての「自由に行為する者」/第四節 カント研究から道徳教育論へ/第五節 「種の論理」と道徳教育、その困難と可能性/第六節 「種の論理」から道徳教育における他者性へ 第Ⅱ部 緊張と偶然――後期森昭の教育思想 第四章 人間生成の社会性と個体性――田邊と森によるハイデガー批判の関連性 第一節 森と田邊における政治性の問題/第二節 一九三〇年代から敗戦直後までにおける田邊のハイデガー批判/第三節 森による田邊のハイデガー批判の受容/第四節 社会性と個体性をめぐる問題構制/第五節 森のハイデガー批判と教育人間学の政治性との可能性 第五章 人間生成の歴史性と自然性――ハイデガーを読む高坂と和辻とを読む森 第一節 歴史性と自然性の問題/第二節 道具と日常性、あるいは「もの」と日常性/第三節 自然的生命と歴史的生活との関係/第四節 歴史性と自然性の緊張における人間生成/第五節 人間生成に内在する発達論的含意の問題/第六節 人間生成の歴史性と自然性の緊張を見つめること 第六章 偶然性の問題――戦後教育学の発達論に伴う必然性を相対化するために 第一節 田邊と森における偶然性の問題/第二節 田邊における偶然性と目的論/第三節 森における偶然性と教育目的論/第四節 偶然を肯定し運命を愛すること/第五節 戦後教育学の発達論に伴う必然性を相対化するために/第六節 人間形成における偶然の「出来事」の思考へ 補論 森昭から久野収へ――田中毎実著『啓蒙と教育』を媒介として 第Ⅲ部 種の論理から市民主義の教育思想へ――久野収の教育思想 第七章 種の論理から市民主義へ――久野による田邊哲学との対決 第一節 本章の視点/第二節 京都学派のディアスポラとしての久野――田邊との師弟関係/第三節 民族と連帯――久野による種の論理批判の特質/第四節 種の論理から市民主義へ――久野による種の論理批判の批判/第五節 京都学派の思想圏から市民主義の教育思想の方へ 第八章 市民主義の教師論――一九五〇年代の教育学に対する久野の立場 第一節 戦後教育と久野の関係性/第二節 二十世紀市民教室における久野のプラグマティズム/第三節 教育の中立性と独立性/第四節 日教組との軋轢/第五節 プラグマティズムと生活綴方の思想/第六節 反「反ソ」・反「反共」の立場――ヨタヨタする思想/第七節 個人・独立・市民――市民主義の教師論 第九章 〈教育と政治〉の再構成のために――市民主義におけるアナーキズム的・フェミニズム的モーメント 第一節 「教育政治学」と「社会的な重みのなさ」の問題/第二節 なぜ久野の道徳教育論なのか/第三節 久野の道徳教育論、あるいは英雄像の内在性・相対性・具体性/第四節 〈教育と政治〉の再構成の視点――文化・生活・民衆/第五節 文化活動による自己表現の政治性/第六節 市民主義の現代的可能性(1)アナーキズム的モーメント/第七節 市民主義の現代的可能性(2)フェミニズム的モーメント/第八節 〈教育・政治・文化〉の方へ 終章 京都学派の越境――〈教育と政治〉のゆくえ 第一節 各章の総括/第二節 京都学派の緊張と教育学への越境――臨床性と教育の脱政治化/第三節 京都学派の緊張と教育思想への越境――市民主義と教育の政治化/第四節 京都学派の越境、あるいは京都学派教育学にとって〈政治〉とは何か/第五節 今後の課題と展望 参考文献
  • 日本の植民地統治と台湾人認識 「支那民族性」のまなざし
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    1巻9,680円 (税込)
    近代日本の台湾人認識とその変遷を、台湾社会と接点を持った現場の日本人たちの書き残した史料に依拠しながら、「支那民族性」を補助線として、把握、考察し、台湾人のアイデンティティの形成の一端をあきらかにする。本書は台湾史、また、日本帝国史、日本近代史、中国近代史にあらたな視覚を提供する。 【主要目次】 序 文 若林正丈/薛 化元/川島 真 序 章 第一章 人文地理――領有当初の地誌における「移住支那人」認識 第二章 治安問題――「土匪」認識の形成と変容 第三章 同化教育――修身教科書頒布前における公学校教員の修身観から 第四章 宣伝事業――東洋協会『現在の台湾』と後藤朝太郎の台湾人認識 第五章 政治運動――1920 年代の台湾議会設置運動をめぐる「民族心理論」 第六章 皇民化――戦時下の「民族性」言説にみられる対決とその終焉 終 章 監修・校訂者あとがき 川島 真 参考文献
  • 日本帝国主義の経済構造
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    1巻9,680円 (税込)
    第一次世界大戦による大規模な構造変化、そして昭和恐慌をはさんだ1920年代から1930年代にかけて日本経済はいかに変動したのか、その経済構造を明らかにする。1920年代半ばに帝国主義的経済構造がほぼ定着し、金融資本的蓄積が形成し、支配体制が再編強化されていく過程を実証的に明らかにする。 【主要目次】 序 章 問題意識と分析方法 一 本書の課題と問題意識/二 段階的な把握の意味/三 段階的把握の進化/四 対象となる第一次世界大戦後 第1章 第一次世界大戦ブーム下の構造変容 はじめに/一 産業構造変化の国際的条件/二 金融緩慢と株式ブーム/三 財閥コンツェルンの成立/四 過剰資金と資本輸出/五 賃金の上昇と労資関係の変化/六 一九二〇年恐慌とその帰結 第2章 労資関係 はじめに/一 労働力市場の拡大/二 労働条件の改善/三 労資関係の動揺 第3章 国際環境 はじめに/一 世界経済の再編成/二 日本の貿易構造 第4章 景気循環 はじめに/一 一九二〇年/二 不均衡成長と「不況感」/三 一九二九年 第5章 構造変容と政策的対応 はじめに/一 政治経済構造の変容/二 景気調整政策の転換/三 一九二〇年恐慌期の救済策/四 重点産業政策の展開/五 財政運営と在外正貨 第6章 大企業の構造 はじめに/一 大企業の構造/二 企業間関係の変化/三 カルテル活動の展開 第7章 昭和恐慌と日本経済 はじめに/一 金解禁政策と昭和恐慌/二 昭和恐慌の社会経済史/三 恐慌脱出の構造的特質 終 章 一九二〇年代の日本帝国主義――調停法体制の形成
  • ミドハト・パシャ裁判記 近代オスマン帝国政治秘史
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    廃帝アブデュルアズィズは自死か他殺か、本書はオスマン近代史において最も不可解な事件をめぐって、ミドハト・パシャが嫌疑をかけられた裁判について過酷な流刑生活で綴った弁明の書の翻訳である。訳者解題ではその後の研究史をふまえて、この第一級の原典資料の全貌が位置づけられている。 【主要目次】 本書の主要登場人物 オスマン朝略系図 ミドハト・パシャによる序文 第1章 アブデュルアズィズ帝とその時代 第2章 ユルドゥズ裁判 第3章 ターイフでの流刑生活 編者アリ・ハイダルによる補遺 付 録――起訴審査委員会が作成した捜査報告書 訳者解題(佐々木紳)
  • 近世後期の朝廷運営と朝幕関係 関白鷹司政通と学問のネットワーク
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    1巻10,120円 (税込)
    近世を通じて統治権力を失っていた天皇の存在が幕末の政治舞台に浮上し、王政復古が実現するのはなぜか。公家日記や古義堂伊藤家の史料などを博捜し、19世紀前半の朝廷と幕府の関係と、学問・思想が朝廷運営に及ぼした影響を検証することで、日本が大きく変革する過程と新たな視座を示す。 【主要目次】 序 章 鷹司政通と近世朝廷研究の課題 第Ⅰ部 朝幕関係および朝廷像の展開と鷹司政通 第一章 昇進御礼使者の派遣と朝廷・幕府の思惑 第二章 武家社会の朝廷像と公家文化への視線 第三章 律令封禄の再興構想と関白鷹司政通 第Ⅱ部 朝廷運営における学問・思想の影響と鷹司政通 第四章 仁孝天皇の和漢書物学習と公家社会 第五章 古義堂五代目伊藤東峯と公家社会の交流 第六章 天皇号・漢風諡号の再興と古義堂伊藤家 第七章 天皇・将軍の没後称号選定と関白鷹司政通 第八章 幕府天保改革への対応と教育機関の設立構想 終 章 朝廷運営と鷹司政通の役割
  • 思想としての批評 明治期東アジア哲学における展開
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    根拠を吟味し、基礎づけせよ――近代日本思想の黎明期に「批評」概念はいかにして生まれたのか。大西祝、井上哲次郎、章炳麟らを軸に、対象の根拠を問う知的営みとしての「批評」概念の変遷と展開を描く。 【主要目次】 序章 思想としての批評 第Ⅰ部 明治中期の批評と思想 第一章 「批評」言説の生成――メディア・哲学・批評論 第二章 批評の根拠――大西祝の目的論的良心論 第三章 批評の政治哲学――大西祝の目的論的制度論 第四章 批評と宗教批判――大西祝における宗教・言語・社会 第Ⅱ部 批評と近代東アジア哲学 第五章 経典を批評する――近代学術における聖書批評と考証学 第六章 批評から実在へ――井上哲次郎の現象即実在論と倫理的宗教観 第七章 批評と共同体――井上哲次郎の大我小我論 第八章 「神」を批評する――章炳麟の宗教批判 第九章 批評の言語哲学――章炳麟における「名」の両義性 終章 「批評」のその後
  • 戦争・植民地支配とアーカイブズ2 アジアの日本軍政と敗戦
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    1巻10,560円 (税込)
    日本におけるアーカイブズ史を切りひらいた著者による集大成の第2巻。アジア太平洋地域の旧日本植民地や占領地、日本の植民地支配や軍政支配のもとで、失われた膨大な数のアーカイブズ(官公署や企業の記録,民間の歴史文書など)や文化遺産の詳細分析し、歴史資料を保存する意義と課題を提示する。 【主要目次】 はじめに 第Ⅰ部 日本占領下アジアにおけるアーカイブズ 第1章 日中戦争期における図書・文書の押収――「占領地区図書文件接収委員会」を中心に 第2章 日本軍政の「アーカイブズ政策」とその影響――英領マラヤ・シンガポールを中心に 第3章 南方軍政の調査活動とアーカイブズ  第4章 日本占領下香港における記録とアーカイブズ 第Ⅱ部 日本の敗戦とアーカイブズ 第5章 日本敗戦前後アジアにおける連合国の文化財・アーカイブズ保護活動 第6章 日本敗戦前後における連合国の日本アーカイブズ接収活動 終 章 歴史認識の相互理解はアーカイブズの共有から――アジアにおけるアーカイブズ・ネットワーク形成の課題
  • 戦争・植民地支配とアーカイブズ1 戦時国際法と帝国日本
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    1巻13,200円 (税込)
    アジア太平洋地域の旧日本植民地や占領地では、20世紀、とりわけ戦争期に、日本の植民地支配や軍政支配のもとで、膨大な数のアーカイブズ(官公署や企業の記録,民間の歴史文書など)やその他の文化遺産が失われた。詳細にその実態を分析し、日本におけるアーカイブズ史を切りひらいた著者による集大成。全2巻。 【主要目次】 はじめに 序章 「失われた記憶」――アーカイブズ史のまなざし 第Ⅰ部 戦争とアーカイブズをめぐる国際関係 第1章 国際法におけるアーカイブズの地位――戦時国際法を中心に 補論1――敵産管理法制とアーカイブズ 補論2――戦争とアーカイブズをめぐる日本の国際法認識 第2章 第二次世界大戦期における在外公館文書をめぐる日英の確執 第3章 1940年上海土地記録問題をめぐる日本と欧米諸国 第Ⅱ部 植民地支配とアーカイブズ 第4章 日本の植民地支配と「植民地アーカイブズ政策」 第5章 「満洲国旧記整理処」――望まれざる「植民地アーカイブズ事業」 第6章 朝鮮総督府統治下の「植民地アーカイブズ事業」
  • 朝鮮朱子学 退渓心学と栗谷道学
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    朝鮮朝の朱子学の定型化はどのように進んだのか? そして、朝鮮朝固有の朱子学はどのような過程を経て成立したのか? 李滉と李珥を軸に、朝鮮朱子学の成立の経緯とその思想について詳細に論説。基本書かつ重要文献として、必読の書。 【主要目次】 前言 上編――中国元の朱子学から朝鮮固有の朱子学へ 第一章 朱子学の東伝――高麗朝末期,元学の隆盛 第二章 朱子学の刷新と高麗の革命――元学から独自の学へ 第三章 権近の朱子学 第四章 朝鮮朝前期朱子学と陽村学 第五章 士林学の台頭と朱子学の変質 下編――朝鮮朱子学の成立とその学術 第六章 士禍と清隠の学 第七章 豊穣な知の世界――退渓学成立前夜の朱子学をめぐって 第八章 李滉略伝――経世行道と隠居問学の葛藤 第九章 李滉と朝鮮朱子学大一統 第十章 退渓心学と『心経附注』 第十一章 李滉の四端七情分理気論――退渓心学,道徳感情の研究 第十二章 李滉の最後の哲学挑戦――理の実在化と物格無極の新解釈 第十三章 李珥略伝 第十四章 栗谷学総論――朝鮮朱子学のもう一つの集大成 第十五章 性・情・意の心論 第十六章 李珥道学――朝鮮朝の現実主義哲学 第十七章 李珥の文廟従祀――朝鮮朱子学の二大学派 補章 在人の神――中国医学の“たましい”論 後言 参考文献/索引
  • 国策と建築 戦時期日本の建築テクノクラートと構想力
    6/9入荷
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    建築が描く革新的ビジョン なぜ戦時期建築界は、都市や国土をつくり変えるような革新的な政策的構想力を持ちえたのか。防空・地方計画・住環境という国策分野の政策に着目し、建築行政と建築学会からなる建築テクノクラート体制の形成とメカニズムを解明する。 【第15回東京大学南原繁記念出版賞受賞作】 【主要目次】 序章 社会をつくり変える構想力 1 社会のデザインに向けて 2 戦時期の建築界をいかに語るか 3 建築テクノクラートの構想力 4 本書の登場人物 第一部 革新勢力としての建築行政官 第一章 取締から指導へ――建築界の行政参画 1 内務省における都市計画行政 2 全国警察部における建築取締行政 3 建築行政の多元化 結 総合性と指導性の獲得 第二章 社会機構のデザイン――建築新体制運動の展開 1 革新的な気運の高まり 2 建築新体制運動の組織化 3 建築新体制の構想 結 行政組織と産業構造の再設計 第二部 都市へと作用する建築学 第三章 防空科学の組織体制――大学機関と建築学会による研究-政策化 1 建築学会における防空意識の高まり 2 防空科学の理論形成 3 防空科学の政策化 4 科学技術動員体制への包摂 結 国策の担い手としての建築学研究者 第四章 防空都市のマスタープラン――田辺平学による研究と実践 1 都市防空への関心の高まり 2 防空都市計画の研究と実践 3 戦後におけるターゲットの転換 結 国家へと至る階梯としての都市計画 第三部 土地利用を管理経営する地方計画 第五章 地域制の再設計――地方計画論の受容と展開 1 欧米の地方計画への関心 2 大阪における2つの地方計画 3 地方計画としての空地地区制度 結 土地利用の総体的なコントロール 第六章 地域を支える産業の創出――地方工業都市の開発 1 都市計画による工業振興 2 時局下における地域開発 3 地方工業都市の開発スキーム 結 土地政策に基づく国土経営へ 第四部 住生活を組織化する計画理論 第七章 定住地の理念――住宅・地域からの国民再統合 1 戦間期における計画理論の系譜 2 国民を錬成する住宅 3 農工が共存する地域共同体 結 具象化されたイデオロギー 第八章 近隣から国土へ――石川栄耀による国土計画論 1 理想主義から現実主義への転回 2 イデオロギーとしての生活圏 3 総合国策としての国土計画 結 都市計画官による国土計画論の陥穽 終章 政策的構想力の可能性 1 政策的構想力の構成原理 2 構想力の再生に向けて

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