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4.22076年7月4日、圧政に苦しむ月世界植民地は、地球政府に対し独立を宣言した! 流刑地として、また資源豊かな植民地として、月は地球から一方的に搾取され続けてきた。革命の先頭に立ったのはコンピュータ技術者マニーと、自意識を持つ巨大コンピュータのマイク。だが、一隻の宇宙船も、一発のミサイルも持たぬ月世界人が、強大な地球に立ち向かうためには……ヒューゴー賞受賞に輝くハインライン渾身の傑作SF巨篇。
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4.1恐るべき破壊力を秘めたパワードスーツを着用して、目的の惑星へと宇宙空間から降下、奇襲攻撃をかける機動歩兵。地球連邦軍に志願したジョニーが配属されたのは、この宇宙最強の部隊だった。肉体的にも精神的にも過酷な訓練や異星人との戦いの日々を通して、ジョニーは第一級の兵士へと成長していくが……。ミリタリーSF・シリーズの原点ここに。映画・アニメ界にも多大な影響をもたらした、巨匠ハインラインのヒューゴ賞受賞作
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3.3キャレラは自分の耳を疑った。本当に嬉しいよ――弁護士フレッチャーは妻サラーの刺殺死体を見てこう言ったのだ。犯人はあっさりと捕まり、麻薬を買う金欲しさに襲ったと自供した。しかしキャレラはフレッチャーの言葉が忘れられなかった。異様なほど挑戦的なフレッチャーの態度の裏には?
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4.54000年以上の時を生き、死のほかはすべて体験してしまった男、ラザルス・ロング。彼はいま、惑星セカンダスの安宿でひっそりと死を迎えようとしていた。だが、銀河に散らばる人類の多くはラザルス・ロングの子孫なのだ。惑星セカンダスの権力を握る者たちもまた例外ではない。発見された彼はすぐさま病院に収容され、軟禁同様の生活を送る破目に。そこで彼は一計を案じ子孫たちにひとつの要求をつきつけた、ラザルス・ロングの波乱に満ちた人生でも、まだ体験していないことを捜せと……。
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4.8死期の迫った大富豪ヨハン・セバスチャン・バッハ・スミスは、勝てる見込みが皆無に近いいちかばちかの賭け、若者の肉体への脳移植を試みた。手術は無事成功。だが驚いたことに、彼が手に入れたあらたな肉体は、なんと若く美しい女性の体だった!異様な設定によって大胆に愛と性と死とに肉薄する問題長篇!
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-ジョーンは、これまでの医学では夢物語とされていた諸能力…コンピュータなみの記憶力、演算能力、読心能力、透視能力…を二人の大学教授とともに開発した。だが、その理論を公表しようとしたとき、三人は恐るべき運命の渦中へ(「失われた遺産」)。この表題作と、新人類の登場を描く「深淵」をあわせ、初期ハインラインの作品2作を収録。
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-アメリカのSF勃興期から50年間、SFとともに生き、その可能性を極限まで推し進めた代表的な作家のバラエティ豊かな宇宙小説集。「禁断の星」は、宇宙伝染病に汚染された星域をめぐっての宇宙病テーマ、「失われた種族」は、宇宙に大文明を築いたある種族の謎の消滅をめぐって、その原因をつきとめようとする滅亡テーマ、「破滅が来る!」は、銀河系同士の衝突という大スケールの銀河小説、「孤独の星」は惑星全体に一個の生物がすんでいるという宇宙生物小説、表題作「宇宙震」は、宇宙規模の大災害を未然にふせごうという典型的なスペース・ドラマである。この5編だけを読んでも、ラインスターの宇宙小説のもつスケールの大きさ、そのロマンチックなムード、たくみな小説技法は、十分に読みとることができるだろう。
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3.0人々は、森、農場、廃墟、迷路などがある〈船〉が世界のすべてと信じて、種族ごとに生活を営んでいた。だが、この〈船〉は、遠い昔に人類がはじめて送り出した恒星間宇宙船だったのだ! 航行途上の反乱で航宙士のほとんどが死に絶え、長い年月のうちに〈船〉は中世的迷信の世界に変貌してしまっていた。しかし、ある日、一人の若者が〈船〉の中を探検しはじめ、真相を明らかにしょうとする……壮大無比な宇宙SF!
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-21世紀後半、人類は太陽系全体に版図を広げ、宇宙の治安を守る軍隊として「惑星間パトロール隊」が活躍している。あこがれのパトロール隊士官を夢見て、マットは士官学校に入学した。厳粛な宣誓式のあと、士官候補生たちは厳しい訓練に放り込まれた。マットはなんとか二次試験を突破し、地球軌道上の練習船ランドルフ号へと向かう。脱落者が相次ぐなか、マットは親しくなった他の3人とともに、苛酷な訓練を突破して栄光をつかむ。マットたちはパトロール艦アイス・トリプレックス号へと配属され、実務に就いた……宇宙に乗り出した若者の友情と冒険の日々を鮮やかに描く傑作宇宙SF。
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-金星植民地と地球連邦との間には何かと火種がくすぶっていた。地球の学校に通うドンは両親の住む火星に向かうよう連絡を受け、宇宙乗り換えステーションに到着する。だがそのときステーションは金星革命軍によって占拠されてしまい、戦争に巻き込まれていく…昨日までなにも知らなかったドンは地球と金星の間で翻弄されていく。頑固な少年の成長を描くハインラインのジュブナイルSFの1編。
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3.0中流以下出身の米国青年ゴードンは、徴兵のがれに大学を目指すが、うまくいかず、ヴェトナムで苦しい兵役を体験する。そして除隊後、誇大広告に釣られて、魔法使いの美女アスターと忠実な下僕ルーフォを伴って、敵に奪い去られた「知恵の卵」を取り戻す旅にでる…。典型的な冒険活劇であるが、使命を果たしたゴードンを待っていたのは、驚くべき実態が支配する別世界だった。理想郷とも言うべき「センター」での生活は無為そのものであり、ゴードンは失望して再び地球へともどっていく。ハインラインみずからのお気に入り作品でもある。
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4.5食糧危機にあえぐ地球をあとに、太陽系最大の衛星である木星の衛星ガニメデめざして植民がはじまる。宇宙船メイフラワ一号に植民団の一員として乗船したビル・ラーマーは、期待と興奮で胸おどった。だが六千人もの人類の植民団を一度に受け入れるには、ガニメデは小さすぎた。ビルの期待に反してガニメデでの生活は、まず土地を開拓して「農場」を作っていくことからはじまった……ガニメデの厳しい自然環境を舞台に、多感な少年の成長を描きあげるハインラインの名作SF。
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-濃霧のロンドンを疾走する一台の車。だがハンドルを握っていたのは喉を切られた黒人運転手の死体であった……17世紀イギリスの首切り役人の名刺を持つ男が出没し、今はなき幻の「破滅の街」が忽然と現われる。そこには不気味な絞首台が立っていた。怪奇と魔術と残虐恐怖をガラス絵のような色彩で描く、カーの初期作品を代表する雄編。
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3.7その夜のファーナム家は、のどかで平和な夜を過していた。ファーナム夫妻、息子、娘、娘の友人、そしてハウスボーイまでが楽しい夜の語らいに、トランプに興じていた……ラジオが突然、第三次世界大戦勃発を報じるまでは! 地下の堅牢なシェルターに全員が避難した一瞬後、シェルターは荒波にもまれる船のように揺れ動き、温度は急上昇した。水爆が爆発したのだ! だが、ファーナム家の人々はかろうじて生き残った。やがてシェルターからでたとき、彼らが目にしたのは、死の灰にまみれた廃墟ではなく、思いもかけぬ世界だった……
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-宇宙船乗りは田舎育ちのジョーンズの夢だったが、その道は世襲制であり、万人に開かれてはいなかった。航宙士になる夢を捨てきれないジョーンズは、身分と経歴をいつわり、船底甲板給仕として浮浪者サムとともに、恒星間貨物客船《アスガルド》に乗りこんだ!……与えられた運命に流されることなく、おのれの道を力強く切り開いていく青年の成長! 「栄光のスペース・アカデミー」「ガニメデの少年」につづくハインラインの傑作長編。
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3.5英国が誇る秘密情報部。そのなかでもダブル零(ゼロ)のコードをもつものはどんな状況でも冷静に切り抜ける腕ききばかり。ソ連の工作員で、フランス共産党系労組の大物ル・シッフルが、党の資金を使い込み、カジノの勝負で一挙に挽回をはかろうとしているらしい。それを阻止すべく英米仏三国の共同戦線のもと、カジノ・ロワイヤルに送り込まれたのはジェームズ・ボンド。007のコードをもつ男。華麗なカジノを舞台に、巨額の賭け金をめぐる息づまる勝負の裏で密かにめぐらされる陰謀。007ジェームズ・ボンド登場。映画『007/カジノ・ロワイヤル』原作。/解説=杉江松恋
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4.0英国秘密情報部の腕利きエージェント、007ことジェームズ・ボンド。祖国の平和と安寧のため、世界を股にかけて危険な任務を遂行する。パリ郊外の静かな森に隠れ潜むソ連の情報機関を破壊する「薔薇と拳銃」、ジャマイカで荘園主夫妻を殺害した、凶悪なナチの残党の男を暗殺する「読後焼却すべし(フオー・ユア・アイズ・オンリー)」、ローマからベニスに通じる麻薬密輸ルートを追跡する「危険」、セーシェル諸島のサンゴ礁を舞台に、アメリカ人の富豪の死を描いた「珍魚ヒルデブランド」、植民地総督がボンドに語る、一組のカップルの数奇な運命「ナッソーの夜」の全5編を収録。
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3.0ソ連情報部は、このところの失策続きを、なんとか挽回しようとしていた。そこで槍玉に挙げられたのが、英国秘密情報部。なかでも腕利きのスパイとして知られる、007ことジェームズ・ボンドだった。こうしてソ連の公式殺人機関スメルシュの、ジェームズ・ボンドに対する死刑執行計画が動き始める。舞台はイスタンブール。ヨーロッパとアジアが交わる混沌とした街。ボンドに恋するソ連情報部の美女との、豪華なオリエント急行での逃避行。二重三重に仕かけられた巧妙な罠に、さしものジェームズ・ボンドも、次第に搦めとられていく。シリーズ最高峰の傑作。/解説=戸川安宣
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-ハインラインの「未来史シリーズ」の初編「生命線」をはじめ、「光あれ」「道路を止めてはならない」「月を売った男」「鎮魂歌」の、初期名編5編をあつめた。表題作の中編は、有人ロケットの月世界到着を目前にして一攫千金を狙う企業家がたくらむものを追究する。月における土地所有権? ウラニウムやダイヤモンド鉱の採堀権?……月にひそむ経済価値は、投機の対象となって全世界を震撼するが……。
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4.0どこから入ってきたんだ、こいつは! 自分一人しかいないはずの部屋に突然現われた一人の男──その男はウィルスンに思いもかけない提案をした……タイム・パラドックステーマの不朽の名作といわれる表題作「時の門」をはじめ、突然公衆の面前で若い女性がストリップをはじめたり、痴呆めいた新興宗教が流行したりと、あらゆる奇妙な現象がとどまるところをしらず増大し、やがて……「大当たりの年」、地球から来た美人に恋人を奪われそうになった月っ子の物語「地球の脅威」など、巨匠ハインラインならではのセンス・オブ・ワンダーに満ちた傑作、名作7中短篇を収録!
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-本短編集はハインラインの初期の代表作のうちからバラエティのある6編を選んだ。なかでも表題作「時の門」はタイム・トラベルものの傑作として、またタイム・パラドックスの一つの典型として有名な作品である。「爆発のとき」「犬の散歩も引き受けます」「時の門」「お席へどうぞ、諸君!」「月の黒い穴」「血清空輸作戦」を収録。
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-急死した新鋭作家の体内からは多量の砒素が見つかった。彼と同棲していた女流ミステリ作家は、偽名で砒素を購入していた。彼女は当然のように疑われ、起訴されたが…
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-73光年先から1体の寄生型知性体がアメリカの田舎町に。それは小さな生き物だったが、眠っている他の生命体の意識を乗っ取り、その肉体を自在に操ることができた。やがて知性体の潜むその田舎町で、幸せなはずの男の自殺、車を怖がる犬が車に飛び込んで死ぬなどの不審な「自殺」が続出する。そこに「些細だが不可解な事件の共通点」を感じとったのは休暇を取ってこの町に来ていた天才物理学者スターントン博士だった。そして知性体と博士との人類の命運を賭けた決闘が…。
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-あたしの名前はフライデイ。職業は戦闘伝書使――秘密文書を正確かつ迅速に運ぶのが任務。でも、この仕事は危険がいっぱい。先日も謎の武装集団に捕えられ、手ひどい拷問を受けたばかりだ。はやく休暇を取って、ニュージーランドに住む3人の夫のもとに帰りたい。だけど、彼らはどう思うだろう。あたしが遺伝子操作で作られた人工人間だと知ったら……ハインラインの著作中、最も魅力的なヒロインが活躍する傑作長篇。
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-表題作と「ウォルドゥ」の2編を収めた中編集。ハインライン風ファンタジー。「魔法株式会社」は魔法がごく一般的に使われている現代世界の話だ。建築業を営むアーチボルトは、魔術でめちゃくちゃにされたとおぼしき自分の店の修復を有名な魔法使いに依頼する。魔法使いは悪の組織に立ち向かうのだが……。「ウォルドゥ」は無重力の家に住む天才技術者で人間嫌いの奇人の活躍を追う爽快な作品だ。
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-大西洋をイギリスに向かう豪華客船のなかで盗難事件が起こり、奇怪な殺人事件が発生する。死体が消えたあと「盲目の理髪師」が柄に描かれた、血まみれの剃刀が残っていたのだが、これはいったい何を意味するのか。そんなこととはおかまいなく、船上ではあれやこれやのドタバタ劇が続発、笑いのうち肝心の事件は消え失せるかに見えたのだが…真打のフェル博士が安楽椅子探偵となって登場する、円熟味を加えたカーの名編。
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5.0カーの処女作。「私にとって単調で退屈ということは許されざる罪悪」というカーは、本書に対する自信のほどをのぞかせて、こう言う。「神経質な読者に悪夢をもたらし、パズルの玄人(くろうと)に頭痛をおこさせれば、私は満足だ」本書『夜歩く』は成功を収め、カーは職業作家として立つ。彼は別の機会に書いた。「私の野心は今もなお真に傑出した推理小説を書くことであるが、いまだに達成したとは正直、思わない。作家がこう述べるとき、その本音はほかのすべての推理小説がつまらないものに見えるような傑作をものしたいということである。無論、それは不可能だ。しかし、いつまでも試みつづけることはできる」
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5.0目覚めると、ベッドには見知らぬ男の死体が。そして自分のいるのがどこで、いつの時代なのかさっぱりわからない。いったい何が起こったのだろう…。わたしはモーリン・ジョンソン・ロング。長命族の指導者ラザルス・ロングの母であり、その共同妻。植民星テラス・ターシャスにやってきてからというもの、自分の子孫に囲まれて優雅な生活を送っていたのに、昨夜からの記憶がない。わたしは必死になって記憶を探るが……。
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-第二次世界大戦前後の時期のアメリカを、色濃く反映した短編集。主人公たちの生き生きとした行動や、彼らがうごきまわる世の中の的確な描写はハインラインならでは。本書に収めたのは、既刊の『失われた遺産』『魔法株式会社』に続く「未来史」シリーズ以外の短編集だ。1929年、アナポリスの海軍兵学校を卒業後航空母艦勤務をしたハインラインは、体をこわして退役、以後、「生命線」でSF作家としてデビューするまで、UCLAの理数系大学院に学び、さまざまな職種を転々とする。「象を売る男」の元セールスマン、「わが美しき町」の腐敗政治家とたたかう地方新聞の記者、「歪んだ家」の建築家などの描写に、その体験が生かされている。