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  • マレーヒルの幻影
    5.0
    劇作家・岩松了の最新書き下ろし戯曲。 舞台は、1929年世界大恐慌時のニューヨーク。フィッツジェラルド作『グレート・ギャツビー』に着想を得た、男と女の恋と孤独。 ──この『マレーヒルの幻影』は〈恋をする〉ではなく、〈恋をつくろうとする〉ドラマだと自分では思っている。若い頃無条件に始まったはずの恋を、あらためて諸々の条件のもとに〈つくり直さなければならかった男女のその困難の物語〉と言えばいいだろうか──著者あとがきより。

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  • マテリアル・ママ
    -
    新車のセールスのため夫人のもとを訪ねたディーラーは、車のメンテをくり返すうちに車のもつ謎にくるまれていく。車は、今は海外赴任している一人娘のものだと夫人は言うが彼女の娘への愛憎は、ディーラーへの、そしてその妹への愛憎と重なり合い、禁断と禁欲の愛の物語へと発展してゆく……。人は何によって救済されるのか? 新国立劇場、シリーズ「われわれは、どこへいくのか」(2)の舞台の脚本。

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  • 船上のピクニック
    -
    日没まであと一時間。リストラされたホテルの元従業員たちを乗せて、豪華客船は外洋をゆったりとすすむ。向かう先は、外国のリゾートホテル。新しく建つホテルの従業員として再雇用されたのだ。もうすでに若くはない彼ら彼女たちを再雇用したのは、リストラされたホテルのオーナーの御曹司だった。 薄暮の船上で、その御曹司の結婚パーティの宴がひらかれた。宴の真っ最中、漂流していたボートと出くわし、異国の難民が船にあがってくる。言葉の通じない難民、先の見えない船上、元従業員のあいだに不安や不信がうずまきはじめるのだった……。 NHK「ホリデーにっぽん」でとりあげられた、蜷川幸雄率いる話題の中高年演劇集団・さいたまゴールド・シアター。その第一回公演のために岩松了が書き下ろした脚本がついに書籍化。

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  • シェイクスピア・ソナタ
    -
    その男が奏でるのは── 四大悲劇と一つの悲喜劇。 ドラマ『時効警察』出演(課長・熊本役)・監督(3話)・脚本(3話、7話)の岩松了が描く、シェイクスピア五番目の悲劇。 松本幸四郎主演、)PARCO劇場“シアターナインス”10周年記念公演の岩松了書き下ろし脚本を単行本化。

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  • 「三人姉妹」を追放されしトゥーゼンバフの物語
    -
    ロシアで三人姉妹の末娘イリーナと婚約したが、その婚約者に自分の死を「私わかってた」と言われてしまった男、トゥーゼンバフ。1946年のアメリカで彼は自分の身の上話をするが誰も信じようとはしない……。チェーホフのドラマツルギーに迫る一作。新国立劇場「シリーズ/チェーホフ・魂の仕事 Vol.3」の脚本。

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  • 人間小唄
    3.7
    小角が書き送った短歌を自分の文章に無断で引用した作家・糺田両奴。国民の無意識に影響を及ぼして駄目にする奴の文学を根底から破壊する! こちらの世界に拉致してきた糺田に課した難題は、「一、短歌を作る。二、ラーメンと餃子の店を開店し人気店にする。三、暗殺」。それは魂のテロルの始まりだった。(講談社文庫)
  • 猫にかまけて
    4.2
    気位が高く威厳に満ちたココア、犬の血が混じっているのではないかと思うほど人懐っこいゲンゾー、遊び好きで無邪気なヘッケ、並外れて気の強い奈奈――縁あって共に暮らした、ちょっと面白い奴ら。手を焼かされ、言い負かされ、それでもいつも一緒にいた。写真と文章で綴った、猫たちとのいとおしい日々。(講談社文庫)
  • 食卓で会いましょう
    5.0
    1巻1,100円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「竹中直人の会」でもおなじみの、劇作家、演出家、そしてヘビースモーカー、岩松了。 パチンコ屋の隣の喫茶店で、タバコの煙をくゆらせながら生み出された傑作嘘話の数々。

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  • 夏ホテル HOTEL SOMMER
    -
    松本幸四郎率いる演劇企画集団『シアターナインス』第4回公演、「夏ホテル」の脚本を単行本化。 3年に一度開催されるマジックの世界大会を前に、これから世界に翔こうというマジシャン・ノグチは、南ドイツのバーデンヴァイラーという湯治場にある『夏ホテル』に滞在していた。 しかし、長年、彼の“ダミー”をつとめていた男が、日本を離れられないと連絡してきたために、一行はドイツで、ノグチの“ダミー”となるべき男を探さなくてはならなくなって...。

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  • くちびるに歌を
    値引きあり
    4.1
    青春小説の新たなるスタンダードが電子化! 長崎県五島列島のある中学合唱部が物語の舞台。合唱部顧問の音楽教師・松山先生は、産休に入るため、中学時代の同級生で東京の音大に進んだ柏木に、1年間の期限付きで合唱部の指導を依頼する。 それまでは、女子合唱部員しかいなかったが、美人の柏木先生に魅せられ、男子生徒が多数入部。ほどなくして練習にまじめに打ち込まない男子部員と女子部員の対立が激化する。 一方で、柏木先生は、Nコン(NHK全国学校音楽コンクール)の課題曲「手紙~拝啓 十五の君へ~」にちなみ、十五年後の自分に向けて手紙を書くよう、部員たちに宿題を課していた。 提出は義務づけていなかったこともあってか、彼らの書いた手紙には、誰にもいえない、等身大の秘密が綴られていた--。
  • 溜息に似た言葉
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「御縁でもってまた一緒になろう」 ──川端康成『雪国』より 文学作品に書かれたセリフの一言を 劇作家・岩松了が読み解き、 名作の世界を5人の若手写真家が写す。 2005年-2008年に『Domani』(小学館)で連載されたコラム「溜息に似た言葉」の単行本化。 書下し『グレート・ギャツビー』の回と、5人の若手写真家による写真40点、 岩松了と若手写真家との対談から生まれた人物エッセイ「写真家の言葉」5本を追加収録。 ◎いただいたコメント 騙されたり、信じたり。泣いたり、笑ったり。傷付いたり、許されたり。 言葉って、この世で一番色っぽくて危険なものなのかもしれない。 恋をしている若者も、倦怠期を迎えたご夫婦も、 この「溜め息に似た言葉」の中に、身に覚えのある瞬間を見つけるはずだ。 ──小泉今日子 岩松さんの前では、すべての言葉が全裸にされます。 なので 僕は岩松さんの前では<無口な男>を演じ続けています。 ──リリー・フランキー

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  • シブヤから遠く離れて
    4.9
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 廃墟になった家に思いを残す青年と、蝕まれはじめたわが身をもてあます女の、現前化しない「愛」の物語。出演・二宮和也、小泉今日子、作・岩松了×演出・蜷川幸雄の異色タッグによる話題の舞台の脚本。

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  • 隠れる女[劇場公開中限定版]
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 〈竹中直人の会〉第八回公演『隠れる女』。今回の女優さんは小泉今日子、岸田今日子。 母と息子だけの冬の山荘。吹雪の中を訪ねてくる不動産屋。そして1人の若い女。事故が、というのだが……。

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  • 傘とサンダル
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 砂に半分埋もれかけたかのような別荘「万砂楼」。そのラウンジに集う男と女。それぞれにそれぞれが言葉を紡ぎきれぬまま、出入りをくり返していく。夕陽が沈むまで、あと1時間……。 岸田國士演劇賞(蒲団と達磨)、紀伊国屋演劇賞個人賞(こわれゆく男/鳩を飼う姉妹)、読売文学賞(テレビ・デイズ)、日本アカデミー賞脚本賞(映画・東京日和)と、脚本界における賞を総ナメにした岩松了の96年プロデュース公演、書きおろし脚本。

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  • シダの群れ 港の女歌手編
    -
    2013年11月6日(水)~11月30日(土)東京・Bunkamuraシアターコクーン、12月6日(金)~12月15日(日)大阪・シアターBRAVA!、12月21日(土)~12月23日(月・祝)福岡・北九州芸術劇場にて上演される岩松了の任侠劇シリーズ第三弾の書き下ろし戯曲。 作・演出、岩松了。 出演は阿部サダヲ、小泉今日子、豊原功補、市川実和子、赤堀雅秋、末吉秀太(AAA)、佐藤銀平、永岡 佑、岡田 力、足立 理、桜木テン、戸井田 稔、吹越 満、小林 薫。そしてSwan House Bandのエミ・エレオノーラ(pf)、佐藤正治(dr)、横山英規(bs)、平田直樹(tp)、ロベルト小山(sax)。 志波崎組から逃れ、とある港町に辿り着いた森本は、クラブ《スワン》で女歌手のジーナに出会う。組と組との争い、そして男女の仲に揺さぶられた森本が行き着く先とは……。
  • ナイン・ストーリーズ
    3.8
    1巻1,672円 (税込)
    三島賞作家・佐藤友哉がサリンジャーの魂をよみがえらせる、全9編の短篇小説。鏡一家の型破りな7人兄弟が活躍する本作は、2004年~2005年にかけて「群像」「ファウスト」誌に掲載された8篇に最新作1篇を加え、ついに完結。永遠の魅力をもつサリンジャー作品を、佐藤友哉式に変奏した幻の名篇、待望の単行本化!
  • 1000年後に生き残るための青春小説講座
    4.3
    1巻1,672円 (税込)
    僕のことが大嫌いでも、とにかく僕のことを覚えていてほしい。そのためには、何かを成さなければならない。だけど僕はもう三十路で、家庭を持ち、3.11に衝撃を受けてしまった。どうすればいい。どこにでも転がっている普通人間が、どうすれば時の流れを乗りこえられるか――。千年に一度の大震災とネット時代を超えて生き残る言葉とは?「戦争」と「青春」をキーワードに時を超える方法を探る気鋭作家の青春小説講座!
  • 真実真正日記
    3.9
    我と我が嘘に疲れ果てた作家が誰にも見せないと決めて書いた本当のことだけを綴った日記。僕は作家だ。だが執筆中の小説はまったく進まない。たまには本当のことを書きたい。これはフィクションに疲れたマイナー作家の、ささやかな休暇としての日記だ。誰にも見せないのだから嘘は書かない。そういう意味で、僕はこの日記を真実真正日記と名づけよう。虚と実のあわいを絶妙に描き出す慟哭の記録。(講談社文庫)
  • 竜が最後に帰る場所
    3.9
    しんと静まった真夜中を旅する怪しい集団。降りしきる雪の中、その集団に加わったぼくは、過去と現在を取り換えることになった――(「夜行(やぎょう)の冬」)。古く湿った漁村から大都市の片隅、古代の南の島へと予想外の展開を繰り広げながら飛翔する五つの物語。日常と幻想の境界を往還し続ける鬼才による最重要短編集。 (講談社文庫)
  • 次の町まで、きみはどんな歌をうたうの?
    3.9
    「どこかよくわからない場所で、何時かよくわからない真夜中に、ぼくは何度目かの失恋をした」─友人カップルのドライブツアーに、男二人がむりやり便乗。行き交う四人の思いを乗せて走る車の行先は?恋をめぐる、せつなくユーモラスな物語。「きょうのできごと」と並ぶ名作、待望の文庫化!

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  • 青空感傷ツアー
    3.7
    超美人でゴーマンま女ともだち音生<ネオ>と、彼女に言いなりな私。音生にひきずられるように、大阪→トルコ→四国→石垣島と続く、女二人の凸凹感傷旅行はどこへ行く?抱腹絶倒、やがてせつない旅の空。映画「きょうのできごと」原作者による、各紙誌で絶賛された、ウルトラ・キュートな話題作!

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  • ショートカット
    3.7
    人を思う気持ちはいつだって距離を越える。離れた場所や時間でも、会いたいと思えば会える。「だって、わたしはどこでも行けるから」─遠い隔たりを“ショートカット”する恋人たちのささやかな日常の奇跡を描いた、せつなく心に響く連作小説集。

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  • また会う日まで
    3.8
    高校の修学旅行の夜。鳴海くんとの間に感じた、恋とは違う、何か特別な感情……七年後、会社員になった有麻は、それを確かめるべく、東京に行くついでに、彼に会ってみようと思い立つ。はたして鳴海くんは、同じあの時間、何を感じていたのか?せつない一週間の東京観光を描くロングセラー!

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  • フルタイムライフ
    3.9
    この春、美大を出てOLになった喜多川春子。なれない仕事に奮闘する春子だが、会社が終わると相変わらず大学の友人とデザインを続けたり、男友達にふられたりの日々。ようやく仕事にもなれた頃、社内にリストラの噂がでて、周囲が変わり始める。一方、昼休みに時々会う正吉が気になり出した春子にも小さな心の変化が訪れて…新入社員の10ヶ月を描く傑作長編。

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  • まつろはぬもの~鬼の渡る古道~ 1
    完結
    4.3
    5年前に亡くした兄・数久の代わりに医者を志す女子高生・百合は、この頃、数久の夢を頻繁に見るようになっていた。そんなある朝、百合は祖母に「数久に会ってもついていってはいけない」と謎めいた忠告をされる。その話をあまり気に留めていなかった百合だったが、通学途中で本当に数久が現れて…!?
  • 残響―中原中也の詩によせる言葉
    3.6
    1巻1,047円 (税込)
    わずか30歳にして夭折した詩人・中原中也。その遺された詩の一篇一篇から喚起された世界を、“現代最強のパンク詩人”である町田康が自らの言葉で紡いでいく。「ダダの中也」と「パンクの町田」の時空を超えた饗宴!

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  • 夫婦茶碗
    3.8
    1巻440円 (税込)
    金がない、仕事もない、うるおいすらない無為の日々を一発逆転する最後の秘策。それはメルヘン執筆。こんな〈わたし〉に人生の茶柱は立つのか?! あまりにも過激な堕落の美学に大反響を呼んだ「夫婦茶碗」。金とドラッグと女に翻弄される元パンクロッカー(愛猫家)の大逃避行「人間の屑」。すべてを失った時にこそ、新世界の福音が鳴り響く! 日本文藝最強の堕天使の傑作二編。

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  • 南の子供が夜いくところ
    3.9
    からくも一家心中の運命から逃れた少年・タカシ。辿りついた南の島は、不思議で満ちあふれていた。野原で半分植物のような姿になってまどろみつづける元海賊。果実のような頭部を持つ人間が住む町。十字路にたつピンクの廟に祀られた魔神に、呪われた少年。魔法が当たり前に存在する土地でタカシが目にしたものは――。時間と空間を軽々と飛び越え、変幻自在の文体で語られる色鮮やかな悪夢の世界。
  • この世のメドレー
    3.9
    1巻1,540円 (税込)
    「先生は人間からすればゴミクズですがミミズやミジンコからすれば神様のような存在です」 世界を睥睨し超然と生きよう。余を名乗り、生死を乗り越え、超然の高みに到達したはずだった。 しかし超然境に浸る余を、ひとりの小癪な若者が、破滅への旅へ誘い出す。 言葉の濁流に飲み込まれろ! ノンストップ膝栗毛 圧巻の長編小説! 「どつぼ超然」待望の続編
  • 猫のあしあと
    4.3
    ヘッケとココアが去った町田家に、また一頭、二頭とやって来た猫たち。目が合えば威嚇され、世話をすれば激怒され、平謝りの暮らしが始まった。決死の爪切り大作戦、ケージ移動のために考案したインド風ラジオ体操、「一平ちゃん」をかき込みながらの徹夜の看病。今日もまた生きていく、人間と猫の日々。(講談社文庫)
  • どつぼ超然
    3.9
    明るすぎるし、見晴らしがよすぎる。どうも死ににくい。 飄然から超然へ。爆発する自意識。世界を睥睨する町田文学の新境地。 「もはや死神にも見放されたか」 波をわけて進む舟の前方には田宮の町が見えていた。日はいままさに山の向こうに沈まんとして、 山の斜面に建ち並びその残照に輝く白い建物が墓標のようであった。 誰の? ほほほ。善哉。善哉。(本文より)
  • ドリーマーズ
    3.7
    父の一周忌のために故郷の街に暮らす妹夫婦を訪ねた「わたし」は、すっと眠りに引き込まれて、自分が死んだことに気づいていない父を夢に見る――。日常でふいに感じる思いのはかなさは、夢を思い出そうとするときのもどかしさに似ている。夢も現もない交ぜになった目の前にある世界のかけがえのなさを描いた連作短篇集。 (講談社文庫)
  • 宿屋めぐり
    4.1
    1巻1,152円 (税込)
    「主よ。主よ。教えてください。俺は正しい航路を進んでいるのですか」主の命で大刀奉納の旅道中の鋤名彦名は、謎のくにゅくにゅの皮に飲み込まれ贋の世界にはまりこむ。真実を求めながらも嘘にまみれ、あらぬ濡れ衣の数々を着せられ凶状持ちとなった彦名。その壮絶な道中の果ては。(講談社文庫)
  • 姉飼
    3.7
    さぞ、いい声で鳴くんだろうねぇ、君の姉は――。蚊吸豚による、村の繁栄を祝う脂祭りの夜。小学生の僕は縁日で、からだを串刺しにされ、伸び放題の髪と爪を振り回しながら凶暴にうめき叫ぶ「姉」を見る。どうにかして、「姉」を手に入れたい……。僕は烈しい執着にとりつかれてゆく。「選考委員への挑戦か!?」と、選考会で物議を醸した日本ホラー小説大賞受賞作「姉飼」はじめ四篇を収録した、カルトホラーの怪作短篇集!
  • 夜市
    4.3
    妖怪たちが様々な品物を売る不思議な市場「夜市」。ここでは望むものが何でも手に入る。小学生の時に夜市に迷い込んだ裕司は、自分の弟と引き換えに「野球の才能」を買った。野球部のヒーローとして成長した裕司だったが、弟を売ったことに罪悪感を抱き続けてきた。そして今夜、弟を買い戻すため、裕司は再び夜市を訪れた――。奇跡的な美しさに満ちた感動のエンディング! 魂を揺さぶる、日本ホラー小説大賞受賞作。
  • 戦争大臣 I 嘲笑する虐殺者
    3.0
    地球儀から消された国は、世界に宣戦布告する。致死性ウイルスが死の嵐を招いた世界。国家Jは患者の隔離所にされるが、憎悪を糧に生き延びた。ウイルスを克服した英雄は戦争大臣を名乗り、この世の殲滅に動く――「お前は大臣じゃない! 俺の弟だ!!」西塔寛一には完璧な弟・颯がいたが、“断罪者”を名乗る男達に襲われ失踪してしまう。行方を追う寛一の前に黒い本を携えた1人の男が現れ……。最強ダークファンタジー開演!!
  • パンク侍、斬られて候
    3.8
    江戸時代。ある晴天の日。街道沿いの茶店に腰かけていた牢人は、そこにいた、盲目の娘を連れた巡礼の老人を、抜く手も見せずに太刀を振りかざし、ずばりと斬り捨てた。居合わせた藩士に理由を問われた牢人・掛十之進は、かの老人が「腹ふり党」の一員であり、この土地に恐るべき厄災をもたらすに違いないから事前にそれを防止した、と言うのだった……。圧倒的な才能で描かれる諧謔と風刺に満ち満ちた傑作時代小説!!
  • きれぎれ
    3.6
    1巻499円 (税込)
    絵描きの「俺」の趣味はランパブ通い。高校を中途で廃し、浪費家で夢見がちな性格のうえ、労働が大嫌い。当然ながら金に困っている。自分より劣るとしか思えない絵を描く知人の吉原は、認められ成功し、自分が好きな女と結婚している。そんな吉原に金を借りにいく俺なのだが……。現実と想像が交錯し、時空間を超える世界を描いた芥川賞受賞の表題作と短篇「人生の聖」を収録。町田康ならではの、息もつかせぬ音楽的な文体。読むことがめくるめく快感、そんな作品です。
  • アイドル、かくの如し
    -
    本書は、2011年12月8日(木)~29(木)東京・本多劇場を皮切りに、大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ、福岡・キャナルシティ劇場、名古屋・名鉄ホールにて上演される舞台の書下ろし戯曲です。 作・演出、岩松了。 出演は宮藤官九郎、夏川結衣、津田寛治、伊勢志摩、上間美緒、足立理、金子岳憲、宮下今日子、橋本一郎。 弱小プロダクションに救世主のようにあらわれたアイドル。 そのアイドルを育てたのは、芸能プロの社長夫婦─ ある芸能プロを舞台にした「平成夫婦善哉」、そして岩松的アイドル論。

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  • シダの群れ
    -
    2010年9月5日(日)~29(水)渋谷Bunkamuraシアターコクーン、10月4日(月)~11日(月)大阪イオン化粧品シアターBRAVA!にて上演される舞台の書下ろし戯曲。作・演出、岩松了。出演は阿部サダヲ、江口洋介、小出恵介、近藤公園、江口のりこ、黒川芽以、尾上寛之、ペジョンミョン、伊藤蘭、風間杜夫。岩松了が初めて描くヤクザの世界。抗争の中にあったあるヤクザの組が、一人の組員を疎外することで仲間意識を高めていく物語。あるいは、裏社会に生きる男たちの、友情に似た内的抗争の物語。

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  • 百年と一日
    7/5入荷
    -
    学校、家、映画館、喫茶店、地下街の噴水広場、島、空港…さまざまな場所で、人と人は人生のひとコマを共有し、別れ、別々の時間を生きる。屋上にある部屋ばかり探して住む男、戦争が起こり逃げて来た女と迎えた女、周囲の開発がつづいても残り続ける「未来軒」というラーメン屋…この星にあった、誰も知らない34の物語。1篇を増補し、待望の文庫化。

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  • 彼女たちの戦争 嵐の中のささやきよ!
    7/5入荷
    -
    リーゼ・マイトナー、伊藤野枝、メイ・サートン、ヴァージニア・ウルフ、マルゴー・フランクとアンネ・フランク姉妹、湯浅年子…この女を見よ! 科学者、詩人、活動家、作家、スパイ、彫刻家etc.「歴史」の中で、おおく不当に不遇であった彼女たちの「仕事」がなければ、「いま」はありえなかった。彼女たちの横顔を拾い上げ、未来へとつないでいく、やさしくたけだけしい闘いの記録。

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