funkycongaさんのレビュー一覧
レビュアー
-
-
-
-
変わらぬ老舗の味
いつもと同じゆっくりとした導入、語り過ぎないセリフ回し、誠実な人々。何十年も前から好きな超人ロックの雰囲気。
ただ今回は前作からの引き継ぎ情報多めかな。ここ数年は大きな時代設定は引き継ぎつつも、一話完結的なその作品だけ読んでも理解しやすい作りになっていた。でも今回は前作を読んでいないと分からない部分が多い。一話完結的な作りは新規読者を引き込むためかなと思っていたけど、おまけマンガで免許返納したと書いてあるし、今調べたら聖悠紀先生ももう70歳でパーキンソン病も発症なさったとのこと。無理のない形で少しでも長くこの物語を紡いで欲しい。
もう単発タイトルじゃなくて「超人ロック」ってタイトルでまとめて欲...続きを読む -
-
-
-
-
もう一つのルート
舞台は中東からアフリカへ。
アフリカのセラフ達みんな素朴ないいやつって感じで好感持てて好き。
イエロウさんの絵本当に好き。
エアログで世界に呼びかけるところとか光鳳登場の場面とか画面の使い方、カット割りが本当にカッコいい。ここだけでもPCの大画面で見る価値がある。スマホはすっごく便利だけど、やっぱり大きいってのはそれだけで価値があるよね。
そして現れるもう一つのセラフの進化ルート、光鳳。
まースーパーヒーローだよね。明確な意思のもと溢れ出るカリスマでみんなを引っ張るスーパースター。
まぁ普通にカッコいい。あの能力でどうやって戦うんだろうとか双子の姉との関係とか色々気になると...続きを読む -
ネットゲームのトップランカーが何故かそのネットゲームの世界に入ってしまう・・・というまあ入り口はよくあるパターン。
ただその先の設定がスパイスが効いている。主人公はかつて封印された最強の力を持つ大悪人(魔王、というわけでないとこもミソ)。NPCだったはずの従者を従え、強大な力を持つかつての部下たちを探しに出かける。その道程でゲームとしてプレイしていたときとの差異、時間軸のズレ、ゲームのプレイヤーであるはずの自己と主人公ルファスとしての自己のズレに翻弄されていく。
一見よくある転生モノのようでありながら簡単に既存のファンタジー世界観をなぞるのではなく、細かな違いの積み重ねによる確固と...続きを読む -
第三の翼
バルバラと共に城を出て第三の翼サクルに出会う話。
前巻で旅の目的がはっきりしてから明らかに物語のテンポが良くなって面白い。
あとイエロウさんは大きなモノを描くのが上手い。サクルの能力だったりアフリカで光鳳達が遭遇したブラックアウトの造形だったり、見ていてワクワクする。細かな造形もだけど見開きを描いた時の全体のバランスがすごく良い。デザイナーの作品って言われても通りそう。バードメンは表紙が色味少なめだけど、もうちょっとカラフルなポップ絵も見たいなあ。
鷺沢はいつの間にか状況説明と場を和ます笑いを提供する面白キャラになっている。これはこれで好きだけど、ちょっと前まで彼は表の顔と裏の顔...続きを読む -
新たな光
鷹山との再開を果たし物語は舞台をヒマラヤ、そしてヨーロッパへと移す。
そして鷹山から告げられる新たな目標「はじまりの七人」。
前巻でふんわりしていた旅の目的がはっきりして今後の旅の指標となる。
前巻の描写で烏丸は鳥部の仲間たちと一緒にいるために鷹山の手をつかまなかったんだと思ったんだけど違ったのかなあ。
今後の旅の目標がはっきりしたし七翼の二人目も出てきたしセカンドアビリティーも発現して物語は大きく動いているけれど、その分鳥部のメンバーの存在感が希薄になっているのが寂しい。
人気低迷でテコ入れで分かりやすい内容にシフトしたのかななんて勘ぐってしまう。
鷺沢とか鴨田の能力の設定は...続きを読む