あらすじ
三代将軍・家光と愛し合うようになった有功(ありこと)。やっと、かけがえのない想い人と居場所を手に入れた二人だが、歴史の流れはそれを許してくれない…。
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匿名
絵が綺麗
家光の強さが現れる巻でした!絵が美しくて見入ってしまいます。遂に春日局が亡くなってしいますが、彼女の過去も見える回となっており彼女の強さの理由が知れました。
感嘆、ため息が出ます
素晴らしいの一言です。男女ともに感嘆させる説得力とドラマを持ち合わせています。何度も映像化される意味が良くわかりました。一巻では男前女子の吉宗がすばらしい治め方をする話。そして吉宗は名前の記録のされ方の矛盾に目を向け、書簡を綴っている者にその歴史を聞きます。二巻、三巻は初の徳永名代、女性家光の誕生が描かれています。男女を入れ替えるだけでなく、そこにドラマが描かれている。泣けてしまいました。
実は紙の書籍で既刊分、全部読んでいたのですが、電子書籍になれてきたせいか、今回じっくりと読み直すことができました。
Posted by ブクログ
ラブラブ上様と成功
だが二人の間には子供は出来ず…
春日局が拾ってきた街のチャラ男、捨蔵と子をなすことに
だが捨蔵は頭を打って半身不随、のちに赤面疱瘡で死亡
世の中も赤面疱瘡のせいで女だらけに
春日局の死亡も重なり
いよいよ上様が女と明かすことに
史実に絡めて上手く話作るものだなあ。鎖国を上手く組み込むなんて感動してしまった。まだまだこれからどうなって行くのか。歴史は分かってるのに目が離せない。
大奥
愛する家光と他の男が子供を為す様子を見る有功の心が少しずつ壊れていくのが苦しい。
春日局の死と共に、女将軍家光が誕生し、新しい大奥の姿になっていく。
女将軍
有功と家光はようやく心を通じ合わせます。
そしてここにとうとう女将軍家光が誕生!
他の女性大名たちはどこでカミングアウトしたのか気になるw
Posted by ブクログ
3巻を買ったはずなのに、何故か見当たらず、続きを買っても読むことが出来ずにいたのだけれども、見つけるのを諦めて再度購入して、9巻まで一気読みしました。
歴史とは絶対に違うはずだけれども、ついついwikiで人物像とか調べてしまいましたよ。
本当、凄い。
Posted by ブクログ
か弱く憐れな姫君から、堂々とした女性として、母として成長した家光がとても魅力的だった。有功と家光との壮絶な愛欲人生。春日局の死。
今まで読んだ「大奥」で一番読み応えのある巻だと思う。
Posted by ブクログ
史実をうまく織り交ぜてあり、境目が判然としない作りが面白い。
家光がただ良い人、か弱い人ではなく
強く、ある意味人間らしく、偏ったところもあり
有功もまたひとりの人間という描写が
読んでいて苦しいほどだ。
還俗する前の有功であれば、家光に「我儘」と言うことも
なかっただろうし、
彼女の「我儘」を許すこともなかっただろう。
春日局を許す気持ちにはなれないが、
彼女なりの信念があり守りたいものがあったことは理解できる。
女将軍
謎の疫病が流行したことにより男子の数が激減した江戸を舞台に江戸城や大奥にいる人たちの激動の人生を描くIFのSFストーリーの第三巻。
京に住む公家の血を継ぐ僧侶有功は江戸城に仕える春日局という老婆から三代将軍家光の小姓になるよう命じられる。
拒否したが周りにいる者の命が危ないという事で承諾するしかなかった。
江戸城についた有功が将軍に接見したとき、その場に現れたのは男装をした少女だった。
彼女は父親の不義によってできた子で、家光が赤面疱瘡で亡くなったのちむりやり江戸城に連れていかれ、男の恰好をさせられているのだった。
怒りと悲しみに燃え、家光になるしかなった彼女の辛さに寄り添う有功。
ただ一年経つにも関わらず家光が懐妊する様子はなかった。
仲良くなる二人に頭を抱える春日局は家光に次の男をあてがう事を決めたのだった。
そして有功にお褥侍りを命じる。
彼は受けるしかなかったのだった。
徳川存続のために引き裂かれる二人。
史実をこういうふうにアレンジしたんだなぁとこの巻の面白さを実感した。
Posted by ブクログ
二巻より一年後。
家光こと千恵と、お万こと有功は、お互いに愛し合い、居場所を手に入れる。
千恵の癇癪も少しずつ減り、「将軍」として政治に参画するようになる。
しかし、有功と千恵には子供ができなかった。春日局は新たな陰謀をめぐらす。
春日は、町に出て行き、捨蔵(すてぞう)という若者を発見する。
捨蔵は有功そっくりで、これならと春日は捨蔵に大奥にこないかと誘う。
ある日、春日に呼ばれた有功は、千恵に捨蔵を側室に迎えるよう言ってくれといわれる。
拒否する有功だが、「戦のない平和な世のために」と春日に説得されてしまう。
有功は千恵にしかたなく捨蔵を薦め、捨蔵は千恵の側室になることに。
有功は、気が狂いそうになるが、かろうじて正気を保ち、捨蔵にも優しく接していくのだった。
しかし、捨蔵との子を千恵が懐妊。そして女児を出産し、捨蔵には「お楽」という名を与える。
子を持ったことによって千恵はもっと将軍らしくなってゆく。
捨蔵はその後、調子に乗って足を滑らせ、首を怪我して半身不随になってしまった。
有功と千恵は春日に与えられたつかの間の逢瀬に溺れる。だが二人の間に子供はできなかった。
春日は溝口左京(みぞぐちさきょう:お夏)という浅黒男(←なにそれ。) を捨蔵のかわりに千恵の側室として上げるよう有功にいうのだった。有功は春日に対して何も言わなかった。
そのかわり有功は玉栄も千恵の側室として差し出すことにする。
そのころ幕府内では、女性を男の代わりに大名の跡継ぎにしてもいいじゃないか論が多数を占めてくる。春日局は反対するが、重臣の誰も言うことを聞かず、呆然となる。
そのショックからか、春日は病気になってしまう。
また、「薬断ち(本物家光が天然痘になったときの回復祈願のときの誓い)」を守っていたため、病状はすぐに重くなっていった。懸命に看病する有功。
そこに、思わぬ知らせが届く。捨蔵が赤面疱瘡にかかったというのだ。
有功は捨蔵を春日のすぐ隣の部屋に移動させ、自分で二人を看病する。
みるにみかねた大奥の他の男たちが助けを申し出るが、それは捨蔵が死んだ後のことだった。この年はついに男子は女子の五分の一まで人口がおちこんでいた。
それから間もなく、稀代の女傑、春日局は千恵と有功らに見守られてこの世を去った。
有功は春日に「大奥を頼む」と遺言され、その言葉通り着実に大奥の制度を作っていった。
千恵は、大名たちに自分の存在を公表し、ここに初の女将軍が誕生する。