あらすじ
イオの乗るフルアーマーガンダムとダリルの乗るサイコ・ザク。サンダーボルト宙域をめぐる連邦とジオンの殲滅作戦が最終局面を迎える中、ふたりの一騎討ちにも、ついに決着の時が……!?
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とんでもない画力にまずは圧倒される。戦争を遠くから見ていたつもりだったのに、読み進めるうちに自分がコックピットに乗り込んでいるような感覚になる。死を予感し、震えるほどの臨場感。
本作では、四肢がなくとも操縦できるMSが登場する。手足が無い方がよりMSと一体化して戦闘で有利に働くという恐ろしい特性。爆風で手足が吹き飛んでも傷ついた兵士は休む間もなく戦場へ駆り出される終わりのない地獄。
技術も経験もない少年兵が何もできずに無駄死にしたり、功績を残したくて無理をして死を早めてしまったり、平和な世界には居場所が無くて戦争にしか生きがいを見いだせない者もいる…。
連邦軍もジオン軍もどちらも同じぐらいボロボロで、この戦いの末に得るものは絶望しか見えない…。
人を殺せば殺すほど褒め讃えられる狂気の中で、必死で正気を保とうと、冗談を言って笑いあう。理不尽に戦いを強要される男たちの悲哀がそこにある。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
やっとサンダーボルト宙域での2人の対決に決着が…。戦い終わった後にダリルの姿を見たイオが言った一言が印象的でした。「こんな体で…俺は…こんな奴に負けたのか…!?」確かにダリルの体を見たら、自分が負けたと思ってしまうのは仕方がないが、まだ決着がついたとは言えない。結果的にはイオ達はジオンの捕虜になるが、カーラ達の自爆を止めようとしたコーネリアスの前で凄惨な光景が…。これをきっかけに、カーラは、コーネリアスは、どうなるのかが今後の鍵になっていったような気がする。ここから新たな地での長い展開につながっていくんですね。
参考書
私はいつかイラストレーターになることを目指しているのですが、この作品は絵の特訓にうってつけの面白さでした。
自決
カーラを含めた自決のシーンは読んでる者すら欺くキツさ。カーラがおかしくなるのも頷ける。人は信じた人に裏切られるのがキツイのだということを改めて認識させられた。
匿名
まだ、3巻なのに〜読み応えが凄いなぁ〜これ、後半どうなっちゃうんだろ。ドキドキハラハラの連続だ。あー、辛くて痛い。
匿名
機体の性能も操縦の技量も拮抗している、卓越した能力を持つ二人のパイロットの戦いが終わりを迎えようとしていた。手足を失ったものが母親の名を呼び、少年兵が恐慌のうちに死ぬ悲惨な戦場の中で、彼ら二人の戦いは確かに美しかった。
ガンダムがフルアーマー過ぎて笑える
サイコザクもだけど
素体は何故かリックドムでなくザクなんだな
ジオン軍のリビングデッド師団の生き残りたちが
地球連邦軍ムーア同胞団の生存者たちによって艦船ごと奪い取られるくらいならと
自爆を決行しようとして、結果的にではあるが時間稼ぎされた上でジムのビームサーベルで
消し炭のようになってしまう場面は、この巻での見所の一つ
太田垣康男作品はMLMやフロントミッション、ボロブドゥールあたりから
凄惨さを売りにするようになった
いえ読者が勝手に売りだと思っているだけですが
リアル
ちょっとどぎついと感じるところはありますが本当の戦争はこれ以上なのでしょう。リアルな空気がいっぱいでサイドストーリーものとしては、ひさしぶりに心に刺さります。
Posted by ブクログ
「MOONLIGHT MILE」の著者・太田垣先生描くガンダムスピンオフ。
長きにわたる一年戦争も、いよいよア・バオア・クーでの最終決戦へ。両手両足を失う代償を経てサイコ・ザクを駆り戦場の鬼と化すジオン側の主人公ダリル。連邦側の主人公イオの操るフルアーマーガンダムと激突し、僅差でこれを打ち破るが…。
数多くのガンダムサーガの中でも群を抜くハードSFとして評価の高い本作。今巻では一年戦争の終結とともに1部が終わり、2部がスタートします。
アニメ的なロボットアクションではなく、悲惨で残酷で誰も救われない戦争の現実に直面する主人公たちが切なくてつらいっす。
Posted by ブクログ
フルアーマーガンダムVSサイコザク、ついに決着。2巻のインパクトが強烈だっただけに、3巻は比較的落ち着いて読めたかなあ。
それでも久々に自分がこれだ!と思えるガンダム作品に出会えて幸せです。(´∀`*)
Posted by ブクログ
FAガンダム×サイコ・ザク。イオ×ダリル。
この二人のエースの戦闘と同様、サンダーボルト宙域の戦闘も、ギリギリまで肉体と精神をすりつぶすものとなります。
上司や部下、戦友や友人、敵と味方、どんな区別をしても生と死のまえには何の意味も持たない戦場。生き残ったものたちも、新たな戦場へ駆り出され、また同じような選別をされるわけです。
次の舞台は、ア・バオア・クー。
一年戦争最後の戦場で、イオとダリルの二人は何を思って戦いへと赴くのでしょうか。