あらすじ
皿を食わせるのかと、客が怒る老舗京料理屋。時吉に立て直せるか?
このままでは店が潰れる! 客をも見下す大女将と板長。
二人の料簡違いを窘めんと、跡取りの願いで時吉は京へ。事態は思わぬ展開をみせ…。
時吉とおちよの旅籠付き小料理のどか屋に、京から老舗料理屋の跡取りが訪ねてきた。時吉の料理の師・長吉が若い頃に修業した四条大宮の宮戸屋の若旦那・京造だった。父の死後、母と板長が形にこだわって心のこもらぬ料理しか出さぬので、客が怒って、このままでは店が潰れてしまう。なんとか料簡違いを窘めて店を立て直してほしいというのだ。時吉は京に行ったものの……。
~本書に登場する小料理~
・蛸のやわらか煮 ・蓮根せんべい ・烏賊の黄金扇 ・狸汁
・常節の鹿の子煮 ・椎茸雑炊 ・里芋の柚子味噌がけ
・秋刀魚の菊花巻き ・穴子の八幡巻き ・翡翠揚げ松葉刺し
感情タグBEST3
出た!時吉への無茶振り!
出たっ!時吉への、無茶振り!今度は、京都へ。了見違いの店の母親と板長へ、意見をしに。首尾良くとは行かなかったが、その息子が、嫁と一緒に、京都に、のどか屋を開き、盛況となる。いけずな母親と板長の店は、潰れる。ざまぁみろ(笑)ま、めでたしめでたしなので、星四つ。
Posted by ブクログ
倉阪鬼一郎さんの人情小料理屋(旅籠)「のどか屋シリーズ」№19「京なさけ」2017.3発行です。京都の老舗料理屋の若旦那の依頼で料簡違い(皿が上から出る、客を見下す、見てくれだけ、自慢ばかり)の大おかみと板長を諫めるため京に出かけた時吉。結局は「料理は心」ということが通じず、若旦那、若おかみは店を出て、時吉の教えを受けながら新しい店を始めることに。京都にも小料理 のどか屋が誕生しましたw。マンネリ気味でしたが、今回はメリハリが効いてました!