あらすじ
結城紬の里に出現した、もう一つののどか屋!
背後に訳ありの「大殿」
時吉は、野田の醤油醸造元へ息子千吉を連れて出張料理。
桜満開の土手で極楽花見重。
足を延ばして結城へ行くと店から豆腐飯のいい香り…。
時吉とおちよの旅籠付き小料理のどか屋に、結城の紬問屋の主従と称する二人連れが泊まった。なにやら商人らしからぬ二人は、のどか屋名物の豆腐飯の朝膳に「大旦那さまも、さぞやお気に召すだろう」といって、身支度をして帰っていった。桜の季節、時吉は野田の醤油醸造元から招かれ、息子千吉を連れて出張料理に出かけた。その折、足を延ばした結城で…。
《本書に登場する小料理》
・江戸焼き飯 ・桜海老のかき揚げ ・筍膳
・高野豆腐のふわたまがけ ・天保の『天』寿司
・牡蠣の時雨煮 ・豆腐飯 ・極楽花見重
・平目の梅肉漬け ・鰻の佃煮 ・鱚の揚げ煮
感情タグBEST3
千吉の成長
千吉も、長い旅をして、見聞を広げ、無事帰って来た。そして、手習いに行くことになり、添え木を当てて、左足も、真っ直ぐになり、もっと早く歩けるようになるかもという、明るい未来も見えてきた。その上、千吉焼きという、お煎餅まで、出来た。良きかな。良きかな。
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倉阪鬼一郎さんの小料理のどか屋人情帖シリーズ№16「天保つむぎ糸」、2016.3発行です。旅籠付きの小料理屋「のどか屋」に結城紬の紬問屋の大旦那が「豆腐飯」を食べにやってきます。しかしてその大旦那の実体は、元結城藩の藩主、水野日向守勝剛。民を思う、民の幸せを願う「名君」の姿が読む者の心をうちます!
Posted by ブクログ
第十六弾
不思議な結城紬問屋の主従、盗賊影殿の竜二の噂
この時、懇意な野田の醤油製造元からの息子共の招待
盗賊の件は千吉の感働きで、そして不自由な足の治療にも希望が