あらすじ
小川のほとりで酸漿(ほおずき)を鳴らす娘は別れた母を探していた……表題作ほか、御三家の水戸様の屋敷に賊が入ったという噂がたち、大名家の事件に町方は手が出せないが、源三郎と東吾が密かに探索を始める「能役者、清大夫」、「春色大川端」「玉菊燈籠の女」「冬の月」「雪の朝」の全六篇を収録。真野響子から高島礼子にバトンタッチしたリニューアルのテレビ版も好調、るいと東吾の色模様もしっとりと、江戸情緒豊かな異色の人気捕物帳シリーズ新装版第七弾。
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Posted by ブクログ
「春色大川端」
「酸漿は殺しの口笛」
「玉菊燈篭の女」
「能役者、清大夫」
「冬の月」
「雪の朝」
「能役者、清大夫」ここに出てきた大川紋之助。文字通り得体の知れない男であり、この男はまたどこかで出てくるのだろうかとふと思った。
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大好きなシリーズ。冬の月の、結城紬の織り手の彼女が再度決断して幸せを掴み取って欲しいと思った。
世間体は責任を取ってくれない。自分で決めなきゃならないという東吾の言葉が心に残った。
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世間に翻弄される「冬の月」
珍しく誰も死なないのに、
この中でも最も後味の悪い作品。
評論の中でも、日本を語るうえで欠かせない「世間」。
普段はあまり意識しないけれども、
時々とても窮屈に感じることがある不思議な空間。
Posted by ブクログ
東吾さんの方が、読んでる量多いからか、やっぱ好きだなぁ。
ますます内容が洗練されてきている感がある。
シリーズでそろえたいものだわっ。
NHKの御宿かわせみ、見てみたーい。
Posted by ブクログ
<目次>
略
<内容>
陰惨な事件、後につながる悪役の登場、と話は広がっていくが、後半には殺人事件の出てこない人情噺も。脂ののった作品群である。
Posted by ブクログ
これまでとちょっと手法変えてきた
捕り逃がしたり、捕物よりストーリーメインだったり
「冬の月」が悲しい話だけどこういう話のが好きだな
るいの心が強くなってるのと何度目かの正月の描写に二人の過ごした時間の長さを想う
Posted by ブクログ
このシリーズも安定してきたな、という印象です。東吾とるいの仲の良さも、それを周囲が温かく見守っているさまも、事件の発端も、いい意味で目に浮かび想像できる、そんな風になってきたように感じます。この巻では、これからの東吾と源三郎に何やら暗雲が…というような表現があり、今後が気になります。
印象に残ったのは『冬の月』。女が自由に生きるのは難しいなぁと思います。老いては子に従え、という言葉が浮かびました。切ないなぁ。