沼野充義のレビュー一覧
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遠い昔なのか遠い未来なのかわからないが、宇宙のどこかで、どんな要求をも満たす全能でサイバーな曲者マシーンを生み出す宇宙有数の“建造師”トルルルとクラパウツィウスの壮大な叙事詩というか冒険譚というか寓話というか法螺話というか。とになく意味がないけど意味ありげなお伽話でびっしりと埋められていて、正直読んでも読まなくても、飛ばしてどこから逆から読んでもかまわない。とにかくまじめに読む必要はないが、そこには量子力学だったり作者の豊富な科学的知識が詰め込まれていて、クスリ、ニヤリとさせられることも多く、作者スタニスワフ・レムが1921年生まれと考えると、何やらとても示唆的でもある。手元に置いて気が向いた
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ネタバレ著者の1980年代のアメリカ留学記だ。
そんな昔の? というなかれ。 冒頭、著者も記すように、
「海外で初めて見聞きする移民の姿やマイナー言語のあり方に心ときめかし、おもしろがった経験が本書には刻印されている。本書を支えているそのような若いころの感動は、古びることは無い」
未体験の生活に好奇心を大いに刺激される日々が瑞々しく描かれていた。
ロシア文学者として斯界の重鎮の著者をして、なぜアメリカ留学? と思うが、
「反体制派のソルジェニーツィンや亡命作家のナボコフやブロツキーはソ連では当時読むことさえできなかったのだ」
と、そんな理由を聞かされると、現代のロシア文学を研究しにアメ -
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ネタバレ「宇宙人は人間とは違った生き物であるが、人間が理解できるような体の構造や意思をもっている。」と私たちは知らぬ間に思い込みがちだけど、それって絶対おかしいよなと思ったことがある人にとっては、ある意味とても納得感のあるファーストコンタクトものだと思う。
私自身の感想としては、この物語は「極限状態でのラブロマンス」と言うよりは「欠陥のある神の無邪気な遊びに翻弄される人間たち」というイメージが近かった。
森見登美彦先生の『ペンギン・ハイウェイ』が本当に大好きで、『ソラリス』から影響を受けていると知って読もうと思ったのはいいけど、ハードすぎて読み終わるまでに半年ぐらいかかってしまった。
途中までは、 -
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もう戻らない恋人との幻のように切なく淡い時間の話してくれるのかと最初はワクワクしてたけどどうも違ったみたい。
この話はとにかく惑星ソラリスの生態記録がメインで、中盤からひたすらその説明パートになるんだけども登場人物の目の前で起きてることが想像力で補える範疇を超えすぎて途中から諦めつつあったので、現代の最新CGを使いまくった映像で見たい気持ちがあるな。
ヒトと異なる生命体と、戦争するわけでも意思疎通するわけでもなくただそこにあるものとして共存する、それが海の形をしているのは、なんとなく良かった。海に対する印象って大体そんな感じだったから…
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スタニスワフ・レム2作目で傑作、古典とされる
ソラリスを読んだが、、
一作目同様、私にはかなりハード。
言葉の意味する映像を想像できない
けれど、想像力を使い切って、読み切った感。
理解するには、一度では無理かも。
でも、小説として、理解するより
興味深く読めた。
未知とのコンタクト、
それは、ここに書かれてるようなものかもしれない
私たち人間中心に考えて、
私は人間でしかないから、
人間視点で考えることしかできないけど
宇宙には、何が、どーなってるのか
わからないのだから
わけわからんものとコンタクトありだよねー。
それこそ、象の背中を蟻がはう、
アリのような人間なのかもね。
ちな -
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全作、当時のレムの置かれた背景からか
戦争の影響を強く感じる
かつ
終わり方がどれも詩的、抽象的なので
面白いからどうかと言われると
面白くはない
でも深く読むと、深く読める文章なんだと思う
そこまで深掘りできなかったけど。
ソラリスを積読してるので
読めるかなー、、と少し不安になる
初期の作品ということで
レムを知りたい方には
いいと思う。
以下は自分の備忘録として。
火星からの来訪者
そのものの想像がちょっとつきにきくかった
人物の特徴もちょっとはっきりしないとこもあり
面白くない
けど、最後までどうなるか気になる作品
ラインハルト作戦
この作品と、ドクトル・チシニェツキの当直は、
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映画「ドライブマイカー」と「愛を読む人」で立て続けにチェーホフが出てきて、この映画の本質を理解するにはチェーホフ読まないとダメなんじゃ?と思い、初ロシア文学。なので解説付きのこちらを手に取った。やはりロシア文学、独特のいいまわしが難しい。あと、なんとなく悲しい終わりのものが多い。ねむい、ワーニカ、牡蠣はかわいそうな子どもの話だった。チェーホフが子ども時代に辛い体験がおおかったからそう言う内容が多いと。知らなかった。
いたずら、はちょっと軽いタッチで伝えたい本質も伝わった。かわいい、は、それってかわいいの?と意を唱えたくなるが、男性目線から見れば自分がなく好きな人にひたすら染まる女はかわいいのか