【感想・ネタバレ】ソラリスのレビュー

あらすじ

惑星ソラリス――この静謐なる星は意思を持った海に表面を覆われていた。惑星の謎の解明のため、ステーションに派遣された心理学者ケルヴィンは変わり果てた研究員たちを目にする。彼らにいったい何が? ケルヴィンもまたソラリスの海がもたらす現象に囚われていく……。人間以外の理性との接触は可能か?――知の巨人が世界に問いかけたSF史上に残る名作。レム研究の第一人者によるポーランド語原典からの完全翻訳版

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未知との接触

一部ご紹介します。
・「われわれは宇宙に飛び立つとき、どんなことに対しても覚悟ができている。
孤独、戦闘、殉教、死。口に出しては言わないが、内心、自分のことを英雄だ、などと考えることがある。
ところがそれが嘘なのだ。結局、覚悟なんて単なるポーズにすぎなかったことを思い知らされる。
われわれは宇宙を征服したいわけではない。ただ、宇宙の果てまで自分たちの知っている地球を押し広げたいだけなんだ。
われわれは人間的で気高いから、宇宙に住む他の種族を征服しようなどと思わない。
ただ、自分たちが貴重と見なすものを彼らに伝え、その代わりに彼らの遺産を受け継ぎたいだけだ。
人間は自分のことを、聖なる接触(コンタクト)の騎士だと考えている。
ところがこれが、第二の嘘だ。人間は自分たち以外の誰も求めていない。
われわれに他の世界なんて必要ない。われわれに必要なのは自分を写す鏡だけだ。
他の世界なんてどうしたらいいのかわからない。いまある自分たちの世界だけで十分だ。
けれども、その一方で、それだけじゃ息が詰まってしまうとも感じている。
そこで、自分たちの理想化された姿を見つけるか、あるいは過去の似姿を探そうとするのさ。
ところが実際には、われわれの世界の向こう側には、何やら人間が受けいれられないもの、
人間がそれから身を守らねばならないようなものがある。
結局のところ、われわれが地球から運んできたのは、美しいものだけじゃないんだ。
ここに飛んできたわれわれは、実際にあるがままの人間に過ぎないのさ。
そして、宇宙の向こう側から真実が、人間が口に出さず、隠してきた真実が突き付けられたとき、
われわれはどうしても受け入れられないんだ。
これがわれわれが望んでいたもの、つまり異文明とのコンタクトさ。
いまやまさにそのコンタクトを体験しているんだ!
その結果、まるで顕微鏡で見るように拡大されてしまったんだ、俺たち自身の怪物のような醜さが!」


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2022年09月30日

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