まさきとしかのレビュー一覧

  • 彼女が最後に見たものは

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    「あの日、君は何をした」に続く三ツ矢刑事と田所刑事が登場するミステリー。登場人物が多く2つの事件が絡み人間関係がやや複雑だが、それぞれの視点で描かれる物語に引き込まれる。
    心理描写が克明で最後まで真相が気になってとても面白かった。読後感はじんわりと温かく救いがあるように思った。タイトル回収がなるほど!
    この刑事バディの作品の3作目を読む楽しみが残った。

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    2026年04月13日
  • レッドクローバー

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    丸江田逸央、34歳無職。
    自らを起業家と偽り、SNSで知り合った、家系的にも社会的にも金銭的にも〝恵まれた〟男女数人をヒ素により殺傷させた――豊洲バーベキュー事件。

    当初は、自身をヒエラルキーの底辺と位置づけた逆恨みによる、身勝手で自己中心的な犯罪とされていた一件。
    だが、犯行に使われたヒ素が、12年前に遠く離れた北海道の片田舎で起きた一家殺害「レッドクローバー事件」と同一のものだと判明してから、事態は動き出す。

    母に捨てられた娘。
    地域から蔑まれた家族。
    呪いを叶える闇神神社。
    頻発する不審火。
    身勝手で自由奔放な母親。
    8年前の集団自殺。

    一見、何の因果もなさそうな不幸や事件が、いくつもの家族に降りかかり、それらが複雑に絡み合いながら、やがて真相が浮かび上がってくる。

    人を恨んだり、呪ったりする気持ちは分からない。
    けれど「分からない」ということは、もしかすると自分が〝誰かに恨まれる側〟に立っている可能性を孕んでいる、ということなのかもしれない。

    殺される前に殺す。
    もしこの人生でそんな局面に出くわしたとしても……自分はそこまでの思考には至らない気がする。
    それは、ただお気楽なだけだろうか。

    物語でありながら、妙に現実味がある。
    もしかするとこれはドキュメンタリーなのではないか――そう思わせるほどの人間心理に、ヒヤリとさせられる一冊。

    今年の10冊目

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    2026年04月10日
  • あなたが殺したのは誰

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    ネタバレ

    三ツ矢&田所刑事シリーズ3作目。
    今回もめちゃくちゃ面白かった……!
    狭い島で起こった何年も前の悲劇が今なお人を苦しめていた。
    今回のメインの犯人:小寺陽介は島に住む平凡な少年だったのに、いくつもの出来事が彼の人生を狂わせた。
    常盤結唯も、2人とも何の罪もなかったのに、周りの環境や大人に苦しめられて凶行に走ってしまった。2人ともかわいそうなただの子供だった。
    哀しいシーンが多くて、その中で三ツ矢と岳斗のやりとりが少し微笑ましくて癒された。

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    2026年04月08日
  • 彼女が最後に見たものは

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    ネタバレ

    三ツ矢&田所刑事シリーズというシリーズものと知らず、2作目から読んでしまったけれど、とても面白かった。
    ホームレスと思われたおばさんがとても優しくて、みんな誰かの一面だけに嫉妬したり、罪悪感を感じたり、そんな中でおばさんに救われた。
    特におばさんが、瑠美奈を少年と思って一緒に過ごしているシーン、悲しいけどとても優しいシーンだった。
    三ツ矢と田所のコンビがとても良かったのでシリーズ追いかけたい。

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    2026年04月07日
  • あなたが殺したのは誰

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    ミツヤ&タドコロコンビ第三弾。1番引き込まれた。
    時代も場所も異なるのに、最後には全て繋がる。そして、必ず裏にある家族の歪んだ形。筆者の世界観が暗く重く、でもはまる。

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    2026年03月29日
  • 彼女が最後に見たものは

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    ミツヤ&タドコロコンビ第二弾。こちらも一気読み。家族のゆがんだ形を書くのにとても才のある筆者。
    自分も一つボタンが掛け違えられていたらどんな人生になっていたか、考えさせられるくらいには「すぐ隣にある日常感」があった。

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    2026年03月29日
  • 彼女が最後に見たものは

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    三ツ矢&田所刑事シリーズ、第二弾

    前回「シリーズ前後したけど、影響なさそう」と
    書いたものの、やはり肝心の三ツ谷と田所の関係性が微妙に変化していて、やはりシリーズものは、順番間違えたらダメだなと実感(笑)
    今回も胸が締め付けられるような事件だった。
    承認欲求モンスター恐るべし。そして、その欲求の満たし方が気持ちが悪い(Instagramでよく見かけるけどw)
    だけど、他者によく見られたい。
    そんな気持ち痛いほどわかっちゃう。
    ほんの数mmのズレはいつの間にかとんでもなく歯車は狂っていく。
    フィクションなのにまるですぐ側でいつ起きてもおかしくない物語には身につまされる思いも…。

    三ツ谷の言葉が、自分のこれまでの生き方とこれからの生き方を考えさせる。
    命が尽きる時、どんな最期であったとしても生まれてよかった、いい人生だったと思えるものでありたいな。

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    2026年03月08日
  • 祝福の子供

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    実の親から愛されなかった子、血縁のない親から愛された子、自分の母性や父性に自信がない親
    どの子も世界から祝福されて生まれてきてほしい
    親の演技をし続けていればそれがいつか本当になるという

    愛されなかった弟に、愛された姉はどうするのだろう
    良い終わり方だった

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    2026年02月15日
  • レッドクローバー

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    まさきとしか、面白い
    今まで全然存在を知らなかったのが悔しい

    あの家もこの家も、お母さんしっかりしてよって思い、そしてそれが連鎖していくのかと愕然とする

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    2026年02月01日
  • 玉瀬家の出戻り姉妹

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    夫に浮気されて離婚し、引きこもり生活を送っていた主人公澪子、自称有名イラストレーターでバツ2でパニック障害持ちの姉 香波がふたり揃って実家に出戻り。
    「息をするのがめんどくさい」と言う兄と、がさつで大笑いする母との生活が始まった。

    人生設計とおりにうまくいくことはない。
    「ちょっと前のこと」を繰り返して、足跡を残していくのだっていいじゃないか。

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    2026年01月13日
  • レッドクローバー

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    ネタバレ

    初作家さんです。

    登場人物の女性たちが、誰も彼も
    ドロドロと気持ちの悪い曲者だらけ(褒めています)
    良妻と見える勝木の亡妻 美和子でさえ
    後ろ暗さを感じさせます。
    そこに田舎特有の陰湿なヒエラルキー構造と
    ありますか、田舎に限らないどこにでもある
    不気味さ陰険で悪意が満ち満ちて吐きそうになります(褒めてるんです)

    タイトル「レッドクローバー」は
    実際に存在する植物でもあり、シロツメクサの
    仲間らしい。
    乾燥させハーブとして、ホルモンバランス調整
    更年期症状や血液浄化の効果が期待され
    また「幸運の象徴」としても親しまれているという。

    それを知って本作を読めば
    なんとも皮肉なタイトルなんでしょう。
    登場人物ごとに現在、過去と行き来があり
    前半はまどろっこしさを感じましたが
    中盤からはより一層の闇深さが加速展開し
    432頁、イッキ読みでした。

    「レッドクローバー」
    いまはどこで根を張り巡らしているだろう。
    気になります。

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    2025年12月16日
  • 屑の結晶

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    ネタバレ


    小野宮が救われて欲しいとは思えない。だけど、誰も救われない結末で、全て小野宮にとっての希望だったと考えるととても哀しい気持ちになる。
    せめて宍戸が約束を覚えてくれていたら、宮原に真実を打ち明けていたら、少しはすっきりとしたかもしれないけど、それで小野宮が、自分自身が救われたと思えるわけじゃないから。。
    物語内で宮原が最後まで真実を知らないままでいるのがリアルだった。
    誰しも心に抱えているものがあるし、それが明らかになるとは限らない。

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    2025年12月13日
  • レッドクローバー

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    東京のBBQ場で起きたヒ素を使った大量殺人。十数年前に北海道で起こった家族毒殺事件を記者の勝木は思い出す。
    長女だけが生き残ったその事件。

    視点が細かく入れ替わるけど読みやすかった。
    そして怖い。負の連鎖。忌まわしさ。田舎の閉塞感。

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    2025年11月07日
  • 完璧な母親

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    母親完璧教の母親が目を離した隙に、息子が池で溺れてしまい、すかさず同じ誕生日で産み直した娘。毎年毎年誕生日の度に亡くなった兄の誕生日を祝い、娘の分はつけたしのようで、母は兄の好物は知っていても、娘の好物は知らない。娘を息子の生まれ変わりだと固く信じる母に育てられた娘は…

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    2025年11月06日
  • レッドクローバー

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    タイトルの〈レッドクローバー〉は、登場人物の名前から取られています。
    日本語にすればアカツメグサ。花言葉は「幸運」「希望」。
    そして、それらから遠くかけ離れた物語が始まります。

    幸運にも希望にも見放されたような、母娘たちが入り混じりながら、罪を犯していきます。

    小説は五章からなり、章の中でも語り部と年代を変えながら、じっくりと負の連鎖が続きます。

    まさきさんの特徴でもある、歪みある愛情の物語であると同時に、しっかりとしたミステリーでした。
    むしろミステリーがしっかりしすぎていて、自分の理解したストーリーで合っているのか、不安になるほどでした。

    けれど、その理解できない行動の中に登場人物たちの生々しさが息づいているように思います。
    母と娘の関係、その赦しの難しさが、静かに罪を重ねていく。
    タイトルの〈レッドクローバー〉が象徴する希望は、彼女たちの誰の手にも届きません。

    小説ですので、こんな厳しい村は現実にはないでしょう。
    それでも、私の実家があった町にも、「あの橋を渡ってはいけない」と言われていた地域がありました。
    思い出して、少しだけ胸がざわつきました。

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    2025年10月17日
  • レッドクローバー

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    一気読み。つまり面白かったと思う。
    どんでん返しの連続だったし。
    ただ、救いはないなぁ、とは思う。
    再読は、きっとしない。
    ミステリーとしてはよくできてる。

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    2025年09月29日
  • レッドクローバー

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    ネタバレ

    まさき先生といい、櫛木先生といい
    やっぱりこういう本がとんでもなく好き!!

    娘と母、、因習村、、

    最初はちひろ大丈夫か?
    あまり三葉と仲良くしない方が、、、なんて思っていたのにどうしてこうなった

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    2025年09月19日
  • ある女の証明

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    周囲の人いわく、貴和子は平凡な女性、地味な女性、でも妙な色気のある女性。
    貴和子が誰かに直接手をかけたわけではない(ラストの事件は意味深)、でもなんだか落ち着かない不穏な空気感を周囲に与える貴和子。
    貴和子の存在自体が復讐なのかもしれない。

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    2025年09月08日
  • ある女の証明

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    以前、「きわこのこと」は読んでいたけど、こちらがその改題だと知らずに読んでしまった。
    でもかなり前でうる覚えだったのでまた楽しめた。
    きわこは一体何者だったんだろう?
    読んだ後も想像は膨らんでモヤモヤするばかり笑

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    2025年08月17日
  • 屑の結晶

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    ネタバレ

    最後は、まさきさん作品らしくもやもやが残りました。
    楠生は、ずっと子供のままの楠生で、ある意味純真無垢なまま大人になってしまったんだなと楠生の人生を思うと切なくて愛おしかった。うーん、出会ってしまったら救う会のメンバーになっていたかもしれないな笑
    真美と母の物語がどちらかというと、今までのまさきさんの作品らしく感じたが、今回の楠生をめぐる物語も今までと違う感じがしてとても良かったです。
    貴子先生の判断は正しかったのか分かりませんが、貴子先生もまた楠生の思いに影響を受けたのではないだろうか。

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    2025年07月11日