まさきとしかのレビュー一覧

  • 玉瀬家の出戻り姉妹

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    「家族はしょせん他人の集まりだから」
    と言い切った お母さんが嫌いになれない。
    澪子が自分に見えたり、かと思えば香波的な部分に気がついたり、ノーリーがいいなと思えたり。
    血のつながりは それだけのことで お互いのことなんかわからなくて 当然 !のくだりでストンとおちた。

    青空をみて なに思う?

    正解はないよなぁ〜

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    2023年09月17日
  • 屑の結晶

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    ネタバレ

    メインになる登場人物みんなうまく掘り下げられているから語り出すと長くなってしまいそう。

    貴子の弟が過去に自殺したという設定がより一層物語を切なくさせているように感じだ。

    登場人物みんな、とても多面的で奥が深い。
    普段テレビや新聞で報道されて適当に聞き流している事件にもこんなふうにさまざまな事情が絡み合っているのかもと思わされた。

    楠生にとって真美は全てだったけど真美にとってはそうじゃなかったのが切ない。
    でも楠生は見返りなど求めていなかったからそれで良かったのに、あまりにもやりきれない結末。

    楠生も貴子も死ぬまでに少しでも笑える出来事があったらいいのにと願わずにいられなかった。

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    2023年08月16日
  • あの日、君は何をした

    ネタバレ

    全てを理解しようとする傲慢さ

    オチが完全に自分好みでした。
    知りたいと強く願い続けていれば必ずそのゴールに辿り着けるという思いもある一方で、人間の行動や感情なんて、他人がどう足掻いて知ろうとしても、全てを理解することは不可能であり、傲慢な行為に過ぎないということが、この小説を読んで思い知らされました。
    途中様々な家族が出てきて、頭が混乱しそうでしたが、それぞれの家族の1つの事件を通した繋がり、背景を知れば知るほどゾクっとさせられ、ページを捲る手が止められませんでした。

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    2023年08月15日
  • 屑の結晶

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    前半はモヤモヤしていて、なんだか入り込めず、読み進めるのが難しかったが、後半は一気読みw

    でも、読み終わってみれば、ただただ悲しくて切ないやり切れなさと、割り切れない感情が残るのみなのだった。

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    2023年08月13日
  • あの日、君は何をした

    高校生の死。15年の時を経て真相がわかる。不気味な展開と事件と事件が結びつく。

    #ドキドキハラハラ #深い

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    2023年07月17日
  • いちばん悲しい

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    ドロドロの泥沼から引っ張り出した、腐りかけた泥塗れの縄が、それでも千切れずにズルズルと引き出され続けてる感じの小説だったなぁ…。

    あ、結構好きだったりしますけどwww

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    2023年07月05日
  • 熊金家のひとり娘

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    この小説がいいと薦められて、読んでみたらまさきとしかさんにはまったという方がいたのだけど、私にはそういう感性は無いらしい。

    毒親も、拉致監禁も、同じようで怖いなぁ。
    逃げる気力を持ち続けて実行するには、相当な精神力が必要なのだよな。

    毒親の元で育てられる異常さを体験しないで済んで良かったけど、親との関係に問題を抱えている人が多くいるのを知ると、普通であるのも奇跡的なのかと感慨深いことよの。

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    2023年07月05日
  • 玉瀬家、休業中。

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    まさきとしか祭り開催中w

    これもまた…www
    え?なんか印象変わっちゃうなぁw

    いやー、玉瀬家サイコー!面白過ぎるw
    お母さん、いいキャラしてるなぁ、好きだなぁ!
    でも、家族だったら、ちょっと嫌かも?www

    そして、ノーリーみたいに楽しく生きたいな!

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    2023年06月26日
  • 祝福の子供

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    ネタバレ

    おおー、なるほど〜!!
    …いつも読んでるうちに、プロローグを忘れちゃう私w

    それにしても…
    なんで、お母さんは、自分の秘密を、お父さんに打ち明けちゃったんですかね?
    秘密が重過ぎて、罪悪感に耐え切れなくて、かなぁ?
    いつかはバレるにしても、こんな重い秘密は、絶対に自分だけで抱えて墓場まで持って行かなきゃならないと思うんだけどな。
    最愛の妻の秘密を知ってしまった優し過ぎる性格のお父さんの葛藤が偲ばれる。

    そして、犯人が…完全に想定外の身近な人物で、ちょっとサイコっぽくて、ゾッとした。

    まぁ、言ってみれば、登場人物みんなどこか少しずつ狂っちゃってる気もするけど、人って誰しもそんな危険を孕みな

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    2023年06月23日
  • 屑の結晶

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    派手に惹きつけてくる序盤から、何やかんやありながら予想出来ないところに着地する。結局はまさきとしか作品ならではのテーマだった。弁護士を主にしながらも、何人かの視点を重ねて徐々に真相に迫る展開は次々読み進めて行きたくなるもので、逆に気分的にはどんどんドロドロしたものが溜まっていく。終わったと言え全くすっきりとならず、もっとばっさりして欲しくもあるが、納得で面白い作品だった。

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    2023年06月22日
  • 熊金家のひとり娘

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    冒頭から主人公が精神的に追い詰められ辛い展開であるが、文章はとても読みやすく、後半にはサスペンス要素も出てきて、物語に取り込まれた。

    豊崎由美さんの文庫解説が素晴らしい。普段は極力ネタバレを見ないことにしているのだが、本書は冒頭から読み進めるのが辛い展開で、早々に解説を開いた。これが良かった。各章の概要と構成が頭に入ったことで、必要以上に恐怖心を抱かず、物語についていくことができたし、救いのない展開の中にも希望が感じられた。

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    2023年06月18日
  • 屑の結晶

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    ネタバレ

    主人公の弁護士さんと一緒にモヤモヤしながら読み進めました。徐々に真実がわかる感じが面白かったです。

    しかし、、、家庭環境が及ぼす影響って大きいなと考えさせられた。明らかに不幸な生い立ちの楠生だが、先に殺人を犯したのは、一見幸せそうに生きていた真美。真美の親も、実はいわゆる毒親。

    最悪な結末だけれど、少しでも希望が見えて欲しいと強く願うラストでした。

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    2023年06月17日
  • 祝福の子供

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    どんな家庭環境であっても子どもは親に愛されるべき。と願わざるを得ない。子どもだからわからないではない。愛情と憎悪が交差し、読みにくさもあったが、引き込まれた。

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    2023年05月28日
  • ある女の証明

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    一人の女性 貴和子をめぐる人々の人生の転落。
    女性の本心がこれでもか!と、まさにえぐり出すように描かれており、目を背けたいのに、どこか共感したり、軽蔑したり、目が話せない作品だった。

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    2023年05月06日
  • 屑の結晶

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    人の幸せについて考えさせられる本だった。
    楠男は自分には、誰も助けてくれないような真っ暗な世界に色を与えてくれる宍戸さんしかいないことをわかっていた。そして、その人が笑顔になる、自分の世界に色がつくことを切望していた。楠男はそのためなら自分も犠牲にできる、本当は優しい人なのかなと思った。
    当たり前だけど、やっぱり人のことを変えられるのは人だけだと改めて感じた。
    楠男に残りの人生の中で少しでもきらきらとした色の世界が訪れるように、ぼくには祈ることしかできない。僕はそういう存在が自分の中でとても大きいことを知っているから、できれば楠雄のそばにいてあげて、自分にはこの人がいる、と思わせてあげたい。

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    2023年05月05日
  • 完璧な母親

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    ネタバレ

    物語としてバチッと完結はしてない
    自分の中にたくさんの問いかけを残したまま終わった感じ

    母の育て方によって歪められた子供たちはこれからどうやって歩んでいくのかな

    母に従い、愛すしかない子供たちが自ら「当たり前の、いわゆる普通の」道に辿り着くのは不可能なのかもしれないな

    母には後悔はあれど、罪を犯したのも客観視し始めたのも大人になってからの出来事なわけで。子供に抱えさせてしまったものとは全くちがうものだとおもう

    この本は独身時代に一度読んでるけどあまり印象に残ってなくて再読した。もうじき4歳になる娘がいる今読んだら、私の理想を押し付けてないか不安になった。

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    2023年04月20日
  • 屑の結晶

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    同作者の「あの日、君は何をした」「彼女が最後に見たものは」が面白かったので気になり手にしてみた

    前述二作品と同じように心を動かすのが上手い作者だなと感じた

    真犯人は何となくわかったが、ぶっちゃけこの作品は犯人どうこうより、そこまでに至るまでの経緯、動機に注目してもらいたい

    個人的には七章からが面白いと感じた

    楠生の不遇な境遇と純真さがあった上での誰も救われないストーリーには心に残る作品であった

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    2023年03月01日
  • 完璧な母親

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    これもなかなか辛い、母親と娘の両視点で紐付いていく話。不穏な序章、何がどうなってそうなるのかよくわからないまま進む、メイン2家族の話、主人公もちょこちょこ変わりながら真相に近付いていく様が良い。精神的に責めてくる描写は少なめなものの、登場人物全員が辛い。ずっとどんより暗くて、特に最近こういうのばかり読んでる気がする。好きですね。

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    2023年01月15日
  • 祝福の子供

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    まさきとしか作品に共通するところがある、子供への愛を問うような話。今作は最初から子供とは別居、家族との関係も良くなく、全体的に気分が沈む。更に殺人事件も複雑に絡んできてミステリ要素も多く、すっきり整理していくのが難しい。落ち着くところには落ち着くとは言っても爽快感がないが、読み応えは分厚く、満足出来た作品。

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    2023年01月14日
  • 祝福の子供

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    無関係に見える事件がどんどん繋がって、知らない方がよかった「自分」の正体が見えてきて驚愕。
    それに留まらず、犯人の動機や関係にさらに驚驚愕。
    こわいのに、悲しくて切なかった。
    かつて子どもだった大人たちが真実と戦う物語です。

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    2022年12月27日