まさきとしかのレビュー一覧
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ネタバレ同性のウケは悪いのに、異性の心を捉えて離さない女というのが世の中にはいます。彼女とつきあいはじめると、周囲の誰もが「やめておけ」という。どうしてこんな女を住まわせてしまうんだろうと思うけれど、騙されているかもしれないと承知のうえで、明かりの灯った部屋を見て涙が出そうになったという男の気持ちを考えました。幸せかどうかは他人が決めることじゃないもんなぁって。
各章の冒頭に三面記事が掲載されています。その記事中で事故死したりトラブルに巻き込まれたりした人物の視点で語られる章仕立て。「喜和子」という女性についてさまざまな人が語るのかと思いきや、そうではない。ただそこに喜和子を感じる要素が何かしら含ま -
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ネタバレ母に人生を翻弄された母娘の物語。
第一章 1971年 北の小さな島
第二章 1992年 霊園からの脱出
第三章 1995年 四次元冷蔵庫
第四章 2010年 ペテン師と鮑の神様
終章 最後の手紙
北海道の島で育った一子は、母を失踪で亡くし、祈祷師の祖母に育てられた。
祈祷師の家代々、女の子が継承し、女の子を生むことを定めとした呪縛から逃げ出した一子。
しかし、一子も娘二人を授かるも、同じように子供たちも一子の呪縛から逃げられないでした。
やがて家庭は崩壊し、一子は失踪してしまうが、娘たちは後々真相を知る。
誰にでもある母性の強く、醜いエゴみたいなものが、人生を狂わせる。
初め -
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ネタバレプロローグですでにわくわく。人の不幸は蜜の味というのは本当だなと思うと同時に、こんなにわくわくしている自分が嫌になる(笑)。タイトルとジャケットも秀逸。
雨の夜の刺殺体。被害者は男性で、どう見ても怨恨。うだつの上がらないサラリーマンなのに浮気していたことが判明。しかも不倫相手は彼が離婚調停中だと信じていたうえに偽名を使われていた。妻は冴えない夫に浮気する甲斐性があるとは夢にも思わず。
どろどろです。妻と愛人ほか誰にも共感できません。好きになれそうな登場人物といえば女性刑事ぐらい。コンビを組むのは暴言だらけの男性刑事ですが、シリーズ化でもされたらこのコンビは意外に良くなるかもと思えます。
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Posted by ブクログ
幾つかの殺人や事故を軸に、女性たちの毒のような感情が渦巻きます。
不倫を主とした男女の歪んだ関係性に、まさきとしか作品ではおなじみの母子の問題が重なり、登場する女性たちは皆、「誰かが不幸だから悲しい」のではなく、「自分自身がいちばん悲しい」という地点に立たちます。
今回はミステリー色がやや強く、事件の謎解きも物語を重層的に。犯人像については少しすっきりしない印象も残りますが。
その一方で、冒頭に登場する“騙されていた不倫女性”の描写は圧倒的で、生々しく、気持ち悪さが際立っていました。
他者の悪意や不幸よりも、自分の中にある感情の醜さこそが読後に残ります。そんな意味で、本作のタイトルは非常に的 -
Posted by ブクログ
どうやって2つの事件が絡み合ってくるのか。
いや、無理があるでしょ。
なんなら一部と二部で全く異なる物語に展開?
なんて思っていたらとんでもなかった!!
同じ息子を持つ母親として、ここまで無条件に
息子(子供)を溺愛できるものなのか。と
タイプの違うふたりの母親と自分を比較してみると
自分の母性の低さを感じさせられて凹む。
また、追い打ちをかけるように
普段なら号泣する場面でも(息子の心情を知る件)
ドライアイが潤む程度にしか涙腺刺激せず。
それでも物語には引き込まれ、イッキ読み。
どうやら三部作だそうで、他の二作品も
ぜひ手に取ってみようと思う。