まさきとしかのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
余韻ってこういうことなのですね。
まさきさん、2冊目です。田所&三ツ矢シリーズ続編『彼女が最後にみたものは』。
これは一気読みしないとこんがらがる作品でした。誰だっけあなた?が中盤までちょいちょいありました。でも、ストーリーはよく出来ていて、
ほぇー!と納得のラストになります。
前作は母親の子に対する溺愛の善し悪しが
これでもか!と描かれていましたが
今作は違う視点での描かれ方でした。
親も人であり、損得や欲求、とくに承認欲求が強いと・・・。
幸せを手に入れるってむずかしい。
いや、今が幸せだと思うことがむずかしいのかも。
まさきさんのラストの描き方、美しすぎる。
どんでん返し -
Posted by ブクログ
札幌の豊平川付近で目に黒い粘着テープを貼られた20代から40代の女性の遺体が見つかります。
札幌の澄川警察署刑事第一課の天道環奈36歳は緑川ミキ警部補らと捜査にあたります。
遺体はスーパーにパートで勤めていた主婦、三好則美37歳だと判明します。
八年前に江別であった殺人事件も被害者の大手保険会社社員の塩入麻耶23歳の遺体の目に黒い粘着テープが貼られていたことから、同一犯か模倣犯という見方が警察署内で強まります。
一方、犯人の母親が書いたと思われる手記が同時進行で作中に出てきます。
手記は本当に犯人の母親が書いたものなのか…?
それとも他に犯人がどこかにいるのか…?
事件は二 -
Posted by ブクログ
河原で女性の遺体が発見… ひきこもりの息子をもつ、ある母親の手記に書かれていた内容とは #スピーチ
■あらすじ
札幌の河原で女性の遺体が発見される、黒い粘着テープで両目をふさがれた状態であった。まだ経験が少なく気弱で優しい天道環奈刑事が捜査にあたる。共に捜査する上司緑川ミキはぶっきらぼうで、天道は焦燥感に駆られていた。
近隣の一軒家に住む畑中冴子は、隣家をいつも訝しく思っていた。挨拶にいっても居留守ばかりで庭の木も侵入している。さらに娘が怪しい男に待ち伏せされ、隣に住む男性が怪しいと警察に相談に行くのだが…
■きっと読みたくなるレビュー
母と息子がテーマの警察小説、まさきとしか先生の力作 -
Posted by ブクログ
タイトルの〈レッドクローバー〉は、登場人物の名前から取られています。
日本語にすればアカツメグサ。花言葉は「幸運」「希望」。
そして、それらから遠くかけ離れた物語が始まります。
幸運にも希望にも見放されたような、母娘たちが入り混じりながら、罪を犯していきます。
小説は五章からなり、章の中でも語り部と年代を変えながら、じっくりと負の連鎖が続きます。
まさきさんの特徴でもある、歪みある愛情の物語であると同時に、しっかりとしたミステリーでした。
むしろミステリーがしっかりしすぎていて、自分の理解したストーリーで合っているのか、不安になるほどでした。
けれど、その理解できない行動の中に登場人物