まさきとしかのレビュー一覧
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ネタバレとてもおもしろかった!
前作の「あの日、君は何をした」もおもしろかったけれど、前作よりも心に沁みる作品。
前作は「君」がサイコパスだった、という意外性はあるけれど登場人物に共感できたり感情が揺さぶられるような作品ではなかった。
この作品は、読後感がとてもよかった。
郁子が殺されてしまったことは可哀想だけれども、彼女の最後の数ヶ月は情に満ちたものだったのではないかと思う。
彼女のもとに、本当に彼女を心配して思いやる人たちが集まってる。
彼女が最後の瞬間に幸せだったと感じて、心が満たされていたのなら本当によかった、と、哀しいけど心があったかくなるような読後感はすごい!
2つの事件の犯人や真相を考 -
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「甘えちゃだめですよ。」
いっぱいいっぱいの彼女にかけられた恐ろしい言葉
『彼女は歩道に立ち尽くしていた。足もとにはスーパーで買ったと思われる玉子や牛乳や玉ねぎが落ち、彼女の手には紺色のエコバッグがぶら下がっていた。 彼女は微動だにせず、足もとの食材を呆然と見つめていた。』
松波郁子さんが立ち止まってしまった瞬間。
松波郁子さんが、悲しすぎる、と思っていた
とても優しい、人が良すぎる旦那さんが保証人になり、借金を背負い亡くなり、
そして自身も事件に巻き込まれて亡くなる。
それと対比されるのが夫が殺されたはずの東山里沙の幸せな光景。
幸せアピールの為のInstagram。
『まるでSNSに -
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東京で起きた傷害事件、北海道の離島でリゾート開発から起こる事件
時間軸が違う2つの物語が交互に進んで行きます
三ツ矢という捉え所のない刑事と相棒の田所刑事が
ジリジリと真相に迫っていき
じっくり読み進めるのが楽しいです
鐘尻島での物語は実際にありそうな事だと思いました
リゾート開発が中止になり
将来に夢見ていた未来が
無くなってしまい
自暴自棄になる人 それでも頑張るが不幸に見舞われる人
長編ではありますが、物語は後半から徐々に加速していき
終盤は一気に読みきりました!
文中の小寺 陽介の
「人は信じられない程変わってしまうのだ」という言葉がとても印象に残りました。
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Posted by ブクログ
ネタバレ初作家さんです。
登場人物の女性たちが、誰も彼も
ドロドロと気持ちの悪い曲者だらけ(褒めています)
良妻と見える勝木の亡妻 美和子でさえ
後ろ暗さを感じさせます。
そこに田舎特有の陰湿なヒエラルキー構造と
ありますか、田舎に限らないどこにでもある
不気味さ陰険で悪意が満ち満ちて吐きそうになります(褒めてるんです)
タイトル「レッドクローバー」は
実際に存在する植物でもあり、シロツメクサの
仲間らしい。
乾燥させハーブとして、ホルモンバランス調整
更年期症状や血液浄化の効果が期待され
また「幸運の象徴」としても親しまれているという。
それを知って本作を読めば
なんとも皮肉なタイトルなんでし -
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ネタバレ久々に没頭できた読書で楽しかった。
やっぱりミステリが好き!
たまたま見かけた本でまさきとしかさんは初めて読んだのだが、文章も読みやすいし面白いし、期待以上だった。
目に黒い粘着テープが貼られた女性の遺体が見つかるところから物語は始まり、刑事の環奈と緑川のコンビがその事件を追う。
小説の中の刑事(特に上司の立場にある人)って、スマートだったり理想的だったりすることが多い気がするが、緑川はぶっきらぼうだし暴言も吐くし、よくある刑事像とはかけ離れている。
それに翻弄される環奈に同情しつつ、いつの間にか緑川のかっこよさに惹かれていく…。
環奈は刑事としては新米だとしても、私と同世代と考えるとあま -
Posted by ブクログ
大好きな三ツ谷&田所シリーズ3作目。
今回も哀しい話だったけど、今までで1番綿密に練られてたしミステリーとしての出来がめちゃくちゃ高い。
若い母親が撲殺された現在のパートと1990年代の北海道の離島パートが最初は点と点の関係でしかなかったのに、一本の線になった瞬間、謎がどんどん明かされてく感覚が気持ちいい…!
ただ伏線が多いわけじゃないし、現在パートが何年何月なのか明示してないから、当てるのは難しいかも。それでもミステリーでたまにある無理矢理感は一切ないから、当てれなくても悔しくない。
読み終わった後だとタイトルの意味がガツンとくる…。