あらすじ
澪子は41歳。夫に浮気されバツイチ引きこもり中。ある日、売れっ子イラストレータとして活躍中の姉が金の無心にやってきて、流れで一緒に実家に出戻ることに。そんな訳あり姉妹を母は他人事と知らぬ顔。女三人の侘しい実家暮らしが始まるが、ある夜〝男〞の視線を感じて目が覚めて――。帰ればそこに家族がいて居場所がある。実家大好き小説誕生。
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Posted by ブクログ
離婚後、実家に戻った澪子の視点で進む物語。
澪子は「自分ばかりがしんどい思いをしてきた」という感覚を抱えながら生きていて、その価値観を基準に人を見てしまうところがある。でもその根っこには、自分自身を許せない気持ちがあるように感じた。
一方で澪子はとても素直な人でもあって、最初は決めつけていても、「違う」と分かった瞬間にちゃんと腑に落ちるところが印象的だった。周りに人が残っているのも、澪子が積み重ねてきたものだと思う。
ノーリーの
「今が一番楽しい」
「面倒は終われば消えるけれど、楽しいは貯まる」
という考え方がとても好きだった。
ノーリーは楽観的というより、自分の持っているリソースの中で満足する術を知っている人。努力と楽しさは両立できて、努力と思わず続けられることこそが才能なのだと、この対比から気づかされた。
一生懸命頑張ってきたのに、振り返ると何も残っていないように感じてしまう人にとって、
人生を否定せず、「楽しみ方は変えてもいい」とそっと教えてくれる一冊だった。
Posted by ブクログ
離婚危機になり、本の題名と同じく出戻る可能性もあった時に出会いました。
母の豪快で根は優しいところが我が母と被り、またノーリーのあるがままな生き方がぶっ刺さりました。私は何を気にして生きているんだろうと。この本に出会えて感謝です。私には優しく暖かい出会いになりました。
Posted by ブクログ
夫に浮気されて離婚し、引きこもり生活を送っていた主人公澪子、自称有名イラストレーターでバツ2でパニック障害持ちの姉 香波がふたり揃って実家に出戻り。
「息をするのがめんどくさい」と言う兄と、がさつで大笑いする母との生活が始まった。
人生設計とおりにうまくいくことはない。
「ちょっと前のこと」を繰り返して、足跡を残していくのだっていいじゃないか。
Posted by ブクログ
全員どうしようもなくて、まともに生きられてないんだけど憎めなくて、最後には優しい気持ちになってしまう作品でした。
鬱陶しいし、面倒くさいし腹も立つけれど、やっぱり家族ってありがたいんだよなーと思うのは、幸せに生きてこられたから。
幸せな世界を作ってもらえて、その中で生かされてたんだろうなと思う。
家族だからって全てを知らなくていいし、理解する必要もない。結局は他人なんだから。
ちょっと肩の力を抜きたい時に読むと楽になるかもしれない。
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「家族はしょせん他人の集まりだから」
と言い切った お母さんが嫌いになれない。
澪子が自分に見えたり、かと思えば香波的な部分に気がついたり、ノーリーがいいなと思えたり。
血のつながりは それだけのことで お互いのことなんかわからなくて 当然 !のくだりでストンとおちた。
青空をみて なに思う?
正解はないよなぁ〜
Posted by ブクログ
まさきとしかさん、初読みでした。出戻り姉妹に、引きこもりの兄、豪胆な母と、癖が強すぎる家族の話です。ひとりひとりにフォーカスすると、それぞれに癖が強すぎて共感できなさそうなものですが、ふとわかる瞬間があって他人事になりすぎずに読めました。
青空をみてなにを思うかという問いが、胸に残っています。その時の気分もあるとは思いますが、その人らしさが無意識的に滲み出てきそうで、誰かに問いかけてみたくなりました。
Posted by ブクログ
浮気され離婚して実家に舞い戻った澪子、41歳。
バツ2でパニック障害持ちの姉。
バツイチの母。
引きこもりの兄。
仕事も見つからない。主婦だったはずなのに料理もそれほど上手くない。
引きこもりの兄ノーリーがかなり気になる存在だった。
一番変わり者と思いきや、たぶんこの人があの家族の中で一番真っ当だった。
家族って不思議だな。
知っているようで何も知らないし、知らなくてもいいのだと思う。
家族のことだって羨んだり妬んだり、心の中で下に見て自分の位置を確認することだってあるだろう。
それでもいい、という安心感と、半ば諦めのような複雑な気持ち。
Posted by ブクログ
主人公は40過ぎの女性。
離婚し実家に戻り同じく出戻りの姉と謎ののんびり兄、そしてガサツな母。
もう少し歳をとって読むとまた違って見えるのかなとおもいました。
Posted by ブクログ
初のまさき先生作品でした。
ざっくり書くと家族の話なんですが、玉瀬家は家族全員バラバラで、全員がちょっと変わっているので、読んでいてその変っぷりに驚いたり疲弊したりするのに、どこか既視感があるのは、その変の一部が自分と似ている部分があるからだな、と思いながら読み進めていました。
登場人物が恐らく全員変わっていて、ちょっと不器用に生きていて。他人と比べて自分の方がマシだと思ったり、やっぱり自分の方が駄目だと凹んだり。
バラバラな家族に対して、煮え切らない気持ちを抱いてはいるのに、全てを手放す勇気も度胸もなくて。どうしようもない毎日が、劇的に変わることはないけど、昨日よりちょっとだけ、背伸びするように飛べる日があるかもしれなくて、そうなるだけで毎日がちょっと意味を持つかもしれない、と思わせてくれる作品でした。
Posted by ブクログ
登場人物はなんだかダメなひとばかり。
この人達とは仲良くなれない…と思いながら自分にも似た部分を感じてちょっとぐったりする。
ぐったりする割にするっと読み終わって、背表紙の本の紹介を読んだら「実家大好き小説誕生」と。???
あれ?そういう感じだった?
全然違うわけではないけれど、このズレが登場人物それぞれの物事の捉え方によるズレなのかも…
家族って長く一緒にいる時間のなかで同じ事象を見ているようで、実は違うものを見ている。
そして、外から見てどうだろうと、自分の基準で余裕がある人は優しいのだろう。
Posted by ブクログ
勝手にちょっとコメディータッチかと
思ってたら、そんなことなく結構重いし
結構辛辣。
正直でてくる全員好きになれない。
唯一ノーリーはよかったな!1番思いやりがあった。
母親や姉はデリカシーのかけらもないし
澪子の自己肯定感が低くなるのも分かる。
途中でたまたまスーパーで会う友だちも
嫌な人すぎて、なんだこの人はと思ったし。
とにかく澪子が辛い体験をしまくる
たまたまバイト募集の張り紙を見ててそのオーナーに声をかけられ働いてと言われて働き始めたら
使えない扱いをされ、最終的にみんなで話し合ってあなたはもう来なくていいからと言われる。
そうかと思えば悪徳商法ぽいコールセンターに
あたっちゃうし。。
でもそこではっきりおかしいと私は辞めますと言えたことで澪子の何かは変わったかな
あと、友だちと呼んでくれる人と会えたことや、最後はお局さんがいるホームセンターで働くことを選ぶけど、それがきっと強くなった証拠なのかな。
解説のにしおかすみこさんの文章がすごく好みだった。ここはコメディータッチで、でも自分の仄暗いところもしっかり書いてて、にしおかさんの本を読んでみたくなった