まさきとしかのレビュー一覧
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ネタバレ前二作と同様に二人の絡みが面白い(笑)。
初めは全然共通点がなかったのに,終盤でノーマークだった人物達が二つの物語を繋ぎ合わせ、予想外の展開が待っていた。
解説で杉江松恋さんが語っている“本作で意図的に用いられているのは偶然と勘違いの要素である。限られた世界で生きている人間には知りえることに限界があるし、自分が見聞きしたと思い込んでいる中にも誤りが入りこむ。そうした人間の不完全さが重なり合って大きな悲劇が形成されていくという物語なのである。いきなりやってくるように見える破局は、実はじわじわと日常の中に忍び込んできていたことが後から判明する。自分がそれを見逃してしまっていたと気づいた人間の衝 -
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前のより、気持ちの面で読みやすかった。
ホームレスになった女性とそれに関わる人々の人生。関わる人たちのそれぞれの事情とそれぞれの想い。重く、優しく、美しく、苦しい。
三ツ矢のどうして、なんで、がまた真相解明に繋がる。ただ、田所の態度が少し癇に障る。自分は何も努力していないのに、三ツ矢に対しての不満ばかり。相手に求める前に、自分が行動してから相手の態度に対して不満を言えよとは思う。グチグチ、ネチネチした思考回路は別にいい。だが、三ツ矢の行動に対して思考もしないし、自分から事件を真相を解明するような動きもしていない。それが腹立たしい。若輩者という印象かより強くなった。 -
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「ゆりかごに聞く」2019改題
そして、この改題が読後によく効いてきます
虐待を疑われ、自分の産んだ子供を
夫と義母に預けるしかなかった主人公
彼女の元へ 警察から21年前に死んだはずの父親の新たな遺体が発見された連絡が入る
その真相を知る為 父親の記憶とそれまでの生活をたどっていくと 自分の存在まで危うくなる
母親とは 母性とは を辛辣に
誰しも経験するかもしれない子育の葛藤
祝福されるべきだった子供達の愛情から遠い情景
容赦なく文章にしていきます
愛している演技も続ければ現実になる
そして、真実になるかもしれません
まさきさん 厳しくて好きです