あらすじ
傑作ミステリ『あの日、君は何をした』続編。
クリスマスイブの夜、新宿区の空きビルの一階で女性の遺体が発見された。五十代と思われる女性の着衣は乱れ、身元は不明。警視庁捜査一課の三ツ矢秀平と戸塚警察署の田所岳斗は再びコンビを組み、捜査に当たる。
そして、女性の指紋が、千葉県で男性が刺殺された未解決事件の現場で採取された指紋と一致。名前は松波郁子、ホームレスだったことが判明する。
予想外の接点で繋がる二つの不可解な事件の真相とは――!?
彼女はなぜ殺されなければならなかったのか。
彼女はなぜホームレスになったのか。
誰も知らない真実が明らかになる瞬間、世界が一転する。
理不尽な死と家族の崩壊を圧倒的な筆致で描く、
大ヒットミステリ『あの日、君は何をした』続編!!!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
三ツ矢・田所シリーズ2作目。
中盤くらいから非常に面白かった。
刑事モノとしては容疑者Xばりの面白さ。
2つの殺人事件が進み、色々混ざっていく後半は周りの音が聞こえなくなるほど没頭してしまった。
郁子がなぜホームレスになったか、記憶喪失になったのはいつからなのか、どうして目撃情報がないのかと言った視点や、なぜ殺されたのか、というのが終盤一気に一つにつながる。
最後の一文で救われた気持ちになる。とても良い終わり方だった。
Posted by ブクログ
変わり者の三ツ矢刑事と、田所刑事コンビ第二作。
ホームレスの女性がクリスマスの夜に殺された。目撃情報に乏しく、捜査は難航するが、生活保護の申請窓口の男が殺害された事件の指紋と死亡女性が一致することがわかる。誰が生活保護係の男を殺したのか。ホームレス女性殺害と関連があるのか。調べていくうちに複雑な人間関係が浮かび上がる。
正直なところ、またいつもの殺人事件だろうなと思いながら読んでいましたが、最後まで読んでみんな頑張って生きてるんだなぁと思いました。
今のところ今月の小説第1位です。
Posted by ブクログ
感情が揺さぶられる読書体験だった。良い。。
登場するのは、家族の死や、不倫、離婚、リストラ、不妊、満たされない承認欲求などなど…家庭に起きるさまざまな悲劇に直面した家族。そして悲劇をきっかけに家族が壊れていく。加えてそういう時には、本人の内なる憂い(悩み、苦しみ)と、他人から見える状況にはギャップがあるもので、それが負の連鎖となり更なる悲劇をうむ。
そんなどうしようもなく報われない状況であっても、ある人が抱える想いや真相が明かされる時に、それぞれの人物に希望の光が当たり心が解放されることもある。ラストは、切ないながらも暖かさも感じさせてくれるような描写もあり感動させられた。ミステリー作品としても、意外な真相・人物に辿り着くなど、最後まで物語にのめり込みながら楽しめた。
そして三ツ矢シリーズ、続編嬉しい、ありがとうございます…!彼にしかできない観察と洞察で真相に迫る感じがスマートで心地よい。一方で、変わり者と言われるほど人付き合いにおいては、不器用な面もあるところに人間らしさを感じて、愛せる。
Posted by ブクログ
明けない夜はないとか、神は乗り越えられない試練は与えないとか、つらいときは逃げていいとか。何も知らないからだ。他人ごとだからだ。ー逃げたくても逃げる場所がない。
そんなぎりぎりまで追い詰められた人間に向ける作者の視線はどこまでも優しい。
と、解説にあったがまさにそれ。
ミステリーなのに、涙がこぼれた。
護られなかったものたちへを読んだ時の、あのやるせない思いと同じものを感じた。
必ず映像化されるだろう。その時、三ツ矢と田所のバディを誰が演じるのか、想像するだけで楽しい。
三ツ矢は背が高くてヒョロ、あまりイケメンだと違う気がするから柄本佑辺り。田所は誰でもイケる。
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好きなタイプの切ないミステリー。面白かった!終わり方が何より良かった。複雑すぎる人間関係やったけど、しっかり全てに意味があって読み応えがあった。
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切ない、ただただ切ない
そしてまたしてもタイトルが秀逸
最後の最後にあった「彼女」のページがとてもよい
とても面白かった、一作目よりこちらの方が好き
Posted by ブクログ
とてもおもしろかった!犯人が最後まで全然わからなかった‥というより、わかるわけない展開なんだけれど、全部辻褄は合うし読んだ後はすっきり。物語の組み立て方もすごい。ピリッとした話の中で時々クスッと笑える三ツ矢・田所コンビのやりとりがとてもいい。相変わらず田所の三ツ矢に対する態度が付き合いたての彼女みたいで面白い(笑)最後は切なすぎて涙が止まらなかった‥。読み終えた後で花言葉の意味を調べたら、また泣けた。今年読んだ中で今のところ1番読んでよかったと思えた本!
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まさきとしかさん、2作目。
どうしても主人公(=ストーリーテイラーといってもいいかも)が、俳優の水谷豊さんの声になってしまうのはオイラだけ⁇
ご一読をお勧めします。
Posted by ブクログ
ミステリーだけど、一部心が温まる不思議な作品でした。
思い込みで物事や人をみてしまってることって自分が思ってる以上にあるのかもしれないと思い、三ツ矢さんのような深い洞察力を持つことを意識してこれから過ごしていけたらいいなと思いました。
Posted by ブクログ
三ツ矢最高!10回中9回イライラさせられても1回憎めないことされたら許しそう笑。このシリーズの女性たちの狂気っぷりも好き。ミュンヒハウゼン症候群なのか、里沙は。後半はあっという間に時間が溶かされた。
たくさんの繋がり
関係ないと思っていたところが繋がっていて、人間の深い感情が入り乱れて、途中わからなくなりそうでしたが、後半でわっと言わされました。まさき先生の作品を全部読みたいです
面白かった
なんだか読んだあとに切なくなる作品。でも不思議と生きることについても考えさせられたような気がする。もう一度読みたくなる。幸せということがどんなことなのかわかるような気がする作品だった。切ないけれど素敵でした。
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余韻ってこういうことなのですね。
まさきさん、2冊目です。田所&三ツ矢シリーズ続編『彼女が最後にみたものは』。
これは一気読みしないとこんがらがる作品でした。誰だっけあなた?が中盤までちょいちょいありました。でも、ストーリーはよく出来ていて、
ほぇー!と納得のラストになります。
前作は母親の子に対する溺愛の善し悪しが
これでもか!と描かれていましたが
今作は違う視点での描かれ方でした。
親も人であり、損得や欲求、とくに承認欲求が強いと・・・。
幸せを手に入れるってむずかしい。
いや、今が幸せだと思うことがむずかしいのかも。
まさきさんのラストの描き方、美しすぎる。
どんでん返しではなく、
あーそういうことなのね、と
腑に落ちすぎて、余韻が半端ない。
Posted by ブクログ
なかなか現代の軋んだ親子関係や時代をうつし、事件で絡めながらミステリとして痛みがある真相をうつす。
なかなか痛い。
3072冊
今年300冊目
Posted by ブクログ
はじめから終わりまで、一気に読んでしまいました。都合が良すぎる部分はあるのだけれども、いいお話で、好きな物語でした。
私が感じたのは、立場が違うと見方が変わることとか、他人が他人でなくなることとか、そんな部分でした。
そしてやはりその後、どうなったのかなと言うのはいつもどおり気になります。
Posted by ブクログ
Audibleで既読。
りさは紛れもなく毒親。こんなアラフォー女性にはなりたくないと心底思った。思考と言動すべてが鳥肌ものだった。
不倫された夫は、まぁ…身から出た錆だよ。更年期障害を甘えてるって相談者に対して一蹴したり、妻を支配してたから。自業自得。これで娘を殺してたり乱暴してたら…娘だけが本当の被害者だったよ。読んでるとき嫌な予感というか…何されるんだろうと読み進めるのが怖かった。
借金をおしつけた社長家族の話、トラック運転手の家族の話だったり、関わっている人物視点で切り替わるところがわかりやすくて好き。感情移入しやすい。
前作も今作も好き。読み応えはこちらのがあった。…うーん……やっぱりどちらも好き。生き方を考えさせられるし、展開が読めないところか良い。
Posted by ブクログ
このシリーズは、全く別の事件が三ツ矢の思考や行動により何らかの接点が出てくるのが面白い!あと、所々で出てくる田所と三ツ矢の絡みが好き。笑
三ツ矢の些細なことに対して疑問を持つ姿が憧れる。他の人が目に止めないことに対して疑問を抱き、他者の声に左右されず自分の抱いた疑問を明確にするまで追求する姿は凄いなと思う。
Posted by ブクログ
夫を亡くした郁子と里沙
幸せな結婚生活を送っていた郁子は苦しみ、夫を疎ましく感じていた里沙は解放的な生活
幸せとはなんだろうと思ってしまった。
殺人は当然悪いことなんだけど、こういう小説を読んでいると罪の重さについて考えさせられる。
不倫、虐待、人を騙す、嘘をつく、人の尊厳を傷つける…
登場人物の様々な罪が書かれていたが、誰の何が最も悪いことだったのだろうかと
Posted by ブクログ
また一気読みしてしまった
子供がお昼寝中や夜寝た後に読むから一気読みとは言わないかもしれないけど…
おもしろかったしまた犯人が最後までわからなかったし前作より登場人物たちが善人だし
なんだか泣けた
東山家の両親は2人ともだいぶ外れた感じだな
同情の余地ありだと思う
わたしはインスタの更新はやってないけど、やってたら承認欲求が強くなるのかな
今はTikTokがインスタみたいなものかな、やってないけど
他人にどう思われるかずっと考えながら生きるのかな
でも他人に共感されるのは嬉しいよな
だけどありのままで共感されたいよな
と色々思うところがありました
Posted by ブクログ
三ツ矢、田所シリーズ第2弾です。今回も最後まで、犯人はわかりませんでした。まぁ、いいのです。犯人当てしようと思ってるわけじゃ無いから。
新宿の空きビルで50代くらいの女性の遺体が発見された。ホームレスらしい彼女はなぜ殺されたのか?
捜査を進める中、1年半ほど前に殺された男性のカバンから遺体女性の指紋が見つかって‥彼女は殺人犯なのか?
出てくる女性が周りからの評価に振り回されている人でわからなくは無いけどそこまではって思いました。
更年期障害は病気じゃない、怠け病で甘えているってお役所の人が言ったら、大問題じゃない?
三ツ矢の「殺されたことは無念だったろうけど、それでその人の人生が全て不幸せだったわけじゃない。幸せな思い出もあったはず」(正確にはこんなセリフではない)と言う考えは良いなぁと思った。自分も死んだ後は可哀想と思われるより、幸せな人生だったねと言われたい。
前作より読後感は悪く無かったです。
Posted by ブクログ
あの日、君は何をした
を楽しめたので、楽しみに読みました。
ぶっちゃけ刑事コンビに魅力はないですが、
別々の話が一つになっていく感じは、伊坂さんを彷彿させるような、だけれども現実的な感じで、良い読書体験できました。
これって、結末予測できる人っているの?
Posted by ブクログ
ホームレスの女性が殺された事から始まる物語。
三ツ矢&田所刑事シリーズ第2弾。
「松波郁子」という1人の女性と、その周りの人達の繋がりが、三ツ矢刑事によってどんどん解明されていく。
里沙の考え方や行動には共感出来ないし、母親として人としてクズだな~と思うところが満載。
郁子さんは幸せだったのだろうか。
色々考えさせられる本でした。
彼女が最後に見たものは…
幸せだったと思えた人生で良かった。
Posted by ブクログ
切ない。
予想もしない結末でした。
キラキラしたインスタの世界に翻弄される2人の女性。他人からどう見られるかばかりを気にして生きていくのはしんどいだろうな。
とはいえ、他責思考なのはいただけないし全くこの2人には共感できない。
Posted by ブクログ
クリスマスイブの夜に新宿の高田馬場の空きビルの1階でホームレスの女性が殺された
夏には公園である男性がナイフで殺害される
刑事の三ツ矢と岳斗が2つの事件を捜査する
女性達の幸せの在り方が描かれている
本当の幸せとは何か
Posted by ブクログ
前のより、気持ちの面で読みやすかった。
ホームレスになった女性とそれに関わる人々の人生。関わる人たちのそれぞれの事情とそれぞれの想い。重く、優しく、美しく、苦しい。
三ツ矢のどうして、なんで、がまた真相解明に繋がる。ただ、田所の態度が少し癇に障る。自分は何も努力していないのに、三ツ矢に対しての不満ばかり。相手に求める前に、自分が行動してから相手の態度に対して不満を言えよとは思う。グチグチ、ネチネチした思考回路は別にいい。だが、三ツ矢の行動に対して思考もしないし、自分から事件を真相を解明するような動きもしていない。それが腹立たしい。若輩者という印象かより強くなった。
Posted by ブクログ
親と子、それが主軸の物語。人々の想いや行動が幾重にも重なり、最終的に悲しい結論になってしまった。殺されてしまったことは不幸だが、果たして被害者の人生は幸せだったのか、不幸だったのか。
Posted by ブクログ
三ツ矢&田所刑事シリーズ二作目。
ホームレスの女性が殺された事件と一年前に殺された男性の事件。
まったく接点がなく思えた事件が時を経て繋がりを見せます。
社会派ミステリーのような内容でしたが、人間の繋がりや温かみ
逆に、人間の汚なさや憎悪など予想以上に感情が飛び交う作品でした。
事件の内容や道筋が複雑すぎて結びつかないところがあったり
後半から登場人物が増えたりするのは少し戸惑いましたが
最後は切なく、なんだか考えさせられる物語でした。
Posted by ブクログ
三ツ矢&田所刑事シリーズ第2弾。
前作よりも、この二人の掛け合いが鮮明に描かれているように感じた。相変わらず掴みどころの無い三ツ矢に対して、田所が振り回されて苦労している様子とか、三ツ矢は何か閃いているのに、田所にははっきり告げずに、はぐらかして捜査を進めたりする様子など、前作以上に二人の関係性が際立っていた。
今作は、田所が何で教えてくれないんですか!と感情的に食ってかかるところが多かったな、って感じた。そりゃお預け状態が続けばモヤモヤするよなw
警察バディものでは、あるあるな展開だけどw
そして今作でも、事件の背景に潜む人間の負の側面が連鎖的に起きる事態が描かれている。自己顕示欲とか、自己保身とか人間の無自覚な醜さを突きつけられ、いたたまれなくなる。その一方で、無欲で慈悲深い心を持った人が被害を受けるとか。何だかやるせない現実にため息が出る。
事件が解決に至っても、どこかスッキリしない空気感だったり虚しさは、このシリーズならではの独特な持ち味のように感じた。
Posted by ブクログ
2025.06.17
ホームレス女性殺人事件 未解決の中年男性殺人事件 インスタ 交通事故ではなく脳梗塞
心温まるけど、偶然の重なりすぎている感が強すぎていまいち移入しきれない