矢崎存美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
あの街で「食べたい」とか「美味しい」とかいう感じ方の弱い
つまり「生きたい」という思いが弱くなっている人の気持ちを
取り戻すために、料理を食べてもらう話だったと思うんだ、確か。
でも巻を追う毎に、「生き返らせるために」背中を押す力として
料理を食べてもらう…のではなく、「食べさせる」のが目的に
なってきているように感じて、違和感がある。
ノエ周辺の動機付けがあるのはわかるが、それならば毎巻で
少なからずノエのエピソードを繋げて(or掘り下げてor進めて)
欲しいのだけど。
ノエ達レギュラーやその設定が、美味しい料理と単発の物語を
書く為の道具に成り下がってしまっている気がする。 -
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Posted by ブクログ
もんじゃが無性に食べたくなる第3巻。
もんじゃは美味しそうだけど、お話はずどんと重い。
新たに明らかになった街の設定がとてもリアルな気がした。
『食堂つばめ』のシリーズは、生き返ることも死ぬことも出来る世界が舞台だ。
そんな世界で一人でも多くの人を生き返らせようと奮闘する人達が主人公だけど、生き返ることや生きることの困難も教えてくれる。
生き返るために必要なエネルギーがあることが無視されずに書かれている。
それは日々を生きるために必要なエネルギーと等しいのではないかと思う。
そのエネルギーを補給する過程を描いた物語だから、もやもやと悩みながらも本を閉じる時には力をもらっている。
そんな気がす