笹本稜平のレビュー一覧
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2002年刊行の本の文庫化。とは言っても、文庫化されたのも2005年なので、結構前ですね。舞台は、エベレスト(チョモランマ)。確かに、“天空への回廊”です。このエベレストの山頂付近にアメリカの軍事衛星が落下し、それの回収作戦が物語りになっています。
いやぁ、中々読ませます。最後の方は、ちょっと冗長になってきた感じもしますが、途中のプロット、仲間なのか、あるいは敵なのかと言う騙しあい。本の帯に夢枕獏氏の言葉として書いてあったんですが、確かに映画化しても面白そうです。でも、エベレストのあの感じを再現するのは難しそうですね。
最初の刊行が2002年と言う事も内容のプロットを考えるのに考慮した方が -
Posted by ブクログ
1年半分の季節が巡る間に奥多摩(「秋のトリコロール」のみ北鎌尾根)で起こる事件と人間模様が、時系列で6つの短編としてまとめられている。手にしたとき、「駐在刑事」のタイトルから堅い内容を思い描いたが、あにはからんや、子供やお年寄り、犬が重要な役回りだったりで、ほのぼのさも感じる物語でした。
好きなキャラは真紀とプール。「茶色い放物線」は映像化を希望。「風光る」での江波と遼子のような出会いには憧れる。「秋のトリコロール」は山に登りたくなる。
肝心の主人公・江波の印象が弱く、敵役・加倉井との対立構造の描き方が平板なところに物足りなさを感じた。やっぱり自分は、警察組織の中にいる個人としての刑事や、 -
Posted by ブクログ
書き出しから大当たり!物語の背景となる土地が五反田~目黒~浜松町、そして殺人事件の現場が林試の森公園!もろ自分の活動範囲、ずべて読まずとも鮮明にイメージできるところです。
ジャンルでいえば警察モノです、ただやはりちょっと異色。警官の不正や犯罪を取り締まる監察という部署、場合によっては取り締まらずに揉み消す!という実際どうなんだろ?意味ない義侠心を抱いてみたりもしますがフィクションなのでここはスルー。
主人公は元私立探偵、高校の同級生のキャリア官僚からスカウトというか、裏口入庁でこの監察という部署に配属されます。今は専門分野の中途入庁あるんですよね?ハイテク犯罪対応とか?ちょっとスカウト