あらすじ
桐村彬は、南極で物資輸送に携わるパイロットだ。チリ有数の富豪である日系実業家シラセが南極基地で負傷。救助に向かうが、帰路、謎の双発機に襲われる。背後には黄金伝説を巡る陰謀があるのか。独裁者ピノチェト将軍の元部下、南米に巣くうナチス残党とネオナチ、見え隠れする超大国の影……真の敵の正体は? 極限に命を懸ける男たちの姿が胸に迫る冒険小説の金字塔!
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Posted by ブクログ
笹本稜平は相変わらず面白い。南極大陸と南米大陸を舞台にした傑作長編冒険小説。
南極大陸の物資輸送会社パイロットの桐村彬が日系人の富豪シラセに関わった事から大きな事件に巻き込まれていく。
南極大陸の過酷な自然の描写に思わず身震いする寒さを感じた。真保裕一の『ホワイトアウト』、夢枕獏の『神々の山嶺』を読んだ時と同じような現実味のある寒さの感覚だ。
解説で茶木則雄が書いているが、ジョゼ・ジョバンニの『犬橇』、ギャビン・ライアルの『もっとも危険なゲーム』、マイクル・クライトンの『失われた黄金都市』に全く引けを取らない傑作である。
Posted by ブクログ
面白かったです。堪能できました。今回の舞台は南極。ナチスやら財宝やらいろいろ出てきて読み応えがありました。笹本ワールドは相変わらずスケールが大きくてハラハラドキドキスリル満点でそれでもやっぱり最後は愛の力を見せつけてくれて、期待を裏切りません。笹本作品のストックがなくなったので次の作品を早く手に入れないと・・・^^
Posted by ブクログ
久しぶりの笹本稜平。
いやぁ、良くできたエンタテイメントですこと♪
謎―謎―新事実―謎―新事実―謎―危機―恋愛?―危機―危機―新事実―危機―危機―新事実―危機―勝利♪
これでもか?と、繰り返し窮地に立たされる主人公たち。怪しいヤツは、やっぱり悪い奴だったし……味方になりそうな雰囲気を醸し出しつつもやっぱり怪しさの滲んでいたヤツも、案の定に極悪人だったし……
読者の予測を覆す出来事の連続にして、でも期待は裏切らないというニクい展開で、最後はしっかりハッピーエンド♪
アクションもあり、航空機での空中戦も迫力あり。
これ、もし、ちゃんとした予算とスタッフで映画化されたなら『ダイ・ハード』あたりよりも面白い作品になりそうだな、と。
★4つ、9ポイント。
2016.08.23.古。
※南極って、そんなに広いの????
と、驚き!!!
そこを、飛行機など使えずに犬橇で探検していた時代の人達って……。
※笹本作品には警察モノで初めて出会って、そちらを読む機会の方が多かったのだけれど……、
やっぱり彼の作品は警察モノよりこういうタイプの物語の方が、好きだな。
Posted by ブクログ
・笹本稜平すっげーなー。これも一気に読んだよ。まさに冒険小説的な冒険小説。突っ込みどころ満載だけどそれを気にしてる暇ないほど勢い良く展開する秀逸なプロットが圧巻。力技なようでいて説得力があるような、でもまあおもしれえから続き読もう、みたいな。でも主人公に魅力が欠けてたなーものすごく欠けてた。それなのに読ませるのがすげーんだけどね。面白かった。
Posted by ブクログ
感想
ストーリーは単純で分かりやすいが、ちと長いな。
そして、南極で戦闘とかありえないでしょう。筆者は極地での戦闘がお好き。
筆者お馴染みにワード、インマルサット、アノラックを見て安心する。テルモスまだ出てないなぁ。と思いきや400ページ付近でテルモス!
あらすじ
アキラは日本の航空会社を辞めて、南極へ飛行機を飛ばす民間航空会社のWAAのパイロットだ。
ある日、チリの富豪のアイスマンが怪我をしたと連絡が入り、急遽、南極へ駆けつける。アイスマンの隊員のギュンターが頚椎をやられており、病院へ搬送する途中で亡くなる。アイスマンの姪のナオミは、ギュンターの婚約者であり、悲嘆に暮れる。
アイスマンが南極に行く理由はナチスの財宝を探すという噂が聞こえてくる。ネオナチの元空軍のモラエスがアイスマンの周囲で不穏な動きをする。
モラエスに加えて、アメリカからも金を求める動きがある。決戦は冬季の南極にて行われる。
Posted by ブクログ
冒険小説とある。冒険する姿に驚き、困難を克服する姿に感動するという内容ではない。話のスケールが世界に広がり、時代を数世代経ての謎を解き明かすという構成になっている。残念なのは、悪党とのやり取りの場面、その経緯が複雑になりすぎて読むスピードが止まること。少し欲張りすぎたのかな。