山本周五郎のレビュー一覧

  • 与之助の花

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    昭和初期から戦時中までに発表された短編集。

    どうしても作品の内容が時代に合わせているのではないかという感覚が拭いきれず。

    ただ、最後に解説を読んで納得出来ました。

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    2010年09月25日
  • 柳橋物語・むかしも今も

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    おせんの心情の変化はともかく(ここがメインな気もするのだけれど)
    おせんを取り巻く人たちの優しさが本当に心にしみた。
    現代日本ではありえない(だろう)。

    江戸時代の日本なら、見ず知らずの人に
    (同じく貧しい人が)援助の手を差し伸べるなんて
    普通のことだったのかしら。


    当たり前のように親切にする人たちの姿に心を打たれた。

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    2010年09月24日
  • 季節のない街

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    短編集はあまり好きじゃない。でも周五郎さんのは、時に強烈な言葉がある。貧民街はどういうわけか自然とできる。そこに住む人たちは、むき出しの人間を見せる。余裕のある人びとが見栄を張ったり、着飾ったりする虚飾とは無縁である。だからこそ人間本来の姿を如実に映す。ある意味虚飾あふれる人生と、感情むき出しの哀愁漂うどこか滑稽な人生 僕なら後者を選びたい。

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    2010年08月31日
  • ひとごろし

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    滑稽本、娯楽本。「裏の木戸はあいている」は、人としての作者のテーマを押し付けがましくなく描いており、読み終えて気持ち良かった。10.8.9

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    2010年08月09日
  • 柳橋物語

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    上方へ旅立つ幼なじみに「待っててくれ」といわれたばかりに、一途に彼を待ち続け、過酷な運命をたどることになってしまうおせん。「柳橋物語」
    武家の四男として生まれながら物怖じせずに暮らす青年。「ひやめし物語」。短編「風流化物屋敷」も収録。

    一時の感傷で待つと言ってしまったばかりに、かたくなにその約束を守ろうとするおせんを、馬鹿というのか、そういうものと諦めるのか。ただどんどん強くなっていく女性の生き様はすごいと思う。

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    2010年08月01日
  • 菊月夜

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    山本周五郎の作品は、映画などになっていることもあり、
    興味はあったのだが、実際に読んだのは初めて。
    良い話が多いが、少し単調のような気がする。
    もう少し年をとってから読む本かなと思った。

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    2010年06月21日
  • 人情武士道

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    読みたい本が無いときに、山本周五郎の本を手に取ることが多い。
    なんというか安心して読め、その上心温まる話が多いから。
    今回も外れがなく、堪能しました。

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    2010年05月23日
  • 虚空遍歴(下)

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    おけいは一歩間違えればストーカー。
    矢島濤石はツンデレ。

    そして中藤沖也は作者の
    不器用で頑固な部分を
    表しているように感じた。

    中藤が死を意識したときのセリフ
    (「―もしも死ぬとしたら、少しでも仕事を
      進めておかなくてはならない」)は
    作者自身が亡くなる前の気持ちを
    表現しているように思える。

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    2010年04月25日
  • 山本周五郎中短篇秀作選集 3 想う

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    『壺』『松の花』『春三たび』『藪の陰』『おもかげ』『萱笠』『墨丸』『風鈴』『彩虹』『七日七夜』『ほたる放生』『ちいさこべ』『あだこ』『ちゃん』『その木戸を通って』

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    2010年03月20日
  • 山本周五郎中短篇秀作選集 2 惑う

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    、『晩秋』『金五十両』『泥棒と若殿』『おたふく』『妹の縁談』『湯治』『しじみ河岸』『釣忍』『なんの花か薫る』『あんちゃん』『深川安楽亭』『落葉の隣り』の12作品。

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    2010年03月20日
  • ならぬ堪忍

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    「鏡」という短い短編が主目的で読みました。松平信綱や保科正之等家光・家綱の3・4代将軍時代に活躍した阿部忠秋主役です。それがまたほのぼの可愛くてメロメロ。山本周五郎氏の話は温かな気持ちになれて癒されるというか、やはり良いなぁ…v

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    2009年10月25日
  • 寝ぼけ署長

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    ジジイ本のいいところは、出てくるジジイに深みがあるところだ。
    最近若い人向けの本ばっか読んでたからか、妙な安心感があった。

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    2009年10月04日
  • 日日平安 青春時代小説

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    もっとも愛するさむらいは牧文四郎(蝉しぐれ)だったんだが、これ読んでいて菅田平野と本堂竹四郎にもぐらっときた。
    竹四郎…なにこの昔の少女漫画の憧れのあの人みたいな真っ直ぐさとかっこよさは…

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    2009年10月04日
  • 人情裏長屋

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    11の短編集。
    その中で一番良かった作品は、「ゆうれい貸屋」。ゆうれいを使って一儲けしようとする男の話。笑えた。

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    2009年10月04日
  • ひとごろし

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    「雪と泥」女性のしたたかさと男性の愚かさがキツイ感じで表現されてた。

    「鵜」半三郎はただこが死んだなんて思いもせずに、
    だまされたか幻だったと思われるんだろうと思った。

    「女は同じ物語」「しゅるしゅる」どちらも昔男勝りだった
    幼馴染が実は…って話。
    幼馴染という萌えワードは今も昔も変わりませんな。

    「裏の木戸はあいている」「改訂御定法」どちらも胸のすくような話。
    著者の作品の中で好きなタイプの話。

    「ひとごろし」相手を打ち負かすために強くなり続けることが
    全てではないことを具体例で示してくれてる作品。
    上手くまとまりすぎているけどそれがいい。

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    2009年10月04日
  • 風雲海南記

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    若殿のカリスマで読ます! って感じだった。
    若殿がスーパーマンで魅力的。
    お家騒動なので、勢力と名前が覚えられなくて涙。メモしようと思ったけれども、時既に遅し;;

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    2009年10月04日
  • 人情裏長屋

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    笑わせる話、熱くなる話、スッとする話、怖い話…
    いっぱい作品が詰め込まれているけれど、
    この話のほとんどが、立場的に庶民(もしくはそれに満たない人々)
    と言える人たちによって織り成されるのが良いです。

    まさに大衆のための小説。

    「泥棒と若殿」「雪の上の霜」あたりが個人的には好きだったかな。
    笑ったのは「風流化物屋敷」と「長屋天一坊」。

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    2009年10月04日
  • 寝ぼけ署長

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    山本周五郎のミステリってどんなの?と手に取ったら思わず購入してました
    古いけど、今の時代にも求められる上司像は変わらないです

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    2009年10月04日
  • 彦左衛門外記

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    江戸時代初期に生きた五橋数馬の
    サクセスストーリー。

    コメディ要素が現代のノリに
    似てると思った。
    ただただ面白い。

    みんなが元気になるような嘘なら
    (最後まで責任取れるなら)
    ついてもいいなぁと思わせる。

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    2009年10月04日
  • あとのない仮名

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    「桑の木物語」…「生きるだけ生きよう」という正篤の考え方の変化が、彼の家系に続いた不幸を克服させたに違いない。悠二郎と正篤の友情に感動。
    「竹柏記」…孝之助の「結局俺は退屈な人間に過ぎなかった」という自分の行いを悔いている直後にある結末を読むと、なんとも言えない幸せな気分になった。
    「あとのない仮名」…「酒の好きなやつに饅頭の話をしたってわかりゃあしねえ」なにもかもが上手くいってるように見える人でも、その人ならではの苦しみがあるということだろうか。主人公の源次があまりにも達観していて、しかもそれ故に他人に対して心を開かなくなってしまっていることがなんとも切なくなった。

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    2009年10月04日