白川紺子のレビュー一覧
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シリーズ2
秘密の花園
外国の少女プリシラが取りに来た着物
そこに昆虫学者黒塚が絡む
杜若
春の終わりの衣替えの時に蔵から着物をひとつ選んで出してみようと思った鹿乃、目録から珍しい男児の着物を選ぶ
そこにひょっこりあらわれた慧の後輩の加茂さん
亡き王女のためのパヴァーヌ
高校の同級生とプリシラ4人で鹿乃宅でお茶会をした際さいに出た奈緒の言葉で、その夜蔵から音符の付いた帯を出してみる
回転木馬とレモンパイ
兄良鷹が古美術商として訪れた家で託された回転木馬
この話だけは着物ではなく回転木馬のオルゴールの音色を探す良鷹と古美術店の弥生の娘真帆のはなし -
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ネタバレこの恋の行方は、想いの行きつく先は。
ひとつ前で告白して終わった鹿乃ですが、慧の返事はNOという。読者はその理由も知ってますけど、まあ、なんというか。慧の気持ちはわからないでもない。でもなあ、と思う。いや、それが少女漫画的な演出効果でもあります、となんだか結末を知っているつもりになって読んでいく。結局、慧と鹿乃は落ち着くところに落ち着いて、さあ、めでたしめでたし、だろうか。まだ続くみたいだけど。できれば、春野主人公で番外編など読んでみたいな。
「椿心中」義兄との恋に破れて心中した姉。妹は何を思ったか。そしてまた、義理の兄妹の恋。妹のように大事に思っている、という慧のことば。衣通姫伝説か、椿姫か。うだうだしている場合じゃないよ、慧ちゃん、と読者は言いたい。
「月を隠して懐に」母の十七回忌に、田村先生と出かける慧。その間に鹿乃はまた謎に取りかかる。春野も自分のことがよく分かっていないのかもしれない。着物を取り巻く人の想いから、鹿乃は自分の生き方を学んでいく。傷つきながらも進もうとしている。ほら、慧ちゃん、置いていかれますよ、と言いたい。
「暁の恋」田村先生の怪我は命に別条なく、でも慧はお世話の為に黒谷の方へ。この距離が二人にもたらすものは。鹿乃のために、奈緒と梨々子が行動を起こす。良鷹もアシスト。春野は負けっぱなしというか、辛いよね、少女マンガのこういうキャラは、とメタなことを言ってしまうか。そして、慧ちゃん、腹を括りました、おめでとう。ああ、すごく、コバルト的。
「羊は二度駆ける」良鷹と真帆の話。この二人の関係性は、慧と鹿乃とはまた違う、恋でもなく名の付けにくいもの。良鷹、ずるいなあ、とまた思う。 -
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ネタバレ想いを告げるということは、単純にはいかないことで。
とうとう鹿乃が想いを告げる。けれど、両片想いなのを知っている読者の願いとは裏腹に、なかなかすんなりハッピーエンドとは行かなくて。このもだえ感がやはりコバルト、とか思ってしまうけれども。
「星の糸」謎をきっかけに、変わり始めた自分たちの関係を見つめる鹿乃と慧。周囲はこんなにも応援モードなのにな。
「赤ずきんをさがして」母と子、父と子、それぞれの複雑な関係。タイトルは赤ずきんだけど、最後のリンゴのお菓子で誘う春野は、魔女か狼か、というところ。
「雪花の約束」春野が動いて、慧が動く。鹿乃が新たに取り組む謎は、父親の同僚と関わりがあった。鹿乃が大人になっていくということは、慧が覚悟する時も近いということ。傷つけたくないから、訊かなかったことも、訊けばよかったことがあったかもしれない。
「子犬と魔女のワルツ」定番になった良鷹の話。今回は、本編もあんな感じなので、兄としての良鷹、妹への思い。ぐうたらとか言われていますけど、これだからこのお兄さんは! -
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ネタバレ過去を解き放ち、今に繋いで。
両親の過去、慧の父親など、核心に迫ってくる。この何ともいえない鹿乃と慧のやり取りが実にコバルトの系統だなと。あと、今更ですがこのシリーズは着物とその小物もおしゃれだけど、食べものも美味しそう。
「星の花をあなたに」鹿乃が謎を解こうとする横で、慧と春野の攻防。叶わなかった想いも、知らなかった方が幸せだったと言わないで。
「稲妻と金平糖」母・千鶴と父・慶介の話を、喫茶店のマスター・満寿から聴く鹿乃。記憶にない両親のこと、記憶のある良鷹への遠慮。覚えていなくても、覚えていることもある。千鶴と慶介のデコボコ感もかわいい。
「神無月のマイ・フェア・レディ」文化祭の様子もそこそこに、今回の謎は慧の父親に関わることらしく。祇王の話とピグマリオンの話。田村先生と慧の事情。自覚する鹿乃の戸惑いと不安。そこに春野がとうとう宣言。春野はずるいなあ(褒めている)
「兎のおつかい」芙二子の母、つまり鹿乃の曽祖母にあたる汐子と、曾祖父の信篤のエピソード。独立したお話かな。 -
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ネタバレ秘められた想いを解き放て。
京都が舞台の着物(とアンティーク色々)のファンタジー。様々な恋愛が描かれている。
「金魚が空を飛ぶ頃に」鹿乃の友人・梨々子の祖父は、商店街の喫茶店<オー・ルヴォアール>のマスター・満寿。今回は彼に関わる着物の話。そして梨々子の話も。関西で金魚といえば大和郡山ですよね。
「祖母の恋文」鹿乃の祖母・芙二子が健次郎に宛てた恋文について、そのきっかけとなった帯はどのように解決するのか。芙二子と健次郎のやり取りも楽しい。そして、ちょっとやきもちを妬く慧。
「山滴る」謎の大学生・春野が持ち込んだ謎が、思いもよらぬ出会いを呼ぶ。田村先生の正体は、まだここではにおわせるだけ。
「真夜中のカンパニュラ」登場人物は良鷹と真帆。良鷹が夏を過ごす別邸の謎。事件の真相は哀しいけれど、この二人の関係も気になるところ。
巻末にCobalt掲載時のイラストが載っていて思い出しましたが、鹿乃と良鷹は色素が薄いんだな、と。和風顔のイメージがどうしても抜けない。 -
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下鴨アンティーク第4弾。
今回は子供扱いされたくないと、自力解決を目指す鹿乃の1人行動がメイン。
鹿乃に好きな人がいると知って動揺する慧は今回動きが鈍い。
ぐうたらだけどポイントを押さえる兄が代わりにアッシーとして付き合うけど、なにも言わずに付き合ってあげる兄の心境はどうなんだろう。
小さかった妹が成長して、感慨深いのか寂しいのか、慧ほど記述が多くないのでまだわからない。
今回は両親に関わるエピソード。
一緒に過ごした記憶をほとんど持たない両親の話は、鹿乃にとっての家族(祖母や兄)を悲しませる話でしかなかった。
知りたい気持ち < 悲しませたくない気持ち
で好奇心を押さえる鹿乃は優しい子。
次は慧の両親に関するエピソード。
慧の反応で何となくわかるけど、離婚の泥沼エピソード。。
自分でどうにもできない事への陰口って辛い。。近所には愛人の子って蔑まれ、不倫した相手の子だと親戚にも冷たくされて、嫌にならないわけがない。
彼の氷は相当分厚そうだ。
そんな中で春野さん爆弾投下!
そしてここで終わるの!?
殺生すぎる!
春野さんって今をときめくロールキャベツ男子だけど、何だかんだ言って鹿乃のペースに合わせてくれなそうだから、鹿乃にとって良いかはハーフハーフって感じがする。
春野さんの強引さを、頼りがいがあると鹿乃は感じなさそう。
でも同世代のお兄さんのからかいに、もう!とか言って噛みつく鹿乃もアリのような…。
慧よ頑張れ! -
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ネタバレ下鴨アンティークシリーズ第3弾。
毎回表紙がかわいい。
こんな柄の文房具が欲しい。
今回のテーマは「手紙(文)」かな。
タイトルの小話は、ファンタジー要素は薄めだけど、ツンデレお嬢もとい若かりし頃の祖母の手紙。
昔の自分だったら素直じゃないなぁ、反応に困るなぁと感じただろうけど、大人になると、これくらいのわがままはキュンの元なんですが!
他に、もう一人の鹿乃の友人、梨々子の祖父と金魚の着物のお話
梨々子の葛藤もちょっとわかる。
てっきりラノベっぽい天真爛漫な子かと思ってたけど、なんというか、普通の子だった。
気の強い母に、仲いい友達やお世話になった祖父の事を悪く言われてムッとしたり、でも表面上ハイハイって聞いとかないと家庭内が荒れて面倒なことになるから、おとなしくしておかなきゃとか。
家族でも、反りが合わないってあるけど、自立してない状態で家族と喧嘩するのってエネルギー使うよね。
このやりとりで、普通って言葉は自分基準の話だから、なるべく使いたくないと思った。
3話目。ブラック春野さんの片鱗が見え隠れする。の巻。
バラが標準装備かよって私も思った(笑)
男慣れしてない子にそんな攻め方したらそりゃ全力で逃げるよ!恐怖だよ!
鹿乃に対する態度って、好意より、好奇心って感じがする。警戒心バリバリの鹿乃に入り込む余地はあるか今後に期待。
最後は真帆&良鷹ミステリー。良鷹の初恋の君の心残りについて。
鹿乃のターンで出せない華族社会の闇とかここで出してくる。姦通罪なんて、もはや携帯で変換もされない言葉だけど、第二次世界大戦の終戦時まで生きてたんだ。
女性の参政権含め、男女平等の歴史が浅いのかと驚く。
こういったダーク要素も、淡々とした態度の真帆の視点だから、ちょっとゾクッとした程度で住んでいる気がする。
恋愛感情は一切ないと言い切った真帆と良鷹のサバサバコンビは続きそうだなぁ。 -
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ネタバレ人間の本質はいつも同じ?
グリム童話を題材にした短編集。初めて読んだ作家さんもいたが,これがその人のスタイルなのか,グリム童話が元だからこうなったのか,考えるところはありつつ。
谷瑞恵「ルンペルシュティルツヒェン なくしものの名前」就活が上手くいかない亜美に,不思議なメールが届く。それは小学生のときに出会ったカメに関するものかもしれない。亜美は少しずつ当時のことを思い出していくが。金の布を紡ぐ,名前を思い出す,童話のキーワードを元にささやかな恋愛モノになっている。ルンペルシュティルツヒェンは少しマイナーで,モチーフとしては弱かったかも。
白川紺子「白雪姫 白雪姫戦争」一番好きな話かも。文化祭で“白雪姫”に選ばれるのを目指す小雪。その本性はナルシスト,でも読み進めていくうちに可愛げが感じられる。ライバルの夕妃。こちらもなかなか強烈なキャラクターだが,にくめない。
響野夏菜「かえるの王様 二十年」ある意味,ホラー。オチが怖い。いや,女も男も怖い。かえるの王様にある,ちょっとグロテスクな,ちょっと怖い部分がよく出ている。奈々央はとあることから生理的に気に入らない根木と行動を共にすることになる。苛立つ奈々央に対して根木が言ったことは……。
松田志乃ぶ「眠り姫 のばらノスタルジア」古くからの西洋ホテルの娘・寧々は,ホテルの再建のため,有力なリゾート会社の御曹司・直人と婚約することになる。年も離れた直人だったが,寧々には簡単に突き放せない人で……。茨に囲まれ眠っていたのは誰だったのか。鮮やかなどんでん返しだった。
希多美咲「ヘンゼルとグレーテル お菓子の家と廃屋の魔女」霊力を持った白石月也と,探偵の桜鳥岳がこの作家のレギュラーキャラクターなのか。ケーキ屋を営む奥川愛美が持ち込んだ依頼は,廃屋にお菓子の家を注文する人を探してほしいというもの。そこには兄と妹の秘密があって……。二組の兄妹の関わり合いが,そうか,ヘンゼルとグレーテルだなぁと。
一原みう「シンデレラ A Cinderella Story」女優の娘・クレアは,母亡き後,映画監督の父の後妻に入った女優で芸能オフィス社長のイザベラが気に食わない。彼女は私を不当に扱っている。ある日,クレアはオーディションを受けるチャンスを与えられるが……。面白かったけど,この短編集で言うと,白雪姫での継母との関係が,眠り姫とはオチが,重なっていて残念。継母って物語の鍵になるので,特に童話では悪役でよく出てくるからかもしれないが,後ろになったこの話はちょっと損だったかもしれない。