鹿島茂のレビュー一覧
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「SMをキリスト教との関わりから、文明史的に考察したもの」 で、SMの実践的指南書でも、SM業界のインサイドレポートでもありませんが、スリリングでとても面白かったです。実際は、鹿島茂が語り、木村俊介がリライトしたものです。
『SMとは、「想像力」 を核とした 「関係性」 であり、二人の想像力によって規定されている。』 というのは納得できます。私はMと間違われやすいですが、典型的なS、サービス満点のSです。
最近は、自己愛型のSMが跋扈している。SMは、キリスト教が絶対的なものでなくなったときに生まれた。信者は自己処罰の果てに、絶対的な神、理想のSとまじわる幻想を抱く。すべての文化は、最終 -
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その生い立ちから、傍目には「無茶?」と見える振る舞いで権力奪取を目指してみて失敗し、やがて大統領となり、クーデタで皇帝となり、敗戦で廃されてしまうまでのナポレオン三世の歩みが本書には網羅されている。彼と行動を共にした、または対立した男達や、彼の人生を彩った女達に関する言及も多く、それぞれ面白い。更にナポレオン三世の強い望みを受けて、彼が抜擢したオスマンが推進した“パリ改造”に関する話題も、「ナポレオン三世の事を扱った本だったよな?」と一瞬思う程に詳しく綴られ、非常に興味深い…
決して評価が高いでもない皇帝…しかし、「現代の基礎」を整えた側面もある、理想家肌な皇帝…非常に興味深い出会いというこ -
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小説ほど創作があるわけではなく、教科書ほど無味乾燥なわけではない。しかして抜群に面白くて楽しく学べる。これこそが大河ドラマというものか。フランスの歴史書でありながら、訳本ではなく作者は日本人。というわけで『山田風太郎』や『自民党』、『ボンド・ガール』と現代日本にしか通じないような例えを混じえ、ナポレオンとフーシェ、タレーランの生い立ちから没するまでの三者三様の欲望と生き様をドラマチックに語る。
歴史上の人物は、ストーリーの都合上、こっちの作品では人々のために戦った善人、あっちの作品では自分のためだけに戦った悪人など、わかりやすい型に嵌められやすい。だが、欲深い個人の利益の追求が、時には戦争で -
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渋沢栄一の名前は知っていても、その実、何をした人なのか知らない人が多いのではないだろうか。
本書では渋沢とサン=シモン主義との関係が深く考察されている。1867年のパリ万博という、まさにその時その場所に渋沢がいなければ、彼はサン=シモン主義を深く知ることもなく、ひいては明治維新以降の日本もまた大きく違ったものとなっただろう。
本書のまえがきにある”ヒルズ族”と著者との間のエピソードは非常に興味深い。彼らが本書を読んで渋沢栄一のことを知っていたならば、著者の謂わんとしてことは分かったはずである。経営者や企業家と呼ばれる人たちは、凡百のビジネス書を読むよりも本書をまず読むべきであろう。 -
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日本資本主義の父と言われる渋沢栄一の伝記作品。筆者は18年間もの長い間、紆余曲折を経て本作品を完成。ライフワークと語るだけあって極太のドキュメンタリー作品に仕上がっている。本作品は、思想家であり行動家たる所以。資本主義の本質を如何にして見抜いたか。人生における選択の局面。モラルを商売の本質としたルーツ。そして卓越した経営者ではなくプランナーとして500社にも及ぶ会社をいかにして立ち上げてきたか?など、歴史上有名人との触れ合いも交えながら克明に解説を進めていく。ドラッガーをして明治の奇跡と言われた軌跡をとくとご覧あれ~。人生訓がタップリつまった指南書です。
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ネタバレ1970年を間にはさんだ十年間というのは、東大安田講堂、三島事件を経て浅間山荘事件に至る熱い政治の季節でもあった。そんな時代を背に当時大学院受験に失敗した鹿島茂は、坂口安吾のいう「落魄」の思いを胸に、場末の映画館に通い詰めていたという。特別政治闘争に肩入れしていなくても、しだいに閉塞感を増しつつあった時代状況の中で自分の居場所を探しあぐね、映画館の暗闇の中をアジールにしていた若者は少なくなかったのではないだろうか。
当時の映画館にはどんな映画がかかっていたのだろう。量産した映画を系列館にかけるというシステムをとっていた邦画五社は、桁外れの制作費や宣伝費をかける洋画に押され、その力を失いつつあ -
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パリが愛した娼婦に続き、鹿島先生の本。
日本と海外のSMの違いについて、その発祥について、などなど盛りだくさんの本でした。すっごい面白かった!
時々「それはちょっと飛躍しすぎでは…」って思う部分もあるんだけど、この人の場合はこういうこと考えるのが楽しくてしょうがなくて、ぶっとんじゃったんだろうなって思えるw
Mの女の子が嫌いなのは「粗暴で自己中なだけの自称S」とか、普段私が言ってるのそのまんまじゃん!って思いながら読んでました。
多分この人、自分の中に女でMな部分が多くあるんだと思う。
特に西洋のSM文化は「家畜文化」から来てるっていうのはすごい納得した。拘束具も革だし、鞭だもんね。
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ネタバレフランス革命からナポレオンの没落までの大役者、ナポレオン、フーシェ、タレーランの三人と、彼らを突き動かした情念に焦点を当てた歴史読み物。
といっても歴史的資料というよりももっと気軽な内容。何といっても連載元は週刊プレイボーイだ。堅苦しい話は一切無く、軽妙な語り口でぐいぐい引っ張ってくれた。そこそこ分厚い文庫だが、気がつけば怒濤の30年を一気に駆け抜ける。
それもそのはず、読み物としてこれだけ読みやすいのは、着眼点がぶれていないからだ。分かっちゃいるけどやめられないを地で突き進む三人が、周りを巻き込みつつ、互いに相手を誤解し利用して一つの時代が作り上げられていく。その過程は、あの時代の人間たち