國分功一郎のレビュー一覧

  • 哲学の先生と人生の話をしよう

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    とても面白かったので昨日今日で一気に読んでしまった。國分さんと相談者との笑えるやり取りや國分さんから相談者への痛快な回答など、実に國分さんらしい人生相談だなぁと思った。書かれたものどう読むか?というテキスト解釈の指南にもなっていて、その意味では大変勉強にもなった。

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    2013年12月04日
  • 社会の抜け道

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    至る所でひずんでしまっている社会。しかし、自分だけでは、自分の周りにいる人たちだけではどうにもすぐには変わりそうもない。
    けれども、人間を天蓋のように覆っている制度や構造も完璧ではない、実は色んな所で水漏れをしている。
    得てして人は革命や劇的な変化を望んでしまうけれども、水漏れから覗く半径1メートルのアクチュアルな世界を、少しずつずらして変化させていくしかない。

    古市さんは現状をシニカルに観て肯定しているだけの社会学者だと思われている節があるけれども、むしろ現状を深く読み込み、そして読み替えた結果として現れたそうした社会の水漏れを大切に取っておこうとしているだけなのだと思う。國分さんが、そう

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    2013年10月31日
  • 来るべき民主主義 小平市都道328号線と近代政治哲学の諸問題

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    現代の民主主義では、主権者が関わっているのは立法権だけ。立法府が全権を持つというのは建前であり、現実には行政府が大半の決定を下している。行政府に民衆がオフィシャルに関われるしくみをプラスすべきである。

    哲学者の学者力、さすがです。民主主義そのものを問い直すなんて。

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    2014年02月01日
  • 社会の抜け道

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    古市君の新刊(國分さんとの対談)。社会システムと現実は一致してない。故に、逆に不自由っぽく見える現実を楽しむ術がある(求められるんじゃない?)ということを、IKEAや保育園をフィールドワークして論考したもの。子どもかわいくないか?という國分さんの問いに「だったら猫の方がかわいくないですか?」とか、東京には「テンションの低い遊び」が少ないとか、相変わらずのクールで素直な古市君に、ますます感心。

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    2013年10月15日
  • 社会の抜け道

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    個別の現場に足を運び、それを元にした社会観察日記。実は速水健朗さんも関わっているという一冊。
    なんとなく、このままではよくないと思いがちな社会。ガラッと変わる革命の不可能性、実際には自分の問題なんだという方向への気づき。
    古市くん流の注釈を國分さんもやっていて、それも面白い。

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    2013年10月12日
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

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    観念の消費ではなくモノの浪費
    モノを楽しむための教養と知性

    元々暇も退屈もあまりしない人間だからか?読む時期が悪かったか?ガツンと響くことはなかった。

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    2026年01月10日
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

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    ネタバレ

    人間であることを楽しむことで、動物になることを待ち構えることができるようになる

    ハイデッガーの退屈
    退屈の第一形式
    何かによって退屈させられること
    仕事の奴隷になることで第三形式の退屈から逃げ去ろうとする、自己喪失が大きい

    退屈の第二形式
    退屈と気晴らしとが独特の仕方で絡み合っている
    自分に時間を与えることで奴隷にはならず、自分自身に向き合う姿勢がある

    退屈の第三形式
    なんとなく退屈だ
    自由があるのだから、決断によってその自由を発揮せよ

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    2026年01月06日
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

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    自分にとって難解だったが、暇ではいが退屈になりそうなときこそ、気晴らしという楽しみを創造する知恵を働かせることの必要性を訴えていることがわかった。

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    2026年01月03日
  • 手段からの解放―シリーズ哲学講話―(新潮新書)

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    1章は難しく感じるというか、あれ何を指してるんだっけとなり、少し理解半ばだったが気にせず進めた。
    2章は1章を苦しみながら読んだおかげもあって、理解が進んだので、ちょうどよい読み方だったかも。
    結論はまあそうですねえという感じではあったかな。

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    2025年12月31日
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

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    暇と退屈を歴史、哲学などの視点から考察した本。恐らく、本書は暇と退屈を以下のように定義している。

    •暇: 義務に時間を拘束されていない状態
    •退屈: 刺激がなく不快な状態

    本書の興味深かったところは、(1)暇で退屈、(2)退屈と気晴らしの混合(気晴らしにも退屈を含む)、(3)何か退屈、という3つの状態が円環をなすという点だった。確かにこれは多くの人に当てはまる気がする。また、暇や退屈をネガティヴに捉えすぎないことと、暇=退屈だと誤認しないことが大切だと感じた。

    単純に今の気分と合っていなかったせいであるが、正直なところ、タイトルから想像したほど面白い本ではなかった。「面白いかも」と思い次

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    2025年12月28日
  • スピノザ 読む人の肖像

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    デカルト哲学を紐解き、理解と批判することによってスピノザ自身の哲学を展開していった。既存の思想の脱構築。スピノザは「読む人」であった。「エチカ」ではユークリッド幾何学の形式に基づき神、人間の精神について定義と公理から定理を導き演繹的に論証。コギト命題における矛盾の指摘から、デカルト哲学の大胆な再構築を提案している。「国家論」における政治哲学の結びの記述が浅薄でスピノザ研究者からは悪名高いらしい。

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    2025年12月28日
  • 中動態の世界―意志と責任の考古学―(新潮文庫)

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    出だしの会話から面白そうだと思ったのだったが、読み進めるうちにどんどん難しくなり、もうお経を読むように最後まで字面を目で追っただけに終わった。自分の読解力のなさに愕然。

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    2025年12月22日
  • 「利他」とは何か

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    利他に関する論考集。
    第一章の伊藤亜紗氏は、合理的利他主義や効果的利他主義といった利他についてのトレンドを概観し、その根底には利他の効果の数値化があること、数値化により漏れてしまったり失われてしまったりすることがあると説く。利他の効果を数値化することは、自らの利他的行為が相手に与える影響を規定することに繋がり、押しつけや他者の支配に繋がる。そうではなく、予測不可能性を受け入れること。予想外の他者の反応によって、自らの方が変わること。これを「うつわ的利他」と表現しているが、相手を享けることのできる利他が、良き利他ではないかと述べている。

    第二章では、中島岳志氏が、贈与論から利他を考察している。

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    2025年12月16日
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

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    兎狩りは獲物が欲しいのではなく、退屈を逃れたいから気晴らしをしたいから狩りに行く
    定住者がいつもみる変わらぬ風景は感覚を刺激する力を失っていく
    退屈とは人間の可能性の表れ
    決断の奴隷になる
    楽しむ能力を身につける
    物を楽しむことができないと退屈になってしまう
    退屈することは自由であることで、そこから決断によって退屈を人間的自由へと反転させる
    楽しむことは思考することにつながる
    贅沢とは受け取った物を楽しむこと

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    2025年12月13日
  • 真理と政治/政治における嘘

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    みすず書房の販売戦略のような気もするが、まあ読んで損はない。
    しかし、ここから「全体主義の起原」をあらためて読み直したい気になった。
    「全体主義の起原」の新訳を、ぜひとも、講談社学術文庫あたりから出してほしいところだ。

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    2025年12月11日
  • 目的への抵抗―シリーズ哲学講話―(新潮新書)

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    ネタバレ

    議会の議論より行政権力が物事を決める方が効率的かつスピーディは危険。
    →独裁と同じ
    民主主義を機能させるにはたくさんの人と会話する。

    大きな物語のない社会では、楽しみ方を勉強すること、何かを信じることが解決策。

    あなたのすることの殆どは無意味だが、しなくてはならない。そうしたことをするのは世界を変えるためでなく、あなたが世界に変えられないため。

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    2025年12月08日
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

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    暇で退屈な時に読むべき本。退屈でもないのに「売れてる本だから読んでみよ〜♪」などというミーハーな気持ちで読んではいけない。「退屈」はそれ自体が恵まれたことであり「自由」であることなのだから。

    とはいえ著者の主張は納得感もあり面白かったです。退屈は人類が定住生活を始めたためにエネルギーが余っているから感じる避けがたい感情であること。ハイデッガーは「退屈」は「自由」であることの査証であり、その時には「決断」するべきであるという(…なにを「決断」するんだろうね)。それに対し著者は、それでは何かの奴隷になる事に等しく、人間は「パーティーのような気晴らしを(時に退屈さを感じながら)楽しんでいく方が良い

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    2025年11月30日
  • 中動態の世界―意志と責任の考古学―(新潮文庫)

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    ●意志と責任について、思考の拠り所となる言葉の側面から考え、能動態と受動態の対立からなる思考ではなく、どちらにも属さない中動態から意志と責任をめぐる諸問題を分析した本。
    ●非常に読み応えのある本だった。本書のキーワードは、「中動態」と呼ばれる聞きなれない言葉だ。現在の文法には、能動態と受動態があるが、かつては受動態ではなく中動態が機能しており、のちに中動態から派生して受動態や自動詞が生まれたと本書では解説している。本書では、意志という概念を否定して、中動態の世界における責任のあり方を提示した。意志とは、何某かの加害行為について帰責性を問うために、突如出現する無根拠な概念であると説明する。このよ

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    2025年11月24日
  • 暇と退屈の倫理学(新潮文庫)

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    暇と退屈との狭間のなかでより良く生きるためのストレッチをしている自分に気づいた。

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    2025年11月02日
  • 中動態の世界―意志と責任の考古学―(新潮文庫)

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    自分で何かをする「能動態」でも、誰かに何かをされる「受動態」でもない、「中動態」という概念が古代の言語にはあった。誰かを好きになるのは、自分の意志なのか。依存症に陥るのは、その人の意志が弱いからなのか。自己責任論が跋扈する現代社会に於いて、その概念は昨今の様々な出来事について大事な視点を齎してくれる。非常に有意義かつ面白い知的冒険だった。

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    2025年10月21日