國分功一郎のレビュー一覧

  • 保育園を呼ぶ声が聞こえる

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    日本の保育園とイギリスの保育園を比較しながら、日本の保育の問題を対談形式で掘り下げていく本。

    保育園の理念とニーズがずれてしまっているという点について警笛を鳴らしている。

    子供の人格が形成される大切な時期に、いかに生活環境を整えて接するかが重要であるが、待機児童問題の対策として、基準の緩和、子供一人当たりの面積の縮小、保育士の見る児童の数の増加が解消策になってしまっている。

    政治家たちがきちんと保育の理念と現実を理解できていない。イギリスには国で統一された保育へのチェック制度があるが、日本はそれぞれの基準で運営できてしまう。という問題点を明確に指摘する。

    自分の体験からも、保育園と一言

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    2018年02月27日
  • 保育園を呼ぶ声が聞こえる

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    保育園が教育産業であることを英国の保育事業にも詳しい方を招いての座談会。改めて保育園が重要な役割を担っており、それがここ10数年の趨勢であることを痛感する。日本では単なる就労支援の手段!と考えていることにその遅れの原因があるように思われる。したがってこの問題を考えるとき、預ける母親の視点に立った検討が多いが、子どもの立場、視点を考えるという観点が抜けているとの指摘は全く同感。幼児であっても一人の人格として尊敬するという姿勢が大切である。小規模保育所(市町村認可)が2015年からスタートしたことも知らなかった。日本はあらゆることがギリギリで進められ、保育の世界も例外でないことが、ブレイディ氏の言

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    2017年10月04日
  • 社会の抜け道

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    おなじみの社会学者・古市憲寿と、若手の左寄り哲学者・國分功一郎の共著、対談集。國分もlifeで知って、とても面白いしっかりした人だなという印象を持っていた。哲学者って名乗るのは結構大変だと思う。哲学の仕事って真理の探究でしょ。思想とは違う、っていうのはイメージで線引きはわからないけど、でも逆にそう名乗っているのが新鮮。

    本の内容としては、現状、日本の社会制度や流行りなんかをバシバシと批判する感じ。古市はノルウェーに、國分はフランスに、共に学生時代留学していた経験があるので、そこと日本との違いをいいところ悪いところを上げながらやり合うのは、結構面白かった。相変わらず古市は自由で現代の権化。でも

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    2017年06月21日
  • 社会の抜け道

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    デモや消費社会、保育園に食料問題まで幅広く現代社会について対談している。当たり前の価値観が本当に当たり前かなんて比べてみなきゃ分からないし、社会は劇的になんて変わらない。何を選択して生きていくのかを考える本。

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    2016年03月09日
  • 原子力支援  「原子力の平和利用」がなぜ世界に核兵器を拡散させたか

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    この本は、副題の<「原子力の平和利用」がなぜ世界に核兵器を拡散させたか>を、計量的手法を用いて明らかにしようというものである。したがって、いわゆる環境の本という枠からは少し外れているのだろうが、「平和的利用」の中には当然「原発」も含まれるわけで、その意味からすれば、目を通してみるのも、あながち無駄なことではないと思う。平和的利用という名のもとに原子力“支援”を行う理由は、自国の経済的事情であったり、軍事的必要性であったり、要は都合の良いへ理屈にすぎないことは、誰もがわかりきっていながら、結果的に核兵器の取得を醸成することにつながっていることがよくわかる。IAEAなどを含めた国際的な諸機構も、こ

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    2015年09月19日
  • 哲学の先生と人生の話をしよう

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    直前に岡田氏の同類相談本を読んでいたので、一歩負けるなあという感じで読み終わりました。

    以下戯れ言なので本当に失礼だったら申し訳ないんですが。

    國分先生は、イケメンなのがもったいないなあって思っちゃうのは私だけなんでしょうか…

    いやなんていうか、イケメンキャラを要求されて、要求されたら応えなきゃいけないから人間って。そういう風に形作られちゃってないかなあって思っちゃう。

    素かもしれないのですが。

    いずれにしても、崩しきれないというか。なんというか、私にはちょっと面白さが足りなくて物足りないでした。イケメンとかどうでもいいんだ!私!

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    2014年10月09日
  • 社会の抜け道

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    読みやすいけど、これを出発点に考えを深める可能性がありそうな一冊。ショッピングモール、保育園、など題材は身近。だからなんだ、といいたくなるような個人の感想的な部分もあるけど、それすら裏付け部分に厚みがあるために興味ひかれた。

    興味深かったのは、社会的な運動をする際、それ自体を楽しむのか、変革を目的として啓蒙をするのかという二つのタイプについての話。前者は波及力は少ない代わりに永続的、後者は無理が生じて破綻しやすい。。など。

    確かに、周りをかえよう!という運動ってどこかしんどい。多分本人も、まわりも。割合の問題と思うけど、自分はこれが楽しい!という割合が高いほど長続きしやすいだろな。

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    2014年09月07日
  • 社会の抜け道

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    思ってたより面白かった。随分前にぱらぱら冒頭を読んでいたときは、ざっくばらんであると同時に雑多な会話の集積という印象だった。けれど、今回ふと通読してみると、なかなかどうして面白い。視点が共有されていると同時に違うことで、話が面白く転がっている。
    気になるのが、國分さんの加筆・修正部分。取ってつけたような感じだし、とっちらかった印象は加筆のせいでもあるはず。
    とはいえ、「消費と浪費」、「暇と退屈」の話を引き継いでいるものとして、『暇と退屈の倫理学』の修正点も聞けたのが収穫。

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    2014年05月20日
  • 来るべき民主主義 小平市都道328号線と近代政治哲学の諸問題

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    ネタバレ

     著者がニュース番組に出演したとき紹介のテロップで紹介されていた本。内容はまったく調べないまま買った。
     小平市都道328号線の建設問題から民主主義を考える。328号線は住民側からすると建設に合理性がない。また住民の憩いの場である雑木林が切り倒されてしまう。住民投票を実施して建設を中止させようとしたが行政側に阻止されてしまう。
     この国は民主主義の国のはずなのに、なぜ住民の意思が反映されないのか。著者はそれは議会制民主主義の限界にあるのだと考える。ルソーが提唱した民主主義は主権を立法権に規定している、現代の日本にもそれが受け継がれている。国民は立法権に関与出来る。
     しかし立法が決めたことを実

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    2014年03月25日
  • 来るべき民主主義 小平市都道328号線と近代政治哲学の諸問題

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    小平市の住民投票の新聞記事は興味を持って読んでいましたが、投票率50%に達しないため開票を行わない結果を残念に思いました。この前提があると、投票しない行い自体にも賛成反対以外の第三の意味合い、成立させない、住民投票の結果を共有しないという選択肢が出来てしまい、投票そのものが無駄になってしまって良くないと思いました。

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    2014年02月13日
  • 社会の抜け道

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    國分&古市の軽い対談集。古市さんがいつもの調子で國分さんの発言をうまく引き出している。軽いけど、それなりに考えさせられる点もある。

    IKEAとコストコでは、消費社会を否定するのではなく、新たな意味を消費者側が付加していく(ゲームセンターが高齢者のたまり場となっている例)ことで、望ましい方向に少しずつ変えていけるのではないか。それをこの本では「社会の抜け道」と言っている。

    今の社会システムにはいろいろとマイナス面もあるけど、それをひっくり返すのではなく、少しずつ上書きしていくことで、少しずつシステムを変えていくべきだし、現実的にはそれしかできない、という主張はもっとも。

    革命一発で社会を変

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    2014年01月17日
  • 社会の抜け道

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    この窮屈な、閉塞感一杯の社会の抜け道は、やっぱり、一見か弱くも実は逞しく強かな、現場の人々によって見つけられて(作られて)いくのだなぁと。興味深い対談でした。

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    2014年01月16日
  • 社会の抜け道

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    予想していたとおり居酒屋トーク的にスタートしていく。いろんな本が紹介されているので、わあ読むものがまた増えたなあ、と喜びながら。しかし、本は過去のことが記録されているもので、世の中のオンタイムからは遅れてしまうのだ、キャッチアップできないのだ、とも…まあいいや。
    消費派と半消費派的立場からショッピングモールをあれこれ。新しい公共の場であるとも、疎外感や帰るときの虚無感など。
    本書は外国の例も出しながら、あくまでも日本の「社会」を論じていて、そしてあくまでも社会の全体像ではない、と言っている。ただそこに示されている抜け穴、水漏れ穴は僕にはわりと好意的に映る。人生は、つまらないと隷属する。不満があ

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    2014年01月08日
  • 来るべき民主主義 小平市都道328号線と近代政治哲学の諸問題

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    民主主義について哲学者が書いた本。東京都小平市に住んでいる著者が、偶然に参加した道路計画見直しの住民運動を通して、理解したことや感じたことを説明している。ニュースでも話題になったが、50年以上に前に作られた道路計画を見直してほしいという住民の声が届かず、署名活動の結果、住民投票が実施されたが、投票率が50%以下だったために開票されなかった後味の悪い一件である。問題の根幹は、主権者である市民は、選挙によって代表を議会に送り出しているが、実際には行政が様々な物事を決定しており、主権者はそこに全く関われないことにあるとしている。その問題を解決するための提言もある。また、最近の住民運動の進め方にも感心

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    2013年10月29日
  • 社会の抜け道

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    ネタバレ

    國分氏のやや難解な説明を古市氏が噛み砕いて説明していく流れ。
    フーコーの下りが出てくる前半部分はやや難解。
    幼稚園・保育園の下りからぐっと読み易くなる。

    古市氏の脱力感はここでも健在。

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    2013年10月20日