倉知淳のレビュー一覧
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ネタバレゾンビものは映画も小説も好きでつい手に取ってしまう。
しかし、期待していたゾンビの話は最初の短編のみだった。もっとゾンビをくれ…。
全体的に死体が出てきて、その死体の謎を探る構成になっており、毎回私には考えつかない結末が示されて驚いた。
ゾンビが出てくる短編では、典型的なゾンビの紹介がなされるところがまた良い。そうだよね、ゾンビは脳を撃ち抜くと良いんだよね、あと、そんなに知能は高くはないんだよね…等と自分の好むゾンビ像を確認。
容赦なくゾンビに噛み殺されていく登場人物たちの描写にテンションが上がっていく。誰が生き残るんだろうと考える。
しかし、話は別の方向へ進んでいく。誰が気に食わない先輩を -
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新卒で警察庁に入った『木島壮介』は、『警察庁特殊例外事案専従捜査課』に配属される。民間人の探偵にまるで推理小説のような特殊な事件を解決してもらうべく、調査に随伴するのが彼の仕事だった。
希望とは程遠い物騒な部署に戸惑う木島の前に現れたのは、変わり者の探偵の面々だった。
糸を使った密室トリック(だが未使用)や怪盗からの(あやふやでなんとも締まりのない)予告状、手間がかかる(成立してない)見立て殺人などなど、確かに警察向きではない事件。それを言ったらおしまいなんだけど、無駄な労力だなぁ…。
連載ものを続けて読むせいだろうけど、ちょっと説明的部分がくどく感じてしまう。キャラを楽しむものなんだろうけ -
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倉知淳さんのデビュー作。7つの短編集。
全て名探偵猫丸先輩が推理する物語。
猫丸先輩の特徴
・小柄で子猫のような丸い目で童顔
・奇人変人
・好奇心旺盛で何にでも首を突っ込みたくなる
これどんな人なんだろう?
私の脳内で猫丸先輩は、うちの猫が洋服を着ている設定にした。表紙のウサギのように。
うちの猫も何でも首を突っ込んで来るのでピッタリ(=^・^=)
どれも肩の力を抜いて楽しめる軽いミステリー。疲れた時に読むとちょうど良い感じ。
中でも1番面白かった『日曜の夜は出たくない』は、自分の付き合っている彼氏が連続切り裂き魔ではないか?と疑い出す話。
どんどん怪しく思えてきて、ページをめくる手が -
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ネタバレ2017刊行 4つの話
犯人側の視点から
犯行の首尾を語り
その後捜査担当警部が
事件の真相を暴く倒叙形式のミステリー
①小説家の四季杜忍のカタワレ
②大学の主任教授 あだ名が皇帝
③劇団の脚本家 間宮〜恋人が美凪
④写真家の伽也 が犯人
①は「なぎなた」で読んだ小説
②は殺された人が自分的には
共感しない人だったのであまり同情しなかった
犯人は嫌いな感じの人だったので
警部に犯行が暴かれて気持ち良かった
③は恋人を守るため殺人をし
犯行も自白してしまったので
少し可哀想に思った
④は犯人が自虐的すぎて..
心理学の醜形恐怖症いうのが根本原因
心理学の話 -
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ネタバレ【収録作品】file 0/file 1 古典的にして中途半端な密室/file 2 大雑把かつあやふやな怪盗の予告状/file 3 手間暇かかった判りやすい見立て殺人/file E
ミステリ小説っぽい事件がリアルに起きた時になんとかするため、警察組織に出来た特殊例外事案専従捜査課(通称探偵課)。そこへ警察庁に入庁したばかりの新人・木島壮介が随伴官として配属される。随伴官とは、探偵として臨時雇用の民間人と現場との橋渡し役。何もわからず、不本意なまま、呼び出しに応じて臨場する木島だが、そこに現れるマイペースな探偵たちに手こずる。
「ミステリ小説っぽい事件」という通り、肩すかしな現実で、面白さは微 -
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奇想天外な6篇の短編ミステリー。
とんでもなく気になる変わったタイトル。内容も負けず劣らずでした。
「変奏曲・ABCの殺人」
無関係の2件の殺人事件を利用し、弟を殺そうともくろむ男。ABC殺人にする為Cの殺人を犯すが、Dの殺人が次々と起り…
まったく身勝手な男の身勝手な計画。だが世の中には多数の身勝手な人間がいるようで、自分が狙われる側に回ってしまうおち。同情はできないけどね。
「社内偏愛」
無駄をなくすために新しく開発された人事管理システム。合理的になりすぎないように人間的な『揺らぎ』を持たせた画期的なプログラムだったのだが、稀に発生する極端な偏より見せるバグで、露骨にえこひいきを受ける -
Posted by ブクログ
ネタバレ大学進学と共に上京した美衣子は、叔父の辰寅の「霊感占い所」で押しかけアルバイトをしている。お客もほとんど来ない占い所で、すぐに横になる叔父を縦にするのが美衣子の仕事だった。
白装束にぼさぼさの髪という怪しげな風体で、それらしい祈禱とお祓いを行う叔父だったが、依頼人の悩みの本質を見抜いてしまう不思議な能力があって。
なぜか読み始めると眠くなる、なにか仕掛けられているのではと思うほど。
読むのに時間がかかったー。
ほぼオンボロビルにある「占い所」が舞台の安楽椅子探偵もの。
相談に訪れる人々に謎を話すわけではなく、美衣子だけに語られる真相がほろ苦かったり、にやりとしたり。
身の回りのものが紛失する