【感想・ネタバレ】過ぎ行く風はみどり色のレビュー

あらすじ

邪険な扱いしかしなかった亡き妻に謝罪したい――一代で財を成した傑物・方城兵馬の願いを叶えるため、長男の直嗣が連れてきたのはなんと霊媒師。自宅で降霊会を開いて霊魂を呼び寄せようというのだ。霊媒のインチキを暴こうとする超常現象の研究者までもがやって来て、方城家に騒然とした空気が広がる中、兵馬が密室状態の離れで撲殺されてしまう。霊媒は方城家に悪霊が立ち籠めていると主張、かくて調伏のための降霊会が開かれるが、その席上で第二の惨劇が起きた――方城家を襲う奇怪な連続不可能殺人の謎に挑むのは、飄々とした名探偵・猫丸先輩! 著者初期を代表する傑作長編。/解説=巽昌章/新版刊行によせて=倉知淳

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ネタバレ

 まんまと騙された。祖父が部屋で撲殺され、その後降霊会で第二の殺人が起きていく…というストーリーで密室や一人二役のアリバイトリック、先入観を利用した誤認トリックといった本格ミステリーにどんでん返しが加わって最後まで読んで満足した気分になった。猫丸先輩も前作同様変人ぶりかつ名探偵ぶりを見せつけて「役者だなぁ。」と感心した。

0
2024年05月06日

匿名

ネタバレ 購入済み

鮮やか!

猫丸先輩出て来てからの、展開がとても鮮やかだった。サイ研究の描写も、その解釈も納得できるものだった。後味が切なく、爽やかだった。先輩結構人情派なんですね…?笑

0
2023年08月08日

Posted by ブクログ

2019年26冊目。読みたかったけれど、絶版状態だったので新版発売はありがたい。表紙のテイストにはしっくりきていないけど。富豪の家に怪しい霊能力者や研究者、降霊会に密室殺人、不可能殺人と設定盛り盛り。トリックそのものは少し突飛なところがあるが、仕掛けは盲点を突いていて巧い。型破りな猫丸先輩が意外とまともなことを言っていたり、解決シーンで見せる思慮深さのギャップが面白い。

0
2019年06月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

猫丸という特異なキャラクターを登場させながらも、重厚な言葉選びの文章が小説全体の格調を保っている。心情描写(特に佐枝子の)が端的に言えばかなり文学的。途中は少しクサすぎるなとも思ったが、ラストシーンできれいに収まった。
作品全体としてオカルトと理性の対立が一つのテーマであるが、オカルトを最後まで否定しきらないのがよかった。それは次の猫丸のセリフに表れている。
『そういう信念の前じゃ、僕のちゃちな推理なんて霞んじまいますね』
あくまで論理的に犯人を指摘しながらも、フミの信念に基づいた行動を否定しない。この場面かなりいい。

トリックは佐枝子が盲目であるということを読者に明言しない叙述トリックに基づく人の取り違え(トリックというかほとんど偶然)。犯行全体も猫丸の言うように偶然うまくいったもの。

0
2024年12月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

xで話題になっていたので読んだ。たぶんそういうことがなければ手に取らなかっただろうと思うので巡り合いに感謝。倉知先生の本はあまり読んでこなかったので、猫丸先輩シリーズ初読。前半は蘊蓄が多くてちょっとまだるっこしさを感じていたのだけど猫丸先輩が動き出してからは面白かった。あと左枝子のモノローグはプロローグですっかり足だけだと思い込んでたので、ちょっと面倒な女子だなとしか思ってなかったのですっかり騙されました。楽しかった。

0
2024年01月19日

Posted by ブクログ

2019.5.27
板橋病院入院中に

猫丸先輩
成一
神代さん
大内山
左枝子
霊媒師
降霊会

左枝子の勘違いによるトリック
美亜のキャラ最高
犯人は何となくすぐわかる
でも読み応えあり。

0
2019年05月27日

「小説」ランキング