紅玉いづきのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
道化師のようになったって、心は凍ったまま。
周りの良い子に合わせても、愛想笑いばかり。
言いたいことを言えずに機嫌を伺っていても、楽しくない。
だから誰もが自分だけの「居場所」を探しているのかもしれない。
心が安らぐ花園を。自分が自分でいられる花園を。
もし花園がなくなったらどうする?って友人に聞いたら…
「だったら探し求めて、作り上げるよ。単純だけど…。でも、なくなってほしくないよね。やっぱり、大切なものだし。」
この答えが返ってきて良かった。
失ったら、探す。作る。
でも願わくは「居場所」が永遠に変わらずに、仲間と居られると信じて。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ真面目な王子の王族としての責務・使命感と、孤独で聡明な姫のプライド・依存心のぶつかり合うさまを描いた話。だと思う。
まっとうな恋愛ではないのにどう見てもふたりは恋しているようにしか見えなくて、「どんな相手でもよかった」なんて独白に釈然としないものを感じつつも面白い。前作に引き続き童話ならではな都合のいい展開もありつつ(でもあの場面でミミズクが出てきて良かった!)、素直に感動できるいいお話。
というのが最終章まで読み終えての感想で。すごいのはエピローグ。
「あんたは!! 頭がよくても!! 女心がなにひとつわかんないクソ男よ!!」
このエルザの一言とその後の会話にものすごく安心した!
ふたりともそ -
Posted by ブクログ
好きでも嫌いでも、それを超えた“花園”がそこにはあった。どんな時でも。
想像と全く違いました。
こんなに苦い気持ちの詰まった物語だとは…!
受験が終わってから読み始めて良かった…
もし受験前&卒業前に読んでたら…と思うとかなりゾッとします。
なんだろう。
同姓だからこその感情なのかなぁ。
出てくる4人全員の気持ちとシンクロしました。
なんだか自分を突きつけられてばかりでした。
胸の中がゴロゴロする感じ。
高良って男の人があんなにも絡んでくるとは…
シバの章が一番真っ黒で赤黒くて、重ったるくてしんどかったです。
読み終えた後も自分の中がドロドロしています。
これが友達、なのでしょう -
Posted by ブクログ
この作品を初めて読んだのは高校生のとき。
登場人物たちがそれぞれ複雑な感情を抱えていて、どうすればいいかわからなくてもがいてくるしんでいる様子が、高校生の私にはあまりにもリアルに迫ってきすぎて、途中で読むのがつらくなった覚えがある。
今回読み返してみて、登場人物を自分と重ねてみたり、やっぱり理解できないところがあったり。でも目を背けずに読めたところは、自分も少しは大人になったのかなあという感じ。
第4章がいちばん共感できた。ラストの文章がお気に入り。
登場人物みんな、どこか危うさを持っていて、綱渡りしているイメージが浮かんだ。みんな必死にバランスをとって生きていて、ふとした拍子に足を滑らせた -
Posted by ブクログ
手に入れたホテルを、どうにかこうにか回している4人の少女。
普通のお客様ではないお客様が泊った嵐の晩に
手違いで入れてしまったのは、元のすみかの人達。
師匠を殺してしまって追放、の内容がそうだったとは。
ある意味正当防衛になるのではないでしょうか?
とはいえ、自分が殺してしまったので
良心の呵責はあると思いますが。
単なる暴走かと思ってたんですけどね~。
相手の都合で、あっちへこっちへ移動させられるのには腹が立ちます。
しかも相手の弱い所をついて、ですから、さらに腹が立ちます。
が…実力のある人を相手に怒らせてはいけないね、というよりも
手段を選ばないって素敵ですw
番外編でもう一本。
-
Posted by ブクログ
ネタバレ湖のほとりの古城ホテル・マルグリット。
その新たな女主人の候補として集められた四人の少女たちのお話です。
四人の少女たちはそれぞれ帰る場所を持たず、「このホテルの女主人になる気はないか?」の問いに頷いてやってきました。
魔山を追放された魔女・ピィ。
軍から追放された美貌の軍人・ジゼット。
とある稼業から足を荒い、「普通の女の子になりたい」・フェノン。
そして今はもう亡き国の姫君・リ・ルゥ。
四人の少女はたった一人の湖上ホテルの主の座をかけて、争い始める。
という感じで。
すごーくすごーく、少女小説だったんですが。
そんなことよりも、ジゼットさん! ジゼットさん!