山下澄人のレビュー一覧
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購入済み
山下さんの作品の中では読みやすい。創作を実践し、記憶を辿り、いくつもの書物を引用することで、生のありか、死のありか、【わたし】のありか、創作のありかなどを探っていく。その思弁的な文章に、山下さんの独特な哲学がいくつも混ぜ込まれていて、考えさせられる。おそらくエッセイ的な要素もあり、山下さんの人柄が直に感じられる。とても温かく、励ましてもらえる本。何度も読んでしまう。
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購入済み
いい本。もっと広まってほしい!
この本ができる前、mondで連載(?)されていた頃からファンで、ずっと読んでいました。一度質問した事もあります。読むと、最初はとにかく笑える。予想外の角度から回答が来たり、全然回答になっていそうになかったりで、意表を突かれて笑ってしまう。笑うと、好きになってしまうので、どういうことを言おうとしているのかと何度も読んでしまう。もうこの本を十回以上読んでいるけど、わからない部分がまだある。でも、システムが仕掛ける罠があるということ、反省は趣味であるということ、なぜかわからないがどうにかなるということ、などを理解できただけでも、かなりの悩みが解消された。それでも残る悩みは「生きているから仕方ない」と
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Posted by ブクログ
【ギッちょん】
過去のことが連想されたり、記憶が曖昧になっている感じが面白かった。でも意識をリアルに書きあらわすと案外こんな感じなのかもしれない。今がいつなのかわからなくなったり、そもそも今という瞬間自体がないように思えたり、何が架空のことで何が現実なのかもわからないような浮遊感というか掴み所のなさが良かった。
【コルバトントリ】
過去の自分が未来の自分の視点で過去の印象を語るような箇所が何箇所もあり不思議で面白い。
話の筋とかがこの小説の面白さのポイントではなく、感覚が次々と飛び込んできて記憶や予兆がごちゃ混ぜになって今考えたことなのかその時思ったことなのかもわからないような特殊な、でもリア -
Posted by ブクログ
書店をフラフラしていたら、ながしまひろみさんのカバーイラストが目に止まり思わず購入。
表紙のイラストと中身である本文が、これほど見事な組み合わせはなかなかお目に掛かれないと思います。
台詞が連続する部分などは、ページの使い方 (段落の組み方)がずいぶん大胆にも感じますが、それが言葉のリズムを作ると同時に、ここでは余白が大きくあることが作品にとってとても意味を持っているのだと思います。
物語の語り手は9歳の「おれ」ですが、脈絡なく急に話題が変わるところなど、小学生の男の子の語り方の特徴をうまく捉えているなぁと、思わずニヤリとしてしまいます。
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Posted by ブクログ
これは私的傑作です
これほど鮮明な少年たちを書けるのかと思うほど
彼らの声、息、歩き方までリアルに脳裏に浮かぶ
篠田、神永、長田、三上の4人を主軸に篠田の一人称で語られる物語
群像劇ではあるのだが、そこが山下さんの妙で篠田の目線で神永の痛みを共有するような予知夢?を見たり
篠田の目は千里眼のように他の人の「今」を語ったりする
夢か現かとはこのことです
神永は家庭環境が劣悪で、篠田家も貧しいとても
その住居環境の周りには暴力や日常茶飯事でそこに悲しみや優しさがある
彼らの心の中に精錬さ深い繋がり思いやりが見える
絶対に裏切らないし見捨てない
混沌雑多な街だからこそ彼らの絆は深いのかもしれ -
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