山下澄人のレビュー一覧
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この本ができる前、mondで連載(?)されていた頃からファンで、ずっと読んでいました。一度質問した事もあります。読むと、最初はとにかく笑える。予想外の角度から回答が来たり、全然回答になっていそうになかったりで、意表を突かれて笑ってしまう。笑うと、好きになってしまうので、どういうことを言おうとしている...続きを読む
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何度も時空を立ち戻る文章が好きなので、ドキドキしながら読んだ。中上健次しかり、カズオイシグロの「充たされざる者」しかり。こまかく、視点を変えながら、記す者として正確にその場を表現しようという気持ちが、写実の絵画みたいでワクワクした。同じことを何度も、何度も、何度も書く姿勢が、私は好き。他の本も読んで...続きを読むPosted by ブクログ
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不愉快とか、こまったなあとかも含めて、なんかわけわかんないけど何かを追体験した。これって小説じゃないとできないことだよなあ。痛いとか、自分のじゃないんだけど。Posted by ブクログ
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まるで、別の世界の迷宮に迷い込んだかのようであった。作者は、倉本聰の主催する富良野塾の二期生なので、この谷という場所はそこで先生は倉本さんなのだろうが、そこはテレビもない、冬は雪に閉ざされた場所で奴隷のような意味があるのかわからない労働をしいられ、勉強し、周囲の変化に無意識に翻弄され、まぁ、青春小説...続きを読むPosted by ブクログ
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当時を思い出している人の体内に入って
思い出を断片的にスライドショーで見るような本。
説明してあるところ以外は真っ白で
奥行きがない。
これが記憶です、と言われたらその通りですね!と答えざるを得ない...
しんせかいの後に書いてある
「率直に言って覚えていないのだ、あの晩、実際に自殺をしたのかどう...続きを読むPosted by ブクログ