北大路公子のレビュー一覧
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ネタバレこの表題を本屋で見つけた時、ドキッとした。
まさにその時の私がそうだったから。。
私の実父は現在入院中で、主治医からそう長くもたないと言われ、看護師さんからそろそろ準備した方がいいと言われた私と実母。慌てて準備する日々を送ることに。
ネットで死後の手続きや地元の葬儀屋さんを調べ、そしてキミコ先生と同じくお墓問題勃発である。
「どうするの?建てるの?買うの?誰が?私が?どこに?」
キミコ先生と同じクエスチョンがまさに私の頭の中でもぐるぐる繰り返される。
今まで他人事のように考えていたけれど、実の両親の老後や死後の問題は、当然ながら子供である私に全て降りかかってくるのだ。それはもう逃れようのない現 -
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ネタバレSNSでリアルタイムつぶやきを追っていた時のことを思い出しつつ読み進め、キミコ先生らしく明るく面白く描かれているけれどもどれほどしんどく大変な日々であったことだろうと改めて思います。
しんどいことって不思議と重なったりもするもので、感情を排するようにお母様のことをさらっと書かれていますがまだしみじみと思うには日が浅すぎる頃の記述なのだろうなとお察しした次第。
しかし「枕元に靴(キミコ先生のデビューエッセイ)」の頃からすると、酒飲みは続けておられるものの別人のような運動っぷり。
あの頃の先生を思うと、これほど(嫌々とは言いつつも登山やカヌーまで!)運動する日々を送られるようになるとは人ってすご -
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お父さんの死から、その後始末、そして、お墓を買うという連載の企画を立て、何故か、まず仁徳天皇陵を見学するという、いつもの北大路公子さん流のユニークさで始まるが、その後は、コロナ禍、冬の北海道の厳しさ、墓地の抽選、石材店巡り…とかなり厳しい状況が続いて行く。そして、お母様の死という、辛さ。「人の一生は重い墓石を負うて、遠き道を行くがごとし」とのご本人の感慨に、心から同情してしまいました。
昔のエッセイでは、ユニークな感覚に笑わされ、その合間に、時折挟まれるメルヘンのような話が魅力でしたが、今回はそれもなく、それだけ、切羽詰まった重い問題だということを考えさせられました。 -
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久々に読む北大路公子節であります。今回は乳癌の手術をした著者の養生の日記です。癌は僕も未体験なので、色々と勉強になることもありましたが、意外に思ったのは著者は体力があることです。術後、体力が落ちた満身創痍の状態から、夏場に散歩を行ってから、亡父の事務所での縄跳びをするなど「やればできるじゃん」的な要素が多々詰め込まれていました。意外な発見は他にも。著者は、あの有名俳優、橋本環奈さんと同じ身長だということ(私調べ)。そして、新たに登場したスポーツマンの編集者であるS氏。彼は、元祖S嬢ほどのインパクトはありませんが、なかなかの好青年(?)っぽいです。と、あれかくあれ、著者には何時までも健康で面白い
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「流行」とはとことん遠いところにいるはずの著者が、なぜか「流行りモノ」についての連載することに!
WEB連載に加筆・修正を加えたエッセイ。
流行りモノを全く知らない(と言うか興味がない)著者が、あれこれと想像し、ときにはコンタクトを取り、そして諦める様が書き綴られている。これが面白くないわけがない。私も疎いほうだけど、さすがにこの方よりは知ってるぞと、密かに安心してみたり、世代的にも分かるネタがあるのが嬉しい。
宮沢賢治の『クラムボン』を彷彿させる出だしに、「ハロウィン」を『走れメロス』風に擬人化させてみたりというのも面白かった。縁側日記の件ではなんだかしんみりしてしまっていたら、ゲームだっ -
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あーもぅ!面白すぎる!!!!
流行り物に疎い公子さん。
サカナクションが水族館だと思ってたり、
ももちが桃の節句に食べる和菓子と思ってたり、
セカイノオワリはノストラダムスのあとに出た、新生信仰宗教団体で歌も歌ってると思ってた。笑笑!!!!!
しかも、アナと雪の女王は、見たことないけどテレビの短いカットとか、周りの人の感想だとか、何度も流れる歌で、大体の内容掴んだ。と、申しており、その掴んだ内容もなかなかの着眼点に笑えた!!!!
そして、締めでは
人間、酒の補充を面倒くさがるようになったら、人はもう死ぬしかないのではないか。死にたくはないので、結局は買い物に行った。
という記述を読んで -
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笑える本であることは、確かなのだがそれ以上の効果がある気がしていて、それは何かと言われれば、本書は勇気を貰える本ではないかと。
ストレスだらけの世の中で、気付けばがんじがらめになっている事も多いなか、北大路公子さんの自己開示丸出しで、最初からストレスと戦う気もなくて、結果、ストレスのほうが相手にしなくなって不戦勝みたいな、ちょっと意味が判らなくなってますが、とにかく、こっちが普段気にしているようなことが本のタイトルになっていますが、あなたの日常読ませてもらったら、どうでも良くなったわ、ありがとう。という、感じの本です。
珠玉のエピソード「あまのにゅう」は必読。 -
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ネタバレキミコ先生の日常を綴った日記風エッセイ(2015年4月〜2017年3月)。
今回も先生作の妄想が絶好調。
道産子の先生の日記には”アレ”の話がたくさん出てくる。アレを言葉にすると本当に降ると思われるので口にはしない…ということでアレの実名はどうしても伏せたいらしい。
この冬最初のアレ。
アレは今年も本当に降るつもりなのか。
アレ虫が飛ぶとだいたい二週間くらいでアレが降る。
今朝も大量のアレが積もっているので一時間半かけてアレ除け。
湿ったアレのあまりの重さにへろへろになる。
等など、先生の”アレ”話は尽きることがない。
冬が近づくにつれアレの気配に怯える先生は、短い夏の間に肉を焼き酒を飲み