あらすじ
父の急逝から1年半。年金の停止、銀行口座や携帯電話の解約、会社の後始末・・・・・・と、お墓どころではなく、いまだに骨壺は神棚に置かれたまま。いよいよお墓を買うべきか悩むキミコさんだったが、まさかのコロナ禍が到来。白猫も到来。そんな中、うっかり市営霊園の抽選に当たってしまい――。お墓、買うの? 誰が? ・・・・・・私が!? はたして骨壺の運命やいかに。みなさんはお墓、どうしてます!? 脱線上等! 笑いありしんみりあり(と新たに家族となっためんこい白猫と)のつれづれ北海道日記!
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Posted by ブクログ
北大路公子さんの作品は初めて。
時に笑いを誘ったり、ユーモアある語り口が好きです。
お墓問題、親の介護、実家の片付けと
次々と起こる問題を、乗り越えてきた著者の体験は、勉強になりました。
いずれ直面するであろう同様の問題に立ち向かう覚悟を持たなきゃなーと。
Posted by ブクログ
文庫も一読。
変わらずの面白さで嬉しい限り。
エピローグにあるご自身の「病」が続編で少し語られているけど、無理をせず細々とエッセイは続けていただきたい。
Posted by ブクログ
この表題を本屋で見つけた時、ドキッとした。
まさにその時の私がそうだったから。。
私の実父は現在入院中で、主治医からそう長くもたないと言われ、看護師さんからそろそろ準備した方がいいと言われた私と実母。慌てて準備する日々を送ることに。
ネットで死後の手続きや地元の葬儀屋さんを調べ、そしてキミコ先生と同じくお墓問題勃発である。
「どうするの?建てるの?買うの?誰が?私が?どこに?」
キミコ先生と同じクエスチョンがまさに私の頭の中でもぐるぐる繰り返される。
今まで他人事のように考えていたけれど、実の両親の老後や死後の問題は、当然ながら子供である私に全て降りかかってくるのだ。それはもう逃れようのない現実。。
キミコ先生と同じくどうにかお墓の準備はできたけれど、お墓の維持もこれから大変なんですよね〜、とキミコ先生と苦労を語り合いたくなった。
キミコ先生のお父さんの生前から死後のエピソードに相変わらずほっこり。おはぎを要求するため襖をカタカタ鳴らしたり、亡くなる三日前までカツ丼を食べていたり、うちの実父と違ってお元気そうなのに驚いた。
キミコ先生のXでよく見かける猫のはなちゃんの、飼い始めのエピソードが読めて良かった。
Posted by ブクログ
お父さんの死から、その後始末、そして、お墓を買うという連載の企画を立て、何故か、まず仁徳天皇陵を見学するという、いつもの北大路公子さん流のユニークさで始まるが、その後は、コロナ禍、冬の北海道の厳しさ、墓地の抽選、石材店巡り…とかなり厳しい状況が続いて行く。そして、お母様の死という、辛さ。「人の一生は重い墓石を負うて、遠き道を行くがごとし」とのご本人の感慨に、心から同情してしまいました。
昔のエッセイでは、ユニークな感覚に笑わされ、その合間に、時折挟まれるメルヘンのような話が魅力でしたが、今回はそれもなく、それだけ、切羽詰まった重い問題だということを考えさせられました。
Posted by ブクログ
「お墓」についてあれこれ考えるエッセイかなと思い読んでみました。
が、このエッセイが書かれた時はなんとコロナ禍。
著者の予定は大判狂わせで、お墓どうこうの話はほぼなく・笑
著者の日常エッセイでした。
初めて著者のエッセイが読みましたが、面白かったです。
著者の日常が面白いエピソードだらけなのか...
はたまたその視点と書き方が面白いのか...
は分かりませんが、遠い北国の生活を知れて新鮮でした。
著者のように後回しにしたくなる&後回しにするのもすごーくよく分かるしですらすらと読めました。
時を経て、エッセイ連載当時には解決しなかったお墓問題も
最後の最後には解決されて、後味すっきりです。