隈研吾のレビュー一覧

  • 建築家、走る

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    清野由美が隈研吾から聞き取り、書かれた本なので、
    話し言葉がメインになっているので、わかりやすい。
    隈研吾の本音がよく出ていて、面白い。
    確かに、隈研吾は、世界を駆け巡っている。
    建築家としての世界的にブランドが確立されている。
    日本人の建築家のブランド力はすごいが、常に現場に行き
    ナマに話し合うという姿勢を崩していないのは重要だね。
    「コンクリートに頼ってできた、重くて、エバった感じの建築が大嫌いだ」
    「エラい建築家が作った、エライ建築」ということをはっきり言う。
    現在では、隈研吾が エライ建築家になっているのだが。
    弱い日本に生まれざるを得なかったがゆえに、悩みや迷いがある。
    結局は、建築

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    2020年03月30日
  • 新・都市論TOKYO

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    東京の都市論。街をどう見るのか?
    隈研吾と清野由美が対談し、歩きながら感じたままを話す。
    こうやって都市を見るかと、面白い視点が与えられた気がした。もっと、都市には、物語が埋め込まれていると思った。
    汐留、丸の内、六本木ヒルズ、代官山、町田。
    都会に立つ高層ビルは、オフィイスビルが多い。
    汐留のダメダメ感は、なんとなくわかるものがある。
    統一性やコンセプトがなさすぎると思う。
    それは、ある意味では、機能的で、味気ない空間と言える。
    とりわけ、東京駅から丸の内の界隈は、息が詰まりそうな空間である。ビジネスの戦場という殺伐感があるかなのか。
    街並みに感じる「風情」を削ぎ落としたというか、喪失した空

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    2020年03月18日
  • ひとの住処―1964-2020―(新潮新書)

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    好きな建築家は?と聞かれたら間違いなくあげる一人。

    新国立競技場でさらに有名になった隈研吾さんの建築家人生を振り返りながら、原点を知ることのできる一冊です。

    なんであんなに「木」にこだわるのか?という最大の謎も「なるほど!」という確かな納得感を得ることができました。笑

    ちなみに環八沿いにある「東京メモリードホール(M2)」については一切触れていなかったなあ。。。(Googleで「隈研吾 環八」と検索したら、隈研吾建築事務所のホームページには実績としては掲載されていました。)

    どこかのインタビューか本に、あの物件は自分の実績として抹消したいと言っていたような記憶がしていたので、あえて触れ

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    2020年02月20日
  • 建築家、走る

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    建築に全く疎いのですが、新国立競技場をデザインした人ということで、手にとってみる。

    建築家、走る。
    この題名が、本文を読むと、競走馬としての建築家、実際の土地と物を見に世界中をタフに泥くさく走り回る著者をうまく表せているなと思った。

    バブル崩壊後の日本での建築需要が減り、建築家もなかなか世知辛い話だけど、その中でいかに自分の求めていくものを見つけるか。この人の作った建築物をカラー写真で見て、さらに現地に行きたくなりました。歌舞伎座や石の美術館とか、能楽堂とか。
    反ハコモノ、反コンクリート、土着の繋がり、人が、素材が、土地が見えるもの。そこにしかそこでしか生み出せないもの。美しい古び方。限ら

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    2019年09月24日
  • 建築家、走る

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    建築(家)の歴史と変遷、現場での在り方、などなど。コンペと違って弱音のような部分もそのまま語り下ろし、というコンセプトもあってかリアルさが良い。
    中国での作品「竹の家」の話一つとっても、設計費の具体的価格から、素材がカビやすいという弱点から、OKが出た理由には材料費の安さが見込まれていたんじゃないのかとか、割に合わない値段を提示されて開き直る心づもりができたという話とか、うーん率直だなー。と。笑

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    2018年12月17日
  • 日本人はどう住まうべきか?

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    コンクリートのマンションの小綺麗な部屋に住まわせ、時間や規則の拘束などにガチガチに縛り付けるように、小学生の息子を育てています。どのエピソードも納得なのですが、頭が痛いです。。。
    本当にいつから日本はこんな窮屈な世間になってしまったんだろうと思いながら、そのスタイルから抜けられないー

    隈健吾さんの考え方については非常に共感できますね。私たちは大手ゼネコンより、地域や自然、未来的な思考ができる方を応援したいです。

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    2018年09月13日
  • 新・都市論TOKYO

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    古い本だけど、著者がそれぞれの街をよく知っている感じが良かった。知っている場所について書くべし。と改めて思った。
    まぁ知ってると思ってはいけない、みたいな話に最後なるのだけれど。パラダイスなき今、ストレンジャーを気取ってもいられない気がする。

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    2018年08月05日
  • なぜぼくが新国立競技場をつくるのか 建築家・隈研吾の覚悟

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    受け身で戦う。プロジェクトの進め方の鍵として、軸が見つかるまで徹底して聞き役に徹する姿勢にに共感。建築の在り方は地域や環境に密着したもの、そのための木の役割は大きい。

    紀元前ローマ時代に征服地から連れてこられたバラバラな人々をまとめるために、アウグストゥスは大理石でローマ都市を築き統合を成し遂げた。

    紀元前に、建築という先端技術が社会を変えたことが、隈研吾さんは複雑化した現代社会で木こそがそのメディア的役割を担えるのではないかという。

    オリンピックに向けた完成が楽しみになってきました。

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    2017年01月14日
  • 高校生と考える世界とつながる生き方 桐光学園大学訪問授業

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    「私は この小説を書くときに、読んでくださる人が小学六年生までの漢字を読む力があれば読んでもらえるものと思ってこの作品を書き始めました」
    と「氷点」を書いた三浦綾子さんがいってらっしゃいました。

    この本の中で出張授業をされる先生たちは
    もちろん、その道のプロフェッショナルの方たちです
    そして、聴いている対象者たちは 中学生、高校生たち
    その語り口が そのまま 一冊の本にまとめられました

    その「語り口」を読んでいて
    冒頭の三浦綾子さんの言葉を思い起こしたのです

    本当の専門家は
    ただ感心させるだけでなく
    それなら 僕も(私も) 何かやってみよう
    そんな気にさせてくれる方なのです

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    2016年07月05日
  • 建築家、走る

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    大好きな隈さんの建築は、徹底した現場主義からできている。世界中でこれをやってるんだからすごいおじさんだ。

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    2016年06月21日
  • 建築家、走る

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    世界に誇る日本の建築界第四世代の旗手・隈研吾が、直近の大作「歌舞伎座」に取り組んだ際の苦労や、20世紀の建築界の潮流と21世紀の建築の目指すべき方向について、自伝的に語った、聞き書きによる作品である。2013年に出版され、2015年に文庫化された。
    著者は、建築に関わる人類史を大きく変えたのは、1755年に発生し5~6万人もの死者を出したといわれるリスボン大地震で、こうした災害から人類を守るために「対災害システム」としての「文明」が大きく発達し、その中核を担ってきたのが「建築」であるという。即ち、中世において人の命や人生を規定していた「神」に代って、「科学」という新しい知恵を用いて強い建築を作

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    2016年01月11日
  • 建築家、走る

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    ネタバレ

    建築は景気先行きの先端に関与する。読み物としても面白かったが、表紙の神楽坂ラカグの建築は人に優しくなくて好きではないので☆四つにした。

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    2015年10月11日
  • 建築家、走る

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    隈研吾さんが肩を並べ語りかけてくるようなインタビューベース卜エッセイ。予算百万の案件を半ば投げやりにやった、とか、利き手を怪我してかえって開放感を得た、みたいな話がよかった。隈さんの建築、いやそもそも建築自体をなんにも知らない人でも、近代建築代表作やご本人の建築を写真つき時代背景解説つきなので楽しく読めます。

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    2015年08月14日
  • 日本人はどう死ぬべきか?

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    建築家が対談相手なので、海外国内の土地建物や、国内の建築計画のエピソードに絡めて、人の死を考える本です。

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    2015年03月15日
  • 新・都市論TOKYO

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    都市計画という分野はなじみがなかったが、具体的な地名をあげながら、隈研吾の講義が聞けるというお得な内容。実際に自分で汐留を歩いた時の違和感は、この本を読んで納得した。注文点は2点。対象の地図を書いてほしい。その方がより理解が深まる。もう一点は隈研吾の聞き手のおばさんが何かと偉そうなこと。逆にそれをうまく受容している隈健吾のふところの深さが感じられた。

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    2015年08月08日
  • 新・都市論TOKYO

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    ネタバレ

    タイトルの通り、現在の都市、都市開発について論じた本。
    納得感のある話がたくさんあった。
    <メモ>
    ・都市の巨大化は資金獲得の手法を激変させ、資金調達のテクノロジーが飛躍的に発展した。複数の主体から調達しなければならなくなった。一人のクライアントが建築家のデザインを評価して設計を依頼するという古典的関係性は過去のものとなった。顔の見えない複数の投資家から集金するために必要とされるのは、創造性の芸術家ではなく、すでにブランドとしてエスタブリッシュされた建築家。投資家は芸術品に対しては投資しないが、ブランドに対してならば割高でも安心して投資する。都市のイメージを決定するほどに重要な大プロジェクトで

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    2014年12月02日
  • 日本人はどう住まうべきか?

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    二人の対談が純粋に面白かった。
    震災以前は、建築は津波に対してはノーマークだったのには驚いたが、100パーセント安全なんてものはないから、「だましだまし」やるというやり方が、きっと一番必要な姿勢なのだろう。
    国策としての都市計画も大切かもしれないが、個々人が気持ちよく生活できる環境というのが何よりも大切だ。戦後の都市計画が、環境をダメにしたのであれば、これからはもう少し長い目で、企業も国も考えてほしい。
    建築、解剖学に著者なりの共通点があったのも興味深かった。

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    2014年10月22日
  • 僕の場所

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    ネタバレ

    全ての建築は犯罪。
    中でも個人住宅はもっとも犯罪性が強い。
    個人の欲望やエゴを物質を通じてリアライズする。
    お金をかけて、資源を消費し、エネルギーを消費しなければ作れない。結果として、一つの場所を占有し、環境を変えてしまうのが建築の宿命。

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    2014年09月15日
  • 日本人はどう住まうべきか?

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    ネタバレ

    最適解を足していくと「合成の誤謬」というやつが乗じますよね 自然災害の少なさ、規模の小ささは、自然への畏怖の勘定を失わせ、人間を傲慢にする。現場主義を衰退させる 忘れてならないことが一つある。現場主義の大前提は夢が存在することである 

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    2014年08月11日
  • 日本人はどう住まうべきか?

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    隈さんを知ったのは何だったかな?
    何かのTVなのは確か…で、養老先生との対談本だから、即買いしてやっと読み終えた。

    だましだましやる…またしても名言だ! もう一つ、人は適応力が優れてあるから悪い環境でも適応してすぐ馴染んでしまう。

    勉強になりました。

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    2014年01月06日