隈研吾のレビュー一覧

  • ひとの住処―1964-2020―(新潮新書)

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    ネタバレ

    ふたつのオリンピック。

    20世紀から、人は家を持てるようになった。
    チャーチル「建築信仰」 吉田茂へ
    オリンピック、新幹線、首都高速、代々木体育館

    万博
     スイス館 木のような入れないパビリオン

    武士道
    海外参入障壁、ミリ単位の精度の国産コンクリート建築
    抽象性、安藤忠雄

    ザハ
     オブジェクト指向
    コルビュジエ
     コンクリートと鉄とガラス 世界のどこでも手に入る

    新国立競技場
     世界の大御所しか応募できない

     大成建設 長岡市役所「土間」でコラボ

    木でスタジアムをつくる、木の明治神宮外苑に
    低い47.4m、地面を掘る
    新しい「国立」「国家」無数の小さく多様な物の集合
    人が庇でつながる時代

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    2020年06月26日
  • 新・ムラ論TOKYO

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    隈研吾は、家を私有することに対して、否定的な意見を述べる。
    しかし、その問題を解決する解を持っていない。
    コーポラブティブ住宅によって、みんなで作ろうとするが、
    結果私有であったために、それは失敗の要因だったとする。
    彼の頭の中には、サハラ砂漠の中での住居のように、
    簡単に建てられ、自然と境界線を置くことなく、私有しない
    原始共産制のようなユートピアが、あるのかも知れないが、
    現実的に 持ち家制度を 否定しても解決できない。
    夢の中での、住処を模索しながら、都市ではなく
    村ではない「ムラ」のイメージを掻き立てるが、
    そこでも私有制を否定することはできなかった。
    隈研吾は、自己矛盾に堕ちて、不満を述べて、吐き出し、小間物屋をしている。

    20世紀は、多くの建築物が建てられて、都市となった。
    そして、村が消えていった。それは、持ち家願望にあり、
    持ち家を持たす金融システムが確立したからだという。
    アメリカ型、集合住宅貸家型、中国の都市籍と農民籍の
    3つのパターンは失敗して、村が破壊され、消滅した。

    隈研吾の求める 青い鳥 ムラは、どこにあるのだろうか?
    下北沢、高円寺、秋葉原、小布施を街歩きする。
    下北沢の面白さが発酵して、昭和をなつがしがるムラ。
    高円寺は ユルい感じで、男権システムの暴力から逃げて、
    寛容性と慎み深さのあるムラ。
    秋葉原は、ヘンタイ性を飲み込むことで、多層な欲望を飲み込むムラ
    小布施は シティーボーイの目を持つ旦那様の作り上げるムラ。
    結果としては、私有制を否定するものは見つけられなかった。結局 日本は サハラ砂漠ではないのだ。

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    2020年03月26日
  • 日本人はどう住まうべきか?

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    ・大御所二人の対談だが、思ったよりくだけた内容。学術的なものではない。
    ・隈さんが養老さんに気を使っている雰囲気が随所にあり。予定調和すぎてつまらなくなっている。
    ・全編「だましだまし」という共通のテーマで流れを作っている。
    ・隈さんはコルビュジエを批判しているような口調だったが、最後に海にちかい小さな小屋に住み、溺死したことに共感していたのはどうなのだろう?

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    2019年09月23日
  • 新・都市論TOKYO

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    約10年前の出版であり、現在の渋谷再開発等の最新情報は載っていないものの、都内で馴染みのあるエリアの再開発経緯や街並みの対比が成されている。私自身も体感した「汐留の建物の不統一感」「代官山の独特の雰囲気」「新宿副都心の無機質さや不便さ」等、筆者が実際に歩きながら、理由や背景をレポートする形式は興味深く読めた。

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    2019年09月14日
  • 日本人はどう住まうべきか?

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    日本のサラリーマン的な非合理性あるある、合成の誤謬などを2人がトーク。
    軽めの雑談。
    ・建築学会は津波の心配をしていなかった。計算できないリスクはないことにするという悪癖のせい。
    ・コンクリート建築をつくりたがるのは計算しやすいから。木造は計算が難しい、経験則の世界。
    ・大きなものを回せば雇用が確保できるというシステムが個人も会社も社会をも飲み込んでしまった。
    ・2人はイエズス会系高校の先輩後輩。

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    2019年06月28日
  • 小さな建築

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    あとがきより。
    「…3・11の意味を考えているうちに、3・11とは、結局、大きな建築に対する天誅のようなものだったかもしれないと思えてきた。『大きな建築』という目的のために、自然条件と無関係に、建築は海岸まで降りてきた。『大きな建築』のための電力をまかなうために、原発が必要とされて、その無理が露呈した。『大きい建築』に向かって組み立てられたシステムの全体に対して、自然が天誅を下したように感じられた。」
    本書は、筆者の「小さな建築」の挑戦を綴ったもの。

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    2021年08月08日
  • 建築家、走る

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    以前読んだ著者の対談集が興味深かったので。
    早くから中国とのビジネスをしている人の
    経験談として面白かった。

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    2016年05月29日
  • 僕の場所

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    『三低主義』に続けて読んだ。この本の中で語られていたエピソードの大元の部分がじっくり書かれている。
    物を作る人の、子供のころの経験、環境、かかわってきた人たちが
    直接間接に影響していることを知るのは面白い。
    同時に、建築の世界の概要を簡単に知ることもできる。
    隈研吾の手による建物を、いろいろと見に行ってみたい。

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    2016年02月11日
  • 建築家、走る

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    大震災以降に出版された建築家の本ではじめて読んだ。彼の弱さのありようはバベルの塔の合わせ鏡なのだ。そんな話をしているわけでないのは分かっているが、土地によった施工レベルといった話は旭化成の杭打ち、の絡みで読んでしまう。とんでもない話だが、信じられないようなことが別の場所では日常だったりすることは、よくあることで。

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    2015年10月31日
  • 日本人はどう住まうべきか?

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    養老先生と隈研吾氏の対談。
    同じ学校の先輩後輩とは知らなかったが、
    かなりシンパシーを感じあってる二人だと思った。

    面白かったけど、要所要所で理想論もあって、
    異論もたくさん起こりそうだった。

    コンクリ打ちっ放しの無機質な建築は好まないとは、
    あの方のことを言っているのかしら。

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    2015年07月16日
  • 新・ムラ論TOKYO

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    全体的にはすごく面白いんだけど、男性原理・女性原理みたいな話を持ち出すこと自体が、今やとても「おっさん臭い」し、とはいえそれについてすごく勉強しているというわけでもなさそうなので、中途半端で直感的な思いつきに過ぎないもののように感じる。

    加えて、斜めからものを言ったりするのはもうやめたとこの本で言っておきながら、小布施での試みには結構斜に構えているように見える。自覚的なのかどうなのか(自覚的なら、「あえて皮肉めいたことを言うと」とでも言って欲しかった)。

    隈研吾さんは基本的に好きだし、話も態度も面白いと思って注視しているが、こういうところはいただけないと思う。

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    2015年05月29日
  • 小さな建築

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    通常の建築はラーメン構造なり壁構造なり、依存されるモジュールと依存するモジュールからなる。リスボン地震以来、災害に遭うたびに人類は自然に負けない強い建築を作るべく「大きな建築」を作ってきた。それは依存されるモジュールの強度を高めるものであった。

    この本で隈氏が提唱しているのは、殆ど単一のユニットからなる建築で、つまりモジュール同士が依存する/されるの構造を持っているのではなく、共依存する関係である。4つの章のうちでは「織る」がもっとも分かりやすいであろう。縦糸と横糸が互いに折り重なることで強度を生じさせている。これを3軸、4軸にすることで3次元に応用し、パビリオンだけではなく太宰府前のスターバックスのようなパーマネント建築を実現している。

    思想としては、共依存する構造というのは民主主義らしさを表現している。また、モジュールから構成され、またモジュールに分解できる可塑性は、柔をもって剛を制すアプローチであり、坂茂氏の一連の紙管の仕事とともに21世紀の建築構造として興味深い。

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    2015年04月19日
  • 日本人はどう死ぬべきか?

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    死をテーマにしているが、どこか他人事で飄々としとしている二人。タイトルほど死について語っているだけではなく、森羅万象なんにでも話は及ぶ。つまりは人の死は宗教から離れたところではすべてどうでも良いことだらけである、というなんだか適当なところに話は落ち着き、それでいいんじゃないかとどこか安心できる。他人の死は悼むことができるけれども自分の死は悼みようがない。そんな根本的な諦観が意外に楽に生きられる秘訣なのかもしれない。

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    2015年04月07日
  • 日本人はどう住まうべきか?

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    ネタバレ

    割と最近の著、有名なお二方の対談は
    視点も面白くメカラウロコ、、、たびたび。

    どうも、一生懸命な日本人は
    なんでもやりすぎる嫌いがあるらしい。。。
    傾斜度の大きな山肌、
    国産の木を伐採して使った後
    どうせ使うからと原生林を杉や檜に全て変えてしまった。
    傾斜度の大きな山肌は
    その土地にあった原生林を構成する木であるならば
    大雨が降ろうと、崖崩れも早々起こらない
    ところが根っこが粘らない杉や檜を
    そんな土地に均一に植えてしまうと
    あっという間に土砂災害が。。。

    また風光明媚な海岸線に一斉に走らせた道路。
    そんな道路をただただ眺めがいいと作ったおかげで
    海岸線が破壊され砂浜が消えてしまうことも。

    地形はどうやって形作られたか?
    山から流れる川が作る土砂、堆積物
    大きな海洋からの波、風にも作られた海岸線。
    そこにはまっすぐに作ってしまうことで
    今まで起こらなかった災害もおこったり、
    今まで防がれていた自然からの大きな影響を
    クッションのように遮っていた
    なんともいい具合の地形をなくすことにもなったり。

    人は長い間自然とだましだまし付き合ってきた。
    制圧する力はないことを知っていたからだ。

    また、今では珍しくもないコンクリート建築。
    シャープで現代的なその工法は
    手先が器用で真面目な日本の大工さんがいればこそ。
    コンクリートは生真面目にベニア板を並べ、
    コンクリートを流すが、
    一旦乾いてしまえば、中に何が入っているのかわからない。
    真面目な日本の大工さんの信用にかかってる。

    どことは言わないが、、、
    コンクリートの中にゴミが入ったり
    鉄筋が少なかったり、、、
    目には見えないからこそ、
    人の信用の上に成り立つ工法なのだ。

    お二人はもっと木を使った建築も!とも言っている。
    実に興味深い対談でした。

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    2015年02月09日
  • 僕の場所

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    ネタバレ

    人間は日記を書いたり、写真を撮ったり、ツイートしたり、昔から痕跡を残すことに必死になる生物なのです 人間の身体は床に触れないわけにはいかない。人間には質量があり、質量には重力がかかる 確かに靴を変えると、自分と世界が変わったような気分になります

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    2014年06月07日
  • 小さな建築

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    積む、もたれかかる、織る、ふくらます。をキーワードとして、氏の小さな建築に焦点を当てて語る。
    311以降、大きな建築への批判も込めているのだろう。
    今後の氏の建築にも注目していきたい。

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    2014年05月11日
  • 新・都市論TOKYO

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    ネタバレ

     成熟期の都市にはどんな都市計画がふさわしいのか。都市計画がいるのか否か。汐留、丸の内、六本木ヒルズ、代官山、町田の5つの街をとりあげ、それぞれの開発経緯と特徴をまとめる。それらの事例から都市開発手法を概観し、「逆向きの都市計画」「草の根のスローな都市計画」の時代であることを示唆する。

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    2013年07月24日
  • 小さな建築

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    日頃、著者は多くの大きな建築に携わられているものと思いますが、現実的には、やはりそういう中に小さな建築の考え方を生かしていただければと感じました。
    一極集中の流れが止まらないと、小さな建築を実現させる環境はますます厳しくなっていくのではないかとも考えました。
    社会の中に、自然や人間の生活と密着して存在する「小さな建築」の広がりに期待します。

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    2013年03月09日
  • 小さな建築

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    「千鳥」という手法がもっと生かせないかと思う。
    単位傘もおもしろい。
    「ふくらます」の実感は本書からは得られない。実際に見てみた行きがする。
    哲学はわかった。それで・・・・・・、日々の生活は??

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    2013年02月12日
  • 小さな建築

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    法律やら、利害関係者やら、なにやらが絡まってくる「大きな建築」に左右されてたまるか、という叫び。
    合理的な大きな建築、というのは原子力発電に通じる。小さな建築は、オカミから独立して、自分で成立しようとする。構造、意匠、設備と専門がわかれたら、もう「大きく」なっちゃう。
    小さな住宅でさえも、大きいんです。小ささのユニットと、その寿命がうまくマッチしていないと、小ささも活きない。

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    2013年01月29日