隈研吾のレビュー一覧

  • 建築家、走る
    この本は、隈建築の中から、おそらく建築家としての転機となった、印象深い(苦労した)建物の話を中心に、20世紀の建築、主にモダニズム建築への批評とそれに替わる建築を追求していく、隈氏の思想・思考的な話を絡めながら、各章が展開していきます。
    語られる氏の建築に対する思想・思考や仕事の流儀を読むと、場所や...続きを読む
  • 建築家になりたい君へ
    建築家・隈研吾氏が、建築家に興味を持つ10代へのメッセージとして綴った本です。小学時代の生い立ちから、中学、高校、大学での経験を特に詳しく語った、自伝的な内容となっています。
    タイトルから子供向けかと思い、読むのをためらっていましたが、大人でもまったく違和感なく、興味を持って読める本でした。

    表現...続きを読む
  • ひとの住処―1964-2020―(新潮新書)
    新国立競技場のコンセプトを創造する過程を、幼年期からの様々な経験をベースに記載したユニークな著書だ.コンクリートと金属での建築から、日本の感性をふんだんに取り入れた木材を中心とする構成を押し通す、強固な意思を感じる著述が多数見られて、非常に楽しめた.10種類の日本人が住む10酒類の住宅という切り口で...続きを読む
  • 小さな建築
    本の内容としては建築を小さな単位として考えようというもの。
    飛騨高山の千鳥という継手方法や太宰府のスタバの地獄組にに関する記述があり大変興味深かった。
    建築学科に所属している自分の周りには、メディアによく露出する著者の建築を表面的に批判する人がよくいるが、このような本を読むと少し見方も変わるのではな...続きを読む
  • ひとの住処―1964-2020―(新潮新書)
    近現代の社会と建築との関係を、著者自身の経験から語る一冊。
    建築の知識が全くなくても、大変面白く、興味深く読むことができた。

    建築がこんなにも社会に影響を与えてきたものだったのか、政治的な面をもったものだったのかと思った。
  • 建築家、走る
    本書を読んで、「昔はよかった」と回顧する大人にはなりたくないと強く感じた。
    また、「何かが生まれるプロセスを、真剣な思いの人たちと共有する楽しみ」を自分も体感できるようになってみたいと感じた。
  • 変われ! 東京 自由で、ゆるくて、閉じない都市
    オオバコシステムによる近代化 閉じ込めて効率化
    ITで閉じ込めなくても効率的に自由に
    建設産業の江戸時代におけるサムライ化 

    一定の評価を得た芸術家はコラボして違う地平に飛ぶ

    世界の中心都市 ジャック・アタリ
    =クリエイター階級が新しい発見への情熱を燃やす場所
     バブル期の東京はなれなかった
     ...続きを読む
  • 日本人はどう住まうべきか?
    「だましだまし」に生き抜く。「だましだまし」の建築。日本の風土、日本人の生き方に合うのは今よりも少し肩の力を抜いたものなのかもしれない。
    わたしには養老先生と隈さんが想像する社会がとても魅力的に感じた。

  • 変われ! 東京 自由で、ゆるくて、閉じない都市
    今や飛ぶ鳥を落とす勢いの隈研吾さん。東京には彼の建築が次々に建てられている。
    この本ではそういった大きなプロジェクトではなく、小さなものローカルなものへの関り、そして若き日の挫折が語られる。隈さんへの印象が変わった本。
  • ひとの住処―1964-2020―(新潮新書)
    2時間くらいで読み終わってしまった。筆者の体験談が面白い。そして、建築の側から資本主義を眺める視点が、他の著者には無くて、面白かった。建築系に進みたい人は一度読んでみたらいいんじゃないだろうか。
  • 日本人はどう住まうべきか?
    いちばん印象に残ったのは、岡山の限界集落の話。「NHKの番組で岡山の高齢者だけの限界集落を取り上げていたのね。75歳以上の人だけが住んでいる集落が、岡山には720ほどあるそうなんです。…それで俺が思うには、限界集落が720もあるということは、そこがいかに住みやすいよい場所か、ということですね。…限界...続きを読む
  • 建築家、走る
     変わったタイトルの本ですね。今回の東京オリンピック開催にあたっての新国立競技場の設計者としても有名な著者の自伝的エッセイです。
     建築家に至るまではオーソドックスなキャリアを辿り、主な経歴や実績だけを辿ると順風満帆のようにみえる著者の半生は、それこそ「走り回った」山あり谷ありの様相だったようです。
  • 変われ! 東京 自由で、ゆるくて、閉じない都市
    グローバルからワールドワイド、効率と拡大から自由と小さなものの多様性にこそ魅了がある。小さいからこそ、外を上手く取り込もうと目が向かう。

    東京の街の多くが魅了を失ったのは既存のシステムにもたれ掛かり、変わろうとしなかったから、また既得権益を守るために変えさせなかったことが大きい。

    ローンによる土...続きを読む
  • 東京 TOKYO
    東京とその周辺の隈建築を情緒感溢れる写真と場所の歴史や物語とともに紹介。図面がなく、写真も部分的なものしかないので一つ一つの建築をじっくりと理解したり味わったりすることは難しいが、その建築が建つ街の空気感のようなものを感じられる。『変われ!東京』といっしょに読むと互いに補完し合っていて良いかも。
  • 点・線・面
    20世紀、ヴォリュームの拡大を至上主義
    コンクリート空間の中に閉じ込める

    木造、線の建築
    カディンスキーとジェームズ・ギブソン

    石の基本は点だが
    積み上げると重たいボリュームになってしまう
    自然素材が表面の薄い石や木の化粧や記号に堕ちてしまった20世紀

    石の美術館
     石に隙間
     ビアンコ・カラ...続きを読む
  • 建築家、走る
    初めて読ませていただきました、隈研吾さん。面白かったです。特にコンクリートをキーワードに展開するアメリカの文化史。戦後の日本の復興の裏側に流れるアメリカ思想を、建築というレンズを通してクローズアップし、とってもわかりやすく説明してくださっています。そして、そのモダニズムに対する氏のアンチテーゼ的な建...続きを読む
  • 建築家、走る
    清野由美が隈研吾から聞き取り、書かれた本なので、
    話し言葉がメインになっているので、わかりやすい。
    隈研吾の本音がよく出ていて、面白い。
    確かに、隈研吾は、世界を駆け巡っている。
    建築家としての世界的にブランドが確立されている。
    日本人の建築家のブランド力はすごいが、常に現場に行き
    ナマに話し合うと...続きを読む
  • 新・都市論TOKYO
    東京の都市論。街をどう見るのか?
    隈研吾と清野由美が対談し、歩きながら感じたままを話す。
    こうやって都市を見るかと、面白い視点が与えられた気がした。もっと、都市には、物語が埋め込まれていると思った。
    汐留、丸の内、六本木ヒルズ、代官山、町田。
    都会に立つ高層ビルは、オフィイスビルが多い。
    汐留のダメ...続きを読む
  • ひとの住処―1964-2020―(新潮新書)
    好きな建築家は?と聞かれたら間違いなくあげる一人。

    新国立競技場でさらに有名になった隈研吾さんの建築家人生を振り返りながら、原点を知ることのできる一冊です。

    なんであんなに「木」にこだわるのか?という最大の謎も「なるほど!」という確かな納得感を得ることができました。笑

    ちなみに環八沿いにある「...続きを読む
  • 建築家、走る
    建築に全く疎いのですが、新国立競技場をデザインした人ということで、手にとってみる。

    建築家、走る。
    この題名が、本文を読むと、競走馬としての建築家、実際の土地と物を見に世界中をタフに泥くさく走り回る著者をうまく表せているなと思った。

    バブル崩壊後の日本での建築需要が減り、建築家もなかなか世知辛い...続きを読む