山中朝晶のレビュー一覧

  • 渇きの地

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    期待して読んだけど、そうでもなかったパターン。

    解説の松恋さんは「こんなに悶々とさせられる小説は珍しい」としながらも、「どこか危なっかしいところのある人物を探偵役に据えることで、作者は読者の感情を操っているのである」と、この悶々加減に好評を寄せている。
    自分的には終始ジャーナリスト魂を盾に自己弁解的な主人公の振る舞いに全然気持ちが共鳴できず、「何なんだこいつは」という気持ちが先に立ってしまい、楽しみきれなかった。

    オーストラリアの田舎町リバーセンドに赴任していた牧師が、とある日曜日の礼拝前に銃を乱射し5人の命を奪った。
    事件から1年が経過しようとする中、アフガニスタンでの取材中に心の傷を負

    0
    2025年02月17日
  • 破れざる旗の下に

    Posted by ブクログ

    南北戦争下のルイジアナを舞台にした物語。この種の小説は沢山読んだし、「風と共にさりぬ」でも十分とか思っていたが、見方をかえるとこんなに違うんだと、改めて感じた。

    0
    2025年02月13日
  • 破れざる旗の下に

    Posted by ブクログ

    SL 2025.1.24-2025.1.27
    アメリカ南北戦争が舞台。
    アフリカ系の女性奴隷、傷痍軍人の農場主の甥、巡査、北部から来た奴隷制廃止論者、賊軍の指揮官。章ごとに語り手を変え、残酷で愚かな戦争のリアルと逃亡劇を描き出す。
    北軍にも南軍にも正義はなくただ残虐な殺人があるだけ。そんな中でも高潔さや倫理観を失うことなく貫いた人たち。苦しいくらいの悲惨さの中でエピローグがちょっといい。

    0
    2025年01月27日
  • 恐怖を失った男

    Posted by ブクログ

    アクション小説だが謎もあり、楽しめた。ただ、先が気になってぐいぐい読めるかというとそうではなく、理由はまだ解明できていないけど私はあんまり好みではなかったのかも。中断を挟みながらゆっくり読んだ。

    0
    2025年01月12日
  • 恐怖を失った男

    Posted by ブクログ

    ワシントン・ポーシリーズの作者による新たなシリーズ、らしいです。
    エンタメよりのミステリっぽいポーのシリーズに比べてこちらは、なんというか、ハードボイルドなアクション小説みたいな。タフな男が一人称で物語がすすみ、まあ大概ろくでもない目にあいつつ事件の核心に突き進んでいくような。どちらが好きかはまあ好みでしょうね。自分はちょっと大味な印象をうけたので星3で。
    いやもうとにかく人が死にまくる。ケーニグがかかわった者はほとんどが。通り過ぎるたびにすれ違うたびに人死に。死ぬっていうか殺されてるんですけども。
    映像化とか視野に入れたりしてるのかな?推理したりとかそういうよりも銃をバンバン打って爆弾が爆発

    0
    2024年11月12日
  • 恐怖を失った男

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    頭のケガにより恐怖を感じなくなった、元連邦保安官のベンの、友人の失踪した娘を探すアクション小説。

    長い。
    アクションドラマを延々見せられたる感じ。
    後書きで「趣味」という言葉が出てきたけど、 なるほどね 、と納得。
    過激な描写とかはあまり気にならないけど、書きたいこと全部詰め込んでる感じで、、、ちょっと、お腹いっぱい。
    好みの問題なんだろうけど、、、。
    イギリスが舞台の作品の方が良かったな。

    0
    2024年11月05日
  • Mr.スペードマン

    Posted by ブクログ

    俺の名はスペードマン。ゴミ処理人だ。標的の名前だけ教えてくれればいい。そいつが死ぬ。それだけだ――テロ攻撃で汚染され、住民の大半が立ち去ったニューヨーク。残った人々は仮想世界に引きこもり、それすらできない貧乏人だけがうろついている。そんな街で殺し屋稼業をする俺は、ある日18歳の女性の殺害依頼を受けた。子どもは殺さない主義の俺だったが……荒廃した街に生きる一匹狼を描く、超異色クライムノヴェル。

    どちらかと言えばSF小説のジャンルに入るのかもしれないが、読んでみた。仮想世界の要素を取っ払えば、確かにハードボイルド小説であった。

    0
    2024年08月11日
  • 真珠湾の冬

    Posted by ブクログ

    みなさんの高評価に感化され、
    読んで見ました。

    事前情報は最小限に留めた為、タイトルと
    表紙からもっと太平洋戦争開戦に起因する
    事件かと勝手に想像してしまいました。

    個人的には戦中の香港〜東京の場面は
    どハマりしましたが、ホノルル〜結末は
    ちょっと微妙かなぁという感想です。



    0
    2024年03月12日
  • 真珠湾の冬

    Posted by ブクログ

    真珠湾とミステリー、どう繋がるのか。
    1940年代、ホノルル警察の刑事マグレディが
    戦争に巻き込まれながら、国を越え、時を越え殺人事件の真実に迫っていく。
    章が進むにつれ、来るぞ来るぞの開戦日、
    まさかの事態に。これどうなるの?と絶対絶命の詰み状態。ハラハラドキドキがたまらなく面白かった。
    アメリカ側から見た第二次世界大戦は、こうなのかと垣間見る事ができた。

    ハワイ、香港、日本など当時の描写が味わい深い。特に日本の描かれ方については、著者の思い入れを感じる。美しく描いていただきありがとうと、同じ日本人女性として勝手に思っている。(似ても似つかぬタイプだが…)
    ミステリーと歴史のコラボ。人間ド

    0
    2024年02月03日
  • 真珠湾の冬

    Posted by ブクログ

    『ヒデミス!2023 小島秀夫が選んだミステリー・ゴールデン・ダズン』に選ばれていたので読んでみました。

    1941年11月。ホノルルで残虐な殺され方をした男女の死体が見つかった。一人は海軍提督の甥。もう一人は東洋人の若い女。犯人の足跡を辿り、ウェーク島へ。ウェーク島でさらに犯人の人物像に近づき香港へ。香港で犯人の居所を突き止めたところ太平洋戦争が勃発し…

    ホノルル→ウェーク島→香港→東京、と場所を変え、殺人事件と戦争を絡めることで、ダイナミックで意外な展開になります。犯人と対面するシーンでは、思わず「今ここで!?」と言いたくなるほど。
    だれが味方かだれが敵か予想がつきにくく、やけに真面目な

    0
    2024年01月25日
  • 真珠湾の冬

    Posted by ブクログ

    面白くないことは無いのですが、正直前評判がかなり良かったので、期待し過ぎちゃいました。
    なんとなく話全体を通して、主人公のキザさが強めな感じがしました。そこが良いところではあるのですが、私にはちょっと合わなかったです、、、

    0
    2024年01月22日
  • 渇きの地

    Posted by ブクログ

    SL 2023.11.13-2023.11.15
    オーストラリアの内陸の町リバーセンドで牧師が教会で銃を乱射し五人を殺害した。事件の一年後取材のためやってきた新聞記者のマーティン。
    住民たちを取材していくうちにかえって事件の謎は深まり、マーティンは町にはまりこんでいく。
    いくつもの事件が錯綜して飽きさせない展開で先を読ませる。

    裏の取れていない記事を書いて窮地に陥ったりして、報道のあり方も考えさせられる内容だった。
    「真実を明かすことで誰が傷つこうとかまわない」のか、ジャーナリストは。

    0
    2023年11月15日
  • 国家にモラルはあるか? 戦後アメリカ大統領の外交政策を採点する

    Posted by ブクログ

    国家というか米国大統領について、道義とか倫理で採点する。
    段階的には、意図、手段、結果についてどうだったか。

    まあ、道義倫理といっても、米国人目線だから。
    ウッドローウィルソンて、倉山満先生が、世界を地獄に叩き込んだ大悪魔って評してる人だよね。倫理全開にしてるけど。

    フランクリンルーズベルト?
    トルーマン?

    日本の民間人のみの虐殺を狙った大空襲と、必要のない原爆落とした人たちだよね。

    何言ってんの。

    と思うところは大ながら、それが米国人の感覚なんだろう。
    日本なんて、「真珠湾」と、米国が外国を「民主化」した稀有な実績くらいしか出てこないから。
    大国でないのは辛いね。

    米国大統領がど

    0
    2023年11月14日
  • 渇きの地

    Posted by ブクログ

    オーストラリアの架空の町が舞台のミステリ。
    主人公はいわくつきの記者。事件は1年前に決着したものだが、何故評判の良い牧師が5人もの人を射殺したのか?との思いに押されて始まる。
    ポケミスで500ページ超えだからなかなか躊躇されるかも、とは思うが、読んで損はない。主人公の新聞記者としての哀しさも良かった。

    0
    2023年10月24日
  • 真珠湾の冬

    Posted by ブクログ

    1941年11月ハワイ。刑事マグレディは白人男性と東洋人女性が惨殺された事件の捜査を始める。国際情勢が緊迫する中、容疑者が香港にいることを突き止めたマグレディは香港行きの飛行艇に乗るが、それは真珠湾攻撃の前日だった

    3部構成なんだけど、1部が警察小説、2部がロマンス小説で3部がその合体版、みたいな印象。
    太平洋戦争が絡むから読み応えがすごいし(特に2部はがっつり戦争中の描写)のめり込めるんだけど、ミステリだと思っていたので3部(謎解きパート)に拍子抜け。
    この物語はミステリと思って読むとあかんやつ。

    あと、これは多分ハードボイルド系だと思う。ハードボイルド&警察小説&歴史小説好きな方はハマ

    0
    2023年05月16日
  • ハンターキラー 潜航せよ 下

    Posted by ブクログ

    なんでもないなあ。
    読み終わった感想。

    潜水艦戦に迫力があるかと言えば、あんまり現実味もない気がする。兵装とか、そう言うのは詳しいんだろうが、なんつても、骨格になる展開とかがあんまり中学生が書きそうなレベルなんで、現実味がなくて。

    原作がこれなら、映画もあんまり印象に残らなかったわけなのか。
    ちょっとがっかりしたレベル。

    0
    2023年05月15日
  • ハンターキラー 潜航せよ 上

    Posted by ブクログ

    潜水艦が好きなので。

    当初の潜水艦戦は、まあ面白かったのだが、今のところ、肝心の政治ドラマとかが、あんまり薄すぎて、興醒め中。
    映画も見たけど、あんまりいい印象残ってないなあ。

    下巻へ。

    0
    2023年05月13日
  • ピルグリム〔3〕 遠くの敵

    Posted by ブクログ

    やはり収束はこうなるか。今までの緻密な構成からすれば、物足りなさと期待外れ感を拭い得ないのも事実。とはいえ、それまでの内容も正当に評価されるべき。

    0
    2023年05月07日
  • ピルグリム〔2〕 ダーク・ウィンター

    Posted by ブクログ

    改めて、ストーリー構成の緻密さに驚く。まるで映画の脚本をト書き無しで一々文章化した様な描写力(彼は著名な映画脚本家でもあった)。そしてここまで細かく書けば、物語が中々進展しないのもうなずける。かと言って、退屈を感じさないのは、作者の力量でしょう。
    とにかく、あの悪夢の9.11同時多発テロでの身元不明の死者を使って自分の存在を消すという冒頭のトリックは素晴らしい。本書自体も惨劇からまだ日の浅い2012年に出版されているのも驚異的。

    0
    2023年05月07日
  • ピルグリム〔1〕 名前のない男たち

    Posted by ブクログ

    テンポが肝のスパイ小説に、じっくり読ませる濃厚さ、小説冒頭の事件が第25章でようやく繋がる(文庫3巻の1巻目の終わりの方)というスケール感。これは、新しいスパイ小説の登場です。

    0
    2023年05月07日