山中朝晶のレビュー一覧
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ネタバレ期待して読んだけど、そうでもなかったパターン。
解説の松恋さんは「こんなに悶々とさせられる小説は珍しい」としながらも、「どこか危なっかしいところのある人物を探偵役に据えることで、作者は読者の感情を操っているのである」と、この悶々加減に好評を寄せている。
自分的には終始ジャーナリスト魂を盾に自己弁解的な主人公の振る舞いに全然気持ちが共鳴できず、「何なんだこいつは」という気持ちが先に立ってしまい、楽しみきれなかった。
オーストラリアの田舎町リバーセンドに赴任していた牧師が、とある日曜日の礼拝前に銃を乱射し5人の命を奪った。
事件から1年が経過しようとする中、アフガニスタンでの取材中に心の傷を負 -
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ワシントン・ポーシリーズの作者による新たなシリーズ、らしいです。
エンタメよりのミステリっぽいポーのシリーズに比べてこちらは、なんというか、ハードボイルドなアクション小説みたいな。タフな男が一人称で物語がすすみ、まあ大概ろくでもない目にあいつつ事件の核心に突き進んでいくような。どちらが好きかはまあ好みでしょうね。自分はちょっと大味な印象をうけたので星3で。
いやもうとにかく人が死にまくる。ケーニグがかかわった者はほとんどが。通り過ぎるたびにすれ違うたびに人死に。死ぬっていうか殺されてるんですけども。
映像化とか視野に入れたりしてるのかな?推理したりとかそういうよりも銃をバンバン打って爆弾が爆発 -
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真珠湾とミステリー、どう繋がるのか。
1940年代、ホノルル警察の刑事マグレディが
戦争に巻き込まれながら、国を越え、時を越え殺人事件の真実に迫っていく。
章が進むにつれ、来るぞ来るぞの開戦日、
まさかの事態に。これどうなるの?と絶対絶命の詰み状態。ハラハラドキドキがたまらなく面白かった。
アメリカ側から見た第二次世界大戦は、こうなのかと垣間見る事ができた。
ハワイ、香港、日本など当時の描写が味わい深い。特に日本の描かれ方については、著者の思い入れを感じる。美しく描いていただきありがとうと、同じ日本人女性として勝手に思っている。(似ても似つかぬタイプだが…)
ミステリーと歴史のコラボ。人間ド -
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『ヒデミス!2023 小島秀夫が選んだミステリー・ゴールデン・ダズン』に選ばれていたので読んでみました。
1941年11月。ホノルルで残虐な殺され方をした男女の死体が見つかった。一人は海軍提督の甥。もう一人は東洋人の若い女。犯人の足跡を辿り、ウェーク島へ。ウェーク島でさらに犯人の人物像に近づき香港へ。香港で犯人の居所を突き止めたところ太平洋戦争が勃発し…
ホノルル→ウェーク島→香港→東京、と場所を変え、殺人事件と戦争を絡めることで、ダイナミックで意外な展開になります。犯人と対面するシーンでは、思わず「今ここで!?」と言いたくなるほど。
だれが味方かだれが敵か予想がつきにくく、やけに真面目な -
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国家というか米国大統領について、道義とか倫理で採点する。
段階的には、意図、手段、結果についてどうだったか。
まあ、道義倫理といっても、米国人目線だから。
ウッドローウィルソンて、倉山満先生が、世界を地獄に叩き込んだ大悪魔って評してる人だよね。倫理全開にしてるけど。
フランクリンルーズベルト?
トルーマン?
日本の民間人のみの虐殺を狙った大空襲と、必要のない原爆落とした人たちだよね。
何言ってんの。
と思うところは大ながら、それが米国人の感覚なんだろう。
日本なんて、「真珠湾」と、米国が外国を「民主化」した稀有な実績くらいしか出てこないから。
大国でないのは辛いね。
米国大統領がど -
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1941年11月ハワイ。刑事マグレディは白人男性と東洋人女性が惨殺された事件の捜査を始める。国際情勢が緊迫する中、容疑者が香港にいることを突き止めたマグレディは香港行きの飛行艇に乗るが、それは真珠湾攻撃の前日だった
3部構成なんだけど、1部が警察小説、2部がロマンス小説で3部がその合体版、みたいな印象。
太平洋戦争が絡むから読み応えがすごいし(特に2部はがっつり戦争中の描写)のめり込めるんだけど、ミステリだと思っていたので3部(謎解きパート)に拍子抜け。
この物語はミステリと思って読むとあかんやつ。
あと、これは多分ハードボイルド系だと思う。ハードボイルド&警察小説&歴史小説好きな方はハマ