山中朝晶のレビュー一覧

  • ピルグリム〔1〕 名前のない男たち

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    主人公だけでなく、敵、味方の背景が濃い。
    人物の過去を語りながら話が進む。
    人物紹介が退屈な序盤でも面白く読めた。

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    2015年02月10日
  • ピルグリム〔1〕 名前のない男たち

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    アメリカのあらゆる諜報機関の諜報員を監視する<機関>と呼ばれる組織に所属していたものの、9.11事件をきっかけに若くして現役を退いた、名前のない男である「わたし」。
    敬虔で厳格なイスラム教徒であり、孤高のテロリスト「サラセン」。
    三部作(三分冊)の一冊目である本作では、二人の素性が交互に行きつ戻りつ語られます。
    そしてサラセンが企てる恐ろしいテロの計画が少しずつ形を見せてきます。
    また、わたしの方は、わずかな手がかりから自分の正体を知り居場所を突き止めたニューヨーク市警の警部、そしてその妻と知り会います。
    壮大で長いプロローグといった感じで、まだ二人が直接に絡むシーンは出てきません。
    どちらかと言えば、淡々とした雰囲気ながら、静かな語り口に気がつけば引き込まれているというところです。
    2巻以降を一緒に買っておかなかったのが失敗でした。

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    2015年01月29日
  • ピルグリム〔1〕 名前のない男たち

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    久しぶりに、超大当たりを引いたかも。
    昔、フレデリック・フォーサイスや
    ロバート・ラドラムらをむさぼり読み、
    興奮した頃を思い出した。
    人物描写の深堀り具合にググっとひきつけられる。
    決して冗長なわけではなくて、非常にうまい。
    お願いだから、第 3 巻まで失速しないで欲しい。

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    2015年01月18日
  • ピルグリム〔2〕 ダーク・ウィンター

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    201412/話が拡がり、緊張感のある展開が続く。主人公の諜報員である「わたし」が優秀過ぎるきらいがあるものの、実に面白い!

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    2014年12月07日
  • ピルグリム〔1〕 名前のない男たち

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    全3巻の1巻目。
    アメリカの諜報組織に属する十万人以上の諜報員を日夜監視する極秘機関。この機関に採用された私は、過去を消し、偽りの身分で活動してきた。あの9月11日までは……引退していた男を闇の世界へと引き戻したのは〈サラセン〉と呼ばれるたった一人のテロリストだった。彼が単独で立案したテロ計画が動きはじめた時、アメリカは名前のない男にすべてを託す! 巨大スケールと比類なきスピード感で放つ、超大作サスペンス開幕! というのがあらすじ。
    語りの上手さで読ませます。

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    2014年11月16日
  • ピルグリム〔1〕 名前のない男たち

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    具体的事実の情報の積み重ねが分厚い文章のかたちになっている。連想ゲーム状に話がコロコロ変わる。テンポがいい。海外のエンタメはたまに回りくどいけど、もしかしたら母語では回りくどくないのかもしれないけど、日本語の翻訳ではたぶん回りくどさが異国情緒のようなものを醸し出すせいで、かえってブランドになっている。しかし、日本のものよりよっぽどおもしろい、というか、分厚さはある。その分厚さの正体は…皮肉めいたセリフとかでもありそうでもある。せりふはいいが、文体はパターンがあまりない。

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    2014年11月14日
  • KGBから来た男

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    チャーリー・マフィンものの新作ではなく、ニューヨークに住む元KGBの調査員が自身の過去に深いかかわりを持った巨悪に挑むクライム・サスペンス。ただでさえ複雑な人物相関に加え、覚えづらいロシア人名の多さは難点だが、ユニークな人物設定と展開の速さが良い。

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    2013年07月22日
  • 果てしない残響

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    面白かった。けど、なんとなく職場は明るく、まるで警察署が会社のオフィスのようで、残虐な犯人逮捕も仕事と割り切っている様子は、我々が知っている刑事事件とは、かなり違う。プライベートな時間もたっぷりあり、有意義に使っている。まだまだ続編がありそうな余韻が残っている。これはこれでありなのかとも思う。

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    2026年09月14日
  • 果てしない残響

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    30年前の年金詐欺事件、15年前の少女失踪事件、一見関係のない2つの事件が途中から絡み合って、、、。若干ストーリーは強引ではあるが、登場人物を含めなかなか面白かった。
    残念なのはシリーズ2作目であり、1作目は未訳。1作目からのつながりの描写もところどころみられただけに1作目から読みたかった。

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    2026年08月10日
  • 恐怖を失った男

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    追われる側が”恐怖を失った男”なのかと思ったら違った。追う側だった。だからクレイジーだ。しかも各国の特殊部隊の訓練をクリアしているという。
    おもしろい。場面転換が面白い、クールだ。映像を見ているようだ。

    痛快にバッタバッタと相手を倒していく。そして思うのである。これ、「暗殺者グレイマン」みたいだな、と。

    最後まで面白かったが、設定や構成がグレイマンぽくて。

    でも退屈はしない、爽快な物語でした。

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    2026年06月13日
  • 果てしない残響

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    テムズ川で身元不明の女性の水死体が発見され、不運な事故だと思われたが、ボーシャン警部の捜査により30年前に繊維会社の経営者が巨額の年金基金を持ち逃げしたまま行方不明になった事件と関連していることがわかる。
    同時に15年前の少女失踪事件の捜査もすることに…。

    無関係だと思われた二つの事件だが、次第に接点が見えてくる。
    この事件と並行して、帽子職人との出会い…。

    過去の二つの事件が、どういうかたちで展開をしていくのかが気になり、飛ばし気味になる。
    思いもよらぬ結末にたどり着く。

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    2026年04月15日
  • 果てしない残響

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    ネタバレ

    SL 2026.3.10-2026.3.14
    主人公とその部下がチームで捜査する警察小説。
    大変巧みに伏線が張られ、見事に回収される。さまざまな結びつきが次々と明らかになっていく過程は爽快感。登場人物たち全てが事件と何らかの関係があって、そこは少し不自然に感じた。
    シリーズ2作目で、1作目の翻訳はなく主人公たちの背景や前回の事件への言及などわかりにくいところもある。

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    2026年03月14日
  • 果てしない残響

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    いきなり2作目、のためか主人公の説明がなく、ミックスって?と思いながら進むので、読み込みにくい。ほかの登場人物も風采等不明で。

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    2026年02月12日
  • ピルグリム〔2〕 ダーク・ウィンター

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    ネタバレ

    翻訳小説は、感性と背景知識と想像力を総動員する読書なのだと思う。背景知識に乏しい私は、決して読みやすい読者ではない。

    サブタイトルの「ダーク・ウィンター」も、最初は単純に「暗い冬」「寒い冬」ほどの意味で受け取っていた。ところが調べてみると、これは2001年にアメリカで行われた、生物兵器テロを想定した机上演習(シミュレーション)の名称でもあるらしい。天然痘がテロによって米国内に拡散する―その想定を知ったとき、本作はもしかすると、そのシミュレーションを小説として拡張したものなのではないかと思った。
    とはいえ、それは「思うのみ」である。
    このシュミレーションの数ヶ月後、⒐11の攻撃を受けている。演出の小説化ではなく ⒐11を経験した小説なのですね。

    軍事、情報機関、宗教、そして各国が抱える歴史的トラウマ。そうした要素が前提知識として置かれている物語の中で、私は読書は手探り。背景を知らないがゆえに、物語の全貌や、作者が仕掛けたであろう知的な面白さに、十分たどり着けていない感覚も残る。

    それでも、理解できないまま置いていかれる不安や、何かが静かに進行しているという寒々しい感触だけは、確かに伝わってくる。その感覚こそが「ダーク・ウィンター」という言葉の示すものなのかもしれない。
    本作は、知識を持つ読者だけでなく、わからなさを抱えた読者をも、その不安の中に立たせる物語なのだと感じた。

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    2026年01月20日
  • 恐怖を失った男

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    スパイ小説の系譜。設定がお約束的だが、読者がこういうのが好きなのがよくわかっていらっしゃるという感じ。全体的にはよく練られた物語。映画の原作になりそう。

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    2026年01月12日
  • 復讐の岐路

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    警察小説じゃないだろ、に加えて意味不明の自殺願望、でもって続くのか?展開が安易だし。読みやすくはあったので+1。

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    2025年09月03日
  • 復讐の岐路

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    ニューヨーク市警の刑事マクニールの妻キャロラインが遺体で発見された。死因は自殺とされたが、妻はホワイトハウス担当の記者で仕事に打ち込んでおり自殺をするとは思えなかった。マクニールは独自に調査を開始するが、ホワイトハウスやFBIに妨害され、窮地に追い詰められていく。やがて、妻の死と数年前に自殺したセレブ女性との関連に気づく。当時、真相が何者かにもみ消されたことを知ったマクニールは、刑事として法に従うか、自ら復讐を果たすか、葛藤するが…。

    この内容、ポケミスで定価3,000円越えとは、と読後ため息。かつてなら、NVレーベルで出されたのではないか。

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    2025年08月03日
  • 渇きの地

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    ネタバレ

    期待して読んだけど、そうでもなかったパターン。

    解説の松恋さんは「こんなに悶々とさせられる小説は珍しい」としながらも、「どこか危なっかしいところのある人物を探偵役に据えることで、作者は読者の感情を操っているのである」と、この悶々加減に好評を寄せている。
    自分的には終始ジャーナリスト魂を盾に自己弁解的な主人公の振る舞いに全然気持ちが共鳴できず、「何なんだこいつは」という気持ちが先に立ってしまい、楽しみきれなかった。

    オーストラリアの田舎町リバーセンドに赴任していた牧師が、とある日曜日の礼拝前に銃を乱射し5人の命を奪った。
    事件から1年が経過しようとする中、アフガニスタンでの取材中に心の傷を負った新聞記者マーティンは「あれから1年、町はあの事件とどう向き合っているのか」というテーマで取材してこいとの上司からの命によりこの地に降り立つ。
    当の牧師は駆けつけた警官に射殺されている上、小児性愛の疑惑も掛けられている。
    ところが町の人々にコメントを求めると、意外にも擁護する声も。
    1年経過後の町の様子への取材もそこそこに、あの事件は何だったのかの謎に囚われ始めたマーティン。
    その矢先、町の北に広がる灌木地帯で発生した火災、そしてそこから発見された約1年前のものと思われる2体の若い女性の死体。
    乱射事件との関連はあるのか。。。

    1年前の銃乱射事件、1年後に見つかった死体、加えて、、、という複数事案を主要登場人物達がこれでもかこねくり回す展開。
    まるでルービックキューブのようだった。
    複数の事件を細切れにしてガチャガチャして、段々と真相に近づいていく。
    とある時点でそれっぽく見えた絵姿もどこかピタリとしないところがある。まだ何か足りない。あっちの事件の説明がつかない。
    さっき表にあった見え方はいつしか裏面に行っていて、また戻ってくるけど、やっぱり裏に行っちゃった、みたいな。

    最終的に出揃った真相にはなるほどーだったけれど、途中がとにかく忙しいし、そういう感じの印象操作はずるいなーっていうのもあって、やっぱりもう一歩というのが正直な感想。

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    2025年02月17日
  • 破れざる旗の下に

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    南北戦争下のルイジアナを舞台にした物語。この種の小説は沢山読んだし、「風と共にさりぬ」でも十分とか思っていたが、見方をかえるとこんなに違うんだと、改めて感じた。

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    2025年02月13日
  • 破れざる旗の下に

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    SL 2025.1.24-2025.1.27
    アメリカ南北戦争が舞台。
    アフリカ系の女性奴隷、傷痍軍人の農場主の甥、巡査、北部から来た奴隷制廃止論者、賊軍の指揮官。章ごとに語り手を変え、残酷で愚かな戦争のリアルと逃亡劇を描き出す。
    北軍にも南軍にも正義はなくただ残虐な殺人があるだけ。そんな中でも高潔さや倫理観を失うことなく貫いた人たち。苦しいくらいの悲惨さの中でエピローグがちょっといい。

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    2025年01月27日