あらすじ
〈サラセン〉の存在とそのテロ計画は、アメリカ政府の知るところとなった。暗号名〈ピルグリム〉を与えられた男は、すぐに追跡を開始する。敵の目標は? その手段は? 手がかりはたった二回の電話傍受記録のみ。トルコへ飛んだ〈ピルグリム〉は、そこで謎めいた殺人事件に遭遇する……一方〈サラセン〉のテロ計画は決行へ向けて着々と進んでいた。はたして〈ピルグリム〉の追跡は実を結ぶのか? シリーズ第二弾登場!
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Posted by ブクログ
つまりは第2巻です
『ピルグリム』とは名前のない男に与えられたコードネームでした
ふと『I am Pilgrim』という原題が目に留まる
うん、知ってたよ、『ピルグリム』って主人公のことに決まってるじゃん!なんだろう?なんて一瞬たりとも思わなかったよ(認めない人)
はい、物語はじっくりコトコト進みます
第2巻が終るところでもまだ『ピルグリム』はテロリスト〈サラセン〉と顔を合わせていません
3,000kmくらい離れてます
少しずつ少しずつ距離を詰める第2巻なんですが、不思議なスピード感に包まれています
じっくりコトコトなのにダレない
この不思議さは回顧録のように語られる文体とかなり頻繁にはさまれる「後になってこれが○○なことだと分かる」という表現にあると思います
つまり一々「これは伏線ですよ、後で効いてきますよ」って注意書きがされているようなもので、「えっ?どうなるの?」っていう興味がページを捲る手を早めさせるんですよね
でもね、これがあまりに多いんです
ちょっとやり過ぎじゃない?ってくら多いんです
こんなにやったら読者は最後のどんでん返しを準備万端で待ち構えちゃうんじゃんって
なのでここまでやる理由は次の2つのうちのどちらか、あるいは両方ということになります
・読者が準備万端待ち構えていても全く問題ないくらいの超弩級のどんでん返しが待っている
・頻繁に貼られた付箋は目眩ましで、読者が気付かないよう巧妙に隠された超弩級の伏線が存在する
どちらにしても超弩級な何かが待っている第3巻へGo!
Posted by ブクログ
周辺からだんだん核心に近づいていく感じ。本が閉じられず困ります。人物をたいへんしっかり描いているので、事件の重さの割になかなか進まず焦れったくなるほど。
Posted by ブクログ
ふとしたことから、テロリスト<サラセン>の企みがアメリカの知るところとなり、アメリカ政府は、<わたし>にテロリスト捜索の命をくだします。
コードネーム<ピルグリム>となった<わたし>は、わずかな手がかりを頼りにトルコの地で捜索を始めます。
少しずつ少しずつではありますが、ピルグリムがサラセンに近づいて行く展開はスリルに満ち溢れ、飽きを感じさせません。
次はいよいよ最終巻です。
Posted by ブクログ
第2巻に突入!『サラセン』のテロ計画を知ったアメリカの国家情報長官は、テロを阻止するために引退した諜報員の『私』を指名する。そして、過去も名前も捨てた『私』に与えられた暗号名は『ピルグリム(放浪者)』であった…
第2巻になり、いよいよ『ピルグリム』が本格的に動き出し、ドキドキするような展開が続く。テロの実行を着実に進める『サラセン』と僅かな手掛かりから少しずつ『サラセン』に迫る『ピルグリム』の対比描写がスリルを煽る。また、二人の描写に加え、様々な伏線や枝葉が単調になりがちなストーリーにスパイスを効かせている。
Posted by ブクログ
とにかく話がでかい。面白い。うまい。面白いだけで読ませるのは、一番すごい。読んじゃうんだよなぁー。世界をまたにかけたはなし、イスラム教に関する情報、全てが面白い。古典と違って今生きてる人間がリアルタイムで書いている臨場感もある。ワールドスタンタードのエンターテイメント。しりの穴がでかい。が、少しずつ話が着地点に迫っていくのが、まぁしゃーないけど残念と言えば残念。広がっていくときのこうようかんは半端じゃない。
Posted by ブクログ
いよいよ本格的に始まった、テロリスト「サラセン」と諜報員「ピルグリム」との戦い。
物語のテンポの良さが、お互いに見えない敵への、命をかけた挑戦の緊張感を上手く読者に伝えていると思います。
Posted by ブクログ
トルコに手がかりがあるとわかり、ピルグリムがトルコに飛ぶ。
トルコの事件まで解決するの?と思ったが、それも伏線回収のためだった。
サラセンの復讐への気持ちが深すぎてここまで闇に落ちてしまうのか、、、と思った。
Posted by ブクログ
天然痘を合成するテロリストを追う特殊チームが編成されて追跡劇が始まった。舞台はトルコ。
といってもドンパチした追跡ではなくて、情報収集で外堀を埋めていくような展開。
ピルグリムというコードネームを与えられた「わたし」のドキュメンタリー映画を見ているような気になってくる。
おもしろいけど全貌はまだ見えてこないなあ。テロリストとスパイの直接対決は3冊目におあずけかな。
Posted by ブクログ
いよいよピルグリムと言う名前を得た「わたし」の、
サラセンを探す旅が始まった。
顔も名前もわからない犯人に対して、わずかなヒントを元にひたひたと近づいていく。途方もないことに感じるのに、確実に距離は縮まっていく。
少ししっくりこないのが、このピルグリムと言う人物、
あまりにもノーマルでごく普通の感情を備えた人のように描かれていること。
凄腕の諜報員にしては非情さに欠けているような。。
わたしのイメージの中の諜報員はもっと冷徹で判断を誤らない。
この先、彼がどんな行動でどんな手際でサラセンを追い詰めていくのか、気になる。
- - - - - ここからネタバレ- - - - -
それにしても船小屋から通じる隠し通路の存在には
かなりわくわく!
Posted by ブクログ
いやー面白い。
ところどころ、過去の事件に戻ったりするのでわかりにくくなったり、まどろっこしくなるのだが、きっとすべては一点に集約されるのだろうと期待をこめ、星は四つ。
Posted by ブクログ
1巻目の最初に書かれていた事件との繋がりがようやく理解できた。
一方でまた違う事件が出てきて、そちらの話の比重が大きくなり、鬱陶しく感じはじめたところ、関係者が本題との関連性を見せてくる。
結構おもしろいかも。
Posted by ブクログ
1巻を受けて、サラセンの行動とピルグリムの追跡行が緻密に、そして濃密に描かれる。ただその分、話の展開が異様にのろい。しかも枝葉に流れることが多い。
サラセンのウィルス培養のとこだってここまで長々描くところもスゴイし、ピルグリムがそれを受けて雇われるわけだけど、それは前巻でわかってるので話が重複していく。あまりにも話が現在と過去が入り乱れるのでどうしても同じ話が出てくる。しかも今回はトルコの富豪事件の章も長いし。さらにはウフッツィ美術館の絵画修復まで。まるでダン・ブラウンだなぁ。
結局、”サラセンがウィルスを開発し、ピルグリムが連絡員の女性をトルコに見つけた”がこの2巻。
もちろん、文章も上手いしキャラもしっかりしてるので退屈せず楽しめるけどね。
3巻で終わると分かってて良かった。このペースで行くと海外ドラマみたいに数十巻になりかねないから。
Posted by ブクログ
いよいよサラセンが動き出す。そしてそれに気が付いて〈死のささやき〉が手を打つ。タイトルのピルグリムがここで分かる。1巻が序章であって本格的にここからピルグリムとサラセンの勝負かと思って読んでみたが、まだいろいろ伏線?があるようでこの巻はダッジの殺人事件の捜査の話がほとんどだったように思える。もちろんその事件がこの先大きな謎につながっていくのだから不要な箇所ではないと思うが、サラセンの動きをもう少し知りたかった。それでも読み応えは十分にあった。さてこの話がどのように終焉していくのか、3巻目が楽しみ。
Posted by ブクログ
だいぶ面白くなってきた!
2巻にしてやっと「わたし」が「ピルグリム(探究者だったかな?^^;)」になった。
2巻後半からはドキドキハラハラ。
1巻ではだれにも感情移入できなかったけど、ようやく「私」を応援できるようになってきた。
Posted by ブクログ
第 2 巻でも面白さは維持されている。
素晴らしい。
特にひねりのない時系列通りに進行する物語は、
読みやすいのだが、
第 1 巻と比べると奥行きよりもスピード感を重視した印象。
さあ、第 3 巻はどうだろう。
Posted by ブクログ
改めて、ストーリー構成の緻密さに驚く。まるで映画の脚本をト書き無しで一々文章化した様な描写力(彼は著名な映画脚本家でもあった)。そしてここまで細かく書けば、物語が中々進展しないのもうなずける。かと言って、退屈を感じさないのは、作者の力量でしょう。
とにかく、あの悪夢の9.11同時多発テロでの身元不明の死者を使って自分の存在を消すという冒頭のトリックは素晴らしい。本書自体も惨劇からまだ日の浅い2012年に出版されているのも驚異的。