山中朝晶のレビュー一覧

  • ピルグリム〔1〕 名前のない男たち

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    冒頭いきなり殺人現場シーンで主人公が登場するが、そこから話は主人公の過去、さらに過去、そして幼少時代へとめまぐるしくカットバックしながら描かれる。
    さらにはシリーズでの敵方も同じようにカットバックしながら過去に遡上して人物像が浮き彫りにされていく。
    物語の凝った組み上げられ方ではあるが、読みやすい文章であるし、キャラの陰影が鮮やかなので一気に読める。
    1作目はさながらキャラ紹介編の趣もあるが、十分に楽しめたので残り2作に期待。

    0
    2015年09月10日
  • ピルグリム〔3〕 遠くの敵

    Posted by ブクログ

    ケチをつけたい点が少なくとも二つはある。そこはかなり気に入らない。ああ、しかし。面白いんだよねえ、これが。スパイものはさほど好きではないので、なかなか手が出なかったのだけど、いやあ、2巻目からはもう一気読み。久しぶりに夜更かししてしまった。

    これは良くも悪くも「ハリウッド映画」なのだと思う。実際に映画化も決まっているそうだし、作者は「マッドマックス2」の脚本家だとのこと。小難しいことは忘れて、スピード感あふれるアクションやサスペンスに身をゆだねたい気分の時には最高だろう。

    しかしまあ、我ながらへそ曲がりだとは思うが、あまりにもわかりやすいのでは? テロリスト<サラセン>についてもしっかり書

    0
    2015年06月16日
  • ピルグリム〔1〕 名前のない男たち

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    メインのキャラクターのバックグラウンドが描かれ、これから、というところで二巻目へ。それぞれの出自がじっくり描かれているので、いやでも期待が高まります。その期待感だけでも星4つ。ワクワクしてきました〜。ここで一冊終わらすのは、商売上手だと言わざるを得ません。

    0
    2015年03月30日
  • ピルグリム〔3〕 遠くの敵

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    〈サラセン〉を追う〈ピルグリム〉の旅もいよいよ終焉。これまでの話が一つ一つ終着点へと向かい結びついていく…ことを期待した。結果、たしかにそうなった。しかも先が気になる展開で、まさに一気読みだった。情景が浮かぶのも、さすが元シナリオライター。しかし、最後の詰めが甘いのではないかと思った。ここまで緻密な計画を立てた〈サラセン〉があまりに簡単に出てきすぎではないか?愛に勝る者はないという話は分かるし、非常なテロリストも息子の前ではというのも分かる。しかしなんだろう、ここまで緻密に重ねられたフィクションの割には最後はそこかと少しがっかりさせられた。いやでも裏切られるかも!と思って読んだけど〈サラセン〉

    0
    2015年03月27日
  • ピルグリム〔2〕 ダーク・ウィンター

    Posted by ブクログ

    いよいよサラセンが動き出す。そしてそれに気が付いて〈死のささやき〉が手を打つ。タイトルのピルグリムがここで分かる。1巻が序章であって本格的にここからピルグリムとサラセンの勝負かと思って読んでみたが、まだいろいろ伏線?があるようでこの巻はダッジの殺人事件の捜査の話がほとんどだったように思える。もちろんその事件がこの先大きな謎につながっていくのだから不要な箇所ではないと思うが、サラセンの動きをもう少し知りたかった。それでも読み応えは十分にあった。さてこの話がどのように終焉していくのか、3巻目が楽しみ。

    0
    2015年03月21日
  • ピルグリム〔3〕 遠くの敵

    Posted by ブクログ

    リアル感が満載です。ラストのサラセンはもう一つヤマがあるかなと思っていましたが、少しあっさりしていました。でも、とても読みやすくストーリーもワクワクしました。これが第1部なら、あとの2作は期待大です。

    0
    2015年03月20日
  • ピルグリム〔3〕 遠くの敵

    Posted by ブクログ

    1を読み始めた時には「そんなに面白いかな?」って感じだったけど、確かに面白かった!!
    久しぶりにしばらく電車に乗り続けて読み続けたい感じだったし、そしてなにより、「わたし」がどうなるのか気になって、先に結末を読んでしまいたい衝動にかられた。
    が・・・読んでても疲れ切っちゃうので再読はしないかな。
    そして、ちょっと最後はうまくいきすぎかも。
    サラセンとの対決ももっと二転三転するかと思いきや・・・。
    でも、面白いことに間違いなし!
    1巻で挫折しなくてよかった。
    とはいえ、歴代の★5つ作品と同等には扱えないので、★4つ。

    0
    2015年02月26日
  • ピルグリム〔2〕 ダーク・ウィンター

    Posted by ブクログ

    だいぶ面白くなってきた!
    2巻にしてやっと「わたし」が「ピルグリム(探究者だったかな?^^;)」になった。
    2巻後半からはドキドキハラハラ。
    1巻ではだれにも感情移入できなかったけど、ようやく「私」を応援できるようになってきた。

    0
    2015年02月23日
  • ピルグリム〔2〕 ダーク・ウィンター

    Posted by ブクログ

    まだ核心には迫らない。
    細かい謎が解決されつつ、核心に近づく感じがいい。登場人物の背景がシッカリしているので物語に入り込みやすい。

    1
    2015年02月14日
  • ピルグリム〔2〕 ダーク・ウィンター

    Posted by ブクログ

    第 2 巻でも面白さは維持されている。
    素晴らしい。
    特にひねりのない時系列通りに進行する物語は、
    読みやすいのだが、
    第 1 巻と比べると奥行きよりもスピード感を重視した印象。
    さあ、第 3 巻はどうだろう。

    0
    2015年02月12日
  • ピルグリム〔1〕 名前のない男たち

    Posted by ブクログ

    主人公だけでなく、敵、味方の背景が濃い。
    人物の過去を語りながら話が進む。
    人物紹介が退屈な序盤でも面白く読めた。

    0
    2015年02月10日
  • ピルグリム〔1〕 名前のない男たち

    Posted by ブクログ

    アメリカのあらゆる諜報機関の諜報員を監視する<機関>と呼ばれる組織に所属していたものの、9.11事件をきっかけに若くして現役を退いた、名前のない男である「わたし」。
    敬虔で厳格なイスラム教徒であり、孤高のテロリスト「サラセン」。
    三部作(三分冊)の一冊目である本作では、二人の素性が交互に行きつ戻りつ語られます。
    そしてサラセンが企てる恐ろしいテロの計画が少しずつ形を見せてきます。
    また、わたしの方は、わずかな手がかりから自分の正体を知り居場所を突き止めたニューヨーク市警の警部、そしてその妻と知り会います。
    壮大で長いプロローグといった感じで、まだ二人が直接に絡むシーンは出てきません。
    どちらか

    0
    2015年01月29日
  • ピルグリム〔3〕 遠くの敵

    Posted by ブクログ

    孤高のエージェントと、復讐に生きるテロリストとの緊迫した鬼ごっこ。テンポよく小気味よくさくさく進むので、長いながらも飽きることはない。テロ計画が明白になった中盤からはスパイ小説全開モードで、ベタながら一気に展開する。この辺りが一番楽しかったかも。

    脚本家でキャリアを積んだ作者らしく、インパクトの強い台詞が多く、またキャラ造形も抜群に巧い。ピルグリムとサラセンの過去を対比させつつ、人生を掘り下げるシーンは読み応えがあるが、遠回りになっているので、小説としての構成はほぼ破綻している。要所要所で主人公がヒーロー化する展開も”ザ・ハリウッド”なのだが、必要枠なんだと咀嚼してしまえば何てことはない。年

    0
    2015年01月20日
  • ピルグリム〔1〕 名前のない男たち

    Posted by ブクログ

    久しぶりに、超大当たりを引いたかも。
    昔、フレデリック・フォーサイスや
    ロバート・ラドラムらをむさぼり読み、
    興奮した頃を思い出した。
    人物描写の深堀り具合にググっとひきつけられる。
    決して冗長なわけではなくて、非常にうまい。
    お願いだから、第 3 巻まで失速しないで欲しい。

    0
    2015年01月18日
  • ピルグリム〔2〕 ダーク・ウィンター

    Posted by ブクログ

    201412/話が拡がり、緊張感のある展開が続く。主人公の諜報員である「わたし」が優秀過ぎるきらいがあるものの、実に面白い!

    0
    2014年12月07日
  • ピルグリム〔1〕 名前のない男たち

    Posted by ブクログ

    全3巻の1巻目。
    アメリカの諜報組織に属する十万人以上の諜報員を日夜監視する極秘機関。この機関に採用された私は、過去を消し、偽りの身分で活動してきた。あの9月11日までは……引退していた男を闇の世界へと引き戻したのは〈サラセン〉と呼ばれるたった一人のテロリストだった。彼が単独で立案したテロ計画が動きはじめた時、アメリカは名前のない男にすべてを託す! 巨大スケールと比類なきスピード感で放つ、超大作サスペンス開幕! というのがあらすじ。
    語りの上手さで読ませます。

    0
    2014年11月16日
  • ピルグリム〔1〕 名前のない男たち

    Posted by ブクログ

    具体的事実の情報の積み重ねが分厚い文章のかたちになっている。連想ゲーム状に話がコロコロ変わる。テンポがいい。海外のエンタメはたまに回りくどいけど、もしかしたら母語では回りくどくないのかもしれないけど、日本語の翻訳ではたぶん回りくどさが異国情緒のようなものを醸し出すせいで、かえってブランドになっている。しかし、日本のものよりよっぽどおもしろい、というか、分厚さはある。その分厚さの正体は…皮肉めいたセリフとかでもありそうでもある。せりふはいいが、文体はパターンがあまりない。

    0
    2014年11月14日
  • KGBから来た男

    Posted by ブクログ

    チャーリー・マフィンものの新作ではなく、ニューヨークに住む元KGBの調査員が自身の過去に深いかかわりを持った巨悪に挑むクライム・サスペンス。ただでさえ複雑な人物相関に加え、覚えづらいロシア人名の多さは難点だが、ユニークな人物設定と展開の速さが良い。

    0
    2013年07月22日
  • 復讐の岐路

    Posted by ブクログ

    警察小説じゃないだろ、に加えて意味不明の自殺願望、でもって続くのか?展開が安易だし。読みやすくはあったので+1。

    0
    2025年09月03日
  • 復讐の岐路

    Posted by ブクログ

    ニューヨーク市警の刑事マクニールの妻キャロラインが遺体で発見された。死因は自殺とされたが、妻はホワイトハウス担当の記者で仕事に打ち込んでおり自殺をするとは思えなかった。マクニールは独自に調査を開始するが、ホワイトハウスやFBIに妨害され、窮地に追い詰められていく。やがて、妻の死と数年前に自殺したセレブ女性との関連に気づく。当時、真相が何者かにもみ消されたことを知ったマクニールは、刑事として法に従うか、自ら復讐を果たすか、葛藤するが…。

    この内容、ポケミスで定価3,000円越えとは、と読後ため息。かつてなら、NVレーベルで出されたのではないか。

    0
    2025年08月03日