山中朝晶のレビュー一覧
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オーストラリア内陸の町リバーセンドの教会で、牧師が銃を乱射し五人を殺害する事件が起きた。一年後、町へ取材に訪れた新聞記者のマーティンは、住民が牧師を庇う証言をすることに気づく。だが、町外れに住む男だけは、住民の言葉を信用するなと警告するのだった。そんな中、山火事が町を襲い、火災現場からかつて行方不明になった観光客の他殺体が発見される。この事件にも牧師が関わっていたのか―?牧師の過去と、彼が事件を起こした真の理由とは。
オーストラリアの暑く乾いた田舎町のブックカフェから始まる物語。報道内容が二転三転して、トラブルになること間違いなし。推理の過程で主人公があれこれ悩み過ぎ。だからこの厚さになった -
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フィクションでありながら、とても作り物は思えない・・手に汗を握る慟哭のストーリー展開だった。
かなりの分量があり、読み通せるか時間的に不安だったものの、細切れの時間を積み重ねた分、感動がじわじわとボディブローを効かせ、ラストは圧巻。
ホノルル警察の刑事が辿る怒涛の時間は日本人がぜひとも読むべき内容と思えた。
3部構成で、骨格が明確な事もあり、中だるみは全く感じさせない。
第一部な刑事もの、捜査の執念とお定まり「上司との方向性のずれ」
第2部に入るとマクレディのプライベイトに少しずつ光が当てられていき、事態は思いがけない動きを展開・・ウェーク島、香港、日本と時空間を隔てる舞台が広がっていく。
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ネタバレいよいよピルグリムと言う名前を得た「わたし」の、
サラセンを探す旅が始まった。
顔も名前もわからない犯人に対して、わずかなヒントを元にひたひたと近づいていく。途方もないことに感じるのに、確実に距離は縮まっていく。
少ししっくりこないのが、このピルグリムと言う人物、
あまりにもノーマルでごく普通の感情を備えた人のように描かれていること。
凄腕の諜報員にしては非情さに欠けているような。。
わたしのイメージの中の諜報員はもっと冷徹で判断を誤らない。
この先、彼がどんな行動でどんな手際でサラセンを追い詰めていくのか、気になる。
- - - - - ここからネタバレ- - - - -
それにして -
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というわけでスパイ小説です
池上彰さんの本でスパイ小説を読みたくなったタイミングでたまたま『真珠湾の冬』の訳者山中朝晶さんで検索かけたら見つけました
こんな出会いも推奨したい
全3巻の第1巻なんですが
すごいです
あらすじで「アメリカは名前のない男にすべてを託す!」とありますが、1巻終わった時点でまだ託されておりません
題名の『ピルグリム』も全くなんのこっちゃわかりません
では、1巻では何が語られたのか?
ほぼ登場人物紹介です
主人公「わたし」の半生、彼と闘うことになる(であろう)テロリスト〈サラセン〉の半生、主人公の相棒役を務める(であろう)警部補の人となり
テロリスト〈サラセン〉がど -
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ネタバレ2023私が読みたい本3選に選んだ1冊を読み終えました。
読み応え十分な作品で、タイトル通りに第二次世界大戦の前後、ハワイで起こった凶悪な殺人事件を追うマグレディ刑事の視点で描かれたストーリーです。
殺人事件と戦争?戦争のどさくさに紛れた殺人ではありません。
犯人を追うマグレディが戦争という苦難に巻き込まれながら、最終的には犯人を追い詰めるというのがざっくりとしたストーリーです。
開戦の色が濃くなってきたハワイ、犯人を追い訪れた香港の地で捏造された事件で勾留され、そのタイミングで開戦をむかえます。
そして物語の舞台は日本へ。
東京が焼け野原となっていく焼夷弾による絨毯爆撃、悲惨な戦 -
購入済み
「ハンター・キラー 潜航せよ」の前日譚。「潜航せよ」が面白かったので、さっそく購入した。
こちらもなかなかスリリングな味わい。南米の麻薬王と米海軍の対決は見もの。本作に登場する
「スペードフィッシュ」は老朽化した原潜だが、麻薬組織との闘いに、退役直前の老朽艦を投入
するあたりが、いかにもエンターテインメント作品らしい。人、モノ、カネ。全てがそろってい
る米軍が本気になれば、麻薬組織など簡単に殲滅できそうなものだが、現実は異なる。科学技術
の進歩と潤沢な資金で、最近の麻薬組織は、高度なハイテク技術を駆使し、元特殊部隊の兵士を
傭兵として使うなど、かつてないくらいに進化をとげた強敵。さ