山中朝晶のレビュー一覧
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物語の始まりは1941年11月26日のハワイ・ホノルル!
タイトルからも既にピンっ!とくるところ…
陸軍を退役し、ホノルル警察の刑事になったマグレディは惨殺された男女の奇怪な事件の捜索を始める
そしてマグレディは事件を追ってハワイを離れることになるが、あの奇襲攻撃により時代の激しい波に飲み込まれてしまう
犯人は誰か、事件の真相は?
マグレディの運命は?
もうこれ以上は無理…(笑)
とにかく丁寧な調査のうえに書かれた歴史小説であり、スパイ小説でもあり、マグレディ刑事自身の人間物語でもあり、壮大なスケールで描かれたハードボイルドミステリーでもあり…
なんといっても、私はマグレディ刑事に魅 -
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名作★5 人間がやってしまう最も愚かな所業「戦争」狂気と凄惨さに希望も見えない #破れざる旗の下に
■あらすじ
南北戦争時代のアメリカ南部ルイジアナ。歩兵連隊に従軍していた外科医のウェイドは、辛い体験をして伯父チャールズの農園に身を寄せていた。その農園の奴隷として働いていた黒人女性のハンナは、かつて幼い息子と生き別れてしまい傷心の毎日を送る。
巡査のピエールは、農園主スアレスが殺害された事件を追っていた。ハンナが関係していると睨んだピエールは自身の根拠だけで逮捕してしまう…
■きっと読みたくなるレビュー
名作★5 日本人には馴染みが薄い、アメリカ南北戦争の悲劇を描いた戦争小説です。
将 -
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ハードボイルドで渋く、非情な面もありながら優しさも持ち合わせている主人公ベンは、数々の特殊部隊で経験を積んだ銃器・格闘のスペシャリスト。「恐怖」の感情を失っているので、淡々と戦闘の準備をし、淡々と敵を倒していく。しかし感情そのものを失っているわけではないため、味方が殺害されれば憤るし、相手に対する同情心や憐憫も持ち合わせている。恐怖を感じないからこその無敵感が痛快。
著者のキャリアに裏打ちされた詳細な描写、手に汗握る戦闘シーンと息の詰まる隠密行動、ウィットに富んだ会話など、この方だからこそ書けるストーリー。ワシントン・ポーシリーズとはまた違った面白さ。
ただ、邦題がちょっとチープな印象を与えて -
匿名
ハードボイルド・アクション小説
アクションに次ぐアクション!
一気読み必至!
私はハードボイルド初心者でしたが、読みやすい!
超オススメ!
ワシントン・ポーシリーズのファンでなので、違うと知った瞬間ガッカリしたのも束の間、
表紙のゴリラみたいな白人男性に一目惚れし、即ジャケ買い。
読み始めたら、一気に引き込まれました!
スーパーヒーローのように最強な主人公ベンの行動力と判断力が素速いだけでなく、
彼は脳の病気により恐怖を感じる感覚が欠けているため、
どんなピンチや修羅場にも恐怖を感じることなくぐんぐん向かっていって敵をやっつける!
もはや無双状態かと思われたが、果たして、、、!?
始めから終わりまでずっっと緊迫感があ -
Posted by ブクログ
ヒデミス2023の中で読みたかった2作目ですが、こちらの翻訳は癖が無くて読みやすかったです。ただ、一つだけ文句を言わせて貰うと邦題が酷い…。素晴らしい大作なのに真珠湾攻撃を書いたチープな作品と勘違いされません…?お陰で友人に「まーたそんなん読んで!前世は兵士やったんか?!」と突っ込まれました。輪廻転生って何年サイクルなんだろう、と真剣に考えてしまったと言う話は置いといて。
紹介では犯罪捜査の途中で真珠湾攻撃が始まるとの事でしたので、そんなてんこ盛りして大丈夫?!と気になりすぎて拝読したのですが、大丈夫どころか全て繋がる歴史大作ロマンと言って差し支えない作品でした。
先ず、これを海外の方が書い -
Posted by ブクログ
とにかく壮大なストーリー
いつの時代も私達は、大切な人とささやかな日々を過ごしたいだけなのに…
戦争は人生を大きく変えてしまう…
“ホノルル警察の刑事・マグレディを主人公にした警察小説”
といった雰囲気で始まるこの作品。
しかし、時は1941年11月26日。
太平洋戦争を背景にしたこの作品は、警察小説の枠を超え、舞台もハワイから香港、東京へと移っていく。
マグレディは戦争という大きな波に飲み込まれ、その人生は思わぬ方向へと転がっていく…
原題は「Five Decembers」
主人公と共に12月を5回経験した私は、まさに放心状態。
フィクションと分かっているが、戦時下のリアルな描写に胸が