文倉十のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ニョッヒラに残されたホロとロレンスの日常を描く、狼と「香辛料」のほうの続編。3冊目になりました。
・ 春の「発情期」を絡めた(ケモミミものだとありがちですw)「狼と春の落とし物」
・ ミューリ出発前、異端調査官の視点で「狼と香辛料亭」の繁盛の秘密を語らせた「狼と白い猟犬」
・ 前巻、「狼と香辛料の記憶」の日々のなんということのない出来事を、ロレンスと死別した後もホロが思い出せるよう日記をつけることにした、というエピソードを受けて、逆に日々の小さな幸せを先に日記に書き、実現させるようロレンスに迫るという「狼と飴色の日常」
・ 山中で硬貨の打刻槌を持った行き倒れを見つけたホロが、自分たちの身の上 -
Posted by ブクログ
ネタバレいつか終わりはくるけれど、とはいえ長く続く二人の生活を、様々な味付けで楽しもうとしている感じが良い。燕麦のパンも黒パンも、楽しむ方法はあるんだぞ?といった感じ。
「成就した恋ほど語るに値しないものはない」「幸福な家庭はすべて互いに似かよったものであり…」そんな言葉は間違いでなく、時として感情を揺さぶられることが楽しさであり充実であるのではないか、とすら思える。
ただ、飽きは必ずやってくるもの。このシリーズは21巻があるとすれば話が動きそうだけど、どうかな。
もちろん、ロレンスによるホロをお姫様のように扱いつつの楽しい会話の掛け合いは相変わらず面白い。ホロの言葉の裏に含まれた意味を吟 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ短篇集。コル視点の「狼と甘い牙」、ホロ視点の「狼と香辛料の記憶」など多様ではあるが、シリーズ本編完結後の物語ということもあり、飽きが訪れるのは避けられない。
特に「狼と香辛料の記憶」では、平凡な日々の繰り返しが記憶に残らずに流れていってしまう不安がホロを襲う。彼女のような特殊な環境にあらずとも、じりじり追い詰められるだけの受け身生活を送っている自分にとって無関係のテーマではない。
こうした不安の中でまず考えるのは、やはり何かイベントの発生により生活に刺激を与えることだろう。作中のホロのように、ハンナの登場で夫と一悶着・・・とか、なるほど分からんでもない。自分から新しい世界にどんどん踏み -
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