文倉十のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
-何度でも殺したらいい、何度でも蘇るから-
「タマシイビト」に周囲の記憶毎その存在を喰われ、別人として生まれ変わる「イケニエビト」実祈。
彼女を覚えているためには、彼女を自ら殺さなければならない。
彼女との思い出を守ろうとする少年少女を描いた切なくほろ苦くてでもどこか少し甘いラブストーリー。
第4回MF文庫J 優秀賞受賞作品。
ラノベでは珍しくキャラではなくて設定をベースにしてストーリーが展開していくタイプで、
読んでいる間は続きが気になって引き込まれました。
文体は殺伐とした世界観と若者特有の世界に対する諦念があらわれているように、
一人称文体にも関わらずどこか客観的で淡々としていて、
どこかもの侘しさを感じさせてくれます。
読み終わりは完全なハッピーエンドではないですが、
それ故にむしろ希望のあふれた清々しいものになっています。
全体的に少し青臭く淡々としているけど、
とても心に染みいり記憶に残るタイプの作品だと思いました。
このごろ漠然とした無感動な日々に一種の諦念を抱いている人に読んでほしい一冊 -
Posted by ブクログ
読み終わりました。
今回は外伝。短編集。
メインはずっと以前の章で活躍してくれた羊飼いの娘ノーラの後日譚。
相棒のわんこ、エネクの視点で描かれています。
まるで「キノの旅」の陸くんのようです。
さて、ロレンスたちとの作戦でちょっと稼げたノーラさんは夢であった仕立屋になるため、かつて疫病で人口の半分を失ったという町にやってきたのです。
そこで嬉しかったり、失望したり、また嬉しかったり。これまでになかった体験をするのでした。
そしてとんでもないことが待っているのでした。
もしロレンスと再会することがあったらきっととても驚かれてしまうことでしょう。
他の短編でもホロさま視点の作品があり、今回はいつもと異なる語り口の作品集でした。
これまでの作品を読んでいたら楽しめます。というか、そうでないと楽しさ半減でしょう。外伝とはそういうものですが。