山内マリコのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
憧れのパリになかなか行けていないそれぞれの女性の人生をまとめた小説。
それぞれの悩みや女性ならではの結婚や子どもを持っている。ただ必ずフランスに行くことを憧れているけどなかなか行けずにいる。
最後は最初に出てきたフランス語学院に通うことにした子がフランスで旅行会社で勤めていて8月のバカンス期間でどこも営業していない中で南フランスだゆったり過ごすプランにそれまで出てきた方々が参加する話。
憧れの海外で暮らすことは他の人にとってはよく聞こえるが、実際その国ならではの合わない部分や気になるところは出てくるので結局悩みから逃れることは出来ない。だが、快適に過ごすこともできるということを言っている気がする。
海外に住んでいたからよく分かるが、完璧な生活を送ることができる国は存在しない。
またヨーロッパならではのバカンスをしっかり取る文化は改めて良いなと感じた。
旅行となるとやりたいことを詰め込んでしまって疲れてしまうが、ゆったり何もしないプランも良いなと思った。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ偶然見かけた行方不明者「アズミハルコ」のグラフィティを中心に、地方に住む"必要とされたい"人たちそれぞれを描いた話。
愛菜たちと春子たちの2つのパートがあったが、年齢が近いこともあり、私は春子の気持ちにとても共感した。
曽我氏との、あったかなかったかわからないような関係性が切れた時の無力感、そして無力感から来る喪失感。社会人になると、学生ほど良くも悪くも距離が近くなりづらい。普段はさほど気にならないが、ふとした拍子にすごく大きなダメージを与える。そんな普段言いえない気持ちがとても明確に描かれていたように思う。
愛菜と春子は全然違う性格だが、言葉を選ばずにいえば男に必要とされたいという点で共通していて、最終的に今井さんも含め女性たちで力強く生きていく描写が良かった。
また、最後の愛菜のセリフ「行方不明の女の子たちが、辛い目にあっているのではなく、ムカつく現実から逃げて、ヘラヘラ楽しく生きていることを祈った」というのが前向きな結びとなっていて、作者からのエールというか、この作品の核のメッセージじゃないかなと思った。
山内マリコさんの作品はこれで二作目だが、具体的な名称(「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」など)の使用、特に繊細な女性の心理描写、いわゆる"地方"に生きる人達の描写がすごくリアリティがあり、ページをめくる手が止まらなかった。