神永学のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「天命探偵」の新しいシリーズが始まった。
眠り続ける志乃のために、危険を承知のうえで警察に協力していく真田たち。
志乃がみる夢を解析し、事件を事前に阻止しようと懸命に動くのだが・・・。
新しく登場した二人は共に謎めいている。
真田のバディとなる黒野は、ずば抜けた頭脳を持ちながらも常に毒舌、常に上から目線の男である。
どこか信頼しきれないものを感じながらも真田はバディとして行動するのだが、黒野自身は自分のペースで独自に行動し真田を振り回す始末だ。
夢の解析を担当している塔子もまた、どんな経緯で真田たちももとへ送り込まれたのか詳細はわかっていない。
眠ってはいても「事件の予兆」を見続ける志乃とい -
Posted by ブクログ
時代を超えて前世の記憶を持ち、かつ他の人にもそれぞれの前世を見せることのできる能力。
設定自体は面白いとは思うのだけれど…。
いかにもな人物設定、予想通りの行動、先の見えてしまう展開。
もう少し踏み込んだ展開にできなかったのかと残念な思いがする。
才谷と名乗った時点で誰の記憶を持っている人間なのかわかってしまう点も惜しい。
襲われて絶命する描写と才谷の名前を結び付けない人は少ないだろう。
人物描写も表面的なものが多く全体を通して浅い。
ただ、前世を知ってからの選択場面は面白いと感じた。
前世に縛られる人、前世の悔いを繰り返さないようにと考える人。
そして、未来は自分の手が作っていくのだというメ -
Posted by ブクログ
1巻は短編集で、登場人物をさらっと紹介する感じがしたのだけれど、2巻は1冊使って一つの事件を描いているので、より物語としては楽しめた。ただ、今回結構気になったのは物語のディテール。死者が見える青年、生きている人間に死者が取り付く、という前提は良いとして、その死者を騙して身体から出すというくだりのところで、監察医がその死者の顔にそっくりの偽物をつくり、そこに自分の死体があるように見せかけるという部分。いくら特殊メイクなどの技術が発達したとはいえ。「自分の顔」という最も差異がわかるものを、本人からも気づかれないほどのクオリティで一介の監察医が短時間で用意するって・・・どこのジェバンニかと。「一晩で
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御子柴のどこまでも突き抜けたマイペースぶりがめちゃくちゃカッコよく見える。
新米女刑事・新妻友紀のまっすぐで融通のきかない不器用なところもいい。
「警察官はこうあるべきだ!」的な考え方も新人らしく、まっとうな警察官に見える。
御子柴と友紀のやり取りもテンポよく、小道具の使い方も上手いなぁと。
たびたび登場する「チュッパチャプス」といい「ミケランジェロ」で、御子柴のキャラクターがよく伝わってくる。
「特殊取調対策班」に推薦してくれたのは先輩刑事・津山だった。
そこで出会った御子柴、新妻、そして権野。
チームとしてのバランスがとれているし、何よりも無理やりな展開をさせていないところがいい。
御子柴 -
Posted by ブクログ
人を信じることは案外たやすい。
でも、信じきることは本当に難しい。
後悔しても時間を戻すことは出来ないし、取り返しのつかないこともたくさんある。
すべてが運命で決められているのだとしたら、抗った結果別の過酷な運命を引き寄せることになるのかもしれない。
それでも、何かをせずにはいられない。
省吾の性格からしても、傍観者でいられるはずもない。
でも、少しは成長してもいいのでは?と思ってしまう。
根本的なところは変わらなくても、経験値によって成長する部分がないとシリーズを追うごとに飽きてきてしまう。
何となくもったいない・・・と感じてしまった。
脇役ではあるけれど、鳥居のキャラがけっこう好きだ。
こ