エミリー・ブロンテのレビュー一覧

  • 嵐が丘(下)
    愛か憎悪か。より深淵な感情が物語を衝き動かす。英国北部の広大な二大豪邸に道徳と教養を奪われた無法者が放たれる。禍いは明らかだ。自然美溢れる丘陵地帯を舞台に荒れ狂う魂が躍動する。獰猛な恋慕に終焉は無く、未だに奥底で燻り続けている。
  • 嵐が丘
    ヒースクリフとキャサリンの悲恋。ヘアトンとキャサリン・Rの恋。第1世代は、身分・教養・性・(身体)の柵を乗り越える事ができなかった。「(略)1人の人間の中に二つの真実がある。第一の真実は二つ目の真実の圧力に耐えきれない-戦争は女の顔をしていない-スヴェトラーナ・アレクシェーヴィチ-」幸か不幸か、ヒー...続きを読む
  • 嵐が丘 上
     19cイギリスヴィクトリア朝の小説。
     作者は有名作家三姉妹の次女、エミリー・ブロンテ。ヴィクトリア朝の小説は、栄華を極めたように見えるヴィクトリア朝期イギリスの水面下の社会問題に気付かせるためのものが多い。
     この小説の特徴は、初期の心理小説、情熱の小説(ヒースクリフとキャシーの関係)、ヨークシ...続きを読む
  • 嵐が丘
    I remember learning about Emily Bronte when I took a class about English literature three years ago. And now I finished reading it at last!!! "What we...続きを読む
  • 嵐が丘
    激しい愛の物語。
    画家バルチュスは、こよなくこの小説を愛したといいます。確かにどこかが類似しているかもしれません。それは、暴力的な激しさに尽きると思います。
    嵐のような愛の物語なのだと思いました。
  • 嵐が丘
    「愛」をここまで壮絶に描くとは
    とても時間を要したし、読中は正直面白さをあまり感じられなかった。むしろ言うならば雑菌だらけの物語で鬱々と、ずっとどんよりした天候の中を彷徨って、読むのが苦しかった。だけど最後の最後に光が、この世で一番美しいとも思えるような光が雲の間から差し込...続きを読む
  • 嵐が丘
    轟々と燃える、愛憎と復讐の群像劇。

    過激で口の悪すぎるネリーおばさんの弁舌に、終始エクストリーム・ロデオさせられる私。

    何度も落馬しつつ読み進んだ荒野の最果て。そこで見た愛の結実と静謐には絶句しました。
  • 嵐が丘
    「キャシー!!お前のせいでオレはあああ!!」
    「ヒースグリフ、あんたのせいよ!あんたが私を!!」
    「キャシイイイイイイ!!!」
    「ヒィーーーースグリフーーーー!!!」

    嗚呼壮絶なる哉嵐が丘。
    愛と復讐の嵐が荒野をかける。
  • 嵐が丘
    いわずと知れた古典
    最近の新訳で大筋わかっていても新鮮
    これだけの登場人物でえんえん引っ張る饒舌な語り口が小説の力
    構成は古典だけにいろいろ言われているけれど感想としては無駄に長いと思う
    それでもありあまる力技で叩き伏せる
    家族の歴史というより嵐が丘という作品舞台の成り立った時代物の趣である
  • 嵐が丘 下
    ヒースクリフの最期は全く想像していなかった
    負の感情だけでここまで面白くなる小説は稀有 バッドエンドかと言われると全然そんなことはないから後味も良い 何もかも面白かった
  • 嵐が丘
    世界三大悲劇の1つとして知られる嵐が丘。
    全体的な印象は内容をはじめとして登場人物のキャラクターや言葉の言い回し、ストーリー展開が振り切ったものでとても濃かった。
    登場人物の名前が入り混じったり、ストーリー展開についていけなくなりそうだったこともあったが先を読みたくさせるような伏線の張り方や魅力的で...続きを読む
  • 嵐が丘 下
    この小説の素晴らしいところをわたしなりに3つあげてみよう。

    ひとつ、設定が優れてよい。物語の舞台となるのは、ヒースクリフ咲く丘の一件の屋敷。その丘は遮るものがなにもないために、一年中強い強い風が吹く。ゆえに「嵐が丘」とあだ名される。荒涼とした大地と空。それでも秩序よく暮らす領主一族のもとに、ある日...続きを読む
  • 嵐が丘
    復讐の日々を通して人間の勝ち負けってどこで判断されるのだろうと考えた。自分を侮辱した相手をどん底まで突落すことができたら相手に勝ったといえるのか。貧弱だったエドガーの晩年の娘への静かな愛情に感情移入するうちに、ヒースクリフはなんて瑣末なことに拘り続けているんだろうと思った。最後のロックウッドの言葉で...続きを読む
  • 嵐が丘 下
    第2部は、第1部にも増して、登場人物らの強烈な言動で読者を戦慄させながらも、悲劇的結末と未来への希望を残す終盤へ、物語は無窮動的に進んでいきます。まさに名作。
  • 嵐が丘 上
    この強烈な物語をもっと早く読むべきだった。新訳で読みやすくなっていることもあり、まさにページを繰るのがもどかしいと思いつつ、一気にラストを迎えました。
  • 嵐が丘(下)
    上巻が重かっただけに下巻はキャサリンの娘キャシーの天真爛漫さに救われた
    前半 ヒースクリフの息子リントン ロンドン育ちのせいなのか、マジか?!ってくらい、虚弱すぎる キャシーの方が数倍たくましい ほんとうにヒースクリフの実子か? やっぱり荒野で育った子達はたくましいw
    中盤 リントンのキャラが、もう...続きを読む
  • 嵐が丘
     登場人物みな気性が荒く、ヒステリックで激しいのでぐいぐい引き込まれて読んだけど、どっと疲れた。ヒースクリフが幼少の頃に抱いた恨み、キャサリンへの愛と執念が憎悪となって周りの人々を痛め付けていく様は残酷非道で目を覆いたくなったけど、ヒンドリーに虐げられていた幼少時代を思うとそれが原因の一つなのではな...続きを読む
  • 嵐が丘 下
    いまさら何を言うべきかという名作。「想い死に」というものの実在を予感させるような、一方でその不可能性を立証するような小説。再読を自らに課したい。
  • 嵐が丘

    訳者によってよみがえる名作

    翻訳なんて誰がやってもだいたい同じ…と思っていましたが、鴻巣友季子さんの新訳は全然違う!
    キャラクターはみずみずしく、ストーリーも臨場感に溢れ、風景もリアル。
    大学の授業で他の訳との読み比べもしましたが、翻訳の力を最も感じさせてくれました。
    有名だから題名だけは知っているしいつかは読もうと思っ...続きを読む
  • 嵐が丘 下
    ページを捲るのももどかしいほど、といわれた通り本当におもしろかった!
    死ぬほど愛するとはこういうことか。

    キャサリンとヒースクリフは似た者同士。愛は相手そのものを見ていない幻想だと福永武彦が書いていたことを思い出す。二人ともお互いのもはや偶像化した魂を愛していたように思える。命をかけた崇拝、執着、...続きを読む