あらすじ
ヒースクリフはリントン家の娘イザベラを誘惑し結婚する。一方、キャサリンは錯乱の末、娘を出産して息絶える。キャサリンの兄ヒンドリーもヒースクリフに全財産を奪われてしまう。ついに嵐が丘を我が物としたヒースクリフだが、その復讐の手は次の世代へとのばされていく――“究極の恋愛小説”というイメージを超えて、その奥底に潜む著者の熾烈かつ強靱な精神のエネルギーを浮き彫りに。英文学史に屹立する傑作、ついに完結!
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この緻密で酷薄で、これほどに情熱的な物語を、1800年代というだいぶ前の、田舎に住む、おそらくは人生経験も限られた二十代の女性が完成させたとはとても信じられません。
まさに唯一無二と言ってよいでしょう。
そしてこの激しい作品を完成させた女性は、人生に挫折し若くして逝去した実兄の後を追うように、三十歳で亡くなりました。常に毅然とし、作品へのどのような評価も聞き流していたといいます。
天国の眠りとしての成就でなく、迷える魂となって再び荒野を駆け巡りたい。
そう断言した著者を、心から敬服します。
翻訳者も、心底疲れたとあとがきに書いていましたが、著者の強くどこまでも深い魂に触れた、本当によい翻訳でした。